隣の部屋のキラくんは…

teteko crazy

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こんなことって…あるの!?

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数日後




ななち : 「ふぅ~!疲れた~!」




会社の休憩時間、ななちは

社員食堂の席に腰をかけ

一息ついていた




「なーなち♡」




ななち : 「うおわっ!って、

びっくりした…ててこか…笑」


ててこ : 「お疲れ様!今日は午前中から

忙しかったねー!」


ななち : 「そうだね、バテました 笑」



後ろから声をかけてきたのは

入社式の日に友達になった

同期のててこだった。



ててこ : 「ななち、お昼な~に?」




ててこがななちを見ながら

前の席に座る




ななち : 「ピザパンとコーヒー!」


ててこ : 「はぁ?そんなので

お腹いっぱいになるんですか!?

ななちー!!((汗」


ななち : 「なるよ~?ピザパン美味しい

じゃんっ!☆」


ててこ : 「ちゃんとご飯食べなよ!

夕方まで持たないよ!」


ななち : 「ててこはもう少し

バランス考えて食べた方が

いいんじゃな~い?(チラ」


ててこ : 「い、良いのです!

これは(焼肉弁当)めちゃくちゃ

健康に良いのだよ!」


ななち : 「いいんですかねぇ~?笑

まあスタミナはつきそうだね!笑」




ててことは部署が違うけれど

毎回お昼の時間だけは彼女と

一緒に食べている。


ててこはかなり陽気で

ハイテンションなタイプだ。

そんなててこにななちは

元気が貰える存在になっていた。




ててこ : 「そういえば、ななちよ。」


ななち : 「んー?」


ててこ : 「どうよ…

かっこいい人いた?」



ててこがお弁当を食べながら聞いてくる



ななち : 「え?全然気にしてなかった!

いないんじゃないかな?」


ててこ : 「えー!!何ボケーっとして!

イケメン探しもモチベの一つでしょ!!」


ななち : 「ててこは面食いすぎて

仕事ミスんないように

気をつけなよー?笑」


ててこ : 「しませーん!!

あ、でもでも、いい人がいたら

教えてよね!キュン」


ななち : 「はいは~い笑」



ななち : (ててこは余裕そうでいいな…

私はまだ覚えること多すぎて

いっぱいいっぱいだよ…笑)



ななちはててこの陽気さが

少し羨ましいと思っていた



ててこ : 「今度さ、仕事落ち着いたら

二人で飲み行こうよ!」


ななち : 「うん!行く!それは行く!」


ててこ : 「仕事後の飲み会も

モチベの一つだもんねー!

よーし!午後も頑張ろ!」


ななち : 「うん!」



_____________________________________________________





~ 夕方過ぎ ~





ななち : 「はぁ~!とりあえず

今日の仕事は片付いた~!

って…もう18時だったんだ!!

…時間経つの早い…」




仕事に集中していたななちは

会社の時計を見ながら驚いていた




ななち : 「よし、ちょっと休憩を…」



「ガサッ」



ななちはバッグから

スマホを取り出そうとすると



「チャリ、」



ななち : (あ、鍵も出てきちゃった。

っていうかこのキーケース

汚れてきてる…笑

そろそろ買い替えようかな…)



そう思いながら

キーケースを見つめていると



「ななちくん。」



ななち : 「あっ!!は、はい!!!」


課長 : 「今、大丈夫かね?」


ななち : 「はい!大丈夫です!汗」




課長に後ろから声をかけられ

ビクッとしながら鍵をデスクに置き

ななちは振り返った



課長 : 「どうだい?仕事の方は。」


ななち : 「まだまだです…

勉強することばかりで…

もっと早く処理できるように

頑張りますっ…!」




上司にいきなり話しかけられると

やはり背筋が伸びて緊張してしまう




課長 : 「そうかそうか!期待してるよ!」


ななち : 「ありがとうございます!!」


課長 : 「それでよかったら、

この書類もやってみてくれないか?

”勉強がてら”にな!」


ななち : 「え?、」



課長の一言にななちは

一気に顔が青ざめる



課長 : 「まだ何か仕事…

残っていたかい?」


ななち : 「あっ!いえ!はい!

やります!!!

すぐ取り掛かります!!!!!」


課長 : 「よかった!いい返事だ!

頼んだよ!じゃあ、よろしくね。」


ななち : 「はい…!!!」




課長はそう言うと

ななちの席から離れていった




ななち : 「これは…」




《やられてしまった私!!!!!》




ななち : (課長バッグ持ってたし…

絶対帰ったよな…あれ…)




ななち : 「んも~!やりますよ!!!

やってやりますよ!!!!!」




(帰りたかったな~~泣)




しかし取り掛からないことには

帰れないと言い聞かせ

ななちは渋々追加の仕事に

取り掛かった





_____________________________________________________





~ さらに数時間後 ~





ななち : 「終わったぁ~!!!

うぎゃぁ…疲れた…。」




ななちは課長に頼まれた仕事を

終えると椅子に深く座り

体を伸ばした




ななち : 「げっ!?」




再び時計を見れば既に21時を過ぎていた




ななち : (早く帰ろ…。でも明日は

休みだったから

頑張ってよかったかも…!)




ななちはパソコンを閉じて

荷物を持ち会社を後にした




_____________________________________________________





ななち : 「ふぁ…今日は本当に

疲れたよ…。」



家の最寄りまで着いたななちは

あぐびを何回も繰り返しながら

家路まで歩いていた



ななち : (今日はもう疲れたし…

ご飯食べないで寝ちゃおうかな…)



疲れ果てながらななちは

やっと自宅のアパートに着く



ななち : 「何作ろうかな…

カギカギ~…

ふぁ…ん?…あれ?…」



「ガサガサ、」



ドアの目の前まで来たななちは

バッグから鍵を出そうとしたが




ななち : 「ない…ない…え?…」




《鍵がない!?!?!?》




ななち : 「うそでしょ!?

落とした!?

いやいやそんなハズない!!!汗」




ななちはドアの前にしゃがみ込み

バッグの中を覗き込みながら

鍵を探しだす




ななち :「ないっ!!!なんでぇ!?泣」




バッグの中に

カギは入っていなかった




ななち : (思い出せ私!心当たりが

あるはずだ!…あっ…)



記憶を辿ろうとした瞬間

ななちの体が止まる




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




課長 : 「ななちくん。」



ななち : 「はい!?!?、」



「カチャ、」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




ななち : 「あの時だーーーーー!!!!」



課長に急に声を掛けられた時に

ななちは慌てて会社のデスクに

キーケースを置いてしまったのだった



ななち : 「くぅ…なんてこった…泣

私のバカ…キーケースなんて

見なければ…。」




ななちはしゃがみ込んだまま

その場で頭を抱えた




ななち : (どうしよう、ててこに

連絡しても…

ててこ全然家違う駅だし…汗)



「ヒュゥ、」



ななち : 「うう”っ!…さ、寒いっ…!!」




こういう時に限って急に

冷たい風が吹き出した



体が寒さで震え始めていた




ななち : (だめだ…こんな場所で

いつまでも考えてたら風邪引く…汗

どこか近いホテル探すしか…)




ななちは体を震わせながら

スマホを手に取った



その時だった








「あの…」









ななち : 「え……、、、」








「大丈夫ですか?」








完全に時が止まった





何故なら





ななちの真横に





見たこともないような





“イケメン”が立っていたのだから





ななち : 「え、えぇ!?

あ、あの!!!…/// 」



「え?、」



ななち : 「あ、あ!!…ああ!?

あなたは!?…/// 」


「あ…俺はこの部屋に住んでる

神代《かみしろ》です。」



ななち : 「か、かか、神様!?!?…」


神代 : 「”かみしろ” です。

えっと204号室の。」



彼が隣の部屋を指さしながら

そう答えると

ななちはようやく理解した



ななち : 「え、ええ!?

お、おお!お隣さん!?!?」



ななち : (か、彼がっ、隣の部屋の…

住人…!?

うそっ!!え!えええ!!!)



ななちはカギを置いてきたことより

彼が同じアパートの

隣人であることの方が

重大に感じていた




神代 : 「あの、違ったら

申し訳ないんですけど

なんか…困ってる感じすか?…」


ななち : 「え、!?、、」


神代 : 「…?」


ななち : 「あ…、その…

家の鍵をですね…

会社に忘れてしまって…

その…今…気づいて…ですね…」



ななちは一回荷物をまとめて

立ち上がりながら答える



神代 : 「ああ…、」



ななち : 「まだこっちに越してきた

ばかりで…笑 その…近くに…、

ホテルとかって…

あったりしますかね…笑」


神代 : 「ホテルか…あ~…

ないっすね。」


ななち : 「え!…汗」


神代 : 「隣の駅とかまで行かないと。

ここら辺では見たことないんで。」


ななち : 「ぁあ~…そうですか…

分かりました。

ありがとうございます…泣」




ななち : (最悪だ…

明日休みだっていうのに…

鍵忘れた上に

イケメンに恥ずかしい姿を…泣)



ななちは頭を抱えながら

教えてくれた彼に

深くお辞儀をして挨拶する



ななち : 「駅の方まで戻って

ホテル探してみます!

お騒がせしてすみませんでした!!!」



神代 : 「あの、」


ななち : 「はいっ!?…/// 」









神代 : 「俺んち、来ます?」






……






ななち : 「はい?…」







《はぁあああ!?!?》





《今なんて言った!?!?》







ななちは彼の一言に驚きを隠せない








神代 : 「あの…聞いてますか?」


ななち : 「はい!!?…/// 」


神代 : 「俺んち、来ます?」


ななち : 「い、いやいやいや!!!

そんな!!そんな!!

失礼なことは!!!!…///」



ななちは首を横に何度も

振りながら断った




「ヒュゥ…!」




ななち : 「さ”む”っ…!!…汗」




ななち : (…うぅ…、どうしよう…泣)




「カチャ、」




神代 : 「入って。」


ななち : 「え?…」


神代 : 「ここじゃ寒いし、

中に入ってから後のことは

考えればいいでしょ?」




彼はそう言いながら

自宅のドアを開けて待っていた





ななち : 「い、いやいや…!!汗」


神代 : 「風邪引くから、早く。」


ななち : 「あ…、、」




………




………





_____________________________________________________





「ガチャン、」








神代 : 「どうぞ、」



ななち : 「あ、はい…、、、」







ななち : (やばい……






………







《入ってしまった!!!!!》







Episode 1






end








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