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第五章 決戦の時
兄vsサイラス
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田中はきっとアレックスからアイテムを取り上げてくれる。それを信じて私は他の人の戦闘へと目をやった。
「黄色は……お兄ちゃんか。で、相手は銀髪だからサイラスかな」
一応、兄同士の戦いと言うわけか。最初は魔王とサイラスが剣を交えていた気がするが、変わったのだろう。魔道具のダイヤルを兄に設定すると、声が聞こえてきた。
『美羽は僕の妹だ。唯一無二のね』
『え……あっちの背の高い人、つまり魔王がお兄さんじゃないのか?』
『そんな訳ないじゃん。美羽はただの人間なんだから』
兄が剣を大きく振るうと、地割れがおこり、サイラスはさっと後退した。
それからも兄が剣を振るってはサイラスが逃げるを繰り返している。サイラスは今は敵だが、強いはずのサイラスが逃げ回っている姿を見ると少し心配になってくる。
「あれ、サイラスが何か言ってるのかな?」
ボリュームを上げると、サイラスが小声で呟いていた。この魔道具は優秀なようで、ある一定の距離にいれば、どんな小さな音も拾うらしい。
『——、僕は魔王がミウの兄だと思って戦う相手をこっちの男に変更したのに。まさか、本物はこっち? そんなの攻撃できないじゃん。あー、言われてみれば目元とかミウにそっくり』
逃げ回っている理由が分かった。私の兄相手であれば、サイラスに戦闘意思はなくなる。どうにか兄にそれを伝えて、サイラスを一時的に拘束できないだろうか。わざわざ瀕死状態にまでしなくても、動けなくするだけで十分だ。
そんな思いとは裏腹に、兄は冷ややかな声でサイラスに言った。
『貢ぎ物は感謝するけど、美羽に二人も兄はいらないよ』
兄が珍しくキレている。滅多に怒らない人が怒ると怖いと言うが、兄は正にその典型だ。非常に怖い。話し合いの余地などないかもしれない。
「あッ……」
サイラスが転んでしまった。そこへすかさず兄が大剣を首元へと持っていった。
「お兄ちゃん、まさか殺す気? 人殺しはダメだよ! 絶対ダメ!」
私がそんなことを言ったところで兄には聞こえない。どうしようかと悩んでいると、シャーロットの声が聞こえてきた。
『サイラス、あなたはさっきから何をやっているの? ちゃちゃっとこの男を氷漬けにしちゃいなさいよ』
その瞬間、サイラスが詠唱し始めた。兄は危険を察知し、すぐさま後退した。すると、先程まで兄がいたところに氷の柱が出来ている。
見ていてヒヤヒヤする。兄が人殺しにならずに済んだのは良いが、兄が死んでは元も子もない。私の唯一の肉親なのだ。こんなところで死なれたら悔やんでも悔やみきれない。
シャーロットの命令のせいで、さっきとは打って変わってサイラスが氷魔法を連発し、兄がそれをかわしている。
兄が攻撃できないでいると、サイラスと兄の間に一本の矢がシュッと飛んできて、地面に突き刺さった。その瞬間、風がブワッと吹いて兄とサイラスは互いに後方へ飛ばされた。
「小夜ちゃんだ!」
小夜がどこにいるのか探していると、柱のようにそびえ立っている一つの大きな岩の上にいた。そこから、後方支援に回っているようだ。
「格好良いなぁ」
再び兄とサイラスの方に目をやると、兄の姿がみえなくなっていた。サイラスの創り出した氷の影にうまいこと隠れたようだ。そこはもう氷のフィールドと化しているのだ。
サイラスも周囲を警戒して辺りを見渡している。警戒しながらもサイラスの間の抜けた声が聞こえてきた。
『うわー、どうしよ。お兄さんに攻撃しちゃったよ。ミウに怒られちゃうかな。おにいちゃんなんて大嫌い! なんて言われたらどうしよう……』
シャーロットの命令を聞きながらも、兄妹設定のおかげで半分は自我が残っているようだ。
『あーあ、どうして勝手に攻撃しちゃうんだろ。この口さえ塞がれば詠唱できないのになぁ』
サイラスがポツリと呟けば、姿は未だ見えない兄の声が聞こえてきた。
『その口が塞がれば良いの?』
『どこにいる? いや、出てくるな! 出てくるときっとまた攻撃してしまう』
『目瞑っててよ。その口塞いであげるから』
『分かった。頼む』
「え、戦いの最中に目瞑っちゃって良いの? お兄ちゃんに殺されるとか思わないの?」
サイラスが心配になってきた。そして口を塞ぐとはどうするのだろうか。
じっとサイラスの方に目をやると兄がヒョコッと氷の陰から出てきた。そんなところに隠れていたのかと感心していると、兄は手荷物から何かを取り出した。
何だろうか……。
「あ、そうだ。こんな時の為に持ってきてたんだった」
私は鞄から双眼鏡を取り出した。ライブの時に使っている物だが、意外と遠くの物がはっきり見えるのだ。私は双眼鏡の中を覗いてみた。
「あれは……超強力粘着テープだ」
それを兄はサイラスの口にペタリと貼った。
『これで良いだろう。ついでに手縛っちゃうから後ろに回してくれる?』
すると兄の手荷物からロープが出てきた。まるで引越し業者のようだ。ロープは分かるが粘着テープまで持ってきているとは……。こうなることを予測していたのだろうか。さすが兄だ。
サイラスの手をギュッと後ろで固く結ぶと、兄が不敵に笑って言った。
『このテープものすごい強力でね、君の頭に貼ろうと思って持ってきたんだ』
頭に貼る? 何故?
ハッ、まさかサイラスの髪の毛を……?
ダメだ。イケメンはハゲてもイケメンに違いはないが、残念なことになってしまう。しかも相手は一国の王子様だ。私達は日本に戻るから罰せられないにしても、王子様のハゲは見たくない。
「ショコラ! サイラス連れてきて!」
「良いの? 敵だよ」
「手も縛られて口も塞がれてるんだから戦闘不能だよ! 早く!」
「わ、わかった」
間一髪のところでサイラスの髪の毛はショコラによって守られた。
「黄色は……お兄ちゃんか。で、相手は銀髪だからサイラスかな」
一応、兄同士の戦いと言うわけか。最初は魔王とサイラスが剣を交えていた気がするが、変わったのだろう。魔道具のダイヤルを兄に設定すると、声が聞こえてきた。
『美羽は僕の妹だ。唯一無二のね』
『え……あっちの背の高い人、つまり魔王がお兄さんじゃないのか?』
『そんな訳ないじゃん。美羽はただの人間なんだから』
兄が剣を大きく振るうと、地割れがおこり、サイラスはさっと後退した。
それからも兄が剣を振るってはサイラスが逃げるを繰り返している。サイラスは今は敵だが、強いはずのサイラスが逃げ回っている姿を見ると少し心配になってくる。
「あれ、サイラスが何か言ってるのかな?」
ボリュームを上げると、サイラスが小声で呟いていた。この魔道具は優秀なようで、ある一定の距離にいれば、どんな小さな音も拾うらしい。
『——、僕は魔王がミウの兄だと思って戦う相手をこっちの男に変更したのに。まさか、本物はこっち? そんなの攻撃できないじゃん。あー、言われてみれば目元とかミウにそっくり』
逃げ回っている理由が分かった。私の兄相手であれば、サイラスに戦闘意思はなくなる。どうにか兄にそれを伝えて、サイラスを一時的に拘束できないだろうか。わざわざ瀕死状態にまでしなくても、動けなくするだけで十分だ。
そんな思いとは裏腹に、兄は冷ややかな声でサイラスに言った。
『貢ぎ物は感謝するけど、美羽に二人も兄はいらないよ』
兄が珍しくキレている。滅多に怒らない人が怒ると怖いと言うが、兄は正にその典型だ。非常に怖い。話し合いの余地などないかもしれない。
「あッ……」
サイラスが転んでしまった。そこへすかさず兄が大剣を首元へと持っていった。
「お兄ちゃん、まさか殺す気? 人殺しはダメだよ! 絶対ダメ!」
私がそんなことを言ったところで兄には聞こえない。どうしようかと悩んでいると、シャーロットの声が聞こえてきた。
『サイラス、あなたはさっきから何をやっているの? ちゃちゃっとこの男を氷漬けにしちゃいなさいよ』
その瞬間、サイラスが詠唱し始めた。兄は危険を察知し、すぐさま後退した。すると、先程まで兄がいたところに氷の柱が出来ている。
見ていてヒヤヒヤする。兄が人殺しにならずに済んだのは良いが、兄が死んでは元も子もない。私の唯一の肉親なのだ。こんなところで死なれたら悔やんでも悔やみきれない。
シャーロットの命令のせいで、さっきとは打って変わってサイラスが氷魔法を連発し、兄がそれをかわしている。
兄が攻撃できないでいると、サイラスと兄の間に一本の矢がシュッと飛んできて、地面に突き刺さった。その瞬間、風がブワッと吹いて兄とサイラスは互いに後方へ飛ばされた。
「小夜ちゃんだ!」
小夜がどこにいるのか探していると、柱のようにそびえ立っている一つの大きな岩の上にいた。そこから、後方支援に回っているようだ。
「格好良いなぁ」
再び兄とサイラスの方に目をやると、兄の姿がみえなくなっていた。サイラスの創り出した氷の影にうまいこと隠れたようだ。そこはもう氷のフィールドと化しているのだ。
サイラスも周囲を警戒して辺りを見渡している。警戒しながらもサイラスの間の抜けた声が聞こえてきた。
『うわー、どうしよ。お兄さんに攻撃しちゃったよ。ミウに怒られちゃうかな。おにいちゃんなんて大嫌い! なんて言われたらどうしよう……』
シャーロットの命令を聞きながらも、兄妹設定のおかげで半分は自我が残っているようだ。
『あーあ、どうして勝手に攻撃しちゃうんだろ。この口さえ塞がれば詠唱できないのになぁ』
サイラスがポツリと呟けば、姿は未だ見えない兄の声が聞こえてきた。
『その口が塞がれば良いの?』
『どこにいる? いや、出てくるな! 出てくるときっとまた攻撃してしまう』
『目瞑っててよ。その口塞いであげるから』
『分かった。頼む』
「え、戦いの最中に目瞑っちゃって良いの? お兄ちゃんに殺されるとか思わないの?」
サイラスが心配になってきた。そして口を塞ぐとはどうするのだろうか。
じっとサイラスの方に目をやると兄がヒョコッと氷の陰から出てきた。そんなところに隠れていたのかと感心していると、兄は手荷物から何かを取り出した。
何だろうか……。
「あ、そうだ。こんな時の為に持ってきてたんだった」
私は鞄から双眼鏡を取り出した。ライブの時に使っている物だが、意外と遠くの物がはっきり見えるのだ。私は双眼鏡の中を覗いてみた。
「あれは……超強力粘着テープだ」
それを兄はサイラスの口にペタリと貼った。
『これで良いだろう。ついでに手縛っちゃうから後ろに回してくれる?』
すると兄の手荷物からロープが出てきた。まるで引越し業者のようだ。ロープは分かるが粘着テープまで持ってきているとは……。こうなることを予測していたのだろうか。さすが兄だ。
サイラスの手をギュッと後ろで固く結ぶと、兄が不敵に笑って言った。
『このテープものすごい強力でね、君の頭に貼ろうと思って持ってきたんだ』
頭に貼る? 何故?
ハッ、まさかサイラスの髪の毛を……?
ダメだ。イケメンはハゲてもイケメンに違いはないが、残念なことになってしまう。しかも相手は一国の王子様だ。私達は日本に戻るから罰せられないにしても、王子様のハゲは見たくない。
「ショコラ! サイラス連れてきて!」
「良いの? 敵だよ」
「手も縛られて口も塞がれてるんだから戦闘不能だよ! 早く!」
「わ、わかった」
間一髪のところでサイラスの髪の毛はショコラによって守られた。
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