25 / 25
自由な者たち
しおりを挟む
「…………帰りませんよ?シェリーはあなたに会いたがってましたから」
「あ?どういう…ことだ?……てめぇらがいる時は厄介事だろ……」
「師匠?何十年前の話をしてるかな?それにいつも厄介事持ってくるわけじゃないので」
時々厄介事を持ってきている自覚はあるのかと元魔王は思った。
「えと……私のわがままなんです。………料理教えていただけませんか?」
シェリアは元魔王の手を両手でとり、頼み込んだ。
その行動に元魔王は驚き目を見開き、セルフィーはよろよろとあまりの可愛さに後ろに倒れかけたが、ナーガルドが支え、状況を理解してしまい一瞬で微笑んだまま怒りを現した。
「あ、セルフィー……なんだか怒ってます?」
「シェリーには怒ってませんよ?……もしそう思うのならまずその手を離して私のそばに来たらご機嫌取りできるかもですよ?」
その言葉で何故怒ったのか理解したシェリーはしぶしぶだけども手を離しセルフィーの横に並んだ。
セルフィーは横に来たので少し嬉しいそうに笑顔を作っていて、元魔王はまた驚いたように彼を見つめ目をこすった。
「なぁ、我の前にいるエルガルドは本物か?」
「本物の主だが?」
「エルガルドだね」
「セルフィーは最初からこんな感じだったと思いますよ?」
「「「それは無い!!!」」」
実際シェリアにあってからセルフィーは人が変わったような感じになっており、シェリア以外にはいつも通り辛辣で無慈悲である。
「………あのエルガルドが、な。まぁいい。料理だったか?それくらいなら構わないが………エルガルドを制御出来るのか?」
(見た感じ、この女にだいぶ惚れ込んでるんだろ。もしくは演技か?………だとしてもこいつ…平気で腕落とそうとしてくるから制御できるならしておいてほしいところだな)
「あなたは私をなんだと思ってるんでしょうか。苛々してきましたよ」
「この女の……ってお前どこから刀をだした?!刺す気かよ!!…わかったわかった!!お前のシェリアの初めての手料理に使う肉持って来い…!ほら、失敗させたくないだろ?!お前が取った食材を調理してくれるんだぜ?!ほ、ほら、な?だからソレしまえ、な?」
それもそうですねと機嫌を直し、今持っていた刀を直しこみ獲物をとりに森の奥に入っていった。
「あいつが取ってきた食材次第で作るもの決めるか……はぁ……嫉妬の塊かよ……疲れる…」
「「激しく同意する」」
「てめぇらも一緒だから余計疲れてんだよ!」
暫くシェリアは3人が仲良くお話しているのを静かに聞き、セルフィーが帰ってくるのを待っていた。
「ただいま戻りました。いや~、この山本当になにもないんですね?おかげで3つ超えた先の山まで行きましたよ。よく生きてましたね、くたばれ」
「オイッ!!最後願望出てるだろが!!」
「失礼しました。つい心の声が………」
「て、テメェ……!」
「わぁ!大きなドラゴンですね!……セルフィーは怪我してませんよね?」
「ええ。私は強いですしこれはまだ若いドラゴンなので。あと、お土産です。ドラゴンの卵です。今からでも魔力を込めたら親と認識させることができると思います。強いですし護衛にはいいかと。新しいペットです。要らないなら目玉焼きにします?」
「え、いえ、可哀想です。ありがたく貰っておきますね」
「私の魔力を半分だけ込めたので父と母で認識させれますね!!」
「!?確信犯でした!?」
そんな会話を尻目にナーガルド達はドラゴンを元魔王の指示のもとに解体をしていた。
「おぉ…これ売れそうだな。主用と俺用と売るように盗っておくか」
「あ、この角綺麗じゃん。魔道具づくりとかに使えるかな?使わないだろうし貰っていくか」
「分かってたがお前ら自由すぎね?」
自由に盗んだり、話してたりと目の前でしているので元魔王は呆れた目をしつつも、少しだけ面白いと言うように口角をあげたのだった。
(だが、こいつらがいるから飽きずにいれるのもまた事実、か)
「あ?どういう…ことだ?……てめぇらがいる時は厄介事だろ……」
「師匠?何十年前の話をしてるかな?それにいつも厄介事持ってくるわけじゃないので」
時々厄介事を持ってきている自覚はあるのかと元魔王は思った。
「えと……私のわがままなんです。………料理教えていただけませんか?」
シェリアは元魔王の手を両手でとり、頼み込んだ。
その行動に元魔王は驚き目を見開き、セルフィーはよろよろとあまりの可愛さに後ろに倒れかけたが、ナーガルドが支え、状況を理解してしまい一瞬で微笑んだまま怒りを現した。
「あ、セルフィー……なんだか怒ってます?」
「シェリーには怒ってませんよ?……もしそう思うのならまずその手を離して私のそばに来たらご機嫌取りできるかもですよ?」
その言葉で何故怒ったのか理解したシェリーはしぶしぶだけども手を離しセルフィーの横に並んだ。
セルフィーは横に来たので少し嬉しいそうに笑顔を作っていて、元魔王はまた驚いたように彼を見つめ目をこすった。
「なぁ、我の前にいるエルガルドは本物か?」
「本物の主だが?」
「エルガルドだね」
「セルフィーは最初からこんな感じだったと思いますよ?」
「「「それは無い!!!」」」
実際シェリアにあってからセルフィーは人が変わったような感じになっており、シェリア以外にはいつも通り辛辣で無慈悲である。
「………あのエルガルドが、な。まぁいい。料理だったか?それくらいなら構わないが………エルガルドを制御出来るのか?」
(見た感じ、この女にだいぶ惚れ込んでるんだろ。もしくは演技か?………だとしてもこいつ…平気で腕落とそうとしてくるから制御できるならしておいてほしいところだな)
「あなたは私をなんだと思ってるんでしょうか。苛々してきましたよ」
「この女の……ってお前どこから刀をだした?!刺す気かよ!!…わかったわかった!!お前のシェリアの初めての手料理に使う肉持って来い…!ほら、失敗させたくないだろ?!お前が取った食材を調理してくれるんだぜ?!ほ、ほら、な?だからソレしまえ、な?」
それもそうですねと機嫌を直し、今持っていた刀を直しこみ獲物をとりに森の奥に入っていった。
「あいつが取ってきた食材次第で作るもの決めるか……はぁ……嫉妬の塊かよ……疲れる…」
「「激しく同意する」」
「てめぇらも一緒だから余計疲れてんだよ!」
暫くシェリアは3人が仲良くお話しているのを静かに聞き、セルフィーが帰ってくるのを待っていた。
「ただいま戻りました。いや~、この山本当になにもないんですね?おかげで3つ超えた先の山まで行きましたよ。よく生きてましたね、くたばれ」
「オイッ!!最後願望出てるだろが!!」
「失礼しました。つい心の声が………」
「て、テメェ……!」
「わぁ!大きなドラゴンですね!……セルフィーは怪我してませんよね?」
「ええ。私は強いですしこれはまだ若いドラゴンなので。あと、お土産です。ドラゴンの卵です。今からでも魔力を込めたら親と認識させることができると思います。強いですし護衛にはいいかと。新しいペットです。要らないなら目玉焼きにします?」
「え、いえ、可哀想です。ありがたく貰っておきますね」
「私の魔力を半分だけ込めたので父と母で認識させれますね!!」
「!?確信犯でした!?」
そんな会話を尻目にナーガルド達はドラゴンを元魔王の指示のもとに解体をしていた。
「おぉ…これ売れそうだな。主用と俺用と売るように盗っておくか」
「あ、この角綺麗じゃん。魔道具づくりとかに使えるかな?使わないだろうし貰っていくか」
「分かってたがお前ら自由すぎね?」
自由に盗んだり、話してたりと目の前でしているので元魔王は呆れた目をしつつも、少しだけ面白いと言うように口角をあげたのだった。
(だが、こいつらがいるから飽きずにいれるのもまた事実、か)
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
19
この作品の感想を投稿する
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる