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逃走者の絆
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「なぁ、あんたってそんな甘えたなやつだったっけ?」
シェリアはセルフィーに抱きかかえられたまま移動をしていた。
いつもなら降りて移動をしようとするのだがどうゆうわけかセルフィーの肩に自ら腕を回しており離れようとしなかった。
「いいと思いますよ?私としては嬉しいですし。シェリアは…うーん、シェリーが可愛いです」
セルフィーはわざと愛称で呼んでみたのだ。
普段ならきっと呼ばないで欲しいと拒絶するだろうと思っていたのだが何も返すことはなく、セルフィーは首を傾げた。
「どうしました……?まだ、怖いですか?大丈夫ですよ。私がどうにかしますから」
「うぅ……ごめ…んなさい」
「おい、なんで謝ってるだ?別に何もしてないだろ?」
「私のせい…で死ん…でたかも…しれないです…し…私、怖かったんです。ごめんなさい…」
シェリアは顔を少し上げ震える声で謝罪の言葉を口にだした。
セルフィーはその時のシェリアの表情に恍惚な表情を作ったがすぐに切り替えどうやったら好感度が上がるか思案をしていた。
「そう簡単には死にませんよ。だけどもシェリーを怖がらせてしまいましたね。もう大丈夫ですよ。私がずっとついてますから」
(主のずっとってさ、絶対そのまんまの意味だよなぁ。これに頷いたら公認のストーカーだよな?)
「本当に?本当についててくれますか?」
「えぇ。もう離れませんから安心してください」
(うわー、主やるなぁ。流石にここまできたらシェリアも嫌がると思うぞ)
「そうですか。えっと……あの……助けてくれた時…とてもかっこよかったですよ?ありがとうフィー」
セルフィーの足がその場ピタリと止まり、硬直した。
シェリアは疲れでそのまま眠ってしまい、このときのセルフィーの顔を見ることはなかった。
セルフィーは片手で器用にシェリアを抱えもう片方の手は自身の目を覆うようにし、天を仰いだ。
その頬は薄っすらと赤く染まっていた。
「こんな日が訪れるとは。あぁシェリー、私の愛しい人。もう2度と、あなたが辛い目に合わないように私はずっと守りますよ」
セルフィーは寝ているシェリアの頭に1つキスを落としたのだった。
シェリアはセルフィーに抱きかかえられたまま移動をしていた。
いつもなら降りて移動をしようとするのだがどうゆうわけかセルフィーの肩に自ら腕を回しており離れようとしなかった。
「いいと思いますよ?私としては嬉しいですし。シェリアは…うーん、シェリーが可愛いです」
セルフィーはわざと愛称で呼んでみたのだ。
普段ならきっと呼ばないで欲しいと拒絶するだろうと思っていたのだが何も返すことはなく、セルフィーは首を傾げた。
「どうしました……?まだ、怖いですか?大丈夫ですよ。私がどうにかしますから」
「うぅ……ごめ…んなさい」
「おい、なんで謝ってるだ?別に何もしてないだろ?」
「私のせい…で死ん…でたかも…しれないです…し…私、怖かったんです。ごめんなさい…」
シェリアは顔を少し上げ震える声で謝罪の言葉を口にだした。
セルフィーはその時のシェリアの表情に恍惚な表情を作ったがすぐに切り替えどうやったら好感度が上がるか思案をしていた。
「そう簡単には死にませんよ。だけどもシェリーを怖がらせてしまいましたね。もう大丈夫ですよ。私がずっとついてますから」
(主のずっとってさ、絶対そのまんまの意味だよなぁ。これに頷いたら公認のストーカーだよな?)
「本当に?本当についててくれますか?」
「えぇ。もう離れませんから安心してください」
(うわー、主やるなぁ。流石にここまできたらシェリアも嫌がると思うぞ)
「そうですか。えっと……あの……助けてくれた時…とてもかっこよかったですよ?ありがとうフィー」
セルフィーの足がその場ピタリと止まり、硬直した。
シェリアは疲れでそのまま眠ってしまい、このときのセルフィーの顔を見ることはなかった。
セルフィーは片手で器用にシェリアを抱えもう片方の手は自身の目を覆うようにし、天を仰いだ。
その頬は薄っすらと赤く染まっていた。
「こんな日が訪れるとは。あぁシェリー、私の愛しい人。もう2度と、あなたが辛い目に合わないように私はずっと守りますよ」
セルフィーは寝ているシェリアの頭に1つキスを落としたのだった。
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