本当に私でいいんですか?

泡沫 呉羽

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発信機

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「主ー大変ですってうぉっ……!?」

 セルフィーは部屋に入ってきた側近という名の奴隷1号にどこからか取り出したナイフを4本投げつけた。

 男は慣れているのかびっくりはしているもものすべてのナイフをしゃがんで避けた。

「何すんすか!?」

「ノックなしで入ってきたので苛つきました。で用件は?」

「それが王族がこちらに目を向けたらしく既に内通者もしくはスパイがいる可能性があるんです。」

「たったの1晩でですか。早すぎませんか?」

「昨日から何人も予定になくいないですし、間違いはないかと。それとは別にずっと隠しているのにここを探っていた感じがしてました。見つかることがないという自信に油断をつかれたのかと」

「見つかることがない……んですか?」

「シェリア、普段は見つかることはないんですよ。ココは。もう、40年程バレたことは実際ないですし。………ちょっと失礼します!」

 セルフィーは焦るようにシェリアに触れた。

 頬、耳、喉、腕など順番に触っているが、最後に心臓の上当たりを触り目を細めた。

「え、ちょ、何してるんですか!?なんで私触られているのですか!?」

「質問です。心臓あたりに手術をしたことは?」

「…?私自身は忘れてるのですが母様が心臓の病で手術をしたと言ってましたよ?」

「なるほどどうりで。発信機がありますね。私にも存在が分からないくらいの高性能なやつがね」

「マジっすか!?じゃあ取り除かないとココ、もうすぐ終わりを迎えるじゃんか!」

 シェリアは自身の胸に手を当て少しだけ考えた。

 何故両親は発信機を埋め込んだのか、本当に愛してくれてたのかを目を瞑り、考え込んだ。

「私はたとえ埋め込まれていたとしても取り除く気はないです。だって私にはここがばれようが関係無い話しです」

 シェリアは感情のない目を二人に向け宣言をした。
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