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95話 夜の散歩と落とし物
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お昼寝から起きた時には精霊王さん達は居なくなってました。起こさないように帰ったんだと思うんです。
でもきになるのはエーデルとルキシアが両側で寝てたことなんです。しかも私の腕ホールドされちゃってます……。ゆさゆさ……………。うん、取れません!なんでそんなに強く掴んで寝てるんですか?!
む………どうやって起き上がればいいんですか……。
「あれ……あ、起きた?」
エーデルが今起きたらしくぼへーとしながら言いました。ついでに腕にしがみついていたのに気づいたらしくすぐに離してくれます。
「痛っ!………うーん、あ、ごめん。……ってその起こし方は痛いし、目覚めが悪いんだぞ?!」
エーデルが無言で音を立てずにルキシアに近づいたと思ったらおでこにデコピンをしました。結構いい音なってましたしちょっと赤くなってます。
「?レティシアが腕掴まれて困ってたから」
「それは本当にごめん。けどデコピンは許さないからな!」
エーデルは興味がなくなったらしくもうすでに話を聞いておらずドラゴンの卵をペタペタと触ってます。チルチルは部屋の隅でエーデルに怯えてます。…………まだあの発言が怖いらしいですね。
「どうしてふたりはわたしをはさんでりょうがわでねてたんですか?」
「「………………秘密」」
教えてくれないそうです…。ちょっと気になるんですが…秘密らしいので諦めます。
ご飯も食べてお風呂入って少し3人で遊んでいざ就寝なのです!……でもお昼に寝すぎちゃって眠れる気がしません……。
「ん?どうした?」
お父様、眠れません。どうしたらいいですか?
「眠れない、のか?」
難しそうな本を読んでいたお父様が近くに来てくれました。そうなんです!眠れないんです!
「そうか……散歩にでもでるか?」
「さんぽ!!チルチル、さんぽです!よるのおさんぽはなかなかできないんですよ?!いっしょいきましょー!」
チルチルが散歩に反応し胸ポケットに入って散歩に行く姿勢になっちゃいました。なでなで。
「じゃあ行くか」
とことこと歩いているとエーデルと遭遇です!
「夜は怪物の時間だよ?出歩くと食べられちゃうよ?」
出会ってすぐ脅されました。
「いや、君も出歩いてるだろう?」
「あ、そっか」
む…………まさかのエーデルは出歩いているカウントに入れてないようです。でも、ただ言ってみただけなのかも知れないです。
「まぁ、だが怪物達の時間はある意味あってるかもな」
「あってるんですか?」
「夜は何かと犯罪が起きやすいし、魔物も活発に動く」
「なるほど」
確かにそうです。お家以外の場所では夜に出歩かないようにしないとです!意気込んでいると何故か頭を撫でられました。えへへ。
「さいきん、いいことがよくおこってるきがします」
「そうなの?」
「きょうはみずとかぜのせいれいおうさんにもあえました!それにあたらしいおともだちもできましたし、ちょっとだけうかれてます!」
そう、あんまりにも良いことがたくさん起こっているので浮かれているかもしれないです。
「良かったね」
「でもちょっともやもやしてるかもしれないです」
「もやもや?何か悩みでもあるのか?あるなら聞くが……」
「むっ……ちがうんです。いいことがおきるってことはわるいこともおきるってことなんです。こんなにもちょーしいいときっとたいへんなことがまっているかもとおもってしまいましゅた」
なでなでが欲しくなってきてセルフなでなでをしていたらエーデルが頭撫でてくれました!
「うーん多分大丈夫じゃない?だって君の周り普通じゃないやつが多いし」
「………それは私もはいっているのだろうか?」
「そうだけど?」
裏表のないエーデルが言うのでそうなのかも知れないです。私が勝手に不安になってるだけでもあるんですよねぇ…。
「そろそろ眠くなったんじゃないか?」
「はい………」
チルチルがなんか不服そうです。えー、どうしてですか?!いっぱい歩いたと思うんですけど………。私の歩幅基準で!
「君も部屋に戻りなさい」
「はーい」
エーデルが騎士を連れて戻って行きました。………なんか大人しく従っているのが怪しく感じるのは私だけでしょうか?
「抱っこはいるか?」
「おねが…し…ましゅ……」
うー、急に襲うこの眠気。すごいですね。抱っこは見晴らしがいいですしお願いします。ほら、チルチル落ちてる物食べちゃ駄目ですよ。
「何をつついてるんだ?」
むっ…眠気で頭働いてませんが確かに王宮内の廊下に何かが落ちてるわけないですよね?落とし物なら分かりますが………。とてもわかりやすいところにありますし……。
エーデルのものでしょうか。
「鏡……か?縁のデザインがアンティークな感じがしていいな……」
なんか、お父様が興味を示してます。でもお父様が拾おうとしたらバチッて音がして手を引っ込めました。
「電流?」
私もひょいと掴んでみましたがなんともありません。なんだったのでしょうか?
「………とりあえず起きたら渡しといてくれないか?」
「はーい」
複雑そうにお父様が言いました。そうですよね、チルチルが食べないようにちゃんと持っておきます。そして朝渡しますね。
でもきになるのはエーデルとルキシアが両側で寝てたことなんです。しかも私の腕ホールドされちゃってます……。ゆさゆさ……………。うん、取れません!なんでそんなに強く掴んで寝てるんですか?!
む………どうやって起き上がればいいんですか……。
「あれ……あ、起きた?」
エーデルが今起きたらしくぼへーとしながら言いました。ついでに腕にしがみついていたのに気づいたらしくすぐに離してくれます。
「痛っ!………うーん、あ、ごめん。……ってその起こし方は痛いし、目覚めが悪いんだぞ?!」
エーデルが無言で音を立てずにルキシアに近づいたと思ったらおでこにデコピンをしました。結構いい音なってましたしちょっと赤くなってます。
「?レティシアが腕掴まれて困ってたから」
「それは本当にごめん。けどデコピンは許さないからな!」
エーデルは興味がなくなったらしくもうすでに話を聞いておらずドラゴンの卵をペタペタと触ってます。チルチルは部屋の隅でエーデルに怯えてます。…………まだあの発言が怖いらしいですね。
「どうしてふたりはわたしをはさんでりょうがわでねてたんですか?」
「「………………秘密」」
教えてくれないそうです…。ちょっと気になるんですが…秘密らしいので諦めます。
ご飯も食べてお風呂入って少し3人で遊んでいざ就寝なのです!……でもお昼に寝すぎちゃって眠れる気がしません……。
「ん?どうした?」
お父様、眠れません。どうしたらいいですか?
「眠れない、のか?」
難しそうな本を読んでいたお父様が近くに来てくれました。そうなんです!眠れないんです!
「そうか……散歩にでもでるか?」
「さんぽ!!チルチル、さんぽです!よるのおさんぽはなかなかできないんですよ?!いっしょいきましょー!」
チルチルが散歩に反応し胸ポケットに入って散歩に行く姿勢になっちゃいました。なでなで。
「じゃあ行くか」
とことこと歩いているとエーデルと遭遇です!
「夜は怪物の時間だよ?出歩くと食べられちゃうよ?」
出会ってすぐ脅されました。
「いや、君も出歩いてるだろう?」
「あ、そっか」
む…………まさかのエーデルは出歩いているカウントに入れてないようです。でも、ただ言ってみただけなのかも知れないです。
「まぁ、だが怪物達の時間はある意味あってるかもな」
「あってるんですか?」
「夜は何かと犯罪が起きやすいし、魔物も活発に動く」
「なるほど」
確かにそうです。お家以外の場所では夜に出歩かないようにしないとです!意気込んでいると何故か頭を撫でられました。えへへ。
「さいきん、いいことがよくおこってるきがします」
「そうなの?」
「きょうはみずとかぜのせいれいおうさんにもあえました!それにあたらしいおともだちもできましたし、ちょっとだけうかれてます!」
そう、あんまりにも良いことがたくさん起こっているので浮かれているかもしれないです。
「良かったね」
「でもちょっともやもやしてるかもしれないです」
「もやもや?何か悩みでもあるのか?あるなら聞くが……」
「むっ……ちがうんです。いいことがおきるってことはわるいこともおきるってことなんです。こんなにもちょーしいいときっとたいへんなことがまっているかもとおもってしまいましゅた」
なでなでが欲しくなってきてセルフなでなでをしていたらエーデルが頭撫でてくれました!
「うーん多分大丈夫じゃない?だって君の周り普通じゃないやつが多いし」
「………それは私もはいっているのだろうか?」
「そうだけど?」
裏表のないエーデルが言うのでそうなのかも知れないです。私が勝手に不安になってるだけでもあるんですよねぇ…。
「そろそろ眠くなったんじゃないか?」
「はい………」
チルチルがなんか不服そうです。えー、どうしてですか?!いっぱい歩いたと思うんですけど………。私の歩幅基準で!
「君も部屋に戻りなさい」
「はーい」
エーデルが騎士を連れて戻って行きました。………なんか大人しく従っているのが怪しく感じるのは私だけでしょうか?
「抱っこはいるか?」
「おねが…し…ましゅ……」
うー、急に襲うこの眠気。すごいですね。抱っこは見晴らしがいいですしお願いします。ほら、チルチル落ちてる物食べちゃ駄目ですよ。
「何をつついてるんだ?」
むっ…眠気で頭働いてませんが確かに王宮内の廊下に何かが落ちてるわけないですよね?落とし物なら分かりますが………。とてもわかりやすいところにありますし……。
エーデルのものでしょうか。
「鏡……か?縁のデザインがアンティークな感じがしていいな……」
なんか、お父様が興味を示してます。でもお父様が拾おうとしたらバチッて音がして手を引っ込めました。
「電流?」
私もひょいと掴んでみましたがなんともありません。なんだったのでしょうか?
「………とりあえず起きたら渡しといてくれないか?」
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