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60話 雑談と懐き始めた猫?

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 さて、ご飯も終わり図書室にいます。4歳が字を読めるのかといえば勉強をしっかりした子なら、ギリギリでしょう。とはいえ難しい字は読めないはずです。前世隣国の言葉も勉強していた私なら余裕のはずです。

「調べ物をするため、構うことがあまり出来ないがいいか?」

 はい、王太子殿下。ここに来た理由なんですが魔法のことを深く知ろうと思いまして。精霊さんは感覚派ですから知識はよくわかんないそうです。すいません、あれとってください。

「ん…?この本か?いいのだが読めるのか?……そうか」

 気付いた王太子殿下がとってくれたんですが子供扱いです!そこまで子供じゃ………子供でした。なんだか王太子殿下は不思議そうに本を読むスペースにおいてくれました。
ぺら…ぺら……ふむふむ。魔法って決まった形はないんですね。その人の想像力次第で魔法の形が変わる…。空間魔法について……?うむうむ…転移魔法や影移動などがいい例なんですね。一回使うのにかなりの魔力がいるため使えるものがほとんどいないんですか?じゃあ王太子殿下は凄いんですね。私は魔力600の数値ですがこれで出来るんでしょうか…?

「結果から言うと無理だろう。使うには6000はいるかもしれないな」

 一般的に貴族は5000~6000前後で止まるそうなんですが……。王太子殿下って龍人の血筋なのでやっぱり多いんでしょうか?

「まぁ、私は少ないほうだ。母の血筋の影響を本来は遺伝子ぐらいしか受けないのに例外に受けてしまったらしい」

 影響……。龍人の一族は髪色や目といった外見の影響しか貰うことができないんでしたっけ?内側の力などはすべて龍人の血筋で構成されてるんですよね。どうして例外だったんですか?

「分からない。父上は分かっているらしいが、教えてくれなかった。微笑んで困ったようにいつもはぐらかす」

 言いたくない事情があるんですね。お兄さんの方はどうでしょう。

「兄上は腹違いだ。政略結婚の末産まれたそうだ。王妃様が死んで50年くらいしてどこからか父上が自身の子として連れてきたそうだ。俺が赤ん坊の時だったらしいから当時のことはよくわからないが大変な騒ぎとなったらしい」

 そうはそうでしょうね。けど、陛下の性格でそんな騒ぎ起こさないと思うんですが……。性格が当時違ったとか?でも人の本質は変えようと思って変えれるものじゃないんですよね。王としての心構えもあったはずなんです。


「私も不思議に思った事があったな。小さい頃はよく言われてたがこれ以上の情報が出てこないんだ。父上だけの秘密か一部の者たちに言う事を魔法契約で封じているのか……」

 む……。王太子殿下もさぞ大変だったんでしょうね。頭そんなに撫でるとボサボサになるんですが特別にいいですよ。

「レティーが最近子供らしく見えないことがある。が、こうやって抱っこするとちゃんと子供だな」

 はっ……!抱っこで目を輝かせてました!?子供らしく見えないですか?でも子供なので安心してください!

「警戒する猫が懐き始めてくれた感覚……」
 
 あ、猫好きなんですね。王宮では飼えないですもんね。そして、私は懐き始めたんですが?よくわかんないけど仲良くなるのは良いことかもしれないです。王太子殿下はいい人だとちゃんと覚えましたから!
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