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48話 精霊契約の意味

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 やったです!だいぶうまってきましたね。まだ半分くらいですが頑張りました!

「けいやくしたらせいれいさんに、なにかおきるんですか?」

『力の弱い精霊だと契約は基本しません。何故なら契約を破る力がないのでいざという時逃げられないんですよ』

「やぶる?」

『ええ。本来精霊術というのは心を通わし繫ぐのです。契約などする必要はなく、清らかな心の持ち主なら精霊はお手伝いをしてくださいます。一生仕えたいと思った方に心を授けるのが契約なんです。ですが、それを利用し精霊の力を我が物にしようとする者もいるようなんです。あまりに酷いと契約精霊は力を失い消滅します。』

「こわいですね。わたしはせいれいさんにはじゆうでいてほしいです。むりやりはだめなんです!!」

『ええ。お優しいですね』

 火の精霊さんはわたしの精霊さんたちと一人ずつ何か話し合いをはじめました。声が聞こえないのは魔法で遮ってるのでしょうか?……魔法私も使ってみたいですね。

『主様、この方は問題ないと思いますよ』

「そうか~。じゃあレティシア1つだけアドバイスを。精霊は心を通わす事が大事だからいつまでも忘れないようにね。とても大事なことだから覚えておいてね」

 陛下が大事と言ってます。私はずっと精霊さんのお友達でいたいですから忘れません!

「はい」

「うんうん。いいお返事だね。フィル扉開けてくれないか?」

フィルさんが扉を開けたら王太子殿下がいました。あ、いつの間にか夕暮れです。

「迎えに来ました。父上大丈夫でしょうか?」

「ほら、父がお迎え来てくれたようだよ」

 え、父じゃないですって言える雰囲気ではないですね。陛下偉い人ですし養女らしいですし。私が困っていると王太子殿下が近くによってきました。

「それ、気に入ったのか?ならそれも持って帰るといい。えっと……今日はスコッチエッグがあるらしい…」

「おいおい、それはヴィンセントの好物だろう?」

 王太子殿下の好物ですか?私食べたことないです…。気になります。エッグというくらいですから卵系だとは思うんですけど。

「おいしい?」

「えっ…あぁ。私は好きだな。毒盛られづらいし」

 不穏な言葉を聞いた気がします。聞かなかったことにしてご飯食べに帰るのです!

「さようなら」

「おぅ!またじいじに会いにおいでー」

 じいじ…ですか。前世にはいなかったですね。孫に甘いと聞いたことがあります。私も少しずつ前を向けるように頑張らないとです。……すみません、足遅いので抱っこお願いしますっ!!
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