転生幼女は幸せを得る。

17話 愛し子です

　ふぁ～。よく寝てしまいました。このソファー寝心地もいいです。

「起きたか、こっちだ。ほらここ座るといい」

　あ、ご飯ですか？私はいい子なので虎さんのお膝じゃなく、椅子に座ります。あ、なんでショック受けたみたいな顔なんですか？し、仕方ないですね、今回だけですよ。あ、嬉しそうです。

「やっぱり愛し子がいると空気が違うな」

「いとしご？」

「あー、知らなかったか。愛し子っつーのは神々から愛された存在だ。俺様みたいな奴らにとっては凄い心地よい魔力を感じるんだぜ」

　神々から愛されてるらしいです。でも才能確認の紙にはそんなこと書いてませんでしたよ？

「当たり前だろ。人間が測れるのは少しだけだ。そもそもこの世の理を解こうとしてるのが駄目なんだからな」

　難しいですが、どうやら神殿で測れるのはほんの一部分だけのようです。じゃあ私、無能じゃないんですか？

「じゃないな。俺様の目にはお前の魔力が凄いと出てるぞ。ちょっと待ってろ」

　わー！頭ナデナデして貰えました！あ、紙に書いてますね。ふむふむ。

才能：魔法と精霊術の才　適正：全属性　魔力：600
祝福スキル：慈愛　　称号：転生者　愛し子　

　あれ？この前見た結果と違いますね。

「まぁ、時間が経つにつれ、増えたり減ったりするんだがな。だからそんなに気にしなくていいと思うぞ」

　わぁ！ちゃんと才能があってよかったです。魔法の才ありますね。神殿では出てないのに。

「お前の愛し子が隠したんじゃね？神にしてみればお気に入りだから見せたくなかったんだろ」

　なるほど。………神様の焼きもちなんですか！前世ももしや愛し子だったのでしょうか。

「じゃあ、飯にしようぜ！」

　わーい！ご飯です。私、ご飯の時間が一番好きなのです。