レインの店へようこそ!

泡沫 呉羽

文字の大きさ
上 下
7 / 25

6話 仲直り

しおりを挟む
「冷やかしに来ただけ、また。」

 そう言ってルシアンは店を後にした。

「なぁ。」
「うん?この前は怒らせて悪かった。」
「…………別にいいよ。あれは俺が大人気なかっただけだから。」
「確かに探られるのはいい気分ではねぇから今、聞きたいこと聞いてもいいか?」
「内容によるね、いいよ、言ってみて。」
「悪魔の対抗手段を知ってるか?」
「そんなことが聞きたかったのかい?…そうだね、悪魔は聖魔法に弱いね。知らないだろうけど、回復魔法も攻撃となるよ。」
「あー、なんで知ってんだ?」
「こう見えてね、この店を立てたときから年はとってないんだよ。前回の悪魔の行進にもいたからね。」

 レインの顔色は良くなく、きっと嫌な思い出も一緒に思い出してしまったのだろう。

「親父、だっていってるぞ!」
「すまなかった、息子に探ってくるよう言ってたから嫌な思いをさせてしまった。申し訳ない。」

 フェルトラに撮って見慣れた綺麗な土下座の形をとって国王は頭をついて謝った。
 レインは一国の王が土下座をするとは思わなくて目をパチパチとさせた。

「謝罪は受け入れるよ。…はい、フェルトラ商品。」
「おぅ!…すげー魔晶石が入ってるのか。おっ?中身の魔力尽きてねぇな。」
「作ったのは俺だし、入れておいたよ。」
「「ん?……えっ…」」

 流石親子!声が綺麗に揃ったね!と言いながらレインは茶化すように拍手を送った。

「此処の商品、大体、俺が作ったやつ。いい出来のやつ多いでしょ?これ、密かな自慢だよ。」 
「「うわー、凄いどころか、王宮の専属にほしー。」」

 わー、また声が揃ったね!とレインは楽しそうに微笑んだのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

強奪系触手おじさん

兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。

貞操逆転世界の男教師

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が世界初の男性教師として働く話。

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました

市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。 私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?! しかも婚約者達との関係も最悪で…… まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

俺の娘、チョロインじゃん!

ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ? 乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……? 男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?  アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね? ざまぁされること必至じゃね? でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん! 「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」 余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた! え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ! 【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

処理中です...