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5話 久しぶりの2人

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「ほんとにどうした!?」
「うるせぇ…。」

 国王は現在困っていた。
 フェルトラが城に帰ってきてるところを見つけ、どうやら落ち込んでるように見えたのでとりあえずいつも通りちょっかいをかけたのだが、スルーしたのだ。
 そしてそのまま部屋からでず、ベットに丸まっており国王はほんとに落ち込んでるようなのでどうすればいいか困っていたのだ。

「えーと、腹が減ったのか?それとも珍しい武器をオークションで落としてこようか?」
「別にいらん……。」

 もう、この状態がかれこれ10日続いていたのだ。

「なぁ、どうした?父にだけはなしてごらん?相談に乗るから。な?」
「……………、怖くなったんだ。怒らせちまったし、探ってるのバレてたし、あの殺気だけでも死ぬかと思ったし。」
「…………息子は重症らしいな。探ってるを知ってて不快に思わない人はいないだろうし、素直に謝った方が楽だぞ?一人で行くのが難しいなら俺もついてくから、1度謝りにいこ?」
「…………確かに親父がついてきた方が説明は省けるかもな…。」
「?」
 
どうやらいく気にはなったらしい。
 フェルトラは素早く着替えを済ませ国王を連れて外へ出た。

「どこに行けばいいんだ?」
「あー、わからん。いつも感だからな。客がいなければ見つけれるかもな。」
「??」
 
 国王はますます状況が分からなくなり混乱した。

「やっと、出てきたか。フェルトラこっちに今日はある。僕に付いてきて。」

 ルシアンはずっと王宮からフェルトラが出るのを待っていたようで店の場所まで案内してくれるようだった。

「今日は随分と路地裏だな。」
「あっちはあっちで落ち込んでるから客がそんなに入らないようにしてる。多分。」
「一体誰に会いに行こうとしてるんだ?」

 唯一、状況がわかっていない国王が痺れを切らして聞いてきた。

「「レイン。」」
「あ?レインの店のレイン!?」
「あぁ。言ってなかったけな?」
「言ってない!!」
「着いたよ。」

 フェルトラにとって、おなじみのドアには只今外出中の看板がぶら下がっていた。

「いねぇのか…」
「買い出し中だったかな?」
「ほぅ、ここがレインの店か。結構アンティークな感じの外観で俺は好きな方だな。」

「それはありがとう。やぁ、フェルトラ。もう来ないと思っていたよ。今、ドアを開けるよ。」

 後ろから買い物袋を持ったレインが現れた。
 レインが右手を近づけただけでガチャリと鍵が開く音がした。

「さぁ、どうぞ。相変わらず運いいね?今、初代国王が使ったとされる秘宝の剣があるよ。本物かは俺が保証しよう。」

 店内に入ってすぐそう、レインは言った。
 実のところ、フェルトラが次来るかもと期待を込めて入荷させたフェルトラ専用の秘宝の剣なのだ。
 これを入荷させるのにかなりレインは苦労していた。

「あ、あぁ…。買う。もちろん買う。」

 フェルトラは緊張して、喉をゴクリと鳴らしたのだった。
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