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第2章 経過観察

[3] 二つの種族

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 狼呀が瑞季に約束した日から、二日がたった。
 今、瑞季は狼呀と共にパソコンの前で待機している。
 この二日間は自分の仕事に意識を向けて、彼女の事を考えないように努めた。
 瑞季は狼呀と同じく、雑誌やCMのモデルもしている。
 昨日は朝から夕方までモデルの仕事をして、夕方から夜までモデル仲間とクラブで飲んで過ごした。
 数人の女性に囲まれ、二人の女性からはあからさまな誘いまで受けたが、いつもと同じように壁際で柔らかな体を壁に押し付けてキスをしていたにも関わらず、そこで止めてしまった。
 というのも、相手は興奮していたが、瑞季自身の体はありえない事に一ミリも興奮しなかったのだ。

(あの女吸血鬼が気になっているせいか?)

 そうじゃなければ説明がつかない。
 これまで、豊満な胸を押し付けられたり、舌を絡ませあってキスしている最中に股間のモノが反応しなかった事なんて一度もなかった。
 瑞季は狼呀と違い、セックスに関してオープンな性格だ。
 何人と寝ようが気にしないし、相手の女性が何人の男と寝ていようが気にならない。
 なのに、彼女を意識してからというもの、別の女性に目がいかなくなってしまった。
 寝ても覚めても、あの女吸血鬼が浮かぶ──。
 おかげで毎夜、彼女との中途半端に終わるセックスの夢を見ては、目を覚ますたびに欲求不満が高まっていて、内なる獣まで苛立ってきている。
 そんな時、狼呀から電話があった。
 何か分かったのかと聞こうとしたが、レンが直接話したいという事で、今回テレビ電話で話すことになったのだ。

「やあ、揃っているみたいだね」

 最初に口を開いたのは横溝レンだった。
 画面には栗色のカールした髪に、鮮やかな青い瞳を持つ二十代の男が映っている。
 見た目から吸血鬼だと少しもは分からない。人間の目から見たら、そこら辺にいる若い男と何ら変わらないだろう。
 何百年と生きているという話だが、一切の老いを感じさせない。
 ただし、しゃべるたびに唇の間から覗く牙が、彼の存在を強く意識させる。

「まあ、手っ取り早く話そうか。マリアの話だと、君たちは転生したての吸血鬼を捕まえているんだって?」

「ああ……だが、申請書にない吸血鬼だ」

「無許可の吸血鬼? 今はどんな状態なんだい?」

「一言で言えば、血に溺れている。話は通じないし、理性がない」

 そう言うと、レンは難しそうな顔をして眉間にシワを寄せた。

「おかしいな……転生したばかりで、そんな状態だとしたら外に出すメイカーはいないよ」

「本当か?」

「そんな状態で放置なんてしていたら、あっという間に僕たちは人間に見つかっていたさ。だからこそ種族存続のために、純血の吸血鬼たちが申請書や独り立ちのルールを決めたんだよ」

「なら、彼女は……」

「君たち人狼も、噂くらいは聞いたことがあるだろ?」

 ”噂“

 思い当たるのは、人狼たちが一蹴してきた噂だけだ。

「その顔は、知ってるってことだね。噂は本当さ。ただ、人間を〈家畜〉としか思っていない吸血鬼集団……彼らは日本にはいないはずなんだ。彼らがメインにしているのは犯罪率と貧困率が高くて、人口の多い国って話だからね」

「……メイカーが誰か知ってるのか?」

「いや、僕は彼らとは一線を退いているから、詳しくは知らない。けど、こちら側の問題でもあるから、調べてみるつもりだよ。日本で吸血鬼を治める身として、見過ごす訳にはいかないからね」

 真面目な顔で話すレンは、まさに吸血鬼らしい妖艶さと冷酷さを浮かべていた。

「なら、そっちに関しては、あんたに任せるよ。もう一つ聞きたいんだが──」

「その吸血鬼の食事についてだね?」

「ああ、そうだ。それと、どのくらい経てば正気に戻る?」

「経験から言わせてもらえば二、三日生き血を飲ませなければ、落ち着くと思う。それから、少しづつパック詰めに慣れさせていくんだ。血液パックは僕が届けるから……今日の日没なんてどうかな?」

「かまわない」

 最後に狼呀とレンが話すのを横目に、瑞季の心には安心感が広がった。




 ★☆★☆★☆★☆




 予告どおりに、レンは日没に現れた。
 まさに金持ちの吸血鬼といえるフェラーリに乗って。
 瑞季も所有しているが、日本に来る前の事で、今は母国の古城の地下に眠っている。
 常にメンテナンスするよう執事たちに頼んでいるため、いつ走らせようと思っても滑らかに走るだろう。
 とはいえ、今はジープに乗りなれてしまったため、瑞季はあまりスポーツカーを恋しく思ってはいない。
 しかし、若い人狼たちは興味があるのか、レンが車から降りて離れると、次から次へと車に近づいていく。

「僕が戻るまで、仲良く運転してみるといい」

 その言葉と共に鍵を投げて渡すと、誰が最初に運転するかと声を上げ始めた。

「おいおい、後悔してもしらないぞ」

「種族関係なく、仲良くするなら子供たちから攻めろって言うだろ? 友好の第一歩への犠牲としては、大した物じゃないさ」

 人間のスピードで歩いてきたレンは、どこか愉しげに笑った。

「しかし、こんないい場所があったとはね。都心へのアクセスが悪くないときたら、高かったんじゃないかい?」

「まあ、安くはないな。見つけるのにも苦労したが、オレたちには自然と広い敷地、頑丈な建物と地下室が必要だったからな」

 満月時の人狼は、本能に呑まれて原始的な欲求に支配されてしまい危険な存在であり、そんな時に人目のある場所にいるわけにはいかない。
 頑丈な牢獄と、他種族にに知られない安全な場所が必要になる。もともと、瑞季たちが故郷で住んでいた場所は人里から離れた場所にあり、日本を訪れた時には途方に暮れそうになったものだ。

「人狼も大変だね。日本は住みづらいんじゃないかい?」

「そこまで酷くないさ。そういう、吸血鬼はどうなんだ?」

 そう口にしてから、瑞季は吸血鬼と世間話をしている自分に驚いた。

「悪くはないね。日本はゴシックファッションとかがあるから、黒い服を着ていても目立たないし、ヴァンパイアのイベントだとしてしまえば、誰も牙のことは気にしないんだよ。最近では、日中に男が日傘をさしていても目立たないしね」

「まったく、吸血鬼は何処の国に行っても好かれていていいな」

「宣伝効果ってやつだね。昔は夜な夜な乙女を狙ってやって来るポマードべたべたの、蒼白い顔にマントを着けたダサいやつって感じだったけど、最近は…………マントもダサい髪型もない、セクシーな男と女。吸血行為はセックスと同じで吸う側も吸われる側も、最高のオーガズムを感じるって広げたからね」

 レンの言うとおりだ。
 最近では、吸血鬼は恐怖の存在ではなく、退廃的でセクシーな最高の恋人と思われ、ある意味吸血鬼は“セックスシンボル”とも言える。

「まさか、映画や小説は……」

「そうだよ。僕たちの協力者たちが作ったんだ。人狼も、少しは宣伝してみたら? 怖いとかグロテスク、野蛮……なんて印象じゃなくさ。映画で描かれる人狼って、ちょっとヌメヌメしていて、毛深い男って感じで好感を持てるヴィジュアルではないよね」

「ほっとけ。それより、物語はいいとして、実際はどうなんだ?」

 応接室の扉を開けて、瑞季はレンへと向き直った。

「事実だよ。僕たちの間では〈ヴァンパイアセックス〉って言うんだ。女性の狭い器官に入ると同時に牙を埋めると男はきつく締め付ける中の感触に溺れ、女は吸われる快感でオーガズムに達する。僕らの行為の間に痛みはない。前戯って大切だろ? 人間や人狼だって同じはず」

 レンはうっすらと牙の先端を覗かせながら笑った。

「そもそも、僕たち吸血鬼の唾液には皮膚に対しては麻酔効果があり、体内に対しては媚薬効果があるから痛みとは無縁だよ」

「麻酔と媚薬効果ね」

「人狼族ベータの君が、吸血鬼とのセックスに興味がおありなのかな?」

 応接室に入る直前、愉しそうに細めたレンに、瑞季はぎくりとした。
 だが〈ヴァンパイアセックス〉に興味がある訳じゃない。
 ただあの女吸血鬼とそうした交わりをした時、何があるのか知りたいだけ──。
 そう自分に言い聞かせていたが、彼女が座位の体位で自分に抱きつき、首に牙を埋めると想像してしまい瑞季は頭を振った。
 色々と感覚の鋭い吸血鬼の前で、妄想して欲情するのはよろしくない。
 瑞季は咳払いをすると、自分も部屋に入り扉を閉めた。

「さて……他の人狼たちに気付かれない冷蔵庫はあるかな?」

「ああ、オレの部屋に個人の物がある」

「なら、君の冷蔵庫にこの血液パックを入れておくといい。何が好みか分からないから、様々な型の血を持ってきたよ。期限は二十日くらいかな。無くなったら、電話一本で僕がお届けだよ」

 一瞬、冷蔵庫に血液パックを入れるという考えに、ぞっとした。
 そして、瑞季がそう思った事をレンは感じ取ったのか、深い海を思わせる青い瞳を冷たくする。

「香月。無理だと少しでも思うなら、例の吸血鬼は僕が連れて帰り、面倒を見る。別に責めている訳じゃないよ。他の種族の面倒は、そう見れるもんじゃないからね」

「ダメだ」

「申請書のない子は、僕たち吸血鬼の身勝手さの産物ってことなんだ。せめて、これから先は辛くないようにしてやりたい。香月……人狼の君が吸血鬼の彼女を傷つけないでいられるのかい?」

 彼女を思っての発言だという事は、瑞季にも分かっているが、内なる獣は面倒を見れないという発言を侮辱と受け取った。

「ふざけた質問をするな、横溝。オレは彼女を傷つけない」

 牙や鉤爪であの女吸血鬼を傷つける──そう想像しただけでも、内なる獣は怒り始めた。
 いまは自分のモノと見なしている彼女を、みすみす失うなんて事は出来ない。
 声帯を通して発せられた言葉が、あまりにも唸り声に近くて、さすがのレンも思い当たったようだ。

「まさか……例の吸血鬼は伴侶なのかい?」

 人狼には伴侶を──。

 吸血鬼には花嫁を──。

 吸血鬼は人狼以上の長い歳月、花嫁を待ち続けている。

 そのため、その点に関してだけは、お互いに祝福するのだ。

「それなら、僕に口出しする権利はなさそうだね」

 否定しようとは思わなかった。そういう事にしておけば、これ以上踏み込んでは来ないだろう。
 そう判断した自分に瑞季は少しだけ困惑した。
 いまの言い訳じみた考えは、いったい誰に向けたものなのかと。
 あまりにも不可解な自分の心と行動に戸惑い、瑞季は咳ばらいをすると話題を変える事にした。

「それより教えてくれ。どうやって血液パックの血を飲ませればいい」

 瑞季の想像では、血液パックに牙を立てて穴を開け、空いた穴に吸い付くというものだった。
 牙を使うことが重要だと考えていたのだが──。

「好みによるな。温かいのが好みの子なら、マグカップに移してから電子レンジで温めるし……冷たいのが好みの子なら、ワイングラスにただ注いで渡せばいい」

 あまりにも予想外だった。
 それでは、まるで人間がホットミルクを作るか、ワインを飲むようではないか。
 そう思えば、ただの食事だと思えてくるのだから不思議なものだ。

「分かった。ありがとう……協力に感謝する」

「少しでも彼女が落ち着いたら、会わせてもらえるかな? 書類の作成もあるし、メイカーについて聞く必要がある」

「その時には連絡するよ」

 瑞季は片手を差し出した。
 すぐに察したレンはテーブルに保冷バックを置くと、瑞季の手を握り返す。
 自分より少しひんやりとした体温に、内なる獣はたじろいだ。
 それでも魂の奥に留まっている様子から、レンの事を敵ではないと認識しているのだろう。

「それじゃあ、僕は失礼するよ。ささいなことでも、気になることがあれば、時間なんて関係なく連絡をしてくれて構わないからね」

 そう言うと、玄関まで見送ろうとする瑞季を制して、廊下へと消えていった。
 部屋に残されたのは、テーブルの上にある保冷バック。
 瑞季は少し躊躇ってから、保冷バックの血液パックを一つを残して冷蔵庫にしまい、残った一つを手に彼女の部屋へと足を向けた。
 応接室を出た廊下には、いくつもの絵画やタペストリーが飾られているが、別に瑞季たち人狼が芸術をこよなく愛している訳じゃない。
 全ては、不安定な人狼が暴れた時につけた爪痕を隠すためである。
 そのため誰が見てもわかるとおり、壁にかかっている絵の並べ方はバランスが悪いし、タペストリーだって家のイメージに合っていない。
 こんな室内を見たら、彼女はどんな反応をするか──。

(いや、彼女は吸血鬼だ……この屋敷の中を歩かせる訳にはいかないだろ)

 馬鹿馬鹿しい考えを振り払い、瑞季は扉に手をかけると、ゆっくりと扉を開いた。













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