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Bizarre Encounters〜数奇な邂逅
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「前に会った時に話しただろ?」
少しコワモテのする印象の見た目と低い声に反して、西島は落ち着いた優しい話し方をする。このギャップにやられてメロメロになってしまう女の子は多いらしい、と陽菜が言っていた。
前回、というと先月の始めに陽菜と3人で服を買いに行った時の事か。
************
その日、早々に買い物を済ませた僕たちは喫茶店で珈琲を飲んでいた。まだ日は高く、夕暮れは遠い。
すぐに終わる春だから数着買えば十分だったし、僕たちそれぞれの服の好みは一定しているから、すぐに買い物は終わった。
「西島くんてさ、ずっと彼女作らないよね。高校の時からだけど」
そういえばなんで?と言った顔で、陽菜は向かい合わせの席に座る西島の顔を覗き込む。
「高校の時は野球と勉強で余裕も無かったしな。まあ、誰かと付き合うとかってのはピンと来ねえのもある」
僕たちは同じ高校の同級生で、僕と西島は小学校からの仲間。陽菜は高校からの付き合いだ。
西島は女の子と2人でのご飯や遊びのお誘いは多いようだが、お付き合いに発展したという話は聞いたことがない。僕も昔陽菜と同じようなことを聞いたことがあったが、その時も「ピンと来ねえな」と同じ回答をした。
「ふうん? ピンと来る相手と会えたらよいねえ」
「まあ、そうだな。イメージが付かんが」
「出会った瞬間、ビビビって来るんだよ!」
「へえ、そうなのか? お前らもそんなもんか?」
少し興味深そうに西島が尋ねた。思わず隣の陽菜と目を合わせてしまう。陽菜は顔が少し赤く染まると、急いで西島の方に視線を向けた。
「そ、それは企業秘密だね。西島くんの頼みとあってもお答えできかねますな」
「ふむ、別に頼んじゃいないから構わねえよ」
残念そうなそぶりもなく、西島は珈琲を口に運んだ。これ以上掘り下げる気は無さそうだった。そして西島がそういえば、と言う顔をした。
「出会いって言うとな、この前飯食いに行った女が奇妙な男に会ったって言ってたなーー」
「ーーそいつ、その女なんだけどな? 家の近くの路地裏で猫に餌やってるらしいんだよ。で、その日もそこに行くとな、いつもの猫がいたんだ。でもな、その猫の前には見たこともない男が居てな。なんか猫と話してたんだってよ」
西島が話を続ける。
「猫と話してた?」
陽菜が興味津々に尋ねると、目が猫のように丸くなった。西島の話は以下の通りだ。
************
「おー、アレクサンダー! お前はいつも可愛いなあ! 猫の仕事は寝ることと愛嬌を振りまくことだ! その点お前は完璧に敬虔だ。俺様だってもっと見習わなくちゃあなあ!」
彼女からは後ろ背にしてしゃがんでいる男の姿しか見えないが、猫をわちゃわちゃと撫で繰り回している様子が感じ取れた。男は続ける。
「仕事は敬虔にやんなくちゃなんねえ。何故ならそれが仕事だからだ。敬虔さが無いものはそれは仕事じゃねえ。あの面倒臭がりの姉ちゃんだってそうしてる。俺様だってそうする。」
「ニャムン♪」
猫の嬉しそうな鳴き声が聞こえた。
「ウヒャッ、わかってくれるか? アレクサンダー、さすが大王の名前を冠する女! お前は賢い奴だなあ!ほれ、うりうりうり!」
なにやら楽しそうに話をしている。ちょっと離れて後ろに立つ彼女の事には気付かず完全に熱中しているようだった。そこに割って入っていつも通り餌をやることはできないと判断した彼女は、回れ右して来た道を引き返そうとした。その時だ。
「そっちにゃあ、行がない方が良いぜ?」
背中側から男の声がした。ただ、さっきまでの陽気な声色とは打って変わって、低い声だった。
「えっ」
彼女は驚いて後ろを振り返る。しゃがんだまま顔をこちらに向けた男と目が合った。真面目な顔でじっと見ている。吊り目がちの顔で、少し怖い。彼女は固まってしまって、そのまま動けない。
男はふうと溜め息をつくと太腿のあたりをぱんぱんと払いながら立ち上がる。紅い靴が、やけに目立って印象的だった。個性的な意匠をしている。
「同じ事は二度言わせるなって、お袋さんに習わなかったのかあ? まあ良い、猫好きのよしみだ。もう一度言ってやる。そっちにゃあ、行っちゃいけねえな」
「えっ、なんで?」
「何でもだ。俺がそっちに行ってやる。お前はこのままアレクサンダーにご馳走振る舞って、前に進んで帰れや」
男は面倒臭そうにこちらの方に歩いてくる。ただ、彼女にはあまり興味が無さそうだった。彼女からはもう視線を外し、ポケットに手を突っ込んで気怠そうに前を向いて歩いていく。
すれ違い様、男はこう言った。
「アレクサンダーがなあ、お前が来るの楽しみにしてたぜ?」
彼女はずっと棒立ちだったが、ふと後ろを振り返ってみる。
すでに陽が翳り薄暗い路地裏、後ろを気にする素振りもなく男が角を曲がって消えていくのが見えた。
************
「それで? どうなったの?」
陽菜が小さい身体を前のめりにする。
「おっと、こぼすなよ。『あれはアレクサンダーじゃなくて、タマちゃんだ』って言ってたな」
西島は陽菜の方の珈琲を横にどける。
「いや、そうじゃないよ! その後何があったのってこと」
「何もなかったらしいぜ? 普通に餌やって家に帰ったそうだ。ただ、男の言った通に進んで帰ったって言ってたな」
「ふうん? 何なんだろうね?」
「いや、わからんな。ただ、その日好きなアイドルのライブに当選したとかって言ってたな。曰く、宝くじに当たるより凄いらしい」
「その人が幸運を運んで来てくれたってこと?」
「あいつはそう言ってたけどな。たまたまだろ? 女ってすぐ運命とか運勢とかっての、信じるよな」
「夢がないなあ、西島くんは」
陽菜はやれやれといった表情をする。
「でもさ、確かにどの道を進むかってこととライブの当選ってあんまり関係ないような気がするね」
黙って聞いていた僕も、思わず口を出す。
「そーゆーとこ、理系二人組はすごく似てるよね」
陽菜は溜め息をついた。
「じゃあ、陽菜は僕が『君が僕の運命の相手だよ、陽菜』って愛を囁くのを期待してたりする?」
「うーん、それはないな……。キャラじゃないよね」
残念な物を見るような目で僕を見る。と、そこに急に呼びかける声がした。
「おっ、陽菜じゃん! 何してるの?」
誰かが急に陽菜に声を掛けた。僕たちは声の方に顔を向ける。
「絵渚ちゃん! 久しぶり! 元気してた? 中学卒業以来だね」
「うん、元気だよ! 今、大学生かな? 楽しんでる?」
「うん、楽しいよ! でも、ちょっと忙しいかな」
陽菜は笑顔だ。
「そうなんだ! で、こっちの2人は?」
絵渚ちゃんと呼ばれた女の子が僕たち男2人を交互に見る。僕たちはお互い簡単に自己紹介を済ませた。
「へえー、陽菜に彼氏が出来るなんてね。どこまでいったの?」
絵渚ちゃんはニヤリとして陽菜の方を向いた。
「さあ、どうでしょう?」
陽菜は目線を泳がせる。
「冗談だよ! それより久しぶりに会えたのも嬉しいし、今日の占いの意味もわかったしさ!」
「占い?」
「うん、知らない?サンテレビでやってる朝の占いコーナー!」
サンテレビは地元のローカル局だ。『さんさんさん、輝く太陽サンテレビ』でお馴染みだったりする。
「月子ちゃんの今日の運勢ってコーナーなんだけど、そこで『運命の出会いを見逃すな!』って言われちゃったから」
「ふうん、絵渚ちゃんって占いとかそーゆーの好きだったよね」
「うん、どーしても気になっちゃうんだ!陽菜とも感動の再会が出来たし、やっぱり占いって凄いよ。あっ、でも今私時間なくてさ、今度会って話しよ?」
「うん、そーしよ!また連絡するね?」
「じゃあ、決まりね! 連絡待ってるから!」
絵渚ちゃんは、笑顔で言って去っていく。
「久しぶりだったんだ?凄い奇遇だね」
「ねー。偶然ってあるんだね」
「運命、だったんだろ?」
西島が珈琲を飲み干す。
☆★⭐︎★ ☆★⭐︎★ ☆★⭐︎★ ☆★⭐︎★
ここまで読んでいただいてありがとうございます!
いいねや、感想、評価などいただけると執筆の励みになります!頑張って書いていくのでお願いします!
鈴霞イシ
少しコワモテのする印象の見た目と低い声に反して、西島は落ち着いた優しい話し方をする。このギャップにやられてメロメロになってしまう女の子は多いらしい、と陽菜が言っていた。
前回、というと先月の始めに陽菜と3人で服を買いに行った時の事か。
************
その日、早々に買い物を済ませた僕たちは喫茶店で珈琲を飲んでいた。まだ日は高く、夕暮れは遠い。
すぐに終わる春だから数着買えば十分だったし、僕たちそれぞれの服の好みは一定しているから、すぐに買い物は終わった。
「西島くんてさ、ずっと彼女作らないよね。高校の時からだけど」
そういえばなんで?と言った顔で、陽菜は向かい合わせの席に座る西島の顔を覗き込む。
「高校の時は野球と勉強で余裕も無かったしな。まあ、誰かと付き合うとかってのはピンと来ねえのもある」
僕たちは同じ高校の同級生で、僕と西島は小学校からの仲間。陽菜は高校からの付き合いだ。
西島は女の子と2人でのご飯や遊びのお誘いは多いようだが、お付き合いに発展したという話は聞いたことがない。僕も昔陽菜と同じようなことを聞いたことがあったが、その時も「ピンと来ねえな」と同じ回答をした。
「ふうん? ピンと来る相手と会えたらよいねえ」
「まあ、そうだな。イメージが付かんが」
「出会った瞬間、ビビビって来るんだよ!」
「へえ、そうなのか? お前らもそんなもんか?」
少し興味深そうに西島が尋ねた。思わず隣の陽菜と目を合わせてしまう。陽菜は顔が少し赤く染まると、急いで西島の方に視線を向けた。
「そ、それは企業秘密だね。西島くんの頼みとあってもお答えできかねますな」
「ふむ、別に頼んじゃいないから構わねえよ」
残念そうなそぶりもなく、西島は珈琲を口に運んだ。これ以上掘り下げる気は無さそうだった。そして西島がそういえば、と言う顔をした。
「出会いって言うとな、この前飯食いに行った女が奇妙な男に会ったって言ってたなーー」
「ーーそいつ、その女なんだけどな? 家の近くの路地裏で猫に餌やってるらしいんだよ。で、その日もそこに行くとな、いつもの猫がいたんだ。でもな、その猫の前には見たこともない男が居てな。なんか猫と話してたんだってよ」
西島が話を続ける。
「猫と話してた?」
陽菜が興味津々に尋ねると、目が猫のように丸くなった。西島の話は以下の通りだ。
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「おー、アレクサンダー! お前はいつも可愛いなあ! 猫の仕事は寝ることと愛嬌を振りまくことだ! その点お前は完璧に敬虔だ。俺様だってもっと見習わなくちゃあなあ!」
彼女からは後ろ背にしてしゃがんでいる男の姿しか見えないが、猫をわちゃわちゃと撫で繰り回している様子が感じ取れた。男は続ける。
「仕事は敬虔にやんなくちゃなんねえ。何故ならそれが仕事だからだ。敬虔さが無いものはそれは仕事じゃねえ。あの面倒臭がりの姉ちゃんだってそうしてる。俺様だってそうする。」
「ニャムン♪」
猫の嬉しそうな鳴き声が聞こえた。
「ウヒャッ、わかってくれるか? アレクサンダー、さすが大王の名前を冠する女! お前は賢い奴だなあ!ほれ、うりうりうり!」
なにやら楽しそうに話をしている。ちょっと離れて後ろに立つ彼女の事には気付かず完全に熱中しているようだった。そこに割って入っていつも通り餌をやることはできないと判断した彼女は、回れ右して来た道を引き返そうとした。その時だ。
「そっちにゃあ、行がない方が良いぜ?」
背中側から男の声がした。ただ、さっきまでの陽気な声色とは打って変わって、低い声だった。
「えっ」
彼女は驚いて後ろを振り返る。しゃがんだまま顔をこちらに向けた男と目が合った。真面目な顔でじっと見ている。吊り目がちの顔で、少し怖い。彼女は固まってしまって、そのまま動けない。
男はふうと溜め息をつくと太腿のあたりをぱんぱんと払いながら立ち上がる。紅い靴が、やけに目立って印象的だった。個性的な意匠をしている。
「同じ事は二度言わせるなって、お袋さんに習わなかったのかあ? まあ良い、猫好きのよしみだ。もう一度言ってやる。そっちにゃあ、行っちゃいけねえな」
「えっ、なんで?」
「何でもだ。俺がそっちに行ってやる。お前はこのままアレクサンダーにご馳走振る舞って、前に進んで帰れや」
男は面倒臭そうにこちらの方に歩いてくる。ただ、彼女にはあまり興味が無さそうだった。彼女からはもう視線を外し、ポケットに手を突っ込んで気怠そうに前を向いて歩いていく。
すれ違い様、男はこう言った。
「アレクサンダーがなあ、お前が来るの楽しみにしてたぜ?」
彼女はずっと棒立ちだったが、ふと後ろを振り返ってみる。
すでに陽が翳り薄暗い路地裏、後ろを気にする素振りもなく男が角を曲がって消えていくのが見えた。
************
「それで? どうなったの?」
陽菜が小さい身体を前のめりにする。
「おっと、こぼすなよ。『あれはアレクサンダーじゃなくて、タマちゃんだ』って言ってたな」
西島は陽菜の方の珈琲を横にどける。
「いや、そうじゃないよ! その後何があったのってこと」
「何もなかったらしいぜ? 普通に餌やって家に帰ったそうだ。ただ、男の言った通に進んで帰ったって言ってたな」
「ふうん? 何なんだろうね?」
「いや、わからんな。ただ、その日好きなアイドルのライブに当選したとかって言ってたな。曰く、宝くじに当たるより凄いらしい」
「その人が幸運を運んで来てくれたってこと?」
「あいつはそう言ってたけどな。たまたまだろ? 女ってすぐ運命とか運勢とかっての、信じるよな」
「夢がないなあ、西島くんは」
陽菜はやれやれといった表情をする。
「でもさ、確かにどの道を進むかってこととライブの当選ってあんまり関係ないような気がするね」
黙って聞いていた僕も、思わず口を出す。
「そーゆーとこ、理系二人組はすごく似てるよね」
陽菜は溜め息をついた。
「じゃあ、陽菜は僕が『君が僕の運命の相手だよ、陽菜』って愛を囁くのを期待してたりする?」
「うーん、それはないな……。キャラじゃないよね」
残念な物を見るような目で僕を見る。と、そこに急に呼びかける声がした。
「おっ、陽菜じゃん! 何してるの?」
誰かが急に陽菜に声を掛けた。僕たちは声の方に顔を向ける。
「絵渚ちゃん! 久しぶり! 元気してた? 中学卒業以来だね」
「うん、元気だよ! 今、大学生かな? 楽しんでる?」
「うん、楽しいよ! でも、ちょっと忙しいかな」
陽菜は笑顔だ。
「そうなんだ! で、こっちの2人は?」
絵渚ちゃんと呼ばれた女の子が僕たち男2人を交互に見る。僕たちはお互い簡単に自己紹介を済ませた。
「へえー、陽菜に彼氏が出来るなんてね。どこまでいったの?」
絵渚ちゃんはニヤリとして陽菜の方を向いた。
「さあ、どうでしょう?」
陽菜は目線を泳がせる。
「冗談だよ! それより久しぶりに会えたのも嬉しいし、今日の占いの意味もわかったしさ!」
「占い?」
「うん、知らない?サンテレビでやってる朝の占いコーナー!」
サンテレビは地元のローカル局だ。『さんさんさん、輝く太陽サンテレビ』でお馴染みだったりする。
「月子ちゃんの今日の運勢ってコーナーなんだけど、そこで『運命の出会いを見逃すな!』って言われちゃったから」
「ふうん、絵渚ちゃんって占いとかそーゆーの好きだったよね」
「うん、どーしても気になっちゃうんだ!陽菜とも感動の再会が出来たし、やっぱり占いって凄いよ。あっ、でも今私時間なくてさ、今度会って話しよ?」
「うん、そーしよ!また連絡するね?」
「じゃあ、決まりね! 連絡待ってるから!」
絵渚ちゃんは、笑顔で言って去っていく。
「久しぶりだったんだ?凄い奇遇だね」
「ねー。偶然ってあるんだね」
「運命、だったんだろ?」
西島が珈琲を飲み干す。
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