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魔物のお出まし②
しおりを挟む「いっちゃん!!助けて!!」
テストの存在と時期を知ってしまった俺はご飯を食べた後すぐに勉強に走った。ありがたいことにご飯から戻る途中で高橋君と出会い今までのノートの写しをもらえた。そして、写しのノートを見たのだが理解できないことばかり...
なのでリビングでくつろいでいるいっちゃんに泣きついたのだった
「まぁ、うさちゃん生徒会で忙しかったしな」
「ヘルプゥ~」
「分かったから...何がわからないんだ?」
「英語と数学」
「...は?」
「だーかーらー!英語と数学!!」
「...それだけ?経済とか...政治とかは!?」
「そんなの中学の時に叩き込まれたし」
失敬な!!
これでも宇槍町の荒くれものをまとめてきたんだ!!政治くらいお礼にって頼んでもないのに裏事情とか末端の末端まで教えてくれたわ!!
でも英語と数学だけは苦手でいつも赤点ギリギリだった。特に英語が酷かった
「理科とか...国語は?」
「んなの教科書読めばできるし...もしかして教えられないとか?」
「........そうです」
聞くといっちゃんは英語が苦手でいつも自分のことで一杯になってしまうとのこと...
どーしよ...このままじゃ赤点が二つになってしまう。それだけは避けなければ!!
...でもどうしよう...
「あ、華宮先生に教えてもらえば?英語担当で今回のテストは別の先生が作るから教えてもらえると思うよ」
「マジ!?辰兄、英語担当なの!?」
「むしろ知らなかったの?」
「いつも一時間しか授業出れなくて...一週間前はほぼ一日中生徒会室に引きこもってたし...」
「...ごめん」
「いいよ。自業自得だもん」
英語はなんとかなるとして...問題は数学だ
理科の実験とかは得意なんだけどなぁ...
どうするか考えているとチャイムがなりいってみると高橋君と石倉君がいた
「実は...はるが忘れ物しちゃって...」
「忘れ物?」
「そう。携帯忘れちゃったの」
「あー...テーブルにあったなぁ」
部屋に招き入れて忘れ物の携帯を渡しているときに高橋君といっちゃんがテストについて話していた。そして高橋君が写しのノートをてにとって何かの説明をして、説明が終わるとともにいっちゃんが振り向いて...
「うさちゃん。しずくん数学できるみたいだよ」
「マジでか!?」
「え...と」
「しずは数学が得意なんですよね。ちなみに僕は英語が得意なんです」
「本当に!?」
「「はい」」
「おねがいします!!俺に教えてください!!」
かくして俺は二人の指導を受けることになったが...
ハッキリ言うとはじめの公式とか簡単な英文ならなんとかなった。けど応用だとか英作文だとか...できるわけがない。てかここのレベル高すぎない!?
「もう嫌...もう英語やりたくない」
「泣き言言わない!!」
「数学もやりたくない...」
「も...もう少し頑張りましょ?」
「国語やりたい~!」
「英語がダメなら英語をやりましょう」
「嫌だ~」
始めてから一時間しか経ってないのにもう勉強やりたくないモードになってしまった。勉強ができると言っても英語と数学以外のことで...実際に入学試験も英語と数学以外は満点で数学が五割、英語が三割ぐらいの正答率だったし...
よくはいれたなぁ...俺
「降谷君は英語と数学以外は勉強しないの?」
「しなくてもいけるだろ」
「あのなぁ...理科のテストは筆記のほかに実験の試験もあるんだぞ?社会も政治・経済に初級のコンピューター試験があるし、国語では面接試験もあるんだからな?」
「ふーん。それぐらいはなんとかなる」
「でも、実験とかは...」
「んなのは、勘でなんとかなる」
「なんだその理屈!」
「理科の実験なんて特定物質の採取だとか合成とかだろ?なら、勉強しなくてもいけるしコンピューターに関してはデータ整理ぐらいだろ」
高校生ができる範囲で安全にできるものは限られている。ヤマさえはればなんとかなる。だか数学と英語は毎回ヤマが外れるからどうしょうもない。何故か勘がさえないのだ
「英語は積み重ねが多いからテストに出そうな単語を覚えるしかない」
「数学は...基本公式を頑張って覚えましょう」
「...あーい」
来週まで、生き残ってられるかな?
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