最強不良は名門学園の生徒会長様

入学式

朝ご飯を食べ終え、食器の片付けをしていたらいっちゃんの携帯が鳴り出した。メールのようで内容を確認したいっちゃんは慌てて部屋を出ていった。風紀員って言ってたから招集でもかかったんだろ。知ったこっちゃないけど...
片付けが終わって時間を見たら丁度良い時間になったので荷物を持って部屋を出た

寮のそばに止めてあるバイクに乗りエンジンをかけようとしたら何台もの車が通っていった。恐らく迎えで一台に何人かが乗って行くんだろうな。ま、俺はバイクで行くんだけどな
一応、交通ルールを守って運転はしているが迎えの車が多すぎてあんまりスピードが出せなかった。高速道路の渋滞並だし
やっと校舎について教師の駐車場にバイクを止めた。この場所はレンさんに言われた場所だから大丈夫なはず...
停車の条件にチェーンの使用が絶対だから少し戸惑ったけどなんとかつけられた
今日は入学式と言うことで参加者以外の在校生はお休みらしい

「にしても豪勢にやるもんだなぁ...」

体育館で入学式をやるそうだが通行の道には花が置かれていてまるで結婚式場みたいな状態だし、体育館自体が豪華すぎる。赤い絨毯が今回のためにしかれているし椅子もクッション性の高い普通の椅子だし...もう豪華すぎて頭がパニックになる

「うさちゃん！」

「...お～、いっちゃん...」

「ごめん！ホントは一緒に行こうと思ってたんだけど委員長に呼ばれて...新入生の誘導してた！」

「おつかれ...座るとこって決まってる？」

「クラスで決まっているけどクラス内での席順は決まってないかな...うん、決まってないからクラス内では自由だよ」

ほぉ～...
親切なシステムでありがたいな。いっちゃんに聞けばいっちゃんと俺は別クラスでいっちゃんがA組で俺はC組だという。クラスは家柄と成績で決まるらしくA組は家柄も成績も申し分ない人達が集まり、B組は家柄は問題ないが成績が残念な人達が集まり、C組は成績が問題ないが家柄が悪い人達が集まるらしい
つまり、エリート内にも差別があるということだな。笑える～

「うさちゃんはここからここまでがクラスの範囲だから」

「お－、ありがと」

適当な場所に座り祭壇を見れば進行役の先生？がいろいろと確認している。その隣には理事長もいて何か指示を出している。そのまま祭壇を眺めているといつの間にかほとんどの生徒が集まり予定時間より早く入学式が始まっ
入学式はぽんぽんと進んでいき最後の理事長の挨拶になった

「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。特待生以外は中等部からの顔なじみではあると思いますが新たな仲間と共に心身を成長させてください」

短いがしっかりした挨拶。俺が同じこと言ったらブーイングが起こること間違いない挨拶で拍手どころか男のくせに高い声をした奴らの声が上がる
うん、うるさいね

そして長く感じる入学式が終わった。次は教室に移動して担任との顔合わせと自己紹介だろうな。なーんて、軽い気持ちで教室に行くと...

「新入生の皆さん、入学おめでとう。今日から君たちの担任になる華宮辰則です」


見覚えのありすぎる強面のお兄様がいました