上 下
23 / 36
第一

魔法訓練実行中

しおりを挟む
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい出来なすぎてやばい!
小さな炎を出すだけの魔法ができない...
テッセラさんもこんな初歩的な魔法で躓くとは思ってなかったらしくて焦ってるし...
どうすれば...


「テッセラみないな炎をイメージしてるからじゃないかな?」


「ムクゲさん!!」


「気になって見に来たけど、躓いてるみたいだから」


声をかけてきたのはムクゲさんだった。ムクゲさんは近づくなりテッセラさんを落ち着かせながら俺の方を見てきた。何かを見るかのようにずっと俺を見つめてくる...なんだよって思ってたら、ムクゲさんが口を開いた


「うん...カーティル君は魔力は充分にあるけどイメージが具現化しにくい傾向にあるね?誰かのものを手本としてイメージしてるだろ?」


...この人...意志を読むことができるのか?
確かに俺はテッセラさんの炎をイメージした。なんで、それがわかったんだ?
肯定の意を込めて頷けばムクゲさんは、やっぱりって感じで頷いた


「魔法ってね、誰かみたいにって思うと巧くいかないんだよ。対抗意識みたいなのがイメージを消してしまうときがあるからね...だから、一番大切なのは、こんなモノを作り出したいとか、絶対に助けたい、倒したいって思いを持つことだ」


なるほど...
さっきから俺はテッセラさんみたいな炎を出そうとして、それをイメージしてたからうまくいかなかったのか...
ムクゲさんからのアドバイスを元にして今度は辺りを照らす炎を俺なりにイメージしてみた。目を閉じてあることを思い出した。まだ騎士長になりたての頃、任務から帰る途中で野宿した際にたき火をした。その時の炎は辺りを照らすだけではなく狭い範囲だったけど空気を暖めてくれた...
そんな炎をイメージした。すると手の平がじんわりと温かくなった。ゆっくり目を開けるとテッセラさんと同じぐらいの炎が灯っていた


「できた...」


「どんなイメージをしたんだい?」


「...たき火を...イメージしました」


「そうか...一回コツを掴めば簡単だろ?魔法を使うにあたって一番大切なのは思いの強さだ。どんな時も少し冷静にならないと魔法は使えない。それをいつも心にとどめてくれ」


「はい」


「私がアドバイスできるのはこれぐらいかな?後はテッセラ、できるね?」


「はい...ありがとうございます、ムクゲさん」


「うん。それじゃ、頑張ってね」


アドバイスだけしてムクゲさんはいなくなってしまった。テッセラさんも落ち着いたらしく、その後の訓練は順調に進んでいった。一番ためになったのは武器に炎とか風を纏わせる魔法かな?威力が倍増するだけではなく強度もあがるから、めっちゃ使える


「今日はこのぐらいにしようか...そろそろ頃合いだしね」


「はい...ありがとうございます」


「カーティル君、この後は宿に帰るだけかい?」


「えぇ...早朝には依頼をしにいこうと思っているので...」


「そうか...なら、受付のある部屋に行こう」


ん?
受付のある部屋に?
まぁ、予定とかはないから...いいか

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

[R18] 転生したらおちんぽ牧場の牛さんになってました♡

ねねこ
BL
転生したら牛になってて、毎日おちんぽミルクを作ってます♡

涙の悪役令息〜君の涙の理由が知りたい〜

ミクリ21
BL
悪役令息のルミナス・アルベラ。 彼は酷い言葉と行動で、皆を困らせていた。 誰もが嫌う悪役令息………しかし、主人公タナトス・リエリルは思う。 君は、どうしていつも泣いているのと………。 ルミナスは、悪行をする時に笑顔なのに涙を流す。 表情は楽しそうなのに、流れ続ける涙。 タナトスは、ルミナスのことが気になって仕方なかった。 そして………タナトスはみてしまった。 自殺をしようとするルミナスの姿を………。

狂わせたのは君なのに

白兪
BL
ガベラは10歳の時に前世の記憶を思い出した。ここはゲームの世界で自分は悪役令息だということを。ゲームではガベラは主人公ランを悪漢を雇って襲わせ、そして断罪される。しかし、ガベラはそんなこと望んでいないし、罰せられるのも嫌である。なんとかしてこの運命を変えたい。その行動が彼を狂わすことになるとは知らずに。 完結保証 番外編あり

第二王子の僕は総受けってやつらしい

もずく
BL
ファンタジーな世界で第二王子が総受けな話。 ボーイズラブ BL 趣味詰め込みました。 苦手な方はブラウザバックでお願いします。

安易に異世界を選んだ結果、食われました。

野鳥
BL
気がつけば白い空間。目の前には金髪碧眼の美形が座っており、役所のような空間が広がっていた。 どうやら俺は死んだようだ。 天国に行きますか?地獄に行きますか?それとも異世界転生しますか? 俺は異世界に転生してみることにした。 そこは男女比が9対1の世界であった。 幼なじみ2人の美形男子に迫られる毎日。 流されるままに溺愛される主人公。 安易に異世界を選んだ俺は性的に即行食われました…。 ※不定期投稿です。気が向いたら投稿する形なので、話のストックはないです。 山もオチもないエロを書きたいだけのお話です。ただただ溺愛されるだけの主人公をお楽しみください。 ※すみませんまだ人物紹介上げる気無かったのに間違って投稿してました(笑) たいした情報無かったですが下げましたー( 人˘ω˘ )ごめんなさい

白い部屋で愛を囁いて

氷魚彰人
BL
幼馴染でありお腹の子の父親であるαの雪路に「赤ちゃんができた」と告げるが、不機嫌に「誰の子だ」と問われ、ショックのあまりもう一人の幼馴染の名前を出し嘘を吐いた葵だったが……。 シリアスな内容です。Hはないのでお求めの方、すみません。 ※某BL小説投稿サイトのオメガバースコンテストにて入賞した作品です。

主人公の兄になったなんて知らない

さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を レインは知らない自分が神に愛されている事を 表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346

落ちこぼれβの恋の諦め方

めろめろす
BL
 αやΩへの劣等感により、幼少時からひたすら努力してきたβの男、山口尚幸。  努力の甲斐あって、一流商社に就職し、営業成績トップを走り続けていた。しかし、新入社員であり極上のαである瀬尾時宗に一目惚れしてしまう。  世話役に立候補し、彼をサポートしていたが、徐々に体調の悪さを感じる山口。成績も落ち、瀬尾からは「もうあの人から何も学ぶことはない」と言われる始末。  失恋から仕事も辞めてしまおうとするが引き止められたい結果、新設のデータベース部に異動することに。そこには美しいΩ三目海里がいた。彼は山口を嫌っているようで中々上手くいかなかったが、ある事件をきっかけに随分と懐いてきて…。  しかも、瀬尾も黙っていなくなった山口を探しているようで。見つけられた山口は瀬尾に捕まってしまい。  あれ?俺、βなはずなにのどうしてフェロモン感じるんだ…?  コンプレックスの固まりの男が、αとΩにデロデロに甘やかされて幸せになるお話です。  小説家になろうにも掲載。

処理中です...