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第一

ギルドの勇者

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沈黙の数秒後、ハスミスさんが何度も確認をして、ようやく入籍届を出せた。ちなみに職業はテッセラさんと同じ魔法剣士だ。戦いは出来る方だからしばらくは剣士として行動することになるだろうな


「はぁ...ほんとによかったのか?」


「はい」


「...俺は心配だよ...君みたいな可愛い子がギルドに入ってるなんて言っても、受付だと思うし...何より、あいつが手を出しそうだよ...」


「あいつ?」


サラッと言ったけど、俺は可愛いくないぞ。そりゃ、テッセラさんとかハスミスさんやその他の奴らから見れば俺は小さいよ...
つか、この世界って背の高い奴しか居ねぇのかよ...俺も身長ある方だって思ってたのに...


「あいつってのは、このギルドでマスター以外で一番強い勇者の事だよ...手が早いことでも有名だし...」


へぇ...
そんなヤツがいんだ...
俺は相手にされないだろうけど、強いなら戦い方を見てみたいなぁ...
そんなことを思っていたら、肩を叩かれた。振り返ってみると俺よりも背の高い男が居た。俺よりガッシリしてて....

この世界に俺と同じぐらいのヤツ居ねぇのかな...
この空間にいても、俺だけがチビに思えるし...


「お~、可愛い子じゃん」


「エルピス!!おまっ...パールドラゴンの討伐にいってたんじゃないのか!?」


「お、テッセラ...パールドラゴンなら仕留めてきたぞ?それより、誰?この可愛い子ちゃん」


テッセラさんの慌てようからして相当の手練れなのかな?つか、パールドラゴンってなんだ?
それにこの人、何の種族なんだろう...
鑑定すれば分かることだな

名前:エルピス・アマルティア
種族:猫人族
LV:205
魔力:土・木
職業:勇者
好きなタイプ:可愛くて気の強い子
補足:かなり強い戦士で田舎育ち。下が緩く数多の女(女役の男)を啼かせてきた。意中の相手には一途だが、なかなか巡り会いがない。興奮すると猫耳と尻尾が出てくる


........あ


「あの...テッセラさん...この人が手の早い勇者ですか?」


「そうだよ。エルピス・アマルティア。実力はギルド全員が認めてるが、下に関しちゃ、いつ通り魔に刺されもおかしくない奴だ」


「おい、テッセラ・ブハウデゥン。変なこと教えんな」


「はっ、事実だろ」


一触即発だなぁ...
なんて思った瞬間、二人がびちょ濡れになった
なんでだろうって思いながら受付の方を見てみるとハスミスさんが片手を伸ばしていた。多分、魔法だと思う。



「ギルド内での乱闘は違反です。戦いたいなら闘技場へ行ってください」


「闘技場?ギルドにあるんですか?」


「えぇ、訓練や試合をしたいときに私に一言言ってもらえれば使えますよ」


「へぇ...」


「カーティル君、仕事は明日にして...今日はどこでとまるんですか?」


...あ
考えてなかった....
宿に行けばいいんだけど...金持ってないんだよな...俺


「あの...お金ないんで......今日だけ、ギルドで泊まる事って......できますか?」


「カーティル君みたいな子がギルドで寝泊まりすると手を出すバカが居るかも知れないのでギルドと協力関係の宿があるので...後払い可能なのでそこでお休みされた方が安全ですよ」


おい...
俺みたいなガキをからかう奴がいんのか?
でも、後払い可能で安全度が高いなら...良いかもしれない
今だ騒いでいるテッセラさんとエルピスさんを無視してハスミスさんから宿の場所を聞いた



────────────────────
こんにちは、腐です。

更新遅くなってしまいすみません。

グダクダ感がメッチャありますが、こんな感じでゆっくり進んでいきます。  

誤字、脱字があった場合、報告お願いします
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