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Ⅴ 悲壮編(1)
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第1章。公都ノープルへ(1)
上級妖精との契約者には、ノープル高等学院から鉄馬車が用意される。
アマトも義妹エリースに用意されたものに相乗りして、公都を目指す。
義姉ユウイは準備の都合上、一週間後に、遅れて出発することになった。
鉄馬車御者のブレイは、朝から鉄馬車の掃除・点検をしていたが、
口先にキルギリウスの羽がついているのを見つけ、顔をしかめた。
すぐに、慈悲と博愛の妖精ラファイスの聖印、災い除けの五芒星を胸の前で描く。
「悪い旅にならなければいいが。」
鉄馬車の御者は、金属でできた馬を生きているように能力で動かして
客車を引っ張る、退役軍人の適職というべき仕事である。
ブレイは退役できた軍人の常で、信心深かかった。
ブレイの鉄馬者がアマトの家の前に着く。しばらくして、
アマト・エリース・ラティスが家の中から出てきて、客車に乗り込む。
やや遅れてユウイが出てきて、そっとブレイに心づけを渡す。
どこにでもある、出発前の風景だった。
「じゃユウイ義姉ェ、先に行っとくね。」
エリースが明るく窓越しにユウイに声をかける。
「エリースちゃん、田舎者と馬鹿にされても、
先に手を出しちゃダメよ。」
「アマトちゃん、試験日には間に合わないけど、仮にアマトちゃんが
試験に落ちたって、お義姉ちゃんの織物を売る、
行商人として雇ってあげるからね。」
落ちることが前提か、アマトは心の中で苦笑いをするが、
なぜかそういう事でさえも、
迎えられなかったはずの未来で起こる出来事と思うと、嬉しく感じる。
「さ、出発しますよ。」
御者のブレイが声をかける。
青い鉄馬車はアマトの家の前を、静かに動き出す。
・・・・・・・
窓の外にガルスの街が見えなくなってしばらくたった頃、
エリースがポツンと呟く。
「ガルスにいたときは、本当に良かった。という日がくるのかな。
リリムやロスリーと、笑い合える日が来るのかな。」
「ほんとうに、ごめん。」
アマトは頭を下げる。
【暗黒の妖精との契約、この世界の道徳観では忌避されるもの、
犯してはいけない禁忌。】
初等学校でエリースの友人の2人が、エリースの姿を見たら逃げ出したのを、
思い返していた。
「義兄ィは、悪くない。悪いのはこの世界。もし悪いと思うなら
預言された帝王にでもなって、この世界を変えてよ。」
激しいエリースの言葉に、アマトは傷つく。
さすがに悪いとおもったのか、エリースは静かな声でいう。
「私が大事なのは、アマト義兄ィとユウイ義姉ェだけ。
自分の墓標はどこにでも立てられるわ。」
・・・・・・・・
しばしの間を置き、エリースは義兄の顔を覗き込みながら言う。
「義兄ィがつらいのは、今度は本当にカイム先生と、
会えないかもしれないことではない?」
うろたえ、顔が赤くなったのを自分でも感じる。
「カイム先生は大人だし、先生だし、彼氏さんもいると思うし・・・。」
「義兄ィは、本当わかりやすいね。」
とからかうエリースの顔に寂しさが宿っているのを、アマトは気付いていない。
それまで、興味なさげに話を聞いてたラティスが、口をはさむ。
「アマト。エリースでもユウイでも嫁にすればいいんじゃないの。
2人とも本当の兄弟じゃないし。人間としては、頂点クラスの美人よ。
なにより2人ともアマトちゃん好き好きだしね。」
「お前のような影の薄い、顔の崩れた男を、今後、好いてくれる女が
現れる事もないだろうから。好きより、好かれる方が人生は楽しいわよ。」
「なに、馬鹿なこと言っているの。」
エリースは客車の中で立ち上がる。その顔はこれ以上はないというように、
真っ赤だ。
『こういうところは、やっぱりかわいいな。』
アマトは、エリースの気持ちに気付くどころか、斜め上の思いに浸っていた。
鉄馬車は、滑らかに、公都ノープルに進んで行く。
第2章。公都ノープルへ(2)
1日目の夜。
アマトが剣の練習をしていると、後ろから御者のブレイが声をかける。
「剣か。坊主何のための剣の練習だ。」
アマトは汗を拭きながら答える。
「ノープルの高等学院の、初級妖精契約者部門の補欠試験を受けるために。
実技で模擬剣による試合があるからです。」
「ハハ、こいつは悪かった。その動きは、何を考えてやっているかなと
思ったんでな。」
「何を?」
「坊主の剣は、中途半端だ。攻めるではなく、守るではなく、
そして逃げるでもない。」
「見てて、坊主の相手の姿が見えてこないんだよ。」
「坊主の今の相手の獲物は何だ、長剣?短剣?双剣?槍?杖?」
「相手の背丈は?初級妖精契約者なのかそれ以上か?」
「・・・・・。」
「ま、いい。具体的な相手を想像して剣を振うだけで全然違うぞ。」
「帝国のとは、ちょっと違うが、まあ補欠試験レベルなら問題ないだろう。
教えてやろうか?」
「いいんですか?」
「寝る前の運動だ。この旅では酒の持ち合わせも少ないしな。」
ブレイは、その辺に落ちてた木の枝を拾い、2・3度振って、
片手で構えをとる。
「いいぞ、坊主。」
ブレイが、アマトへ声をかける。
アマトは、両手でしっかり模擬剣を握り直し、ブレイへ打ち込んでいった。
・・・・・・・・
2日目の夜。
焚火の傍で、見張りをしていたブレイに、ラティスが、
アマトの剣の才能について尋ねた。
「どう、あんたの目から見てアマトの剣の才能は?」
「悪い事は言わない、あの坊主には、剣よりも、まだ槍か杖をさせるべきだな、
長さがある分、生き残れる可能性が高い。」
「今、教えているのも、試験用の剣裁きの手ほどきだ。
坊主が戦場で剣を振う事のできる剣技は、教えきれない。
まあ、高等学院の初級妖精契約者部門卒業といえば、
軍でも補給とか裏方だしな。」
焚火に枯れ枝をくべながら、ラティスにブレイが呟く。
「ところで、昨日は本当にすまんかった。暗黒の妖精と聞いて、
考えるより早く剣を抜いてしまった。」
「構わないわよ。伝説の昔から、人間という奴は、自分の目より教えを信じる、
どうしようもない生き物だからね。」
「本当言い訳のしようがねえ。【貸し】って事にしてくれねえか。」
「いいわよ。けど返してくれなくてもいいから。」
「一つだけ聞いてもいいか。俺も外に出ている妖精は初めてだが、
俺と契約してる妖精もアンタみたいに、オレを心配してくれているんかな?」
「ほとんどの妖精は寝てるわよ。アタシは起きているから、
余計な気を使っているのよ。」
「ちがいない。ところで坊主は?」
「たったあの程度の稽古で、爆睡してるわ。」
「酒がなくて寝れるという事は、幸せという事だ。ずっと坊主にはそんな人生を、
送ってほしいもんだ。」
と言葉をきり、ブレイは革袋の酒を一口飲んだ。
・・・・・・・・
旅も4日目になれば、話す事もなくなってくる。
ここ2日は、変わりもしないような岩肌だけが見える、荒涼とした景色だし、
景色を楽しむこともない。
ラティスさんは、興味がないと全く会話はしないし、
エリースも気まぐれな女の子だ。
こんな時、義姉ユウイのありがたさを改めて感じる。
けど、気を使わないですむというのが、何よりか。
これが他人同士だったら・・・、なかなか大変だろうな。
風の妖精リーエさんは家を出て以来、姿を隠している。
また、リーエさんは、まったく、言葉による会話をしようとしない。
ある機能を封印して、いざという時に解放、より大きな力を爆発させるといった、
吟遊詩人が好むようなことのため、というわけでもないらしい。
エーリスとの間には、精神感応で十分?意思疎通がなっているみたいだ。
ラティスさんも、リーエさんとの精神感応に挑戦したけど、
うまくいかなかったらしい。
『私の力も落ちたものね。』
とラティスさんは言っていた。
ところで、僕の時とえらい違うんじゃんない、聖剣云々言っていたよね。
代わりに、リーエさんの身振り・手振り・顔の表情はとても豊かだ。
僕を、エリースの義兄と認識したのか、仲間?の一人と認めてくれたのか、
極端に恥ずかしがることはなくなってきた。
「アマト義兄ィといると、なんか安心するんだって。
これは自分でもめずらしいって。」
と、エリースが、リーエさんの気持ちを翻訳して話してくれた。
安心って、超上級妖精のあなたの安全を損なうようなものは、
この世界でほとんど存在しないでしょう。
ラティスさんもそうだが、妖精さんと付き合うのは、なかなか難しい。
上級妖精との契約者には、ノープル高等学院から鉄馬車が用意される。
アマトも義妹エリースに用意されたものに相乗りして、公都を目指す。
義姉ユウイは準備の都合上、一週間後に、遅れて出発することになった。
鉄馬車御者のブレイは、朝から鉄馬車の掃除・点検をしていたが、
口先にキルギリウスの羽がついているのを見つけ、顔をしかめた。
すぐに、慈悲と博愛の妖精ラファイスの聖印、災い除けの五芒星を胸の前で描く。
「悪い旅にならなければいいが。」
鉄馬車の御者は、金属でできた馬を生きているように能力で動かして
客車を引っ張る、退役軍人の適職というべき仕事である。
ブレイは退役できた軍人の常で、信心深かかった。
ブレイの鉄馬者がアマトの家の前に着く。しばらくして、
アマト・エリース・ラティスが家の中から出てきて、客車に乗り込む。
やや遅れてユウイが出てきて、そっとブレイに心づけを渡す。
どこにでもある、出発前の風景だった。
「じゃユウイ義姉ェ、先に行っとくね。」
エリースが明るく窓越しにユウイに声をかける。
「エリースちゃん、田舎者と馬鹿にされても、
先に手を出しちゃダメよ。」
「アマトちゃん、試験日には間に合わないけど、仮にアマトちゃんが
試験に落ちたって、お義姉ちゃんの織物を売る、
行商人として雇ってあげるからね。」
落ちることが前提か、アマトは心の中で苦笑いをするが、
なぜかそういう事でさえも、
迎えられなかったはずの未来で起こる出来事と思うと、嬉しく感じる。
「さ、出発しますよ。」
御者のブレイが声をかける。
青い鉄馬車はアマトの家の前を、静かに動き出す。
・・・・・・・
窓の外にガルスの街が見えなくなってしばらくたった頃、
エリースがポツンと呟く。
「ガルスにいたときは、本当に良かった。という日がくるのかな。
リリムやロスリーと、笑い合える日が来るのかな。」
「ほんとうに、ごめん。」
アマトは頭を下げる。
【暗黒の妖精との契約、この世界の道徳観では忌避されるもの、
犯してはいけない禁忌。】
初等学校でエリースの友人の2人が、エリースの姿を見たら逃げ出したのを、
思い返していた。
「義兄ィは、悪くない。悪いのはこの世界。もし悪いと思うなら
預言された帝王にでもなって、この世界を変えてよ。」
激しいエリースの言葉に、アマトは傷つく。
さすがに悪いとおもったのか、エリースは静かな声でいう。
「私が大事なのは、アマト義兄ィとユウイ義姉ェだけ。
自分の墓標はどこにでも立てられるわ。」
・・・・・・・・
しばしの間を置き、エリースは義兄の顔を覗き込みながら言う。
「義兄ィがつらいのは、今度は本当にカイム先生と、
会えないかもしれないことではない?」
うろたえ、顔が赤くなったのを自分でも感じる。
「カイム先生は大人だし、先生だし、彼氏さんもいると思うし・・・。」
「義兄ィは、本当わかりやすいね。」
とからかうエリースの顔に寂しさが宿っているのを、アマトは気付いていない。
それまで、興味なさげに話を聞いてたラティスが、口をはさむ。
「アマト。エリースでもユウイでも嫁にすればいいんじゃないの。
2人とも本当の兄弟じゃないし。人間としては、頂点クラスの美人よ。
なにより2人ともアマトちゃん好き好きだしね。」
「お前のような影の薄い、顔の崩れた男を、今後、好いてくれる女が
現れる事もないだろうから。好きより、好かれる方が人生は楽しいわよ。」
「なに、馬鹿なこと言っているの。」
エリースは客車の中で立ち上がる。その顔はこれ以上はないというように、
真っ赤だ。
『こういうところは、やっぱりかわいいな。』
アマトは、エリースの気持ちに気付くどころか、斜め上の思いに浸っていた。
鉄馬車は、滑らかに、公都ノープルに進んで行く。
第2章。公都ノープルへ(2)
1日目の夜。
アマトが剣の練習をしていると、後ろから御者のブレイが声をかける。
「剣か。坊主何のための剣の練習だ。」
アマトは汗を拭きながら答える。
「ノープルの高等学院の、初級妖精契約者部門の補欠試験を受けるために。
実技で模擬剣による試合があるからです。」
「ハハ、こいつは悪かった。その動きは、何を考えてやっているかなと
思ったんでな。」
「何を?」
「坊主の剣は、中途半端だ。攻めるではなく、守るではなく、
そして逃げるでもない。」
「見てて、坊主の相手の姿が見えてこないんだよ。」
「坊主の今の相手の獲物は何だ、長剣?短剣?双剣?槍?杖?」
「相手の背丈は?初級妖精契約者なのかそれ以上か?」
「・・・・・。」
「ま、いい。具体的な相手を想像して剣を振うだけで全然違うぞ。」
「帝国のとは、ちょっと違うが、まあ補欠試験レベルなら問題ないだろう。
教えてやろうか?」
「いいんですか?」
「寝る前の運動だ。この旅では酒の持ち合わせも少ないしな。」
ブレイは、その辺に落ちてた木の枝を拾い、2・3度振って、
片手で構えをとる。
「いいぞ、坊主。」
ブレイが、アマトへ声をかける。
アマトは、両手でしっかり模擬剣を握り直し、ブレイへ打ち込んでいった。
・・・・・・・・
2日目の夜。
焚火の傍で、見張りをしていたブレイに、ラティスが、
アマトの剣の才能について尋ねた。
「どう、あんたの目から見てアマトの剣の才能は?」
「悪い事は言わない、あの坊主には、剣よりも、まだ槍か杖をさせるべきだな、
長さがある分、生き残れる可能性が高い。」
「今、教えているのも、試験用の剣裁きの手ほどきだ。
坊主が戦場で剣を振う事のできる剣技は、教えきれない。
まあ、高等学院の初級妖精契約者部門卒業といえば、
軍でも補給とか裏方だしな。」
焚火に枯れ枝をくべながら、ラティスにブレイが呟く。
「ところで、昨日は本当にすまんかった。暗黒の妖精と聞いて、
考えるより早く剣を抜いてしまった。」
「構わないわよ。伝説の昔から、人間という奴は、自分の目より教えを信じる、
どうしようもない生き物だからね。」
「本当言い訳のしようがねえ。【貸し】って事にしてくれねえか。」
「いいわよ。けど返してくれなくてもいいから。」
「一つだけ聞いてもいいか。俺も外に出ている妖精は初めてだが、
俺と契約してる妖精もアンタみたいに、オレを心配してくれているんかな?」
「ほとんどの妖精は寝てるわよ。アタシは起きているから、
余計な気を使っているのよ。」
「ちがいない。ところで坊主は?」
「たったあの程度の稽古で、爆睡してるわ。」
「酒がなくて寝れるという事は、幸せという事だ。ずっと坊主にはそんな人生を、
送ってほしいもんだ。」
と言葉をきり、ブレイは革袋の酒を一口飲んだ。
・・・・・・・・
旅も4日目になれば、話す事もなくなってくる。
ここ2日は、変わりもしないような岩肌だけが見える、荒涼とした景色だし、
景色を楽しむこともない。
ラティスさんは、興味がないと全く会話はしないし、
エリースも気まぐれな女の子だ。
こんな時、義姉ユウイのありがたさを改めて感じる。
けど、気を使わないですむというのが、何よりか。
これが他人同士だったら・・・、なかなか大変だろうな。
風の妖精リーエさんは家を出て以来、姿を隠している。
また、リーエさんは、まったく、言葉による会話をしようとしない。
ある機能を封印して、いざという時に解放、より大きな力を爆発させるといった、
吟遊詩人が好むようなことのため、というわけでもないらしい。
エーリスとの間には、精神感応で十分?意思疎通がなっているみたいだ。
ラティスさんも、リーエさんとの精神感応に挑戦したけど、
うまくいかなかったらしい。
『私の力も落ちたものね。』
とラティスさんは言っていた。
ところで、僕の時とえらい違うんじゃんない、聖剣云々言っていたよね。
代わりに、リーエさんの身振り・手振り・顔の表情はとても豊かだ。
僕を、エリースの義兄と認識したのか、仲間?の一人と認めてくれたのか、
極端に恥ずかしがることはなくなってきた。
「アマト義兄ィといると、なんか安心するんだって。
これは自分でもめずらしいって。」
と、エリースが、リーエさんの気持ちを翻訳して話してくれた。
安心って、超上級妖精のあなたの安全を損なうようなものは、
この世界でほとんど存在しないでしょう。
ラティスさんもそうだが、妖精さんと付き合うのは、なかなか難しい。
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