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第2章
45,治療
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一先ず、人前ではオレに関するお世話の話をしないこと。これだけを念頭に話をして言い聞かせてみた。
返事と表情だけはまともだが、どうにも心配だ。冒険者ギルドに初めて行った日にも喧嘩するなって言って同じような返事を返した。
だが今日喧嘩して、またついさっきも往来だというのにオレを巻き込んで喧嘩したし。
確かにエリザベートさんのキス攻撃から助けてくれたのはありがたかった。あのままでは今生でのファーストキスは確実に奪われていた。その点だけは本当に感謝だろう。
だけどその後に始まった暴露大会は頂けない。
どうにもアルはオレに関する事だと色々と沸点が低くて変になる。
特にエリザベートさんだと子供のように張り合おうとする。なんでだろう……。
「いいかい、アル。とにかくエリザベートさんと張り合おうとしないでくれ。ほんとに……」
「畏まりました」
「むー……。本当にわかったの? 次やったらお仕置きするよ?」
「肝に銘じておきます」
「はぁ……」
とにかく言い含めるだけは言い含めた。あとはアルの成長具合に賭けよう。
信じないでは始まらないんだ。特にアルはもうなくてはならない存在だし。
「アル。信じてるからね?」
「はっ。恐悦至極にございます」
アルの返事に心を読まれてるようで、なんとも言えない表情で返すと夕食を食べに行くことにした。
ネーシャは眠ったままなので起こすのも忍びない。ネーシャの分はアイテムボックスに入れておこう。
夕食の時間は結構ギリギリだったみたいだ。
でもそこは優しいマスターさん。少しくらいなら大目に見てくれるそうだ。
特にオレ達は高い3階を10連泊分前払いで借りたのも利いている。仕込みをするために店を一旦閉める時間までなら時間を延長してもくれるらしい。
「じゃぁ奴隷の子の分は部屋で食べられる物にした方がいいんだね?」
「食器なんかは返却しますので出来れば同じような物をお願いしたいのですけど……だめでしょうか?」
「構わないよ。でも大丈夫かい?」
「あ、えっと。大丈夫だよね、アル?」
「答えは是。問題ございません」
「そうかそうか。じゃぁ3人分用意するから残りは任せるよ」
アイテムボックスに突っ込んでおけばいいや、という適当な考えだったのだが普通はアイテムボックスは拡張しない。しかもオレのような年ではまずありえない。
同じメニューだと品数が少し多くなるし、常温では保存も微妙な物なのだろう。アイテムボックスが初期なら入らないことになるだろう。マスターはそれを心配してくれたようだ。
それにすぐ気づいたので咄嗟にアルに確認を取ったのだ。
アルは執事然としているのでマスターもアイテムボックス拡張をしていると思ってくれたようだ。
危ない危ない。ついついマスターが優しいから油断して身内に話すみたいに考えなしで物を言ってしまった。
【気をつけないとなぁ……】
【ですが、ワタリ様の咄嗟の機転。さすがにございます】
【危なかったけどね】
運ばれて来た夕食はクロワッサンはいつも通りだが、スープは野菜が少しで薄めのあっさり風。
そして今日はなんと麺類だ。
たくさんの野菜と少量のお肉。緑と赤で彩られた中を真っ白いスープに黄色い麺が輝いて見える。
確かにこれではそのままだと伸びてしまう。スープと麺を別々にすればいいだけのような気もするが冷めたら美味しくなくなってしまう類の料理かもしれない。
さっそく食べてみると麺は平たい太目の麺に濃厚なスープがよくあって素晴らしい。
麺に練りこまれているらしい何かが濃厚なスープをあっさりと胃の中に滑り込ませる。
緑と赤の野菜も彩として映えるが食感もよく麺とスープと良く合う。
確かこういう平たい麺は生前の世界でも古くからあるパスタだ。名前は忘れたが切るという意味があったような気がする。
パスタにパンというのは微妙だと思ったが、クロワッサンはいつも通り柔らかく少量の甘味で真っ白いスープをつけて食べると濃厚な味が甘味を引き立ててこれまた素晴らしい。
あっさりしている方のスープは濃厚な後味を綺麗に流してくれる。
麺類がすごく好きなオレとしては大満足の夕食だった。
「美味しかったぁ~」
「今日も満足してもらえたようだね」
「はい! パスタ大好きなんで、すっごく満足しました!」
「そうかいそうかい。パスタ料理はたくさん種類があるから、今後も楽しみにしていてくれ」
「はい! あ、そうだ。お昼ご飯のお弁当にパスタ料理って出来ますか?」
「じゃぁスペースが取られないようにした物を用意しておけるようにしよう。朝食の時にでも言ってくれれば用意しておくから、楽しみにしておきたまえ」
「やった。楽しみにしてますね」
にこにこと孫を見るような優しい表情で要望に答えてくれるマスターと少し雑談をしてから部屋に戻る。
ネーシャ用の夕食は運ばれて来たときにはすでにアイテムボックスに入れてある。
もちろんアルのアイテムボックスに入れる振りをしてオレの方に入れたので怪しまれていない。
部屋に戻ってきてもネーシャは眠ったままだった。
寝かしておきたいところだけど、怪我の方をなんとかしないといけない。
結局治療院には行いかないことにした。オレの初級魔法:体力回復があるのもあるが、一番の要因してはマスターに聞いた話が重きを占める。
「あそこでは治療と引き換えに大金を求められるが、大怪我になると気を失うどころじゃない痛みがあるよ」
マスターの悲痛そうな表情は実際に体験した、もしくはそれに近しいことを見てきたことをありありと示していた。
結局のところ大金を出してもオレが初級魔法:体力回復をかけるのと変わらないということだ。
「さて……。気持ちよさそうに寝てるところ悪いけど……。治療しないとね」
「ワタリ様、拘束するべきかと愚考致します」
「うん。そうだね。舌をかむ危険性もあるし、口にも猿轡代わりにタオルかませておこうか」
「畏まりました」
酷いようだが、これもネーシャを守るためだ。
怪我の度合いは実際に見てみないとわからないが、治すには相当な苦痛を与えてしまうことだろう。
裏通りのあの男も凄まじいことになっていたし……。痛みで気絶して、その痛みで覚醒するなんて拷問と変わりない。
オレは今からそれを彼女に対して行わないといけない。
アルが作業している間に着替えも済ませ、考えていたスキル構成に変更していく。
必要な部分だけを残しリセット。考えていた通りにスキルを取得していく。
強化系スキルも実験も兼ねて取得し使用してみる。
試しに取得した回復力強化Lv3はポイントが54もかかったがその効果は抜群だ。なんと増加系で増えている分を含むステータス値が2倍になっている。効果時間はわからないが強化されていると感じることができるので切れたらわかるだろう。
試しに回復力強化Lv3をかけた状態でリセットすると効果も消失した。どうやら回復力強化Lv3をかけてリセットしてポイントを浮かそうというのはできないらしい。
Lv2に減らしてかけてみると効果が2倍から1.4倍になっていた。
回復力増加Lv10で85加算されるので初期値の10と合わせて2倍だと190。1.4倍だと133だ。57の開きがあり、回復力強化Lv2からLv3にするには35ポイント必要だからLv3にした方がいい。
回復力増加もLv10で打ち止めだったのも大きい。ステータス割り振りで22振ってから強化をかけても結局Lv3にした方が効率がよい。
ポイントの問題もあり他に取った強化スキルは魔力強化Lv2。MPが欲しかったが強化系スキルにMP強化はない。条件なのかそれとも元々ないのか。
ちなみにLvが上がっても強化系スキルの消費MPも効果も同じだった。MPを意図的に多く消費することもできず、対象も単一。魔法とは少し違うようだ。
アルがベッドの四方の足に縄を結ぶ。その縄を両手両足にしっかりと固定して拘束するのを横目に覚悟を決める。
ステータスウィンドウを呼び出してステータスとMP残量がマックスなのを確認する。
職業のところに " 治癒師 " が追加されていたことに気づいてクラスチェンジで確認したところ。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□
職業:戦士Lv1
所持職業
町民Lv1:-
戦士Lv1:筋力小上昇 回復力小上昇 固有スキル:タフネス
治癒師Lv1:回復力小上昇 固有スキル:治療の心得
■□■□■□■□■□■□■□■□■□
固有スキル持ちの職業のようだ。
ならば少しでもマシになるように治癒師に職業を変えておくことにした。
固有スキル:治療の心得がどの程度の効果をあげてくれるのかはわからないので気休めだが、他にもやっておくことがある。
職業を変えたのでステータスの調整だ。
ぱぱっとステータスリセットを使って回復力をちょうどいい値に調整し、残りのポイントは全てMPに追加しておく。
念の為、痛み止めになりそうなスキルも探してみたが魔力を上昇させても状態異常系のスキルでよさげなのはなかった。
麻痺や睡眠ならなんとかなるかと思ったが、アルに聞けばどちらも痛み止めにはならないという返事だった。
代わりにわかったこともあった。
むしろこれが重要だった。
初級魔法:体力回復は消費するMP量を増やし、意識することにより回復力促進の他にも反動となる痛みを軽減することができる、ということだった。
しかし通常の場合、初級でも攻撃魔法に比べて消費MPが大きい体力回復は痛みを気にして消費MPを増やすと回数がまったく使えないものになるし、治療できる怪我の範囲も少なくなる。
MPをオレのように大幅に増加させることが出来るのは相当なレベルに達している治癒師のみとなるそうだ。
治療院で一般人相手に治療するような治癒師ではそこまですることはできない。
むしろ消費を抑えて限りあるMPで痛みを無視して治療を効率よく行うのだそうだ。
やはり治療院に行く必要はないと思った。そしてオレなら痛みを軽減させながら治療ができる。
月陽の首飾りには満タン近くまでMPが貯蓄してある。
全てを使い切るくらいのつもりでネーシャを治療するつもりだ。
最終的なステータスが決定し、確認する。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□
BaseLv:1 職業:治癒師Lv1
HP:50/50
MP:139/139#(+9)
筋力:35
器用:35
敏捷:40<+30>
魔力:133/95
回復力:200/100#(+2)[+3]
運:5
状態:健康 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
所有:アル#(従者) ネーシャ#(奴隷)
所持職業:町民Lv1 戦士Lv1 冒険者Lv1 治癒師Lv1
残りポイント:0
所持スキル
成長率増加Lv10 スキルリセット ステータス還元
ウイユベール共通語翻訳#(自動筆記翻訳付き) 鑑定 クラスチェンジ
筋力増加Lv5 器用増加Lv5 回復力増加Lv10
魔力増加Lv10 MP増加Lv10
初級魔法:体力回復 アイテムボックス拡張Lv5
詠唱省略Lv3 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
■□■□■□■□■□■□■□■□■□
強化系を使うと現ステータスと元のステータスが表示されるようだ。
筋力と器用を残したのは、もし拘束が解けて暴れられた時の対処と器用は魔法の制御にも影響するからだ。
「アル。どう?」
「答えは是。多少暴れても問題ないかと愚考致します」
「うん。よし……」
両手両足に繋がれた縄には激しく動いても怪我が増えないように布を緩衝材として挟んである。
舌を噛まない様に口にも布を噛ませてその上から縛ってある。
ちなみに怪我の状態がちゃんとわかるように服は全部脱がせてあるし、包帯も解いてある。つまり今の彼女は全裸ということだ。
この光景だけ見たら酷い状態だが致し方ない。これも治療のためだ。
浮き上がった肋骨。痛々しいまでの傷跡。まだ新しい塞がったばかりなのに膿んでいる傷。骨と皮だけの細い手足にも見るも無残な傷跡だらけだ。
まともな部分を見つける方が苦労するような酷い有様だ。
全裸の少女が目の前にいるというのに湧き上がってくるのは怒りと哀れみしかない。
ネーシャも息苦しかったからか目を覚ましている。
だがその瞳はやはり何も見ていない。自分の状態すら気にしてない。
そんな彼女が胸に刺さる。怪我を治しても心まで果たして治せるのだろうか。
そんな思いが沸いて来るが、まずは体の治療だと頭を振って切り替えることにした。
「始めよう」
アルは浄化と洗浄要員だ。浄化で出来る限り綺麗にしながら初級魔法:体力回復をかけていく。暴れて塞がっている傷が開いたりしたら血なんかも拭いて貰う。
浄化だけでは血液や膿なんかは消せないそうだ。
元の数値が低いとあまり意味がないけど、やらないよりはマシなのでアルとネーシャにも回復力強化Lv3をかけておく。
まずは一番傷口が大きい部分である右胸から治療を始める。
傷が塞がってはいるが治療前からすでに膿み始めていた部分がそのままだ。いくらなんでもコレは酷かった。
このままではたとえ傷を塞いだとしても一般人なら腐り落ちる。獣人の回復力というのはそこまですごいものなのだろうか。
「アル……。これってあの首輪の回復力を足しても自然回復で回復するの?」
「答えは否。正気の沙汰とは思えません」
やはりアルも同じ事を思ったようだ。
あの奴隷商の人もあとで治療院に行かせるつもりだったのだろうか。いや首輪を使って回復させていたことから、自然回復でなんとかなると高をくくっていたのか。
あのままだったらネーシャは確実に死んでいたのだ。憤りと共に間に合ってよかったという思いがない交ぜになる。
すでに全体的には浄化を終えているので、多めにMPをイメージしながら初級魔法:体力回復をかける。
ネーシャの体がビクン、と跳ねて震えるが声は漏れない。かみ締める布が嫌な音を立てているけれど、オレも歯を食いしばって心を鬼にする。
膿んでいる部分が盛り上がりながら膿みと一緒に濁った黒い血液を排出していく。
それを丁寧にアルが拭き取りながらも治療は続く。
1分にも満たない時間でMPが空になりかけ、慌てて月陽の首飾りから補給し続けていく。
月陽の首飾りの貯蓄分から300近くを消費して右胸の治療を終えると、そこには傷1つない肌とかなり薄いピンクの突起だけが残った。
色素薄いなー、と思いながらかなり消費量を増やしたMPにも関わらず治療中の痛みは相当なものだったのを考える。
その証拠にネーシャの体中から汗が噴出し、少々アンモニア臭もしていた。アルがすぐに浄化で綺麗にしていたけれど、治療中に意識を失い失禁し、痛みですぐに覚醒するという拷問のような状態を何度も行った後、右胸の治療終了と共に意識を失ってしまった。
「アル、消費MPを相当増やしたんだけど……」
「彼女の様子を見る限りでは、私にもあまり効果があったようには見えませんでした」
「だよね。意味ないのかな?」
「答えは否。多少の痛みは減じられているものと確信しております」
「そうだよな。アルの知識だもんな、うん。やらないよりは遥かにマシだ。このままでいこう」
決意を新たに右胸の次に酷い患部を治療していく。
治療を始めると痛みで覚醒したネーシャが猿轡代わりの布を噛み締め、両手両足を拘束されながらも逃れようとするかのように身を捩る。
今度は痛みで気絶するほどではないようだが、拘束されているため痛みでのた打ち回るのも出来ずさっきよりよっぽどこちらが辛い。
だが体が動いても彼女の瞳は全てを諦めたかのような何も映していないままだった。
酷い部分から順に治療していったので治療が進むごとに消費されるMPにも余裕が生まれる。
少し休憩して回復したMPはすぐに首飾りに溜めていく。
回復する分から治療をしていった方が効率的だが、痛みに震え痙攣するネーシャにオレの精神が持たない。
強化も1時間くらいで切れてしまうので切れたらすぐにかけなおし治療を続ける。
「……しんどい」
「私が代わって差し上げられるのでしたら喜んでこの身を捧げるのですが……」
「その気持ちだけで嬉しいよ」
本当に悔しそうにしているアルに微笑んで、首飾りにMPを流す。
動いていないので30秒毎にどんどん回復していくMPはすごい勢いで溜まっていく。
すでに尽きていたタンクがあっという間に半分近くまでたまるほど今のオレの回復力はとんでもない量になっている。
完全に治療用のスキル構成になっているのでそれも当然だ。
首飾りも半分溜まり、MPも満タンになったら休憩は終わりだ。
もう緊急性の高い部位は終わっているし、あとは軽い――酷い患部に比べればの話だが――傷と痕になっているところを治療していく。
最初の右胸を治療し終わってわかったことだが、傷跡も綺麗に消せる。
ならば全身にまで及んでいる醜い傷跡も全て消し去るつもりだ。一片たりとも残すつもりはない。この傷跡は彼女にとって辛い過去でしかないのだから。
多少マシな患部の治療中はネーシャの反応も大分マシなものになっていた。
どうやら酷い患部の痛みが尋常じゃないものだっただけのようで、軽減はきちんとされているようだ。
休憩中に眠ってしまったのが痛みで覚醒することもなく、多少の汗をかく程度で済んでいる。
それほどの痛みを軽減なしで治療したらどうなっていたか……。
浮かんだ最悪の考えを打ち消すように全ての傷を治療し、傷跡を全て消した頃には外から世界が動き出し始める音が聞こえてくるような時間になっていた。
こうして異世界生活3日目が終わり、4日目が始まった。
========
名前:ワタリ・キリサキ BaseLv:1 性別:女 年齢:6 職業:治癒師Lv12
装備:黒狼石の短剣 鬼百合のミスリルの靴[麻痺耐Lv5 毒耐Lv5] 黄百合のミスリルベルト[土耐Lv5 水耐Lv5] 月陽のネックレス
HP:50/50
MP:57/139#(+9)
筋力:35
器用:35
敏捷:40<+30>
魔力:133/95
回復力:204/102#(+2)[+5]
運:5
状態:精神疲労 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
所有:アル#(従者) ネーシャ#(奴隷)
所持職業:町民Lv1 戦士Lv1 冒険者Lv1 治癒師Lv12
残りポイント:0
所持スキル
成長率増加Lv10 スキルリセット ステータス還元
ウイユベール共通語翻訳#(自動筆記翻訳付き) 鑑定 クラスチェンジ
筋力増加Lv5 器用増加Lv5 回復力増加Lv10
魔力増加Lv10 MP増加Lv10
初級魔法:体力回復 アイテムボックス拡張Lv5
詠唱省略Lv3 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
返事と表情だけはまともだが、どうにも心配だ。冒険者ギルドに初めて行った日にも喧嘩するなって言って同じような返事を返した。
だが今日喧嘩して、またついさっきも往来だというのにオレを巻き込んで喧嘩したし。
確かにエリザベートさんのキス攻撃から助けてくれたのはありがたかった。あのままでは今生でのファーストキスは確実に奪われていた。その点だけは本当に感謝だろう。
だけどその後に始まった暴露大会は頂けない。
どうにもアルはオレに関する事だと色々と沸点が低くて変になる。
特にエリザベートさんだと子供のように張り合おうとする。なんでだろう……。
「いいかい、アル。とにかくエリザベートさんと張り合おうとしないでくれ。ほんとに……」
「畏まりました」
「むー……。本当にわかったの? 次やったらお仕置きするよ?」
「肝に銘じておきます」
「はぁ……」
とにかく言い含めるだけは言い含めた。あとはアルの成長具合に賭けよう。
信じないでは始まらないんだ。特にアルはもうなくてはならない存在だし。
「アル。信じてるからね?」
「はっ。恐悦至極にございます」
アルの返事に心を読まれてるようで、なんとも言えない表情で返すと夕食を食べに行くことにした。
ネーシャは眠ったままなので起こすのも忍びない。ネーシャの分はアイテムボックスに入れておこう。
夕食の時間は結構ギリギリだったみたいだ。
でもそこは優しいマスターさん。少しくらいなら大目に見てくれるそうだ。
特にオレ達は高い3階を10連泊分前払いで借りたのも利いている。仕込みをするために店を一旦閉める時間までなら時間を延長してもくれるらしい。
「じゃぁ奴隷の子の分は部屋で食べられる物にした方がいいんだね?」
「食器なんかは返却しますので出来れば同じような物をお願いしたいのですけど……だめでしょうか?」
「構わないよ。でも大丈夫かい?」
「あ、えっと。大丈夫だよね、アル?」
「答えは是。問題ございません」
「そうかそうか。じゃぁ3人分用意するから残りは任せるよ」
アイテムボックスに突っ込んでおけばいいや、という適当な考えだったのだが普通はアイテムボックスは拡張しない。しかもオレのような年ではまずありえない。
同じメニューだと品数が少し多くなるし、常温では保存も微妙な物なのだろう。アイテムボックスが初期なら入らないことになるだろう。マスターはそれを心配してくれたようだ。
それにすぐ気づいたので咄嗟にアルに確認を取ったのだ。
アルは執事然としているのでマスターもアイテムボックス拡張をしていると思ってくれたようだ。
危ない危ない。ついついマスターが優しいから油断して身内に話すみたいに考えなしで物を言ってしまった。
【気をつけないとなぁ……】
【ですが、ワタリ様の咄嗟の機転。さすがにございます】
【危なかったけどね】
運ばれて来た夕食はクロワッサンはいつも通りだが、スープは野菜が少しで薄めのあっさり風。
そして今日はなんと麺類だ。
たくさんの野菜と少量のお肉。緑と赤で彩られた中を真っ白いスープに黄色い麺が輝いて見える。
確かにこれではそのままだと伸びてしまう。スープと麺を別々にすればいいだけのような気もするが冷めたら美味しくなくなってしまう類の料理かもしれない。
さっそく食べてみると麺は平たい太目の麺に濃厚なスープがよくあって素晴らしい。
麺に練りこまれているらしい何かが濃厚なスープをあっさりと胃の中に滑り込ませる。
緑と赤の野菜も彩として映えるが食感もよく麺とスープと良く合う。
確かこういう平たい麺は生前の世界でも古くからあるパスタだ。名前は忘れたが切るという意味があったような気がする。
パスタにパンというのは微妙だと思ったが、クロワッサンはいつも通り柔らかく少量の甘味で真っ白いスープをつけて食べると濃厚な味が甘味を引き立ててこれまた素晴らしい。
あっさりしている方のスープは濃厚な後味を綺麗に流してくれる。
麺類がすごく好きなオレとしては大満足の夕食だった。
「美味しかったぁ~」
「今日も満足してもらえたようだね」
「はい! パスタ大好きなんで、すっごく満足しました!」
「そうかいそうかい。パスタ料理はたくさん種類があるから、今後も楽しみにしていてくれ」
「はい! あ、そうだ。お昼ご飯のお弁当にパスタ料理って出来ますか?」
「じゃぁスペースが取られないようにした物を用意しておけるようにしよう。朝食の時にでも言ってくれれば用意しておくから、楽しみにしておきたまえ」
「やった。楽しみにしてますね」
にこにこと孫を見るような優しい表情で要望に答えてくれるマスターと少し雑談をしてから部屋に戻る。
ネーシャ用の夕食は運ばれて来たときにはすでにアイテムボックスに入れてある。
もちろんアルのアイテムボックスに入れる振りをしてオレの方に入れたので怪しまれていない。
部屋に戻ってきてもネーシャは眠ったままだった。
寝かしておきたいところだけど、怪我の方をなんとかしないといけない。
結局治療院には行いかないことにした。オレの初級魔法:体力回復があるのもあるが、一番の要因してはマスターに聞いた話が重きを占める。
「あそこでは治療と引き換えに大金を求められるが、大怪我になると気を失うどころじゃない痛みがあるよ」
マスターの悲痛そうな表情は実際に体験した、もしくはそれに近しいことを見てきたことをありありと示していた。
結局のところ大金を出してもオレが初級魔法:体力回復をかけるのと変わらないということだ。
「さて……。気持ちよさそうに寝てるところ悪いけど……。治療しないとね」
「ワタリ様、拘束するべきかと愚考致します」
「うん。そうだね。舌をかむ危険性もあるし、口にも猿轡代わりにタオルかませておこうか」
「畏まりました」
酷いようだが、これもネーシャを守るためだ。
怪我の度合いは実際に見てみないとわからないが、治すには相当な苦痛を与えてしまうことだろう。
裏通りのあの男も凄まじいことになっていたし……。痛みで気絶して、その痛みで覚醒するなんて拷問と変わりない。
オレは今からそれを彼女に対して行わないといけない。
アルが作業している間に着替えも済ませ、考えていたスキル構成に変更していく。
必要な部分だけを残しリセット。考えていた通りにスキルを取得していく。
強化系スキルも実験も兼ねて取得し使用してみる。
試しに取得した回復力強化Lv3はポイントが54もかかったがその効果は抜群だ。なんと増加系で増えている分を含むステータス値が2倍になっている。効果時間はわからないが強化されていると感じることができるので切れたらわかるだろう。
試しに回復力強化Lv3をかけた状態でリセットすると効果も消失した。どうやら回復力強化Lv3をかけてリセットしてポイントを浮かそうというのはできないらしい。
Lv2に減らしてかけてみると効果が2倍から1.4倍になっていた。
回復力増加Lv10で85加算されるので初期値の10と合わせて2倍だと190。1.4倍だと133だ。57の開きがあり、回復力強化Lv2からLv3にするには35ポイント必要だからLv3にした方がいい。
回復力増加もLv10で打ち止めだったのも大きい。ステータス割り振りで22振ってから強化をかけても結局Lv3にした方が効率がよい。
ポイントの問題もあり他に取った強化スキルは魔力強化Lv2。MPが欲しかったが強化系スキルにMP強化はない。条件なのかそれとも元々ないのか。
ちなみにLvが上がっても強化系スキルの消費MPも効果も同じだった。MPを意図的に多く消費することもできず、対象も単一。魔法とは少し違うようだ。
アルがベッドの四方の足に縄を結ぶ。その縄を両手両足にしっかりと固定して拘束するのを横目に覚悟を決める。
ステータスウィンドウを呼び出してステータスとMP残量がマックスなのを確認する。
職業のところに " 治癒師 " が追加されていたことに気づいてクラスチェンジで確認したところ。
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職業:戦士Lv1
所持職業
町民Lv1:-
戦士Lv1:筋力小上昇 回復力小上昇 固有スキル:タフネス
治癒師Lv1:回復力小上昇 固有スキル:治療の心得
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固有スキル持ちの職業のようだ。
ならば少しでもマシになるように治癒師に職業を変えておくことにした。
固有スキル:治療の心得がどの程度の効果をあげてくれるのかはわからないので気休めだが、他にもやっておくことがある。
職業を変えたのでステータスの調整だ。
ぱぱっとステータスリセットを使って回復力をちょうどいい値に調整し、残りのポイントは全てMPに追加しておく。
念の為、痛み止めになりそうなスキルも探してみたが魔力を上昇させても状態異常系のスキルでよさげなのはなかった。
麻痺や睡眠ならなんとかなるかと思ったが、アルに聞けばどちらも痛み止めにはならないという返事だった。
代わりにわかったこともあった。
むしろこれが重要だった。
初級魔法:体力回復は消費するMP量を増やし、意識することにより回復力促進の他にも反動となる痛みを軽減することができる、ということだった。
しかし通常の場合、初級でも攻撃魔法に比べて消費MPが大きい体力回復は痛みを気にして消費MPを増やすと回数がまったく使えないものになるし、治療できる怪我の範囲も少なくなる。
MPをオレのように大幅に増加させることが出来るのは相当なレベルに達している治癒師のみとなるそうだ。
治療院で一般人相手に治療するような治癒師ではそこまですることはできない。
むしろ消費を抑えて限りあるMPで痛みを無視して治療を効率よく行うのだそうだ。
やはり治療院に行く必要はないと思った。そしてオレなら痛みを軽減させながら治療ができる。
月陽の首飾りには満タン近くまでMPが貯蓄してある。
全てを使い切るくらいのつもりでネーシャを治療するつもりだ。
最終的なステータスが決定し、確認する。
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BaseLv:1 職業:治癒師Lv1
HP:50/50
MP:139/139#(+9)
筋力:35
器用:35
敏捷:40<+30>
魔力:133/95
回復力:200/100#(+2)[+3]
運:5
状態:健康 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
所有:アル#(従者) ネーシャ#(奴隷)
所持職業:町民Lv1 戦士Lv1 冒険者Lv1 治癒師Lv1
残りポイント:0
所持スキル
成長率増加Lv10 スキルリセット ステータス還元
ウイユベール共通語翻訳#(自動筆記翻訳付き) 鑑定 クラスチェンジ
筋力増加Lv5 器用増加Lv5 回復力増加Lv10
魔力増加Lv10 MP増加Lv10
初級魔法:体力回復 アイテムボックス拡張Lv5
詠唱省略Lv3 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
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強化系を使うと現ステータスと元のステータスが表示されるようだ。
筋力と器用を残したのは、もし拘束が解けて暴れられた時の対処と器用は魔法の制御にも影響するからだ。
「アル。どう?」
「答えは是。多少暴れても問題ないかと愚考致します」
「うん。よし……」
両手両足に繋がれた縄には激しく動いても怪我が増えないように布を緩衝材として挟んである。
舌を噛まない様に口にも布を噛ませてその上から縛ってある。
ちなみに怪我の状態がちゃんとわかるように服は全部脱がせてあるし、包帯も解いてある。つまり今の彼女は全裸ということだ。
この光景だけ見たら酷い状態だが致し方ない。これも治療のためだ。
浮き上がった肋骨。痛々しいまでの傷跡。まだ新しい塞がったばかりなのに膿んでいる傷。骨と皮だけの細い手足にも見るも無残な傷跡だらけだ。
まともな部分を見つける方が苦労するような酷い有様だ。
全裸の少女が目の前にいるというのに湧き上がってくるのは怒りと哀れみしかない。
ネーシャも息苦しかったからか目を覚ましている。
だがその瞳はやはり何も見ていない。自分の状態すら気にしてない。
そんな彼女が胸に刺さる。怪我を治しても心まで果たして治せるのだろうか。
そんな思いが沸いて来るが、まずは体の治療だと頭を振って切り替えることにした。
「始めよう」
アルは浄化と洗浄要員だ。浄化で出来る限り綺麗にしながら初級魔法:体力回復をかけていく。暴れて塞がっている傷が開いたりしたら血なんかも拭いて貰う。
浄化だけでは血液や膿なんかは消せないそうだ。
元の数値が低いとあまり意味がないけど、やらないよりはマシなのでアルとネーシャにも回復力強化Lv3をかけておく。
まずは一番傷口が大きい部分である右胸から治療を始める。
傷が塞がってはいるが治療前からすでに膿み始めていた部分がそのままだ。いくらなんでもコレは酷かった。
このままではたとえ傷を塞いだとしても一般人なら腐り落ちる。獣人の回復力というのはそこまですごいものなのだろうか。
「アル……。これってあの首輪の回復力を足しても自然回復で回復するの?」
「答えは否。正気の沙汰とは思えません」
やはりアルも同じ事を思ったようだ。
あの奴隷商の人もあとで治療院に行かせるつもりだったのだろうか。いや首輪を使って回復させていたことから、自然回復でなんとかなると高をくくっていたのか。
あのままだったらネーシャは確実に死んでいたのだ。憤りと共に間に合ってよかったという思いがない交ぜになる。
すでに全体的には浄化を終えているので、多めにMPをイメージしながら初級魔法:体力回復をかける。
ネーシャの体がビクン、と跳ねて震えるが声は漏れない。かみ締める布が嫌な音を立てているけれど、オレも歯を食いしばって心を鬼にする。
膿んでいる部分が盛り上がりながら膿みと一緒に濁った黒い血液を排出していく。
それを丁寧にアルが拭き取りながらも治療は続く。
1分にも満たない時間でMPが空になりかけ、慌てて月陽の首飾りから補給し続けていく。
月陽の首飾りの貯蓄分から300近くを消費して右胸の治療を終えると、そこには傷1つない肌とかなり薄いピンクの突起だけが残った。
色素薄いなー、と思いながらかなり消費量を増やしたMPにも関わらず治療中の痛みは相当なものだったのを考える。
その証拠にネーシャの体中から汗が噴出し、少々アンモニア臭もしていた。アルがすぐに浄化で綺麗にしていたけれど、治療中に意識を失い失禁し、痛みですぐに覚醒するという拷問のような状態を何度も行った後、右胸の治療終了と共に意識を失ってしまった。
「アル、消費MPを相当増やしたんだけど……」
「彼女の様子を見る限りでは、私にもあまり効果があったようには見えませんでした」
「だよね。意味ないのかな?」
「答えは否。多少の痛みは減じられているものと確信しております」
「そうだよな。アルの知識だもんな、うん。やらないよりは遥かにマシだ。このままでいこう」
決意を新たに右胸の次に酷い患部を治療していく。
治療を始めると痛みで覚醒したネーシャが猿轡代わりの布を噛み締め、両手両足を拘束されながらも逃れようとするかのように身を捩る。
今度は痛みで気絶するほどではないようだが、拘束されているため痛みでのた打ち回るのも出来ずさっきよりよっぽどこちらが辛い。
だが体が動いても彼女の瞳は全てを諦めたかのような何も映していないままだった。
酷い部分から順に治療していったので治療が進むごとに消費されるMPにも余裕が生まれる。
少し休憩して回復したMPはすぐに首飾りに溜めていく。
回復する分から治療をしていった方が効率的だが、痛みに震え痙攣するネーシャにオレの精神が持たない。
強化も1時間くらいで切れてしまうので切れたらすぐにかけなおし治療を続ける。
「……しんどい」
「私が代わって差し上げられるのでしたら喜んでこの身を捧げるのですが……」
「その気持ちだけで嬉しいよ」
本当に悔しそうにしているアルに微笑んで、首飾りにMPを流す。
動いていないので30秒毎にどんどん回復していくMPはすごい勢いで溜まっていく。
すでに尽きていたタンクがあっという間に半分近くまでたまるほど今のオレの回復力はとんでもない量になっている。
完全に治療用のスキル構成になっているのでそれも当然だ。
首飾りも半分溜まり、MPも満タンになったら休憩は終わりだ。
もう緊急性の高い部位は終わっているし、あとは軽い――酷い患部に比べればの話だが――傷と痕になっているところを治療していく。
最初の右胸を治療し終わってわかったことだが、傷跡も綺麗に消せる。
ならば全身にまで及んでいる醜い傷跡も全て消し去るつもりだ。一片たりとも残すつもりはない。この傷跡は彼女にとって辛い過去でしかないのだから。
多少マシな患部の治療中はネーシャの反応も大分マシなものになっていた。
どうやら酷い患部の痛みが尋常じゃないものだっただけのようで、軽減はきちんとされているようだ。
休憩中に眠ってしまったのが痛みで覚醒することもなく、多少の汗をかく程度で済んでいる。
それほどの痛みを軽減なしで治療したらどうなっていたか……。
浮かんだ最悪の考えを打ち消すように全ての傷を治療し、傷跡を全て消した頃には外から世界が動き出し始める音が聞こえてくるような時間になっていた。
こうして異世界生活3日目が終わり、4日目が始まった。
========
名前:ワタリ・キリサキ BaseLv:1 性別:女 年齢:6 職業:治癒師Lv12
装備:黒狼石の短剣 鬼百合のミスリルの靴[麻痺耐Lv5 毒耐Lv5] 黄百合のミスリルベルト[土耐Lv5 水耐Lv5] 月陽のネックレス
HP:50/50
MP:57/139#(+9)
筋力:35
器用:35
敏捷:40<+30>
魔力:133/95
回復力:204/102#(+2)[+5]
運:5
状態:精神疲労 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
所有:アル#(従者) ネーシャ#(奴隷)
所持職業:町民Lv1 戦士Lv1 冒険者Lv1 治癒師Lv12
残りポイント:0
所持スキル
成長率増加Lv10 スキルリセット ステータス還元
ウイユベール共通語翻訳#(自動筆記翻訳付き) 鑑定 クラスチェンジ
筋力増加Lv5 器用増加Lv5 回復力増加Lv10
魔力増加Lv10 MP増加Lv10
初級魔法:体力回復 アイテムボックス拡張Lv5
詠唱省略Lv3 回復力強化Lv3 魔力強化Lv2
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