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31 義母と妹

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 父に問い合わせてもらったところ、義母の都合は「いつでも喜んで!」とのことだったので、クローディアが早く帰れる日に合わせて、サロンでお茶会が催されることになった。
 父も同席したいと申し出たが、クローディアは「女三人でやりたいのです」と断った。彼女ら二人と仲良くやれるかどうか見極めるためにも、父はいない方がいいだろう。
 
 そして当日。花瓶には義母の好きな花がふんだんに生けられ、テーブルには色とりどりの美味しそうなお菓子が並べられている準備万端に整ったサロンに、義母と妹が現れた。

 義母は記憶にあるより若干老けているものの、相変わらず美しい女性だった。地味だが品のいいものをまとっており、センスの良さがうかがえる。そして初めて会う妹のソフィアは想像以上に可愛らしい少女だった。ゆるやかにウェーブがかった栗色の髪、つぶらな瞳にふっくらした薔薇色の頬、まるで陶器の人形のようだ。
 
「クローディア様、本日はお招きありがとうございます」

 義母が深々と頭を下げると、隣でソフィアも「お姉様、本日はおねまきありがとうございます!」と挨拶した。ちょこんとドレスをつまんでお辞儀する仕草がなんとも言えず可愛らしい。ちょっと噛んだのも可愛らしい。

「ご無沙汰しております、お義母様。本日はようこそおいでくださいました。それからソフィア、立派なご挨拶ありがとう。とてもしっかりしてるのね」

 クローディアが褒めると、照れたようにえへへと笑うのも可愛らしい。

(天使よ! 天使だわ!)

 クローディアは心の中でそう叫んでいた。
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