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受容
(13)石田side・回想(6)ー四人の出会い ー
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翌日登校すると西野と清水に話しかけられた。
「石田くんおはよう」
「石田おはよー!」
「おはよ。二人とも早いな」
「今日はいつもより早めに起きれたんだ」
西野が嬉しそうに言うのを見て和む。
清水を見ると同じように和んでいて顔も緩んでいた。
そのまま会話をしていると廊下が騒がしくなる。
扉の方に目を向けると予想通り滝本が入ってきた。
毎朝あんなに騒がれて疲れないのか…?
そんなことを思っていると滝本と目が合い、滝本がこちらに近づいてきた。
「滝本くんおはよう」「おはよう」
西野が挨拶をし、清水もそれに続く。
「おはよ…石田も」
「…はよ」
「ねえ滝本くん、今日からバスケ部入るんでしょ?」
気まずさから目を逸らしてしまったが、西野が声をかけたことで滝本の注意がそちらに向いた。
「ああ。今日からよろしく」
「よろしくね!」
滝本と西野が会話をしていると廊下から西野を呼ぶ声が聞こえる。
「ちょっと行ってくるね」
西野の後ろ姿を見ていると清水が今度は口を開いた。
「あー、私も用事あったから行くね」
え、清水まで行くのか…?
昨日の今日で滝本と二人でいることに気まずさを感じ、清水に行くなと目で語りかける。
それを察知したのか清水が困惑した表情を浮かべるが、最後にはニコッと笑いかけられ、『がんば!』とでも言うような目を向けられる。
後で覚えとけよ…!
そう思って清水の後ろ姿を見ていると滝本から話しかけられた。
「俺、今日からバスケ部入るから」
「…知ってる。でも昨日俺に勝ったのになんで…」
今度は滝本を呼ぶ声が聞こえてきた。
「別に…ただ、おまえとバスケするの悪くないなって思っただけ」
滝本はそれだけ言い残して声をする方に向かった。
「……ムカつく」
中学の時の試合後、息を切らしてすらいなかった滝本の姿をふと思い出した。
…まあ、昨日は負けたけどあいつも全力でやってたみたいだし、疲れさせるほどには俺も成長したってことか。
次は絶対勝ってやると意気込みながら滝本を見る。
そしてこれから滝本とバスケができることに無意識に口元が緩んでいた。
ちなみにこのあとバスケ部の練習の応援に来る女子が増えたことで先輩は喜び、マネージャー志望の多さに顧問は頭を抱えていた。
そして昼休みに女子生徒と消えることを見かねた石田が滝本を昼練に誘おうとして、滝本を探すために学校中を駆け回ることになるのだった。
「石田くんおはよう」
「石田おはよー!」
「おはよ。二人とも早いな」
「今日はいつもより早めに起きれたんだ」
西野が嬉しそうに言うのを見て和む。
清水を見ると同じように和んでいて顔も緩んでいた。
そのまま会話をしていると廊下が騒がしくなる。
扉の方に目を向けると予想通り滝本が入ってきた。
毎朝あんなに騒がれて疲れないのか…?
そんなことを思っていると滝本と目が合い、滝本がこちらに近づいてきた。
「滝本くんおはよう」「おはよう」
西野が挨拶をし、清水もそれに続く。
「おはよ…石田も」
「…はよ」
「ねえ滝本くん、今日からバスケ部入るんでしょ?」
気まずさから目を逸らしてしまったが、西野が声をかけたことで滝本の注意がそちらに向いた。
「ああ。今日からよろしく」
「よろしくね!」
滝本と西野が会話をしていると廊下から西野を呼ぶ声が聞こえる。
「ちょっと行ってくるね」
西野の後ろ姿を見ていると清水が今度は口を開いた。
「あー、私も用事あったから行くね」
え、清水まで行くのか…?
昨日の今日で滝本と二人でいることに気まずさを感じ、清水に行くなと目で語りかける。
それを察知したのか清水が困惑した表情を浮かべるが、最後にはニコッと笑いかけられ、『がんば!』とでも言うような目を向けられる。
後で覚えとけよ…!
そう思って清水の後ろ姿を見ていると滝本から話しかけられた。
「俺、今日からバスケ部入るから」
「…知ってる。でも昨日俺に勝ったのになんで…」
今度は滝本を呼ぶ声が聞こえてきた。
「別に…ただ、おまえとバスケするの悪くないなって思っただけ」
滝本はそれだけ言い残して声をする方に向かった。
「……ムカつく」
中学の時の試合後、息を切らしてすらいなかった滝本の姿をふと思い出した。
…まあ、昨日は負けたけどあいつも全力でやってたみたいだし、疲れさせるほどには俺も成長したってことか。
次は絶対勝ってやると意気込みながら滝本を見る。
そしてこれから滝本とバスケができることに無意識に口元が緩んでいた。
ちなみにこのあとバスケ部の練習の応援に来る女子が増えたことで先輩は喜び、マネージャー志望の多さに顧問は頭を抱えていた。
そして昼休みに女子生徒と消えることを見かねた石田が滝本を昼練に誘おうとして、滝本を探すために学校中を駆け回ることになるのだった。
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