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捕獲
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一気に顔に熱が集まるのが自分でも分かる。
それを見た滝本の顔もより赤くなった。
おそらく滝本は既に両思いだと気づいたのだろう。
「これ、察してくださいじゃだめ…?」
「…っ…できれば清水の口から聞きたい」
「あ……………えっと…私も…好きです……」
言い終わるや否や、ガバッという効果音のしそうな勢いで滝本が抱きついてきた。
「た、滝本!?!?」
「やっとだ…」
滝本はそう呟きながらきつく抱き締めてくる。
恥ずかしさで死にそうだったが、勇気を振り絞って背中にそっと手を回した。
「……滝本好きだよ」
「…っ……俺も大好き」
そう言いながらますます力を込められる。
少々というか結構苦しいものの、そんなことが気にならないくらいには嬉しかった。
「わっ…」
滝本に体重をかけられすぎてそのままソファに倒れ込んでしまう。
滝本が顔を上げたと思うと顎を持ち上げられ、キスをしようと顔を近づけてきた。
いろいろよくない…!!
そう思い滝本の口に両手を当てた。
「あ、あの、滝本くん、ちょっと早いのでは…!?」
「好きだからキスしたいしそれ以上のこともしたい。
清水はしたくないの…?」
「い、いや!まあ私もいずれはとは思うけど……でも心の準備が…!」
「………分かった、じゃあ今日は一緒に寝るだけでいいよ」
「え、それ更にペース早くなってません!?」
「………」
知っててわざとやってますよねこの人!!!
「それなら五秒以内に清水からキスするか一緒のベッドで寝るか選んで。
答えなかったら両方ね」
「え!?!?」
「ごー、よーん、さーん、にー、い…「一緒に寝よう!!!!」
しまった!嵌められた…!
そう思った時には既に遅く、滝本が不敵に笑っていた。
お姫様抱っこをされてベッドに向かう。
……………え?
思考がついていかず、自体を把握しきれていない。
滝本がテレビの電源を切って部屋を暗くする。
……………ん?
そしてそのままベッドに入ってきた。
ギシッというベッドのスプリングの音に反応し、心臓も音を立てる。
「じゃあ…一緒に寝ようか」
月の光が滝本を照らす。
綺麗…。
整った顔立ちも相まって、酷く妖しげなその姿につい魅入ってしまう。
「た、滝本…くん…」
「どうかした?」
「距離が近い気がするのですが…」
「そう?普通じゃない?」
気づけばしっかりと向かい合って抱きしめられている。
更には足まで絡められているのだ。
いや絶対普通じゃないよね!?!?
付き合う前から一緒に住むのもそうだけど、付き合って初日にこれって…絶対普通じゃないと思う。
ていうか滝本ってこんな感じだったっけ…?
混乱していると上からクスッという笑い声が聞こえ、抱き締め直された。
「もう十二時過ぎてるし寝よう?」
「え、あーー…うん、おやすみ?」
「おやすみ雪」
額に軽くキスをされ、リップ音が聞こえた。
………………。
展開早すぎません!?!?
話が上手すぎてなんか逆にいろいろ疑いたくなってくるんだが!!
ていうか最後の最後に名前呼びと頭にキスするの反則では!?
目を閉じたはいいものの先程までのことを思い出して悶々とする。
それならばと恐る恐る目を開けると滝本の整った顔立ちが目の前にあった。
困り果てて暫く考え続けていたが力尽きて途中で眠ってしまった。
それを見た滝本の顔もより赤くなった。
おそらく滝本は既に両思いだと気づいたのだろう。
「これ、察してくださいじゃだめ…?」
「…っ…できれば清水の口から聞きたい」
「あ……………えっと…私も…好きです……」
言い終わるや否や、ガバッという効果音のしそうな勢いで滝本が抱きついてきた。
「た、滝本!?!?」
「やっとだ…」
滝本はそう呟きながらきつく抱き締めてくる。
恥ずかしさで死にそうだったが、勇気を振り絞って背中にそっと手を回した。
「……滝本好きだよ」
「…っ……俺も大好き」
そう言いながらますます力を込められる。
少々というか結構苦しいものの、そんなことが気にならないくらいには嬉しかった。
「わっ…」
滝本に体重をかけられすぎてそのままソファに倒れ込んでしまう。
滝本が顔を上げたと思うと顎を持ち上げられ、キスをしようと顔を近づけてきた。
いろいろよくない…!!
そう思い滝本の口に両手を当てた。
「あ、あの、滝本くん、ちょっと早いのでは…!?」
「好きだからキスしたいしそれ以上のこともしたい。
清水はしたくないの…?」
「い、いや!まあ私もいずれはとは思うけど……でも心の準備が…!」
「………分かった、じゃあ今日は一緒に寝るだけでいいよ」
「え、それ更にペース早くなってません!?」
「………」
知っててわざとやってますよねこの人!!!
「それなら五秒以内に清水からキスするか一緒のベッドで寝るか選んで。
答えなかったら両方ね」
「え!?!?」
「ごー、よーん、さーん、にー、い…「一緒に寝よう!!!!」
しまった!嵌められた…!
そう思った時には既に遅く、滝本が不敵に笑っていた。
お姫様抱っこをされてベッドに向かう。
……………え?
思考がついていかず、自体を把握しきれていない。
滝本がテレビの電源を切って部屋を暗くする。
……………ん?
そしてそのままベッドに入ってきた。
ギシッというベッドのスプリングの音に反応し、心臓も音を立てる。
「じゃあ…一緒に寝ようか」
月の光が滝本を照らす。
綺麗…。
整った顔立ちも相まって、酷く妖しげなその姿につい魅入ってしまう。
「た、滝本…くん…」
「どうかした?」
「距離が近い気がするのですが…」
「そう?普通じゃない?」
気づけばしっかりと向かい合って抱きしめられている。
更には足まで絡められているのだ。
いや絶対普通じゃないよね!?!?
付き合う前から一緒に住むのもそうだけど、付き合って初日にこれって…絶対普通じゃないと思う。
ていうか滝本ってこんな感じだったっけ…?
混乱していると上からクスッという笑い声が聞こえ、抱き締め直された。
「もう十二時過ぎてるし寝よう?」
「え、あーー…うん、おやすみ?」
「おやすみ雪」
額に軽くキスをされ、リップ音が聞こえた。
………………。
展開早すぎません!?!?
話が上手すぎてなんか逆にいろいろ疑いたくなってくるんだが!!
ていうか最後の最後に名前呼びと頭にキスするの反則では!?
目を閉じたはいいものの先程までのことを思い出して悶々とする。
それならばと恐る恐る目を開けると滝本の整った顔立ちが目の前にあった。
困り果てて暫く考え続けていたが力尽きて途中で眠ってしまった。
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