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追跡者たち
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「ルシード街道が通れないと馬鹿みたいに迂回しなきゃなんなくなるじゃないか。冗談じゃないぞ。」
「そうね。」
反論は受け付けないと言わんばかりにジェゼーモフは生返事で応じた。ヴァイスに目を向けることもなく髪の毛先を気にしている。
「そうねって、何言ってんのさジェゼーモフ。まさかはるばる迂回する気かい?」
センダルタへ向かう時には無かった検問がタイミングの悪いことに設置されてしまった。すっかり予定の狂ったヴァイスがうろたえている。
「あんた、アビムリンデをつれて無事に通れると思う?この子に騒がれたら面倒な事になるわ。」
検問となれば身元を明かさぬ限り通過などできん。武力衝突も生じかねんこの時期にA級冒険者がうろついていれば捕縛せぬ道理もあるまいよ。誘拐犯を捕らえる大義のオマケ付きだ。
ジェゼーモフがいなければ波乱を期待できたのだが・・・どうやら目論見が外れたようだ。
「いざとなれば押し通ってやるさ。」
「嫌よ、ギルビーの部下は他の貴族のと違ってしつこいもの。頭数で圧倒されるのも面白くないわ。情熱的な男は嫌いじゃないんだけどね~」
「ジェゼーモフなら蹂躪できるだろ?」
「あんた、私を人殺しにする気?冗談じゃないわ。」
「ぐぬぬぬ、殺すつもりで討ちかかって来るヤツなんて殺したって良いじゃないか。誰彼かまわずってワケでもない。そのまま押し通って帝国の勢力圏に飛び込んだら済む話だよ、ジェゼーモフ。」
「馬鹿言ってんじゃないわよ。やりたきゃあんただけでおやんなさいな。そういうとこが本当おブスなのよ。」
「僕じゃせいぜい一度に50人相手にするので手一杯さ。頼むからやっておくれよ~」
「ヴァイス」
自ら手の内を明かすようなマネは自らの首を締めることにもなりかねない。ジェゼーモフから厳しい視線を投げかけられたヴァイスがハッとする。
「おっと!エルフちゃんの前で言うようなことじゃなかったね~」
「しょうのない子ね~まったく。とにかく、セントクーンズ経由で帝都に帰還するわよ。」
失態を演じてしまったヴァイスも引き下がることを余儀なくされる。
「はぁ~、この季節に山越えなんて凍えちゃうよ。経費で落ちるかなぁ・・・」
「あんた銭勘定しか頭に無いの?もはやギャンブル狂の業よね。」
「あんまりホメないでくれよジェゼーモフ。」
んまぁ~この子、本当に懲りないわね。嫌味を言ってやったのに、カチンと来たわ。
「そう言やあんたに貸したお金、まだ返してもらってないんだけど?ギャンブルに使う金があるんならとっとと返しなさいな。」
「うげっ!こ、これが片付いたらちゃんと返すさ~。やだなぁ、ジェゼってばぁ。」
返済すら焦げついているようだ。真っ黒焦げになるのも時間の問題か。
「はぁ、調子のいいことばかり言ってると今にケツの毛までむしり取るわよ。」
「まぁ今日は疲れたからこのまま休むとして、明日からは必要な物資を調達しながら進むよ。」
***
「エルフの姉ちゃんを連れた冒険者ぁ?」
「あぁ、見てないか?」
「そんなこと言ってもあんたねぇ・・・そんな冒険者なんざ珍しくねーやな。それこそチラホラ見るよ。」
「左手に緻密な意匠の手甲をはめているんだ、こんな感じのなんだが」
もう一人の男が手書きの図を見せると、店の主人の目が大きく見開く。
「ん?あぁ、あの姉ちゃんか。あの高そうな宝石の入った手甲かい?」
「ここに来たんだな?」
「あぁ、間違いねえ。昨日だったか、防寒具を買ったぜ。」
「何人で行動していた?」
「俺が見たのはそいつを含めて3人だ。お嬢ちゃんと・・・」
「ん、どうした?」
「あ・・・いや。ちょっとスゴいのを思い出しただけだ。」
「スゴい?・・・何でも良い、知っていることは教えてくれ。」
「ん?・・・あぁ、女装してるガタイのいい兄ちゃんも一緒だった。妙なパーティーだったから鮮烈に覚えてる。」
「女装?・・・まぁ良い、どこに行くのか言ってなかったか?」
「いや、ギャンブルを辞めるの辞めないのでモメてたくらいだな。行き先なんて知らんよ。」
「ギャンブル?」
「まぁ知っていることはそんなもんさ。で、買うのかい?」
「あぁ、それとそこの防寒具をもらおう。」
「毎度あり。」
店ではそこそこ値の張る防寒具とあって店主がにこやかに応じた。
店を出た二人の男たちは推測通りの行動に安堵する。移動手段、経路とも組み合わせは限られている。ともすれば相手の現在地を割り出すなど容易だ。
「ようやく追いついたなぁ、スアレス。」
「あぁ。で、マイクはどう見る?」
「おそらくヤツらはルシード街道を諦めたんだろう。直接山を越えて古都セントクーンズを目指すってとこか。」
「なるほど、迂回ルートは採らないか。見せかけの可能性は?」
「その可能性は否定できない。だがここまで追跡を警戒した作為的行動の痕跡は確認できなかった。」
「ナメられたもんだぜ、追手なんざ眼中に無いだろう。」
「新たに加わった男のことがどうも気になるが、イチかバチか山岳ルートに賭けて見るのはどうだ?」
「悪くない。もしハズレても俺たちの方が帝都に先回りできるだろう。」
「よし、それで行こう。」
***
「さて、腹も減ったしメシにすっかな~。」
「早く行かないと追いつかないの。」
シンディーの肩にへばり付いた妖精がボヤく。先を急ぐ旅であるにしては遅々としているのだ。
「そう言ってもよ~、次の馬車が出るまで時間がさ~。」
「ムキー何で馬に乗れないの、キツネ!」
乗馬経験の無いシンディーは移動手段の制約があった。こればっかりはどうにもならない。
「まぁまぁ。ここはひとつ、パンとスープで温まらせてくれよロードチャンセラー。」
「ったく、しょうもないキツネなの。」
ロードチャンセラーは手品のようにテーブル一式と温かい料理を並べる。まるで青空レストランだ。
「ふんふんふーん、いっただっきまー・・・あ?それ何だよ、ロードチャンセラー?」
ロードチャンセラーはビスケットに何かをかけている。珍しいものなのでシンディーの興味をひいた。
「何って、ハチミツなの?」
「美味そうだな、アタシのパンにも少し分けてくれよ。」
「キツネには贅沢なの。これはロードチャンセラーのように高貴な」
「ちぇっ、メシがマズくなるわ。もう良いっての。」
「こればっかりはチェンバレンの管轄で、ロードチャンセラーが自由にできるモノじゃねーの。割当てを越えて勝手に浪費したら叱られちゃうの。」
「へー、お前らにも役割分担があんのかー。」
「リーファさまを頂点にいただく指揮命令系統なの。キツネも末端に配置してあるの。」
「アタシはリーファのパシリになった覚えはねー・・・って、これ前も言ったな。」
「ちなみにキツネはハーフリングと同列扱いなの。」
「お前の認識をそろそろ改めねーとな。」
「あれー、こんな所で何してるのー」
聞き覚えのある声にシンディーが振り返るとそこには・・・
「そうね。」
反論は受け付けないと言わんばかりにジェゼーモフは生返事で応じた。ヴァイスに目を向けることもなく髪の毛先を気にしている。
「そうねって、何言ってんのさジェゼーモフ。まさかはるばる迂回する気かい?」
センダルタへ向かう時には無かった検問がタイミングの悪いことに設置されてしまった。すっかり予定の狂ったヴァイスがうろたえている。
「あんた、アビムリンデをつれて無事に通れると思う?この子に騒がれたら面倒な事になるわ。」
検問となれば身元を明かさぬ限り通過などできん。武力衝突も生じかねんこの時期にA級冒険者がうろついていれば捕縛せぬ道理もあるまいよ。誘拐犯を捕らえる大義のオマケ付きだ。
ジェゼーモフがいなければ波乱を期待できたのだが・・・どうやら目論見が外れたようだ。
「いざとなれば押し通ってやるさ。」
「嫌よ、ギルビーの部下は他の貴族のと違ってしつこいもの。頭数で圧倒されるのも面白くないわ。情熱的な男は嫌いじゃないんだけどね~」
「ジェゼーモフなら蹂躪できるだろ?」
「あんた、私を人殺しにする気?冗談じゃないわ。」
「ぐぬぬぬ、殺すつもりで討ちかかって来るヤツなんて殺したって良いじゃないか。誰彼かまわずってワケでもない。そのまま押し通って帝国の勢力圏に飛び込んだら済む話だよ、ジェゼーモフ。」
「馬鹿言ってんじゃないわよ。やりたきゃあんただけでおやんなさいな。そういうとこが本当おブスなのよ。」
「僕じゃせいぜい一度に50人相手にするので手一杯さ。頼むからやっておくれよ~」
「ヴァイス」
自ら手の内を明かすようなマネは自らの首を締めることにもなりかねない。ジェゼーモフから厳しい視線を投げかけられたヴァイスがハッとする。
「おっと!エルフちゃんの前で言うようなことじゃなかったね~」
「しょうのない子ね~まったく。とにかく、セントクーンズ経由で帝都に帰還するわよ。」
失態を演じてしまったヴァイスも引き下がることを余儀なくされる。
「はぁ~、この季節に山越えなんて凍えちゃうよ。経費で落ちるかなぁ・・・」
「あんた銭勘定しか頭に無いの?もはやギャンブル狂の業よね。」
「あんまりホメないでくれよジェゼーモフ。」
んまぁ~この子、本当に懲りないわね。嫌味を言ってやったのに、カチンと来たわ。
「そう言やあんたに貸したお金、まだ返してもらってないんだけど?ギャンブルに使う金があるんならとっとと返しなさいな。」
「うげっ!こ、これが片付いたらちゃんと返すさ~。やだなぁ、ジェゼってばぁ。」
返済すら焦げついているようだ。真っ黒焦げになるのも時間の問題か。
「はぁ、調子のいいことばかり言ってると今にケツの毛までむしり取るわよ。」
「まぁ今日は疲れたからこのまま休むとして、明日からは必要な物資を調達しながら進むよ。」
***
「エルフの姉ちゃんを連れた冒険者ぁ?」
「あぁ、見てないか?」
「そんなこと言ってもあんたねぇ・・・そんな冒険者なんざ珍しくねーやな。それこそチラホラ見るよ。」
「左手に緻密な意匠の手甲をはめているんだ、こんな感じのなんだが」
もう一人の男が手書きの図を見せると、店の主人の目が大きく見開く。
「ん?あぁ、あの姉ちゃんか。あの高そうな宝石の入った手甲かい?」
「ここに来たんだな?」
「あぁ、間違いねえ。昨日だったか、防寒具を買ったぜ。」
「何人で行動していた?」
「俺が見たのはそいつを含めて3人だ。お嬢ちゃんと・・・」
「ん、どうした?」
「あ・・・いや。ちょっとスゴいのを思い出しただけだ。」
「スゴい?・・・何でも良い、知っていることは教えてくれ。」
「ん?・・・あぁ、女装してるガタイのいい兄ちゃんも一緒だった。妙なパーティーだったから鮮烈に覚えてる。」
「女装?・・・まぁ良い、どこに行くのか言ってなかったか?」
「いや、ギャンブルを辞めるの辞めないのでモメてたくらいだな。行き先なんて知らんよ。」
「ギャンブル?」
「まぁ知っていることはそんなもんさ。で、買うのかい?」
「あぁ、それとそこの防寒具をもらおう。」
「毎度あり。」
店ではそこそこ値の張る防寒具とあって店主がにこやかに応じた。
店を出た二人の男たちは推測通りの行動に安堵する。移動手段、経路とも組み合わせは限られている。ともすれば相手の現在地を割り出すなど容易だ。
「ようやく追いついたなぁ、スアレス。」
「あぁ。で、マイクはどう見る?」
「おそらくヤツらはルシード街道を諦めたんだろう。直接山を越えて古都セントクーンズを目指すってとこか。」
「なるほど、迂回ルートは採らないか。見せかけの可能性は?」
「その可能性は否定できない。だがここまで追跡を警戒した作為的行動の痕跡は確認できなかった。」
「ナメられたもんだぜ、追手なんざ眼中に無いだろう。」
「新たに加わった男のことがどうも気になるが、イチかバチか山岳ルートに賭けて見るのはどうだ?」
「悪くない。もしハズレても俺たちの方が帝都に先回りできるだろう。」
「よし、それで行こう。」
***
「さて、腹も減ったしメシにすっかな~。」
「早く行かないと追いつかないの。」
シンディーの肩にへばり付いた妖精がボヤく。先を急ぐ旅であるにしては遅々としているのだ。
「そう言ってもよ~、次の馬車が出るまで時間がさ~。」
「ムキー何で馬に乗れないの、キツネ!」
乗馬経験の無いシンディーは移動手段の制約があった。こればっかりはどうにもならない。
「まぁまぁ。ここはひとつ、パンとスープで温まらせてくれよロードチャンセラー。」
「ったく、しょうもないキツネなの。」
ロードチャンセラーは手品のようにテーブル一式と温かい料理を並べる。まるで青空レストランだ。
「ふんふんふーん、いっただっきまー・・・あ?それ何だよ、ロードチャンセラー?」
ロードチャンセラーはビスケットに何かをかけている。珍しいものなのでシンディーの興味をひいた。
「何って、ハチミツなの?」
「美味そうだな、アタシのパンにも少し分けてくれよ。」
「キツネには贅沢なの。これはロードチャンセラーのように高貴な」
「ちぇっ、メシがマズくなるわ。もう良いっての。」
「こればっかりはチェンバレンの管轄で、ロードチャンセラーが自由にできるモノじゃねーの。割当てを越えて勝手に浪費したら叱られちゃうの。」
「へー、お前らにも役割分担があんのかー。」
「リーファさまを頂点にいただく指揮命令系統なの。キツネも末端に配置してあるの。」
「アタシはリーファのパシリになった覚えはねー・・・って、これ前も言ったな。」
「ちなみにキツネはハーフリングと同列扱いなの。」
「お前の認識をそろそろ改めねーとな。」
「あれー、こんな所で何してるのー」
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