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大局を眺める近視眼
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「お義父さんも今度ばかりは二十三人会をなだめすかすのに苦労したようだ。珍しくボヤいておったよ。」
「へぇ~、そりゃクラウスらしくないね~。」
「おっちゃん、その話聞きますん。ど~んとアミルに相談すると良いのん。」
「お、聞いてくれるかアミル?ならワシも大サービスでしゃべっちゃうぞ。」
「ナチュラルボーンネゴシエーターの実力を再び見せる時が来たん。洗いざらい白状するん。」
「へっへっへ、私も聞いてあげるよボーネランドさん。」
「おい、いつまでサボってるんだメリエル?」
「わお、エルマ。ヤダな~、そんな大それたこと私がするわけないじゃ~ん。そんな怖い顔しちゃイヤイヤ。さ、午後も頑張っちゃうよ~。じゃーねー」
***
「キシレムを要塞化?それはつまり我らは亜人の風下に立たされるということではありませんか。一体どういうことかご説明いただきますぞ、モーゼルト議長!」
ロンバールによる不意の出兵はセンダルタ城陥落という万が一に備えたモーゼルトのサブプランだ。当初は二十三人会にもそのように説明されて承認されている。
だがここへ来て領土的野心をにおわすロンバールの不審な挙動にモーゼルトへの非難が巻き起こった。
「確かにフーバー参事のおっしゃる通りキシレムまでロンバールの軍隊が進出して常駐することになれば、我がマルトリス同盟はロンバール王国の勢力範囲内にあるかに見えます。しかしなが」
「何を他人事のようにおっしゃるのです?そう見えるのではなく、事実として併呑されておるのです。そのような重大な事実が事前に説明されず、事後に明かされるなど言語道断ですぞ議長!」
モーゼルトに追い落としをかけるフーバーがここぞとばかりに舌鋒鋭く斬り込む。雄弁なモーゼルトの弁明を遮るように言葉をかぶせては自説を繰り広げた。
「目下、事態は予測もつかぬほどに流動化しております。アンダシルヴァ王国が水面下で結んだギルビー候爵との密約が今や脅威をもたらし」
「そのようなことを聞いているのではありません。私は戦時執行部の責任の」
「まぁ落ち着いてください、フーバー参事。」
いきり立つフーバーをなだめるかのように割って入ったのは、フーバーとしのぎを削る対抗派閥の頭目ナドルオスだ。フーバーの独壇場となるのを阻止すべく牽制する。
「これは二十三人会の軽視とも言うべき看過すべからざる事態ですぞ、ナドルオス参事。」
「フーバー参事のおっしゃることは至極ごもっとも。ですが、そうであればこそもっと冷静に議長の釈明を検討したく。」
「むぅ・・・それは失礼した。」
やれやれ、フーバーはモーゼルトに引導さえ渡せば自分が後釜に据わると本気で考えているようだ。この大混乱にあっては今しばらくの間モーゼルトに火中の栗を拾わせねばならん。ただし嵐の過ぎ去った後に満を持してマルトリス同盟を率いるのは、このナドルオスだがね。
「ただ・・・フーバー参事の懸念は私も抱くところ。亜人領となっては我が同盟としても体裁が宜しくない。そうでありませんか、皆さん?そこで私から一つ提案があるのですが・・・」
「どのようなご提案でしょう、ナドルオス参事?」
「亜人の支配下にある地域の商業同盟というスティグマを払拭するためにもアンダシルヴァ王国の所領となれば良いのです。」
「それは益体もない主にひれ伏す道を再び歩むということでは?」
辺境地域に欠片も興味を持たない中央政府とようやく手を切ったにも関わらず、再び臣従を選ぶのはナンセンスにも程がある。さすがのモーゼルトも苦言を呈さずにはいられなかった。
「いいえ、それはいささか単純なものの見方でございましょうモーゼルト議長。アンダシルヴァ王国、というよりもたかだかセンダルタ城主ごとき我らで傀儡とすれば良いのです。ここにお集まりの皆さんにも叙爵のお話が来ておるのではございませんか?」
「確かにそのような話は私にも来ておりますな。」
「おぉ、実は私の下にも届いておりますぞ。」
「なるほど、私の下にも来ておりますが既に申し出を受け入れた方はおられるかな?」
互いに牽制し合う二十三人会にあってそのような軽率な輩などさすがにおるまいよ。下手なことをしでかせば途端に罠にハメられて追い落とされるのだ。周りの出方をうかがっておるのだろう、実に小心者のナドルオスらしいではないか。ただモーゼルトの企みは聞き出しておく必要がある。ひとまずここは聞き手に回るとしよう。
「申し出を受け入れた方はまだおられぬようですな。ではこの件について何かご意見などはありませんか?」
「マルトリス同盟の総力を挙げて勝ち取ったセンダルタ城を混乱に乗じて我らからゆすりとった男です。そのような厄介な王をどこまでコントロールできるとお考えなのでしょう、ナドルオス参事?」
「セバルでの交渉につきどう評価するかは参事の皆さんそれぞれのお考えがありましょう。軍隊を背景にゆすりとったとも言えますが、彼らは我らに多額の負債を負っている事実をお忘れなきよう。」
「ですがそれとて我らも十分な担保を取っておるわけではないのです。確実に差し押さえできるのはせいぜい旧ブラセン商会の財産くらいのもの。踏み倒しへの心理的歯止めにもならんでしょう。」
「だからこそ王国の内部へと切り込んで乗っ取りをかけるのですよ、オーグセン参事。」
「爵位といえど末席に列せられてはただの従属宣言になるのではないでしょうか。私はどうも向こう側の申し出にキナ臭いものを感じます。少なくとも一度は突っ返すべきものかと。」
「現在の対等以上の関係を捨ててまで受けるべき申し出ではなさそうだ。その点、私もフーバー参事に同意ですな。」
「まぁ罠でしょうな。我らも安く見られたものだ。」
くっ、フーバーめ。どうせお前にも打開策など無かろうに闇雲な対抗をしよってからに。
「なるほど、それも一理あるのでしょう。では他にどのような手をお考えなのか、ぜひフーバー参事にお聞きしたいものです。まさか今度はロンバール相手に戦うなどとお考えではありますまいな?」
むぅ・・・亜人領は都合が悪いと言った手前、打開策が無いとは口が裂けても言えん。
「ここはロンバールにお引き取り願うのが」
「ではギルビー候爵や帝国に対する備えはどうなるのでしょう?果たしてアンダシルヴァ王国とマルトリス同盟にそのような余力があるのでしょうか?さらに言えば、ロンバールに退去を申し入れるのはフーバー参事ということでよろしいのかな?」
「ギルビー候爵とは反帝国の盟約を結んでですな」
「ほぅ・・・あの狡猾なギルビー候爵が対等関係の盟約を零細王国や商業同盟と本気で締結するとお考えで?フーバー参事であればそれも可能と考えて宜しいか?」
「いや、私はなにも・・・」
「ではロンバールとの交渉についてですが」
「それはロンバールとパイプをお持ちの議長のお力を」
「おや、ほんの数分前にフーバー参事はモーゼルト議長の責任について詰め寄っておられたと記憶しておりますが?」
「私はただ今般状況の整理のため、施策の功罪を二十三人会で検討しようとしていたのです。事後のチェックは参事の務めというものではありませんか。」
「ではフーバー参事、ひとまずギルビー候爵との交渉はお任せしても宜しいですかな?」
「いやナドルオス参事、ここは性急に決めるべきではありません。一歩間違えば転落するやもしれぬ状況なのですから。」
お前がそれを言うか。フーバーめ、のらりくらりとかわしおって!
「では、どなたかこの事態を打開する気概をお持ちの方はおられるかな?」
モーゼルトの取りまとめに対し、先ほどまでの喧騒が嘘であるかのように議場が静まり返る。一同は微動だにせず、時の止まった空間の中でただモーゼルトの声のみが反響していた。そしてその沈黙を打ち破ったのもモーゼルトの声だ。
「・・・なるほど、ではこの件につき議長の私が一手に預かっても宜しいか?」
「異議なし」
誰彼となく有形無形の賛同が議場に溢れる。おそらく余程の策でも無ければ事態を打開できないと誰もが感じ取っていた。ひょっとするとモーゼルトでも荷が重いのかもしれない。
「本当に議長はそれで宜しいのですか?」
「ええ、今回大事な局面でグラムスを留守にしていた罪滅ぼしの意味合いもあります。せめてこのくらい貢献して見せねば・・・ですが」
「・・・ですが?」
参事の一人がモーゼルトの言葉の続きを催促するように言葉をなぞる。するとモーゼルトはニヤリと微笑んで続けた。
「私から皆さんに是非ともお願いしたいこともあるのです。」
「へぇ~、そりゃクラウスらしくないね~。」
「おっちゃん、その話聞きますん。ど~んとアミルに相談すると良いのん。」
「お、聞いてくれるかアミル?ならワシも大サービスでしゃべっちゃうぞ。」
「ナチュラルボーンネゴシエーターの実力を再び見せる時が来たん。洗いざらい白状するん。」
「へっへっへ、私も聞いてあげるよボーネランドさん。」
「おい、いつまでサボってるんだメリエル?」
「わお、エルマ。ヤダな~、そんな大それたこと私がするわけないじゃ~ん。そんな怖い顔しちゃイヤイヤ。さ、午後も頑張っちゃうよ~。じゃーねー」
***
「キシレムを要塞化?それはつまり我らは亜人の風下に立たされるということではありませんか。一体どういうことかご説明いただきますぞ、モーゼルト議長!」
ロンバールによる不意の出兵はセンダルタ城陥落という万が一に備えたモーゼルトのサブプランだ。当初は二十三人会にもそのように説明されて承認されている。
だがここへ来て領土的野心をにおわすロンバールの不審な挙動にモーゼルトへの非難が巻き起こった。
「確かにフーバー参事のおっしゃる通りキシレムまでロンバールの軍隊が進出して常駐することになれば、我がマルトリス同盟はロンバール王国の勢力範囲内にあるかに見えます。しかしなが」
「何を他人事のようにおっしゃるのです?そう見えるのではなく、事実として併呑されておるのです。そのような重大な事実が事前に説明されず、事後に明かされるなど言語道断ですぞ議長!」
モーゼルトに追い落としをかけるフーバーがここぞとばかりに舌鋒鋭く斬り込む。雄弁なモーゼルトの弁明を遮るように言葉をかぶせては自説を繰り広げた。
「目下、事態は予測もつかぬほどに流動化しております。アンダシルヴァ王国が水面下で結んだギルビー候爵との密約が今や脅威をもたらし」
「そのようなことを聞いているのではありません。私は戦時執行部の責任の」
「まぁ落ち着いてください、フーバー参事。」
いきり立つフーバーをなだめるかのように割って入ったのは、フーバーとしのぎを削る対抗派閥の頭目ナドルオスだ。フーバーの独壇場となるのを阻止すべく牽制する。
「これは二十三人会の軽視とも言うべき看過すべからざる事態ですぞ、ナドルオス参事。」
「フーバー参事のおっしゃることは至極ごもっとも。ですが、そうであればこそもっと冷静に議長の釈明を検討したく。」
「むぅ・・・それは失礼した。」
やれやれ、フーバーはモーゼルトに引導さえ渡せば自分が後釜に据わると本気で考えているようだ。この大混乱にあっては今しばらくの間モーゼルトに火中の栗を拾わせねばならん。ただし嵐の過ぎ去った後に満を持してマルトリス同盟を率いるのは、このナドルオスだがね。
「ただ・・・フーバー参事の懸念は私も抱くところ。亜人領となっては我が同盟としても体裁が宜しくない。そうでありませんか、皆さん?そこで私から一つ提案があるのですが・・・」
「どのようなご提案でしょう、ナドルオス参事?」
「亜人の支配下にある地域の商業同盟というスティグマを払拭するためにもアンダシルヴァ王国の所領となれば良いのです。」
「それは益体もない主にひれ伏す道を再び歩むということでは?」
辺境地域に欠片も興味を持たない中央政府とようやく手を切ったにも関わらず、再び臣従を選ぶのはナンセンスにも程がある。さすがのモーゼルトも苦言を呈さずにはいられなかった。
「いいえ、それはいささか単純なものの見方でございましょうモーゼルト議長。アンダシルヴァ王国、というよりもたかだかセンダルタ城主ごとき我らで傀儡とすれば良いのです。ここにお集まりの皆さんにも叙爵のお話が来ておるのではございませんか?」
「確かにそのような話は私にも来ておりますな。」
「おぉ、実は私の下にも届いておりますぞ。」
「なるほど、私の下にも来ておりますが既に申し出を受け入れた方はおられるかな?」
互いに牽制し合う二十三人会にあってそのような軽率な輩などさすがにおるまいよ。下手なことをしでかせば途端に罠にハメられて追い落とされるのだ。周りの出方をうかがっておるのだろう、実に小心者のナドルオスらしいではないか。ただモーゼルトの企みは聞き出しておく必要がある。ひとまずここは聞き手に回るとしよう。
「申し出を受け入れた方はまだおられぬようですな。ではこの件について何かご意見などはありませんか?」
「マルトリス同盟の総力を挙げて勝ち取ったセンダルタ城を混乱に乗じて我らからゆすりとった男です。そのような厄介な王をどこまでコントロールできるとお考えなのでしょう、ナドルオス参事?」
「セバルでの交渉につきどう評価するかは参事の皆さんそれぞれのお考えがありましょう。軍隊を背景にゆすりとったとも言えますが、彼らは我らに多額の負債を負っている事実をお忘れなきよう。」
「ですがそれとて我らも十分な担保を取っておるわけではないのです。確実に差し押さえできるのはせいぜい旧ブラセン商会の財産くらいのもの。踏み倒しへの心理的歯止めにもならんでしょう。」
「だからこそ王国の内部へと切り込んで乗っ取りをかけるのですよ、オーグセン参事。」
「爵位といえど末席に列せられてはただの従属宣言になるのではないでしょうか。私はどうも向こう側の申し出にキナ臭いものを感じます。少なくとも一度は突っ返すべきものかと。」
「現在の対等以上の関係を捨ててまで受けるべき申し出ではなさそうだ。その点、私もフーバー参事に同意ですな。」
「まぁ罠でしょうな。我らも安く見られたものだ。」
くっ、フーバーめ。どうせお前にも打開策など無かろうに闇雲な対抗をしよってからに。
「なるほど、それも一理あるのでしょう。では他にどのような手をお考えなのか、ぜひフーバー参事にお聞きしたいものです。まさか今度はロンバール相手に戦うなどとお考えではありますまいな?」
むぅ・・・亜人領は都合が悪いと言った手前、打開策が無いとは口が裂けても言えん。
「ここはロンバールにお引き取り願うのが」
「ではギルビー候爵や帝国に対する備えはどうなるのでしょう?果たしてアンダシルヴァ王国とマルトリス同盟にそのような余力があるのでしょうか?さらに言えば、ロンバールに退去を申し入れるのはフーバー参事ということでよろしいのかな?」
「ギルビー候爵とは反帝国の盟約を結んでですな」
「ほぅ・・・あの狡猾なギルビー候爵が対等関係の盟約を零細王国や商業同盟と本気で締結するとお考えで?フーバー参事であればそれも可能と考えて宜しいか?」
「いや、私はなにも・・・」
「ではロンバールとの交渉についてですが」
「それはロンバールとパイプをお持ちの議長のお力を」
「おや、ほんの数分前にフーバー参事はモーゼルト議長の責任について詰め寄っておられたと記憶しておりますが?」
「私はただ今般状況の整理のため、施策の功罪を二十三人会で検討しようとしていたのです。事後のチェックは参事の務めというものではありませんか。」
「ではフーバー参事、ひとまずギルビー候爵との交渉はお任せしても宜しいですかな?」
「いやナドルオス参事、ここは性急に決めるべきではありません。一歩間違えば転落するやもしれぬ状況なのですから。」
お前がそれを言うか。フーバーめ、のらりくらりとかわしおって!
「では、どなたかこの事態を打開する気概をお持ちの方はおられるかな?」
モーゼルトの取りまとめに対し、先ほどまでの喧騒が嘘であるかのように議場が静まり返る。一同は微動だにせず、時の止まった空間の中でただモーゼルトの声のみが反響していた。そしてその沈黙を打ち破ったのもモーゼルトの声だ。
「・・・なるほど、ではこの件につき議長の私が一手に預かっても宜しいか?」
「異議なし」
誰彼となく有形無形の賛同が議場に溢れる。おそらく余程の策でも無ければ事態を打開できないと誰もが感じ取っていた。ひょっとするとモーゼルトでも荷が重いのかもしれない。
「本当に議長はそれで宜しいのですか?」
「ええ、今回大事な局面でグラムスを留守にしていた罪滅ぼしの意味合いもあります。せめてこのくらい貢献して見せねば・・・ですが」
「・・・ですが?」
参事の一人がモーゼルトの言葉の続きを催促するように言葉をなぞる。するとモーゼルトはニヤリと微笑んで続けた。
「私から皆さんに是非ともお願いしたいこともあるのです。」
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