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痛快なりゆき活劇 風雲!センダルタ城
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帝国兵が大量に城壁の内部になだれ込んで来る。しかし外の城壁が破られてもその内部にはまだ突破しなければならない中央城塞があり、容易に攻め落とすことはないのだろう。
ただし生き残るのは中央城塞に閉じこもる人間だけだ。中央城塞への道を閉ざされた者たちには残酷な現実の足音が近づいていた。
「くそっ、何で退いてやがるんだアイツら!」
「マズい・・・こんなのあと10分も保たねーぜ。チクショー、テメエの持ち場を放棄して逃げんなー!」
退却を決め込む帝国兵を目の前にし、取り残された冒険者が顔を真っ青にして非難する。その誹謗に後ろ髪引かれる思いの将校がたまらず本音を漏らした。やましさに穿たれて苦痛に悶えるのは騎士としての矜持だ。
「こ・・・これで良かったのでしょうか将軍?」
「我らは同盟だ、なればこそ互いに等しく血を流さねばならない。どちらの生命が重いということはない・・・彼らにはそれを理解してもらう。戦場にて手心を加えるなど言語道断、これは将たるものの真心だ。」
「・・・腑に落ちました、私も同意します。」
ベロー将軍も同じ苦悩を抱きつつ、将軍としての責務を貫徹しようとする姿勢に脱帽する。戦場の掟は気高き騎士道の顔を持たない。
ベローの冷徹な決断により危機に陥ったことを知った冒険者たちに衝撃が走る。そのタイミングでシンディーの耳元に聞き覚えのある声が届いた。
「ったく、また狐のお守りするハメになったの。」
「ん?その声は・・・いや、聞いたことねぇな。気のせいだ。」
自分に向けられて語られた声なのかいぶかしんだリアンがシンディーの顔を見る。だがシンディーの様子を見るに、どうも独り言らしい。すると聞き覚えのある声が自らの耳にも届いたおかげでリアンも状況を理解した。
「ロードチャンセラーなの!ふぅ、5文字以上を記憶できない狐の無礼は広い心で見逃してやるの。おぉ、いとも気高きその名はロードチャンセラー・・・地上に舞い降りた天上の奇跡なの」
何に影響されたのか妙に芝居がかった台詞回しのロードチャンセラーがクルクルと華麗に宙を舞う。ここは血で血を洗う戦場、あまりにも場違いな振る舞いながら妖精ロードチャンセラーが見えるのは限られた人間だけだった。
「お守りだぁ?んなコト言って、またこないだみたく役に立ちませんでした~なんて言うなよ?そんなつまんねー小ボケかましやがったら、流石のシンディーちゃんも一撃殺虫のツッコミを入れざるを得ない。」
「むぐぐ・・・このスーパーエリートハニービーであるロードチャンセラーをつかまえて無能呼ばわり。」
「あれぇ、もしかしてシンディーちゃんってば世界の真理を語っちゃったか?」
シンディーからの煽りにただでさえうるさいロードチャンセラーのボルテージが跳ね上がる。
「上等なの・・・その濁りきった目ん玉かっ開くと良いの!見とけ、このロードチャンセラーの生き様ぁ!」
「ロードチャンセラーか・・・リーファは能力をこの戦場に投入するつもりなのだな?」
「リーファさまから蜂たちを預かっているのよエルフ・・・じゃなかった、リアンさま。」
「あっテメェ、アタシとリアンとで接し方を変えやがったな!シンディーさまと呼べ、さんハイッ!」
シンディーからの抗議を聞いたロードチャンセラーは面倒くさそうに振り向くと、ハニカムパントリーから何かを取り出すや地面にポイと放り捨てる。
「狐には特別にさるぐつわをくれてやるの。巷の若い女どもに大流行のアイテムなの。」
そのさるぐつわはどうやら西方審問騎士団がグラムス大聖堂に持ち込んだ拷問器具のようだ。リーファが適当にパントリーに放り込んだもので、平たく言えばゴミだった。
「そんなもん付けて歩いてるトチ狂ったヤツらばかりいたら恐ろしくて夜も眠れんわ。」
「ちっ、狐のくせになかなか鋭いの。うるせー口を上手いこと塞いでやろうと一計を案じたのに・・・コイツ意外と賢いの。」
「相変わらず口の減らねーヤツだぜ、息をするようにディスって来やがる。嫌な予感がしたんだよ、ハエたたきを持って行った方が良いんじゃないかって。」
「フン、ここでロードチャンセラーの力を見せてやるの。今度こそこの手柄で一気にリーファさまの側仕えにのし上がるの。しょせん狐は飽くまでアホのバトラーを追い落とすための踏み台、ロードチャンセラー物語の始まりなの~」
「・・・内心にとどめておくべき腹黒い思惑がお前の口からダダ漏れなんだが?」
可愛い顔して腹の中はどす黒い妖精さんは特に悪びれた素振りも無い。それが何か?といった表情だ。
「おっと、ロードチャンセラーとしたことがうっかりなの。まぁ狐に聞かれたところで痛くもかゆくもないの。」
「そろそろ下にいるヤツらが新本格派ヤバみ。何でも良いから働けロードチャンセラー」
なだれ込んだ帝国兵はこちらを分断するにとどまらず、早速こちらを潰しにかかっている。グラムスの冒険者と退却し損ねたアンダシルヴァ兵だけではどうにも押し返せないだろう。戦闘支援のために魔術をぶち込むにも互いに切り結んでいる場所には撃てるはずもないのだ。前線が最も切迫した状況に陥っているからこそ、ホーネットストライクでの側面支援が有効と言える。
「狐に言われるまでもなくハナからそのつもりなの~おっつ~。リアンさま、リーファさまは城壁の内外を一度分断するおつもりなの。」
「うむ、承知している。まさかアンダシルヴァ兵が途中で退くとは想定外だが、要は城壁が崩壊した場合の想定が早まっただけのこと。まずはあの場所から攻撃する、敵の勢いを削ぐためにホーネットを一挙に1,000投入してくれ。シンディー、私たちは反対側を焼くぞ!」
「おうよ、城壁の内側には魔術師団はいねーってことをとことん思い知らせてやるぜ!」
「魔術師団からの連結魔術攻撃はハニービーが全力で受け持つの!ぶっ放せ、狐~!」
「オメーもトチるなよ、チャンロー!」
「ロードチャンセラーなの!」
その頃リーファはにぎやかなシンディーたちとは離れて単独行動をしていた。城壁内部になだれ込んだ帝国兵の一団が爆炎で吹き飛ばされのを見るに、どうやらシンディーたちがロードチャンセラーとの連携攻撃を開始したらしい。
「お、始まった。」
もうこれだけ戦場が広いと私だけじゃ対応が追いつかないんだ。ロードチャンセラーにはシンディーのところに行ってもらった。あれを見るに上手くやってくれているよ、さすがロードチャンセラーだね。
さて、そんなら私は城壁内部ではなく外部の担当をしなきゃね~。そろそろ本腰入れて行くよ~
「ギガントサーベルタイガーだ!」
「どうなってる?さっきから一体どこからわいてくるんだ!」
リーファの眼の前には見渡す限り魔術師がいるのだが、そのところどころにギガントサーベルタイガーが現れる。不意を突かれた魔術師達は詠唱する暇も無いままギガントサーベルタイガーに好き放題に蹂躙されて行く。
魔術師団はどの国家においても戦略レベルの存在であることを考えれば、今この瞬間にも帝国の屋台骨が破壊されている看過できない事態だ。
「まさか伝説の召喚士なのか?」
「どこにも召喚士の姿が見えない。何が起こっているんだ?」
「魔術師団を守れ、被害が大きすぎる」
現場指揮官が全力で帝国兵を魔術師団救出に差し向ける。被害規模によっては文字通り指揮官の首が飛ぶことになるだろう。
「マズい・・・このままでは私の首だけにとどまらず我が一族にも累が及びかねん。おい貴様ら、死んでも魔術師を救出しろ!」
「うひゃー、本当に魔術師団を急襲したら攻め込んでいる場合じゃなくなるんだねぇ。半信半疑だったけどニコから聞いた通りだぁ・・・」
帝国兵が踵を返して魔術師救出に向かう光景を見ているのは何もリーファだけではない。バリスタ砲台にも絶好のチャンス到来に映った。
「城壁外の帝国兵が魔術師団救出に向かった!背を向けて無事でいられると思うなよ!・・・ん、おい矢弾だよ矢弾。コーエン、何やってんだ?」
「それがよぉマキアス」
「あぁ?」
「もう矢弾が尽きちまった。この通りスッカラカンだ。」
マキアスが振り向くと山ほどあったはずの矢弾がもはや影も形もなかった。
「何?・・・あっ本当だ!ほんじゃ~チームバリバリマキアス解散!」
「えっ!チーム名あったの?・・・ってかダサい、もっと可愛い名前が良いんだよ~」
いや、チーム名なんて今どうでも良いだろ?やっぱコイツら俺なんかと違ってどっかぶっ飛んでやがるなぁ。
「俺ぁ下のヤツらの加勢に行ってくらぁ。お前らはどうする?」
「私はリアンと合流するよ。」
「お、俺は・・・」
ガウスの親方と合流すると言いかけたコーエンだったが、こんなところでいつまでもガウスにおんぶにだっことは行かないと思い直す。自らとて半人前ながら冒険者、ここで冒険をしなくてはいつまでも半人前のままなのだ。
「マキアスについて行くよ。」
「よく言ったぜコーエン、死ぬなよ。」
「お、おぅ」
ただし生き残るのは中央城塞に閉じこもる人間だけだ。中央城塞への道を閉ざされた者たちには残酷な現実の足音が近づいていた。
「くそっ、何で退いてやがるんだアイツら!」
「マズい・・・こんなのあと10分も保たねーぜ。チクショー、テメエの持ち場を放棄して逃げんなー!」
退却を決め込む帝国兵を目の前にし、取り残された冒険者が顔を真っ青にして非難する。その誹謗に後ろ髪引かれる思いの将校がたまらず本音を漏らした。やましさに穿たれて苦痛に悶えるのは騎士としての矜持だ。
「こ・・・これで良かったのでしょうか将軍?」
「我らは同盟だ、なればこそ互いに等しく血を流さねばならない。どちらの生命が重いということはない・・・彼らにはそれを理解してもらう。戦場にて手心を加えるなど言語道断、これは将たるものの真心だ。」
「・・・腑に落ちました、私も同意します。」
ベロー将軍も同じ苦悩を抱きつつ、将軍としての責務を貫徹しようとする姿勢に脱帽する。戦場の掟は気高き騎士道の顔を持たない。
ベローの冷徹な決断により危機に陥ったことを知った冒険者たちに衝撃が走る。そのタイミングでシンディーの耳元に聞き覚えのある声が届いた。
「ったく、また狐のお守りするハメになったの。」
「ん?その声は・・・いや、聞いたことねぇな。気のせいだ。」
自分に向けられて語られた声なのかいぶかしんだリアンがシンディーの顔を見る。だがシンディーの様子を見るに、どうも独り言らしい。すると聞き覚えのある声が自らの耳にも届いたおかげでリアンも状況を理解した。
「ロードチャンセラーなの!ふぅ、5文字以上を記憶できない狐の無礼は広い心で見逃してやるの。おぉ、いとも気高きその名はロードチャンセラー・・・地上に舞い降りた天上の奇跡なの」
何に影響されたのか妙に芝居がかった台詞回しのロードチャンセラーがクルクルと華麗に宙を舞う。ここは血で血を洗う戦場、あまりにも場違いな振る舞いながら妖精ロードチャンセラーが見えるのは限られた人間だけだった。
「お守りだぁ?んなコト言って、またこないだみたく役に立ちませんでした~なんて言うなよ?そんなつまんねー小ボケかましやがったら、流石のシンディーちゃんも一撃殺虫のツッコミを入れざるを得ない。」
「むぐぐ・・・このスーパーエリートハニービーであるロードチャンセラーをつかまえて無能呼ばわり。」
「あれぇ、もしかしてシンディーちゃんってば世界の真理を語っちゃったか?」
シンディーからの煽りにただでさえうるさいロードチャンセラーのボルテージが跳ね上がる。
「上等なの・・・その濁りきった目ん玉かっ開くと良いの!見とけ、このロードチャンセラーの生き様ぁ!」
「ロードチャンセラーか・・・リーファは能力をこの戦場に投入するつもりなのだな?」
「リーファさまから蜂たちを預かっているのよエルフ・・・じゃなかった、リアンさま。」
「あっテメェ、アタシとリアンとで接し方を変えやがったな!シンディーさまと呼べ、さんハイッ!」
シンディーからの抗議を聞いたロードチャンセラーは面倒くさそうに振り向くと、ハニカムパントリーから何かを取り出すや地面にポイと放り捨てる。
「狐には特別にさるぐつわをくれてやるの。巷の若い女どもに大流行のアイテムなの。」
そのさるぐつわはどうやら西方審問騎士団がグラムス大聖堂に持ち込んだ拷問器具のようだ。リーファが適当にパントリーに放り込んだもので、平たく言えばゴミだった。
「そんなもん付けて歩いてるトチ狂ったヤツらばかりいたら恐ろしくて夜も眠れんわ。」
「ちっ、狐のくせになかなか鋭いの。うるせー口を上手いこと塞いでやろうと一計を案じたのに・・・コイツ意外と賢いの。」
「相変わらず口の減らねーヤツだぜ、息をするようにディスって来やがる。嫌な予感がしたんだよ、ハエたたきを持って行った方が良いんじゃないかって。」
「フン、ここでロードチャンセラーの力を見せてやるの。今度こそこの手柄で一気にリーファさまの側仕えにのし上がるの。しょせん狐は飽くまでアホのバトラーを追い落とすための踏み台、ロードチャンセラー物語の始まりなの~」
「・・・内心にとどめておくべき腹黒い思惑がお前の口からダダ漏れなんだが?」
可愛い顔して腹の中はどす黒い妖精さんは特に悪びれた素振りも無い。それが何か?といった表情だ。
「おっと、ロードチャンセラーとしたことがうっかりなの。まぁ狐に聞かれたところで痛くもかゆくもないの。」
「そろそろ下にいるヤツらが新本格派ヤバみ。何でも良いから働けロードチャンセラー」
なだれ込んだ帝国兵はこちらを分断するにとどまらず、早速こちらを潰しにかかっている。グラムスの冒険者と退却し損ねたアンダシルヴァ兵だけではどうにも押し返せないだろう。戦闘支援のために魔術をぶち込むにも互いに切り結んでいる場所には撃てるはずもないのだ。前線が最も切迫した状況に陥っているからこそ、ホーネットストライクでの側面支援が有効と言える。
「狐に言われるまでもなくハナからそのつもりなの~おっつ~。リアンさま、リーファさまは城壁の内外を一度分断するおつもりなの。」
「うむ、承知している。まさかアンダシルヴァ兵が途中で退くとは想定外だが、要は城壁が崩壊した場合の想定が早まっただけのこと。まずはあの場所から攻撃する、敵の勢いを削ぐためにホーネットを一挙に1,000投入してくれ。シンディー、私たちは反対側を焼くぞ!」
「おうよ、城壁の内側には魔術師団はいねーってことをとことん思い知らせてやるぜ!」
「魔術師団からの連結魔術攻撃はハニービーが全力で受け持つの!ぶっ放せ、狐~!」
「オメーもトチるなよ、チャンロー!」
「ロードチャンセラーなの!」
その頃リーファはにぎやかなシンディーたちとは離れて単独行動をしていた。城壁内部になだれ込んだ帝国兵の一団が爆炎で吹き飛ばされのを見るに、どうやらシンディーたちがロードチャンセラーとの連携攻撃を開始したらしい。
「お、始まった。」
もうこれだけ戦場が広いと私だけじゃ対応が追いつかないんだ。ロードチャンセラーにはシンディーのところに行ってもらった。あれを見るに上手くやってくれているよ、さすがロードチャンセラーだね。
さて、そんなら私は城壁内部ではなく外部の担当をしなきゃね~。そろそろ本腰入れて行くよ~
「ギガントサーベルタイガーだ!」
「どうなってる?さっきから一体どこからわいてくるんだ!」
リーファの眼の前には見渡す限り魔術師がいるのだが、そのところどころにギガントサーベルタイガーが現れる。不意を突かれた魔術師達は詠唱する暇も無いままギガントサーベルタイガーに好き放題に蹂躙されて行く。
魔術師団はどの国家においても戦略レベルの存在であることを考えれば、今この瞬間にも帝国の屋台骨が破壊されている看過できない事態だ。
「まさか伝説の召喚士なのか?」
「どこにも召喚士の姿が見えない。何が起こっているんだ?」
「魔術師団を守れ、被害が大きすぎる」
現場指揮官が全力で帝国兵を魔術師団救出に差し向ける。被害規模によっては文字通り指揮官の首が飛ぶことになるだろう。
「マズい・・・このままでは私の首だけにとどまらず我が一族にも累が及びかねん。おい貴様ら、死んでも魔術師を救出しろ!」
「うひゃー、本当に魔術師団を急襲したら攻め込んでいる場合じゃなくなるんだねぇ。半信半疑だったけどニコから聞いた通りだぁ・・・」
帝国兵が踵を返して魔術師救出に向かう光景を見ているのは何もリーファだけではない。バリスタ砲台にも絶好のチャンス到来に映った。
「城壁外の帝国兵が魔術師団救出に向かった!背を向けて無事でいられると思うなよ!・・・ん、おい矢弾だよ矢弾。コーエン、何やってんだ?」
「それがよぉマキアス」
「あぁ?」
「もう矢弾が尽きちまった。この通りスッカラカンだ。」
マキアスが振り向くと山ほどあったはずの矢弾がもはや影も形もなかった。
「何?・・・あっ本当だ!ほんじゃ~チームバリバリマキアス解散!」
「えっ!チーム名あったの?・・・ってかダサい、もっと可愛い名前が良いんだよ~」
いや、チーム名なんて今どうでも良いだろ?やっぱコイツら俺なんかと違ってどっかぶっ飛んでやがるなぁ。
「俺ぁ下のヤツらの加勢に行ってくらぁ。お前らはどうする?」
「私はリアンと合流するよ。」
「お、俺は・・・」
ガウスの親方と合流すると言いかけたコーエンだったが、こんなところでいつまでもガウスにおんぶにだっことは行かないと思い直す。自らとて半人前ながら冒険者、ここで冒険をしなくてはいつまでも半人前のままなのだ。
「マキアスについて行くよ。」
「よく言ったぜコーエン、死ぬなよ。」
「お、おぅ」
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