103 / 167
追い詰められたのはどっち?
しおりを挟む
「うがぁっ」
「怯むなっ、進めー!」
突撃を敢行する兵士たちに6連装バリスタが命中して20人程が後方へと吹き飛ばされる。だがその犠牲者を膨大な兵士集団が一瞬で飲み込んでしまった。同様に数十台のバリスタから連射されているのだが、数万人の大軍勢に対してはそれも焼け石に水といった状況だ。今もどんどんセンダルタ城外郭に迫りつつあった。
「あれだけ敵がいたら目を閉じてても命中するんだよ!」
「ゥオラァッ!次弾装填よし、いつでも良いぜティナ!」
他の砲台では3人の装填手でバリスタの弦を引いているのだが、ここではマキアス一人で射出準備を済ませてしまっている。しかも一瞬で装填を終えるという神業まで見せているではないか。
さすがにマキアスはグラムスの守衛を何度も経験しているだけあって、バリスタの扱いには習熟しているようだ。力ずくながらも器用に六本一気に装填して行く様は圧巻の一言に尽きる。
「任せてよマキアス・・・そこだっ!」
「何てヤツだ・・・本当に一人で装填してやがる」
「っしゃーっ!上出来だティナ・・・ん?おいボヤボヤすんなコーエン、次の矢弾だ!」
「お、おぅ」
やべー・・・あんまりスゴすぎて呆けちまってた。マキアスはやっぱりバケモンだぜ。
気を取り直したコーエンは次の装填のために矢弾を腕いっぱい抱え込み、マキアスの下へと運んだ。
その一方でバリスタ砲台の更に上部に陣取る魔術師たちは帝国魔術師団に圧倒され続けてもはやすっかり意気消沈していた。連結魔術防御も全力展開した全てが貫通され続けているとなっては無理も無い。
まだ戦闘経験の乏しいシンディーもご多分に漏れず無力感に囚われてしまっているのだった。
「ヤバい、バリスタの弾幕程度じゃああんな大軍は止まらねーよ。かと言って魔術攻撃も通らないんだ・・・どうすりゃ良いんだ?」
「まぁ落ち着きたまえ、シンディー。」
「あれ見て落ち着いてられるかよリアン・・・はっ!」
「どうしたのだシンディー?何か思いついたのか?」
「そう言えばハイデルンがいたよな?シンディーちゃんの天才的頭脳はこうやっていつも真実にたどり着いちまうんだわ。何だ~、また生き埋め作戦なんだろ?それならそうと言ってくれよ~リアン。ふぅ~、心配して損したぜ~」
「ハイデルンは中央城塞の医務室で気を失っている。おそらく魔力枯渇であと2日は目を覚まさないはずだ。」
何ですとっ!じゃああの大軍勢とガチンコでやり合うってのか?リーファに聞いても何だかモゴモゴ言うだけだし、イタズラしたらティナは怒るし・・・万策尽きたんじゃね?
「終わった~」
「まだ終わってなどいないぞ、シンディー。」
「だってアタシらの魔術は敵の魔術師軍団に蹴散らされて、まともに直撃しないんだぜ?どうすりゃいいんだよ、お手上げだ!見ろ、アイツら魔術師だけでも1万人はいるんじゃねーの?」
「帝国魔術師団が大規模連結魔術防御を行使できるのは自軍と敵との間に距離がある時だけだ。ヤツらと言えど連結魔術防御をきめ細かに展開して制御するなどできはしない。いよいよぶつかり合う距離になったら使えなくなる。だから我らの力を発揮するのはそれからなのだよシンディー。」
「でも魔術師団の魔術砲撃だって防御しなきゃ・・・」
「フフ、帝国魔術師団は背後から魔術を放つことはできない。味方に炸裂する恐れがあるのだから。」
「そ、そうか。魔術攻撃は飛んでこないってのか?よーし、やってやるぜ!」
「その意気だシンディー。もうそろそろ魔術防御の限界ラインを突破する頃合いだ、私の合図で一斉攻撃を開始する!」
グラムスの義勇兵を指揮するガウスの隣にいたリーファの耳にシンディーの元気な声が届いた。こんなヤバい状況でもあの極楽狐は通常営業なのかとリーファも呆れる。するとすぐにシンディーたち魔術師が一斉に帝国軍に向けて魔術を炸裂させていった。
「ん?何かシンディーが騒がしい。まさかリアンを困らせていないだろうな、アイツ?」
まぁ向こうにいるシンディーはさておき、帝国軍の動きが何か変なんだ。私も城壁の上から見てたんだけどね、センダルタ城を攻撃してた帝国魔術師団は数発大きいのを打ち込んで来ただけなんだ。
そして魔術が止んだと思ったら今度は一斉に兵士たちが突撃して来たんだよ。何でいきなり連結魔術攻撃をやめたんだろう?
「今度は力ずくでねじ伏せに来やがった。そりゃそーなるわな。」
「これだけ兵力差があって敵が圧倒的に有利なのに?」
そうなるのか?力ずくって言ってもさっきから魔術攻撃やバリスタ砲撃で結構な犠牲が出ているんだよなぁ。敵の心配するのも変な話だけど、何倍もの兵力があるのにあんな無茶な攻撃を始めなきゃならないほど切羽詰まっているの?理由がわかんないなぁ・・・
「ヤツらの見積もりだと今日の今頃はとっくの昔に制圧を終えていて、討伐軍を解散しているはずだったってことだろう。」
「え?そうだとしてもガウス、向こうが有利な状況は絶対にひっくり返らないよ?焦って飛び込んで来るなんてオカシイんじゃない?」
「リーファ、有利不利は必ずしも頭数だけじゃないんだ。むしろ頭数が多いほど食い扶持も膨れ上がる。」
「自分たちで持って来た食料が足りなくなったのかぁ。」
なるほど、食料が心許なくなれば戦争してる場合じゃなくなるよね。「死ぬ気で戦え、だがメシ抜きだ!」なんて言われた日にゃあ馬鹿馬鹿しくて脱走するよ。こんな戦争の最中じゃあ食べることだけが楽しみなのにね。
「ヤツらからすりゃ楽勝のはずだったから、手持ちの食料が底をつくなんて夢にも思ってねーさな。まとまった食料なんざロクに届いてねーと思うぜ。そりゃいきなり追加で数万人のメシを数日分送ってくれと言われても、かき集めて送るのだって難しいだろうよ。」
「なるほど、意地でも早期決着に持ち込むつもりってんだね。」
「その方がこちらにとっても都合が良い。腹を空かしたヤツらが食い物を求めて近隣の集落を襲ってもつまらんからな。」
都合が良いというガウスの言葉とは裏腹に、いたるところから敵兵が攻め寄せている。ハシゴが隙間なく架けられては間断なく襲いかかっている状態なんだ。やはりこんな時には何と言っても数がモノを言うよね。
「くそ、次から次へと!」
「マズい、向こうが突破されたぞ!死ぬ気で押し返せ!」
ん?あっ本当だ、向こうで城壁の上部を一部占拠されたみたい。まだバトラーたちを支援に出すほどではないけど・・・本当にこのままで大丈夫かなぁ?危機に陥ってもグラムスの冒険者以外は助けないように指示されてることもあるし・・・
「早く上がれ!ここを基点に城壁上部を制圧するぞ!帝国軍の力を見せつけてやる」
「ん?見てみろ、正面の城壁以外はただの土壁だぞ。ふざけやがって、上っ面だけそれっぽく偽装しているだけだ!」
「帝国魔術師団を側壁の破壊に回せ!前進観測、火力調整班に伝達しろ!」
一方で帝国軍の司令部には前線からの情報が続々と届けられていた。今もひっきりなしに伝令が幕屋へと飛び込んでいる。もちろん耐魔術城壁がほんの一部に過ぎなかったという事実も司令部に伝達された。
<ズドーン>
私たちがいる場所の左後方の城壁が爆砕した。どうやら見た目だけ整えた土壁が敵にバレちゃったみたいだ。せっかくハイデルンが作ってくれたのに。
おぉ、アンダシルヴァの兵士たちが吹き飛ばされちゃったよ。城壁の破壊に続いて帝国兵が流れ込んで来てる。
「うわーっ!」
「見たか賊ども!これが帝国の力だ!」
「センダルタ城外郭は崩壊した、一挙に制圧するぞ!吶喊せよ」
<ズドーン>
「ヤバ!こっちの城壁も破壊されちまった。」
今度は右後方の城壁が吹き飛んだよ。私もそろそろセンダルタ中央城塞への通路の確保に向かわないと。準備は良い、バトラー?
「準備万端整っております、リーファさま!」
「怯むなっ、進めー!」
突撃を敢行する兵士たちに6連装バリスタが命中して20人程が後方へと吹き飛ばされる。だがその犠牲者を膨大な兵士集団が一瞬で飲み込んでしまった。同様に数十台のバリスタから連射されているのだが、数万人の大軍勢に対してはそれも焼け石に水といった状況だ。今もどんどんセンダルタ城外郭に迫りつつあった。
「あれだけ敵がいたら目を閉じてても命中するんだよ!」
「ゥオラァッ!次弾装填よし、いつでも良いぜティナ!」
他の砲台では3人の装填手でバリスタの弦を引いているのだが、ここではマキアス一人で射出準備を済ませてしまっている。しかも一瞬で装填を終えるという神業まで見せているではないか。
さすがにマキアスはグラムスの守衛を何度も経験しているだけあって、バリスタの扱いには習熟しているようだ。力ずくながらも器用に六本一気に装填して行く様は圧巻の一言に尽きる。
「任せてよマキアス・・・そこだっ!」
「何てヤツだ・・・本当に一人で装填してやがる」
「っしゃーっ!上出来だティナ・・・ん?おいボヤボヤすんなコーエン、次の矢弾だ!」
「お、おぅ」
やべー・・・あんまりスゴすぎて呆けちまってた。マキアスはやっぱりバケモンだぜ。
気を取り直したコーエンは次の装填のために矢弾を腕いっぱい抱え込み、マキアスの下へと運んだ。
その一方でバリスタ砲台の更に上部に陣取る魔術師たちは帝国魔術師団に圧倒され続けてもはやすっかり意気消沈していた。連結魔術防御も全力展開した全てが貫通され続けているとなっては無理も無い。
まだ戦闘経験の乏しいシンディーもご多分に漏れず無力感に囚われてしまっているのだった。
「ヤバい、バリスタの弾幕程度じゃああんな大軍は止まらねーよ。かと言って魔術攻撃も通らないんだ・・・どうすりゃ良いんだ?」
「まぁ落ち着きたまえ、シンディー。」
「あれ見て落ち着いてられるかよリアン・・・はっ!」
「どうしたのだシンディー?何か思いついたのか?」
「そう言えばハイデルンがいたよな?シンディーちゃんの天才的頭脳はこうやっていつも真実にたどり着いちまうんだわ。何だ~、また生き埋め作戦なんだろ?それならそうと言ってくれよ~リアン。ふぅ~、心配して損したぜ~」
「ハイデルンは中央城塞の医務室で気を失っている。おそらく魔力枯渇であと2日は目を覚まさないはずだ。」
何ですとっ!じゃああの大軍勢とガチンコでやり合うってのか?リーファに聞いても何だかモゴモゴ言うだけだし、イタズラしたらティナは怒るし・・・万策尽きたんじゃね?
「終わった~」
「まだ終わってなどいないぞ、シンディー。」
「だってアタシらの魔術は敵の魔術師軍団に蹴散らされて、まともに直撃しないんだぜ?どうすりゃいいんだよ、お手上げだ!見ろ、アイツら魔術師だけでも1万人はいるんじゃねーの?」
「帝国魔術師団が大規模連結魔術防御を行使できるのは自軍と敵との間に距離がある時だけだ。ヤツらと言えど連結魔術防御をきめ細かに展開して制御するなどできはしない。いよいよぶつかり合う距離になったら使えなくなる。だから我らの力を発揮するのはそれからなのだよシンディー。」
「でも魔術師団の魔術砲撃だって防御しなきゃ・・・」
「フフ、帝国魔術師団は背後から魔術を放つことはできない。味方に炸裂する恐れがあるのだから。」
「そ、そうか。魔術攻撃は飛んでこないってのか?よーし、やってやるぜ!」
「その意気だシンディー。もうそろそろ魔術防御の限界ラインを突破する頃合いだ、私の合図で一斉攻撃を開始する!」
グラムスの義勇兵を指揮するガウスの隣にいたリーファの耳にシンディーの元気な声が届いた。こんなヤバい状況でもあの極楽狐は通常営業なのかとリーファも呆れる。するとすぐにシンディーたち魔術師が一斉に帝国軍に向けて魔術を炸裂させていった。
「ん?何かシンディーが騒がしい。まさかリアンを困らせていないだろうな、アイツ?」
まぁ向こうにいるシンディーはさておき、帝国軍の動きが何か変なんだ。私も城壁の上から見てたんだけどね、センダルタ城を攻撃してた帝国魔術師団は数発大きいのを打ち込んで来ただけなんだ。
そして魔術が止んだと思ったら今度は一斉に兵士たちが突撃して来たんだよ。何でいきなり連結魔術攻撃をやめたんだろう?
「今度は力ずくでねじ伏せに来やがった。そりゃそーなるわな。」
「これだけ兵力差があって敵が圧倒的に有利なのに?」
そうなるのか?力ずくって言ってもさっきから魔術攻撃やバリスタ砲撃で結構な犠牲が出ているんだよなぁ。敵の心配するのも変な話だけど、何倍もの兵力があるのにあんな無茶な攻撃を始めなきゃならないほど切羽詰まっているの?理由がわかんないなぁ・・・
「ヤツらの見積もりだと今日の今頃はとっくの昔に制圧を終えていて、討伐軍を解散しているはずだったってことだろう。」
「え?そうだとしてもガウス、向こうが有利な状況は絶対にひっくり返らないよ?焦って飛び込んで来るなんてオカシイんじゃない?」
「リーファ、有利不利は必ずしも頭数だけじゃないんだ。むしろ頭数が多いほど食い扶持も膨れ上がる。」
「自分たちで持って来た食料が足りなくなったのかぁ。」
なるほど、食料が心許なくなれば戦争してる場合じゃなくなるよね。「死ぬ気で戦え、だがメシ抜きだ!」なんて言われた日にゃあ馬鹿馬鹿しくて脱走するよ。こんな戦争の最中じゃあ食べることだけが楽しみなのにね。
「ヤツらからすりゃ楽勝のはずだったから、手持ちの食料が底をつくなんて夢にも思ってねーさな。まとまった食料なんざロクに届いてねーと思うぜ。そりゃいきなり追加で数万人のメシを数日分送ってくれと言われても、かき集めて送るのだって難しいだろうよ。」
「なるほど、意地でも早期決着に持ち込むつもりってんだね。」
「その方がこちらにとっても都合が良い。腹を空かしたヤツらが食い物を求めて近隣の集落を襲ってもつまらんからな。」
都合が良いというガウスの言葉とは裏腹に、いたるところから敵兵が攻め寄せている。ハシゴが隙間なく架けられては間断なく襲いかかっている状態なんだ。やはりこんな時には何と言っても数がモノを言うよね。
「くそ、次から次へと!」
「マズい、向こうが突破されたぞ!死ぬ気で押し返せ!」
ん?あっ本当だ、向こうで城壁の上部を一部占拠されたみたい。まだバトラーたちを支援に出すほどではないけど・・・本当にこのままで大丈夫かなぁ?危機に陥ってもグラムスの冒険者以外は助けないように指示されてることもあるし・・・
「早く上がれ!ここを基点に城壁上部を制圧するぞ!帝国軍の力を見せつけてやる」
「ん?見てみろ、正面の城壁以外はただの土壁だぞ。ふざけやがって、上っ面だけそれっぽく偽装しているだけだ!」
「帝国魔術師団を側壁の破壊に回せ!前進観測、火力調整班に伝達しろ!」
一方で帝国軍の司令部には前線からの情報が続々と届けられていた。今もひっきりなしに伝令が幕屋へと飛び込んでいる。もちろん耐魔術城壁がほんの一部に過ぎなかったという事実も司令部に伝達された。
<ズドーン>
私たちがいる場所の左後方の城壁が爆砕した。どうやら見た目だけ整えた土壁が敵にバレちゃったみたいだ。せっかくハイデルンが作ってくれたのに。
おぉ、アンダシルヴァの兵士たちが吹き飛ばされちゃったよ。城壁の破壊に続いて帝国兵が流れ込んで来てる。
「うわーっ!」
「見たか賊ども!これが帝国の力だ!」
「センダルタ城外郭は崩壊した、一挙に制圧するぞ!吶喊せよ」
<ズドーン>
「ヤバ!こっちの城壁も破壊されちまった。」
今度は右後方の城壁が吹き飛んだよ。私もそろそろセンダルタ中央城塞への通路の確保に向かわないと。準備は良い、バトラー?
「準備万端整っております、リーファさま!」
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

契約結婚のはずが、気づけば王族すら跪いていました
言諮 アイ
ファンタジー
――名ばかりの妻のはずだった。
貧乏貴族の娘であるリリアは、家の借金を返すため、冷酷と名高い辺境伯アレクシスと契約結婚を結ぶことに。
「ただの形式だけの結婚だ。お互い干渉せず、適当にやってくれ」
それが彼の第一声だった。愛の欠片もない契約。そう、リリアはただの「飾り」のはずだった。
だが、彼女には誰もが知らぬ “ある力” があった。
それは、神代より伝わる失われた魔法【王威の審判】。
それは“本来、王にのみ宿る力”であり、王族すら彼女の前に跪く絶対的な力――。
気づけばリリアは貴族社会を塗り替え、辺境伯すら翻弄し、王すら頭を垂れる存在へ。
「これは……一体どういうことだ?」
「さあ? ただの契約結婚のはずでしたけど?」
いつしか契約は意味を失い、冷酷な辺境伯は彼女を「真の妻」として求め始める。
――これは、一人の少女が世界を変え、気づけばすべてを手に入れていた物語。

錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。

世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜
ワキヤク
ファンタジー
その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。
そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。
創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。
普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。
魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。
まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。
制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。
これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。

婚約破棄された上に国外追放された聖女はチート級冒険者として生きていきます~私を追放した王国が大変なことになっている?へぇ、そうですか~
夏芽空
ファンタジー
無茶な仕事量を押し付けられる日々に、聖女マリアはすっかり嫌気が指していた。
「聖女なんてやってられないわよ!」
勢いで聖女の杖を叩きつけるが、跳ね返ってきた杖の先端がマリアの顎にクリーンヒット。
そのまま意識を失う。
意識を失ったマリアは、暗闇の中で前世の記憶を思い出した。
そのことがきっかけで、マリアは強い相手との戦いを望むようになる。
そしてさらには、チート級の力を手に入れる。
目を覚ましたマリアは、婚約者である第一王子から婚約破棄&国外追放を命じられた。
その言葉に、マリアは大歓喜。
(国外追放されれば、聖女という辛いだけの役目から解放されるわ!)
そんな訳で、大はしゃぎで国を出ていくのだった。
外の世界で冒険者という存在を知ったマリアは、『強い相手と戦いたい』という前世の自分の願いを叶えるべく自らも冒険者となり、チート級の力を使って、順調にのし上がっていく。
一方、マリアを追放した王国は、その軽率な行いのせいで異常事態が発生していた……。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる