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酒は飲んでも飲ま飲まイェーァ!
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「結局、気絶してただけだな俺・・・」
冒険者ギルドの片隅で既に飲み干した盃を弄んでいる。何が楽しいワケでもないのに指で飲み口をなぞっているのはスアレスだった。
「たしかに今回は活躍できなかったけど、死ななくて良かったじゃねーかスアレス。」
「こんなはずじゃあなかったんだよマイク~。チクショー、トーラスたちに全部持って行かれたぜ~。」
自称「グラムスの剛剣」であるにも関わらず、剣の腕前を披露する場が奪われたことが残念でならないらしい。まして自分のライバルたちが西方審問騎士団相手に大活躍とあっては、いつも能天気なスアレスといえども気にせずにはいられないのだ。
「仕方ねーよ今回は。自爆頻発なんてマトモに戦えるわけねーって。あんなの反則だろ?戦闘が始まる段階で自爆なんて誰が予想するよ?あんなの警戒すら不可能だ。いの一番で先駆けた俺たちがババ引いちまったなぁ・・・」
「だよなぁ・・・はぁ~」
マイクがスアレスの肩をポンポンと叩いてなだめていると、背中から呆れたような声が投げかけられた。2人そろって後ろを振り向くと、そこにはエルフの麗人が立っていた。
「何だお前たち?こんなところで真っ昼間から・・・って、既に酒くさいじゃないか!一体いつから飲んでるんだ?」
「んぁ?リアンじゃないか。いいところに来た、一緒にどうだ?」
「一緒にどうだじゃない、まったくマイクまで。」
「いや~・・・面目ない。」
そもそも今日はパーティーとしての活動は無いのであやまる必要などこれっぽっちも無いのだが、ついつい謝ってしまうのは何故だろう。マイクは苦笑いでごまかす。
するとその横で一つも悪びれたりしないスアレスが問いかけた。赤ら顔で少々ろれつが回っていない。
「どうしたんだ、リアン?今日って集まる予定は無かったんじゃないっけ?」
「ふむ、リーファからの指名だ。我らで王城に行くぞ。」
「王城?それってドラグノギアってことか・・・ちょっと遠いなぁ。何しに行くんだ?」
「そうではない、アンダシルヴァ王国センダルタ城だ。」
ん~?さてはリアン、酔っ払った俺をからかってるな?ここは一つバシッと間違いを~指摘してやりますよ~、バシッと~。
酒は飲んでも酒に飲まれるスアレスさんじゃぁないってとこをだ~、いっちょリアンに見せつけてやりますよ~俺ぁ。えぇ~期待しててくださいよ~みなさん。
「あぁ?アンダシルヴァ王国はとっくの昔に滅んだじゃないか。それに王都は現在廃墟となっているオルカノンで、センダルタじゃなかったよな?」
「わかった、モーゼルト議長がついに建国に動いたってこったろ?こんくらいの野心があってもおかしくねーなって思ってたぜ。そうかぁ・・・」
「想像力こそ豊かではあるが違うのだ、マイク。」
「え?じゃあ誰なんだよ、リアン?」
どうやら違うらしい。だがマイクの読みがハズレてもだ~、ハズレてもだよ~?このスアレスを騙せるほど世の中甘くはできてな~いん・・・だ!
そうですよ~そうですとも~、わかるのはこの俺・・・え~っと~何だっけ?あぁ、そうそう・・・
「いや、待て待てマイク。これは事件だ、俺の推理力が試されているんだよ。憎い演出じゃないの、さすがリアンだ。」
「ん?何でそうなる?スアレス、私は別に想像力だの推理力だの試してお」
「まぁまぁリアン、みなまで言わなくていいぞ。こう見えて俺もそこまで野暮じゃない。よーし、俺がズバリ当てちゃうよ~ん」
「いよっ、待ってました!」
「何だこれは?」
もはや展開についていけないリアンが戸惑う。エルフの困惑をよそにマイクの調子も上がって来たようだ。スアレスをはやし立てているではないか。すっかり上機嫌の名探偵スアレスがズバリ言うわよ!
「そうだなぁ~・・・同名の王国を建てようってんだから、王族の血を引く末裔だとか何とかいう胡散臭いヤツでもあてがうんじゃないかって思うね。」
「カッカッカ、みんな忘れた頃にそんな詐欺師がよく湧いて出るんだよなぁ。俺も酒場で何度か見たことあるぜ、これが揃いも揃って冗談みてえに下品なツラしてやがんだ。」
「王冠かぶせときゃどいつも一緒だ。」
「ブフーッ、そりゃ傑作だぜスアレス。」
「だろ、マイク?まぁ、まさかな~。これは冗談だとして」
「まぁ概ねそんなところだ。」
スアレスの推理はまぁまぁツボを押さえているのでリアンがそれに同調する。しかしそれを聞いたスアレスとマイクは互いに顔を見合わせた。
何かおかしいことでもあったのだろうかとリアンが首をかしげる。
「ヒャーッハッハッハ!聞いたかマイク?リアンもノッて来たぞ~!」
「アッハッハッハ、マジかよリアン。腹いてーって!まだ重ねんの?ヤベーぞ、来たコレ!」
「いや・・・本当なんだ。」
マイクとスアレスは冗談だと思いこんでいるようなので、大筋で事実であると再度リアンが強調する。しかしなおも彼らはリアンを指差し、腹をかかえて笑っているではないか。
バンバンとテーブルを叩いて馬鹿笑いしているので否応なく周囲の視線を集めることになった。
「ヒャーハッハ、真顔でぶっこむかよ?高等テクだぜ」
「イヒーッヒッヒッヒ、息がッヒャッヒャッヒャやめろー」
「・・・」
<ガツッ・・・ボコッ!>
「落ち着いたか・・・マイク、スアレス?」
「ハイ、リアンさま」
「調子ノリました」
リアンの鉄拳制裁によって墓場のような平和が訪れた。
***
酒臭い二人を連れ出して馬車で移動した先は、冒険者たちには縁遠いグラムスの中心街だった。長年グラムスに居住している彼らも連れて来られた石造りの巨大な建物が一体どこの何なのかさっぱりわからない。右も左もわからず案内されるがままに訪れた部屋にはリーファたちが待っていた。
「うわっ、酒クセー!・・・ん、しかも何だそのたんこぶは?」
「ってマイクまで?痛そう・・・」
「何だよお前ら、そんなツッコミどころモリモリで来てもアタシは拾いきれねえよ。」
「まぁ・・・その、なんだ。」
豪奢なソファにゆったり腰掛けているシンディーが呆れていると、その原因を作ったリアンがモゴモゴと言葉を発した。するとまだ酒気の抜けないスアレスがそれを吹き飛ばすように笑い出す。
「ハッハッハ、ツッコミはこれから上達して行けばいいんだシンディー。お前はまだ若い、伸びしろだってある。そんなに焦らなくともそのうち芸人としてデビューだってできるさ!」
「何でアタシを励ましてんだ、スアレス?あの流れでアタシの発言を壁にぶち当たって悩んでます風に解釈できるお前ってスゲーなぁ。」
うんうんとスアレスがうなずいている。おそらく何もわかっちゃいないだろう。
「その意気だ、シンディー。決して夢を諦めるんじゃないぞ。」
「いや、あのな・・・もう面倒くさいからそういうことにしとくよ。」
「しかし・・・エラく場違いなところに来ちまったなぁ。何が始まるんだ、リーファ?」
「まぁこれから向かう場所が場所だけに、お着替え用の衣装を用意したんだ。今日は袖を通してもらうだけなんだけどね。」
「衣装?もうデビューが決まったのか、シンディー?」
「一旦そこから離れろやスアレス。リアン、このスットコドッコイに説明してねーのかよ?」
「馬車での道中に説明したんだが、酒で頭が回ってないのかどうにも理解していないようだ。まぁおいおい説明しておこう。」
冒険者ギルドの片隅で既に飲み干した盃を弄んでいる。何が楽しいワケでもないのに指で飲み口をなぞっているのはスアレスだった。
「たしかに今回は活躍できなかったけど、死ななくて良かったじゃねーかスアレス。」
「こんなはずじゃあなかったんだよマイク~。チクショー、トーラスたちに全部持って行かれたぜ~。」
自称「グラムスの剛剣」であるにも関わらず、剣の腕前を披露する場が奪われたことが残念でならないらしい。まして自分のライバルたちが西方審問騎士団相手に大活躍とあっては、いつも能天気なスアレスといえども気にせずにはいられないのだ。
「仕方ねーよ今回は。自爆頻発なんてマトモに戦えるわけねーって。あんなの反則だろ?戦闘が始まる段階で自爆なんて誰が予想するよ?あんなの警戒すら不可能だ。いの一番で先駆けた俺たちがババ引いちまったなぁ・・・」
「だよなぁ・・・はぁ~」
マイクがスアレスの肩をポンポンと叩いてなだめていると、背中から呆れたような声が投げかけられた。2人そろって後ろを振り向くと、そこにはエルフの麗人が立っていた。
「何だお前たち?こんなところで真っ昼間から・・・って、既に酒くさいじゃないか!一体いつから飲んでるんだ?」
「んぁ?リアンじゃないか。いいところに来た、一緒にどうだ?」
「一緒にどうだじゃない、まったくマイクまで。」
「いや~・・・面目ない。」
そもそも今日はパーティーとしての活動は無いのであやまる必要などこれっぽっちも無いのだが、ついつい謝ってしまうのは何故だろう。マイクは苦笑いでごまかす。
するとその横で一つも悪びれたりしないスアレスが問いかけた。赤ら顔で少々ろれつが回っていない。
「どうしたんだ、リアン?今日って集まる予定は無かったんじゃないっけ?」
「ふむ、リーファからの指名だ。我らで王城に行くぞ。」
「王城?それってドラグノギアってことか・・・ちょっと遠いなぁ。何しに行くんだ?」
「そうではない、アンダシルヴァ王国センダルタ城だ。」
ん~?さてはリアン、酔っ払った俺をからかってるな?ここは一つバシッと間違いを~指摘してやりますよ~、バシッと~。
酒は飲んでも酒に飲まれるスアレスさんじゃぁないってとこをだ~、いっちょリアンに見せつけてやりますよ~俺ぁ。えぇ~期待しててくださいよ~みなさん。
「あぁ?アンダシルヴァ王国はとっくの昔に滅んだじゃないか。それに王都は現在廃墟となっているオルカノンで、センダルタじゃなかったよな?」
「わかった、モーゼルト議長がついに建国に動いたってこったろ?こんくらいの野心があってもおかしくねーなって思ってたぜ。そうかぁ・・・」
「想像力こそ豊かではあるが違うのだ、マイク。」
「え?じゃあ誰なんだよ、リアン?」
どうやら違うらしい。だがマイクの読みがハズレてもだ~、ハズレてもだよ~?このスアレスを騙せるほど世の中甘くはできてな~いん・・・だ!
そうですよ~そうですとも~、わかるのはこの俺・・・え~っと~何だっけ?あぁ、そうそう・・・
「いや、待て待てマイク。これは事件だ、俺の推理力が試されているんだよ。憎い演出じゃないの、さすがリアンだ。」
「ん?何でそうなる?スアレス、私は別に想像力だの推理力だの試してお」
「まぁまぁリアン、みなまで言わなくていいぞ。こう見えて俺もそこまで野暮じゃない。よーし、俺がズバリ当てちゃうよ~ん」
「いよっ、待ってました!」
「何だこれは?」
もはや展開についていけないリアンが戸惑う。エルフの困惑をよそにマイクの調子も上がって来たようだ。スアレスをはやし立てているではないか。すっかり上機嫌の名探偵スアレスがズバリ言うわよ!
「そうだなぁ~・・・同名の王国を建てようってんだから、王族の血を引く末裔だとか何とかいう胡散臭いヤツでもあてがうんじゃないかって思うね。」
「カッカッカ、みんな忘れた頃にそんな詐欺師がよく湧いて出るんだよなぁ。俺も酒場で何度か見たことあるぜ、これが揃いも揃って冗談みてえに下品なツラしてやがんだ。」
「王冠かぶせときゃどいつも一緒だ。」
「ブフーッ、そりゃ傑作だぜスアレス。」
「だろ、マイク?まぁ、まさかな~。これは冗談だとして」
「まぁ概ねそんなところだ。」
スアレスの推理はまぁまぁツボを押さえているのでリアンがそれに同調する。しかしそれを聞いたスアレスとマイクは互いに顔を見合わせた。
何かおかしいことでもあったのだろうかとリアンが首をかしげる。
「ヒャーッハッハッハ!聞いたかマイク?リアンもノッて来たぞ~!」
「アッハッハッハ、マジかよリアン。腹いてーって!まだ重ねんの?ヤベーぞ、来たコレ!」
「いや・・・本当なんだ。」
マイクとスアレスは冗談だと思いこんでいるようなので、大筋で事実であると再度リアンが強調する。しかしなおも彼らはリアンを指差し、腹をかかえて笑っているではないか。
バンバンとテーブルを叩いて馬鹿笑いしているので否応なく周囲の視線を集めることになった。
「ヒャーハッハ、真顔でぶっこむかよ?高等テクだぜ」
「イヒーッヒッヒッヒ、息がッヒャッヒャッヒャやめろー」
「・・・」
<ガツッ・・・ボコッ!>
「落ち着いたか・・・マイク、スアレス?」
「ハイ、リアンさま」
「調子ノリました」
リアンの鉄拳制裁によって墓場のような平和が訪れた。
***
酒臭い二人を連れ出して馬車で移動した先は、冒険者たちには縁遠いグラムスの中心街だった。長年グラムスに居住している彼らも連れて来られた石造りの巨大な建物が一体どこの何なのかさっぱりわからない。右も左もわからず案内されるがままに訪れた部屋にはリーファたちが待っていた。
「うわっ、酒クセー!・・・ん、しかも何だそのたんこぶは?」
「ってマイクまで?痛そう・・・」
「何だよお前ら、そんなツッコミどころモリモリで来てもアタシは拾いきれねえよ。」
「まぁ・・・その、なんだ。」
豪奢なソファにゆったり腰掛けているシンディーが呆れていると、その原因を作ったリアンがモゴモゴと言葉を発した。するとまだ酒気の抜けないスアレスがそれを吹き飛ばすように笑い出す。
「ハッハッハ、ツッコミはこれから上達して行けばいいんだシンディー。お前はまだ若い、伸びしろだってある。そんなに焦らなくともそのうち芸人としてデビューだってできるさ!」
「何でアタシを励ましてんだ、スアレス?あの流れでアタシの発言を壁にぶち当たって悩んでます風に解釈できるお前ってスゲーなぁ。」
うんうんとスアレスがうなずいている。おそらく何もわかっちゃいないだろう。
「その意気だ、シンディー。決して夢を諦めるんじゃないぞ。」
「いや、あのな・・・もう面倒くさいからそういうことにしとくよ。」
「しかし・・・エラく場違いなところに来ちまったなぁ。何が始まるんだ、リーファ?」
「まぁこれから向かう場所が場所だけに、お着替え用の衣装を用意したんだ。今日は袖を通してもらうだけなんだけどね。」
「衣装?もうデビューが決まったのか、シンディー?」
「一旦そこから離れろやスアレス。リアン、このスットコドッコイに説明してねーのかよ?」
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