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偶然は思惑を飲み込む
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「むー・・・守衛とモメてる間にマルテはどっか行っちゃったよ。」
「そもそも後をつけること自体ほめられた話じゃないし、失敗したとしても仕方ないさ。諦めようティナ。」
「ぐぅ、無念・・・」
ヨゼフのおかげで中心街へと足を踏み入れることはできたんだけど、マルティナの姿はどこにも見当たらないので途方に暮れた。ダメだこりゃ。
「マルティナさまも中心街にいらっしゃるのですか?」
「そうなんだヨゼフ。興味本位で私たちも追いかけて来たんだ。」
「なるほど・・・となれば、もしや」
「ヨゼフさんはマルテの行き先わかるの?」
「マルティナさまのお目当てに心当たりがございますが、不確実なことを申し上げるのも憚られます。」
何と?まさかボーネランド家の執事長ヨゼフがマルティナの行き先に見当をつけるとは誰が予想しようか。またぞろ私とバトラーの中でヨゼフの株が爆騰している。
「ううん、手がかりがあるなら何でも良いの。マルテの行きそうな場所を教えて!」
「お願いできないかなぁ、ヨゼフ?」
「かしこまりました。愚考いたしますに、現在グラムスには帝国でも著名な吟遊詩人や劇団が訪問しております。マルティナさまはおそらく講演の行われる記念会堂にいらっしゃるのではないかと。」
「そう言えばマルテがお気に入りの吟遊詩人の話をしてたの聞いたことがある。絶対そこに行ったんだよ!」
「そうなのかぁ。ねぇヨゼフ、そこに連れてってもらえない?」
「喜んで。ではケネス、これから記念会堂に向かってください。」
「かしこまりました、執事長。」
マルティナの行方について手がかりを失っていた私たちに確度の高い情報をもたらしてくれたヨゼフには大感謝だ。というか、ティナの情報と照らし合わせても間違いないだろう。じつに都合の良い展開で、私たちは快適に目的地にたどり着くことができた。
「ありがとうヨゼフ、助かったよ。」
「ここにマルティナさまがいらっしゃるかわかりませんし、私めはこちらにて控えておりましょう。」
「いや、マルティナがいなければ諦めて帰るから大丈夫だよ。」
「ならばお帰りの際も」
「ううん、あんまり長い時間ヨゼフを拘束したらトマソンに怒られちゃうよ。」
「左様でございますか。中心街へお越しの際はニコさまを通じてお声かけいただければ送迎いたしますので。それでは失礼いたします、リーファさま。」
「うん、ありがと。じゃあね。」
いやぁ、いたれりつくせりだなぁ。トマソンもとんでもなく良い部下を持ったもんだよ。今後のことまで先回りしていろいろ提案してくれるんだもの。まぁ、その点はウチのバトラーも負けないけどね。
「何とありがたいお言葉!」
頼りにしてるぜバトラー!
私たちはヨゼフに別れを告げ、馬車を降りた。するとティナがふと思い出すようにたずねる。
「そういえば、ウチにいた馬ってどうなったの?」
「馬はウチで世話できないからトマソンに使ってもらってる。」
「馬車もあったじゃん。使えばいいのに。」
「パントリーにしまいっぱなしだから馬車はあるっちゃあるよ。」
「じゃあ使おうよリーファ。」
「無茶言わないでよティナ。グラムスの外でならまだしも、街中で堂々と使ってたらアルバーン商会の馬車ってバレるかもしれない。」
私が馬車を所有しているのも周囲から見れば不自然この上ないだろう。自分で言うのもなんだけど私も叩けばホコリが出る身だから、下手に悪目立ちするのもマズいんだよね。
「あぁそうか!そう言えば私たちってアルバーン商会と帝国貴族を潰して逃げて来たんだもんね。万が一にも事が明るみになれば全員捕まって処刑されちゃうんだよリーファ。」
「そうだよ!・・・って、じつは私も能天気に街中で使おうとしてニコとエルマにこってり絞られました。」
「うふふ、私と一緒だね。」
「あれ?向こうから歩いて来るのって、マルティナじゃないの?」
「本当だ!馬車だからマルテよりも早くたどり着いたんだ。」
「ヨゼフさんの言った通りだね。でも残念。隣に誰もいないってことは、今回は逢引きじゃなさそうなんだよ。」
「どうするティナ?」
「せっかくだからマルテと落ち合って講演を見て行こうよ。」
マルティナも独りで講演を見に行くなんて水臭いよね。他のみんなと連れだって来たってバチは当たらないのにさぁ。
「マルティナ」
「ん?・・・ひっ!り・・・リーファじゃない。どどど・・・どうしてここに?」
「どうしたのマルテ?何か様子がおかしい・・・。」
「ティ・・・ティナまで!?」
私たちに相次いで声をかけられたマルティナが明らかにうろたえている。ティナが小声で私に相談する。
「怪しい・・・。リーファ、やっぱりマルテは何か隠してるんだよ。」
「たしかに様子がいつもと違うね。これは何かあるよティナ。」
「なぁに?あなたたち内緒話なんて。」
「うふふ、何でもないよ。マルテも私たちと同じく講演を見に来たんでしょ?」
「うぅっ!・・・そ、そうね。」
「じゃあ・・・一緒に見ようよマルテ。」
「えーっとー・・・」
「おんやぁ、何か不都合なことでも?ニヤニヤ」
「ま、まさか。わ・・・私は構わないわよ。」
「なら決まりだね。うひひひひ。」
ティナが凶悪な顔で微笑んでいる。いつもタジタジにされるのはティナなのに、今日ばかりは攻守逆転しているよ。ティナの推測が完全に正しいわけじゃないようだけど、マルティナは秘した思惑の下に行動しているはずだという勘だけはズバリ的中しているようだ。
私たちは観劇とともに吟遊詩人の歌声に興じた。もちろんお祭りの際に演劇を見ることはあったけど、比べ物にならないほど舞台演出も小道具も圧倒的なものだった。結構な額のお金を支払って座席を確保する講演って、こんなにスゴいものだとは・・・。
「すごいね、女騎士とゴブリンとファーウルフでオークジェネラル率いるスタンピードを鎮圧するなんて。」
「ヴァルキリー・マリアはバシレウス王国に実在するらしいわよ。」
「えっ、実話なの!?ってことは、おとぼけゴブリンと賢い狼もいるってことなんだよね?」
「ええ、しかもごく最近の話らしいわ。」
「えーっ、会ってみたい。楽しかったなぁ。」
ヴァルキリーの眠る森を守る精霊が女騎士マリアにヴァルキリーの剣を与えて魔物の大群を退けるお話だった。仲間になった臆病なゴブリンがマヌケな失敗をして笑わせてくれるんだけど、結果的にそれが敵の目を引きつけることになった。そして狼と逃げ回っているうちにマリアが大将を討ち取るんだよ。
でも、お手柄のゴブリンはマリアと話していたよな・・・。私は言葉を話すコボルトを思い出した。
「もう終わりでしょ?じゃあ出よっか。」
「どうしたのマルテ?出るよ。」
「えっ?そ・・・そうよね。」
「ん?どうしたのマルティナ?」
「うふふ、何でもないわリーファ。はぁ・・・」
どうも様子がおかしいマルティナは気になるものの、何か変わったことが起きるでもない。私たちが座席を立って出口へ向かうと、本日の出演者が観客をお見送りしていた。
先ほどからそわそわしっ放しのマルティナがキョロキョロしている。すると出演者の一人が私たちを見て声を上げた。
「マルティナ!」
「ミハイル」
「やはり君なんだね、マルティナ。」
「あの人、吟遊詩人のミハイル=グラドノフだよ。ちょっと!どういう関係なのマルテ?」
「はぁ・・・」
マルティナは赤く染まった頬を両手で押さえていた。
「そもそも後をつけること自体ほめられた話じゃないし、失敗したとしても仕方ないさ。諦めようティナ。」
「ぐぅ、無念・・・」
ヨゼフのおかげで中心街へと足を踏み入れることはできたんだけど、マルティナの姿はどこにも見当たらないので途方に暮れた。ダメだこりゃ。
「マルティナさまも中心街にいらっしゃるのですか?」
「そうなんだヨゼフ。興味本位で私たちも追いかけて来たんだ。」
「なるほど・・・となれば、もしや」
「ヨゼフさんはマルテの行き先わかるの?」
「マルティナさまのお目当てに心当たりがございますが、不確実なことを申し上げるのも憚られます。」
何と?まさかボーネランド家の執事長ヨゼフがマルティナの行き先に見当をつけるとは誰が予想しようか。またぞろ私とバトラーの中でヨゼフの株が爆騰している。
「ううん、手がかりがあるなら何でも良いの。マルテの行きそうな場所を教えて!」
「お願いできないかなぁ、ヨゼフ?」
「かしこまりました。愚考いたしますに、現在グラムスには帝国でも著名な吟遊詩人や劇団が訪問しております。マルティナさまはおそらく講演の行われる記念会堂にいらっしゃるのではないかと。」
「そう言えばマルテがお気に入りの吟遊詩人の話をしてたの聞いたことがある。絶対そこに行ったんだよ!」
「そうなのかぁ。ねぇヨゼフ、そこに連れてってもらえない?」
「喜んで。ではケネス、これから記念会堂に向かってください。」
「かしこまりました、執事長。」
マルティナの行方について手がかりを失っていた私たちに確度の高い情報をもたらしてくれたヨゼフには大感謝だ。というか、ティナの情報と照らし合わせても間違いないだろう。じつに都合の良い展開で、私たちは快適に目的地にたどり着くことができた。
「ありがとうヨゼフ、助かったよ。」
「ここにマルティナさまがいらっしゃるかわかりませんし、私めはこちらにて控えておりましょう。」
「いや、マルティナがいなければ諦めて帰るから大丈夫だよ。」
「ならばお帰りの際も」
「ううん、あんまり長い時間ヨゼフを拘束したらトマソンに怒られちゃうよ。」
「左様でございますか。中心街へお越しの際はニコさまを通じてお声かけいただければ送迎いたしますので。それでは失礼いたします、リーファさま。」
「うん、ありがと。じゃあね。」
いやぁ、いたれりつくせりだなぁ。トマソンもとんでもなく良い部下を持ったもんだよ。今後のことまで先回りしていろいろ提案してくれるんだもの。まぁ、その点はウチのバトラーも負けないけどね。
「何とありがたいお言葉!」
頼りにしてるぜバトラー!
私たちはヨゼフに別れを告げ、馬車を降りた。するとティナがふと思い出すようにたずねる。
「そういえば、ウチにいた馬ってどうなったの?」
「馬はウチで世話できないからトマソンに使ってもらってる。」
「馬車もあったじゃん。使えばいいのに。」
「パントリーにしまいっぱなしだから馬車はあるっちゃあるよ。」
「じゃあ使おうよリーファ。」
「無茶言わないでよティナ。グラムスの外でならまだしも、街中で堂々と使ってたらアルバーン商会の馬車ってバレるかもしれない。」
私が馬車を所有しているのも周囲から見れば不自然この上ないだろう。自分で言うのもなんだけど私も叩けばホコリが出る身だから、下手に悪目立ちするのもマズいんだよね。
「あぁそうか!そう言えば私たちってアルバーン商会と帝国貴族を潰して逃げて来たんだもんね。万が一にも事が明るみになれば全員捕まって処刑されちゃうんだよリーファ。」
「そうだよ!・・・って、じつは私も能天気に街中で使おうとしてニコとエルマにこってり絞られました。」
「うふふ、私と一緒だね。」
「あれ?向こうから歩いて来るのって、マルティナじゃないの?」
「本当だ!馬車だからマルテよりも早くたどり着いたんだ。」
「ヨゼフさんの言った通りだね。でも残念。隣に誰もいないってことは、今回は逢引きじゃなさそうなんだよ。」
「どうするティナ?」
「せっかくだからマルテと落ち合って講演を見て行こうよ。」
マルティナも独りで講演を見に行くなんて水臭いよね。他のみんなと連れだって来たってバチは当たらないのにさぁ。
「マルティナ」
「ん?・・・ひっ!り・・・リーファじゃない。どどど・・・どうしてここに?」
「どうしたのマルテ?何か様子がおかしい・・・。」
「ティ・・・ティナまで!?」
私たちに相次いで声をかけられたマルティナが明らかにうろたえている。ティナが小声で私に相談する。
「怪しい・・・。リーファ、やっぱりマルテは何か隠してるんだよ。」
「たしかに様子がいつもと違うね。これは何かあるよティナ。」
「なぁに?あなたたち内緒話なんて。」
「うふふ、何でもないよ。マルテも私たちと同じく講演を見に来たんでしょ?」
「うぅっ!・・・そ、そうね。」
「じゃあ・・・一緒に見ようよマルテ。」
「えーっとー・・・」
「おんやぁ、何か不都合なことでも?ニヤニヤ」
「ま、まさか。わ・・・私は構わないわよ。」
「なら決まりだね。うひひひひ。」
ティナが凶悪な顔で微笑んでいる。いつもタジタジにされるのはティナなのに、今日ばかりは攻守逆転しているよ。ティナの推測が完全に正しいわけじゃないようだけど、マルティナは秘した思惑の下に行動しているはずだという勘だけはズバリ的中しているようだ。
私たちは観劇とともに吟遊詩人の歌声に興じた。もちろんお祭りの際に演劇を見ることはあったけど、比べ物にならないほど舞台演出も小道具も圧倒的なものだった。結構な額のお金を支払って座席を確保する講演って、こんなにスゴいものだとは・・・。
「すごいね、女騎士とゴブリンとファーウルフでオークジェネラル率いるスタンピードを鎮圧するなんて。」
「ヴァルキリー・マリアはバシレウス王国に実在するらしいわよ。」
「えっ、実話なの!?ってことは、おとぼけゴブリンと賢い狼もいるってことなんだよね?」
「ええ、しかもごく最近の話らしいわ。」
「えーっ、会ってみたい。楽しかったなぁ。」
ヴァルキリーの眠る森を守る精霊が女騎士マリアにヴァルキリーの剣を与えて魔物の大群を退けるお話だった。仲間になった臆病なゴブリンがマヌケな失敗をして笑わせてくれるんだけど、結果的にそれが敵の目を引きつけることになった。そして狼と逃げ回っているうちにマリアが大将を討ち取るんだよ。
でも、お手柄のゴブリンはマリアと話していたよな・・・。私は言葉を話すコボルトを思い出した。
「もう終わりでしょ?じゃあ出よっか。」
「どうしたのマルテ?出るよ。」
「えっ?そ・・・そうよね。」
「ん?どうしたのマルティナ?」
「うふふ、何でもないわリーファ。はぁ・・・」
どうも様子がおかしいマルティナは気になるものの、何か変わったことが起きるでもない。私たちが座席を立って出口へ向かうと、本日の出演者が観客をお見送りしていた。
先ほどからそわそわしっ放しのマルティナがキョロキョロしている。すると出演者の一人が私たちを見て声を上げた。
「マルティナ!」
「ミハイル」
「やはり君なんだね、マルティナ。」
「あの人、吟遊詩人のミハイル=グラドノフだよ。ちょっと!どういう関係なのマルテ?」
「はぁ・・・」
マルティナは赤く染まった頬を両手で押さえていた。
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