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聖教会の影
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私は翌日、ギルドに併設されている診療所を訪れた。薬師さんに案内されて病室の入り口をくぐると、そこには甲斐甲斐しく美しい花々を生けた花瓶を運ぶ人影があった。
「おや?リーファではないか。」
「リアン?もしかしてお邪魔だったかなぁ。」
「そんなことはない。喜べマキアス、リーファたちも見舞いに来てくれたようだぞ。」
「よう、お前らも入って来いよ。」
マキアスの声だ。今でこそえらく上機嫌だが救助した直後は意識を失い、衰弱が激しく危険な状態だった。心配してたけど、どうやら元気を取り戻したみたいだね。他の探索隊のメンバーも軽症だけど、精神的にダメージを負って加療中だそうな。
「ありゃ?みんなもお見舞いって、考えることは同じだよね。」
「俺たちも来たばかりだ、丁度よかった。」
「何が丁度よかったのグレン?」
部屋の奥へと進むと25階層へ救助に向かった面々が顔を揃えている。えぇっとー、トーラスだっけか?見知った顔以外にもいるみたいだ。
「マキアスもある程度回復したようだし、ダンジョンでの経緯を聞こうと思ってな。」
「確かにちょっと気になる話ではあるねぇ。リーファについてきて正解だったかもだよ。」
「そりゃあいい、ティナたちもこっち来て座んな。」
「ありがとうガウス。」
どうやら話が始まるところらしい。私たち3人はガウスの隣に腰かけた。するとさっそくグレンが切り出す。
「あのコボルトは一体なんだったんだ?あいつは言葉も話していたが・・・。」
「あいつはセイジロウ=シキ、異世界から強制的にモンスターとして転生させられたと言っていた。」
「まさか・・・そもそもそんなことが可能なのか?リアン、何か知っているか?」
「一種の召喚術なのだろうか?しかしあったとしてもそれは邪法だろう。この世のものならざる悪魔を使役するという伝説は耳にしたことがあるが・・・。」
「伝説か・・・、雲をつかむような話だな。」
「オジキ、その話なんだが・・・。」
「悪いなマキアス、話の腰を折っちまって。続けてくれ。」
「セイジロウは自分をこの世界に引きずり込んだ張本人を知っているようだった。だが真偽はわからんし、聖騎士の俺がおいそれと口にしていいものか・・・」
「聞いたのかマキアス?」
「何だよ、そこまで話しておいて今さらダンマリもないだろ?聞かせろよマキアス。」
妙に歯切れが悪い。これはたしかにシンディーじゃなくても気になるよ。そう思う私の横からガウスがシンディーをいさめた。
「まぁそう急くな、シンディー。何か憚る事情があるのかもしれん。」
「そうなのかマキアス?」
「いけねぇや、俺らしくもねぇな。一人で秘密を抱え込むなんて正直スッキリしねぇし、聞いたままを話そう。ただし、ここで聞いたことは他言無用にしてくれ。」
「あぁわかった。お前らもいいな?」
一同は無言でうなずく。それを見てマキアスは一呼吸置いて話を続けた。
「セイジロウを召喚したのはカルザール聖教国だそうだ。」
「はぁ?何で神の教えを説く聖教国がわざわざあんな恐ろしいモンスターを野に放つんだよ。」
「マイク、俺は聞いたままを伝えただけだ。そんなこと俺にだってわかんねぇよ。」
「なるほど、ここグラムスには司教座だってある。マキアスが憚るのも無理はない。聖教会ににらまれても面白くないことになるのは目に見えているしなぁ。」
聖教国か。ものを知らない私でさえ聖教会のバックには聖地を治める本拠地があること位は知っている。
年に数回あるか無いかくらいの聖教会主催の炊き出しにニコを連れて潜り込んで、くだらない説教を聞く代わりに薄い粥を食いに行ったもんだ。貧民救済も教義に含まれている割には申し訳程度で、それ程熱心でも無かったのを覚えている。
聖職者のはずなのに聖教国は結構強大な軍隊も持っている。殺生はよくないと言いつつ、壮大な矛盾だよなぁ。
するとスアレスがボソッとつぶやいた。
「勇者・・・」
「何だって?」
「スアレス、何故いま勇者が関係あるんだ?」
「いやぁ、何かおとぎ話の勇者も遠い世界からやって来たとか何とか言われてたような。お前らも聞いたことないか?」
「そう言えばそうだなぁ・・・俺も昔話でそう聞いたぜ。たしか降臨した場所も」
「「イスターヴァ大聖堂宮殿!!」」
聖堂宮殿は教皇の住まう場所にして聖教会最大の聖地だ。もしかして勇者とやらも異世界からやって来たのではなくて聖教会が人為的に呼び出したのか?今も延々と続けてるなんてことも・・・。コボルトの言い分を重ね合わせると不気味な符合だなぁ。
「おい待て待て、勇者はバケモノじみた力を持っていたが人間だったろ?」
「まぁ待てよトーラス。セイジロウとやらの言うことが仮に本当のことだとしたら、異世界の人間が肉体を元の世界に置き去りにして魂だけこちらの世界に引っ張って来られたことになる。」
「そんで、その魂はコボルトに宿ったって?んな馬鹿な、妄想にも程があるぞスアレス。」
「何にせよトーラスの言う通りそれが本当の事である証拠は何も無い。あまりにも証拠が無さすぎて今の段階では憶測だらけだ。議論は後回しにして、まずはマキアスの話を全て聞いてみようではないか。」
「そうだな、リアン。ではマキアス、話を続けてくれ。」
「そう言えば、セイジロウが一日の戦闘を終えて帰る頃に気になる事を言っていたような・・・」
「ん?ちょっと待て。どういうことだ?コボルトがその都度どこかへ帰るってことはだ、お前ら自力で逃げ出せたんじゃ・・・」
たしかにマイクの言う通りだ。何で逃げなかったんだろう?
「逃げおおせるものなら俺たちだって逃げ出したさ。セイジロウにも言われたんだが、奴が身体を休めている時間内にこのダンジョンから抜け出せる自信があれば逃げてみろってな。だが10時間程度でこのダンジョンを踏破するのは不可能だ。たとえどこに隠れても瞬時に発見して殺害されるとなれば、逃げる選択肢なんて始めから無かった。」
元々そんな時間で25階層から地上にたどり着けるわけがない。ましてダンジョン全体の抵抗が激しい中であればなおさら不可能だろ。なるほど、知るほどに絶望的状況だね。
「そんなのハッタリじゃないのか?」
「ハッタリだとして、あの時の俺たちにそれを判別する術は無い。全員の命を賭け金にして博打を打つなんて馬鹿げているだろ?だったら救助を信じて時間を稼ぐ方がマシだ。」
「違ぇねぇ。ウチの大将は誰が何と言おうと必ず救難隊を送り込むだろうしなぁ。」
「結果的にその判断は正しかったじゃないか。そんでさっき言ってた気になる事って何なんだ?」
するとマキアスが腕を組んで渋い顔をしながら話を続ける。自分が話しているにも関わらず、話している内容のほとんどが理解できないのが苦痛だと言わんばかりだ。
「何度か進化がどうのこうの言っていた。何つってたっけ・・・そうだ、これが終われば俺は劇的に変わるとか。」
「進化?あいつはまだ強くなるってのか?」
「わからん・・・それが何を意味しているのか聞いても罵倒されるだけで終わった。」
「理不尽なやつだな。」
「あいつは何があっても俺たちを殺すの一点張りだったから。てか、そもそも聞いたことに答えてくれるようなやつじゃなかった。一方的に話したいことだけ話す、その中からツギハギしていくしかない。他には?」
そう言えばグレンも直接セイジロウと言葉を交わしてたんだっけ。たしかにセイジロウは口を開けば相手を罵倒するようなやつだったよね。
「おや?リーファではないか。」
「リアン?もしかしてお邪魔だったかなぁ。」
「そんなことはない。喜べマキアス、リーファたちも見舞いに来てくれたようだぞ。」
「よう、お前らも入って来いよ。」
マキアスの声だ。今でこそえらく上機嫌だが救助した直後は意識を失い、衰弱が激しく危険な状態だった。心配してたけど、どうやら元気を取り戻したみたいだね。他の探索隊のメンバーも軽症だけど、精神的にダメージを負って加療中だそうな。
「ありゃ?みんなもお見舞いって、考えることは同じだよね。」
「俺たちも来たばかりだ、丁度よかった。」
「何が丁度よかったのグレン?」
部屋の奥へと進むと25階層へ救助に向かった面々が顔を揃えている。えぇっとー、トーラスだっけか?見知った顔以外にもいるみたいだ。
「マキアスもある程度回復したようだし、ダンジョンでの経緯を聞こうと思ってな。」
「確かにちょっと気になる話ではあるねぇ。リーファについてきて正解だったかもだよ。」
「そりゃあいい、ティナたちもこっち来て座んな。」
「ありがとうガウス。」
どうやら話が始まるところらしい。私たち3人はガウスの隣に腰かけた。するとさっそくグレンが切り出す。
「あのコボルトは一体なんだったんだ?あいつは言葉も話していたが・・・。」
「あいつはセイジロウ=シキ、異世界から強制的にモンスターとして転生させられたと言っていた。」
「まさか・・・そもそもそんなことが可能なのか?リアン、何か知っているか?」
「一種の召喚術なのだろうか?しかしあったとしてもそれは邪法だろう。この世のものならざる悪魔を使役するという伝説は耳にしたことがあるが・・・。」
「伝説か・・・、雲をつかむような話だな。」
「オジキ、その話なんだが・・・。」
「悪いなマキアス、話の腰を折っちまって。続けてくれ。」
「セイジロウは自分をこの世界に引きずり込んだ張本人を知っているようだった。だが真偽はわからんし、聖騎士の俺がおいそれと口にしていいものか・・・」
「聞いたのかマキアス?」
「何だよ、そこまで話しておいて今さらダンマリもないだろ?聞かせろよマキアス。」
妙に歯切れが悪い。これはたしかにシンディーじゃなくても気になるよ。そう思う私の横からガウスがシンディーをいさめた。
「まぁそう急くな、シンディー。何か憚る事情があるのかもしれん。」
「そうなのかマキアス?」
「いけねぇや、俺らしくもねぇな。一人で秘密を抱え込むなんて正直スッキリしねぇし、聞いたままを話そう。ただし、ここで聞いたことは他言無用にしてくれ。」
「あぁわかった。お前らもいいな?」
一同は無言でうなずく。それを見てマキアスは一呼吸置いて話を続けた。
「セイジロウを召喚したのはカルザール聖教国だそうだ。」
「はぁ?何で神の教えを説く聖教国がわざわざあんな恐ろしいモンスターを野に放つんだよ。」
「マイク、俺は聞いたままを伝えただけだ。そんなこと俺にだってわかんねぇよ。」
「なるほど、ここグラムスには司教座だってある。マキアスが憚るのも無理はない。聖教会ににらまれても面白くないことになるのは目に見えているしなぁ。」
聖教国か。ものを知らない私でさえ聖教会のバックには聖地を治める本拠地があること位は知っている。
年に数回あるか無いかくらいの聖教会主催の炊き出しにニコを連れて潜り込んで、くだらない説教を聞く代わりに薄い粥を食いに行ったもんだ。貧民救済も教義に含まれている割には申し訳程度で、それ程熱心でも無かったのを覚えている。
聖職者のはずなのに聖教国は結構強大な軍隊も持っている。殺生はよくないと言いつつ、壮大な矛盾だよなぁ。
するとスアレスがボソッとつぶやいた。
「勇者・・・」
「何だって?」
「スアレス、何故いま勇者が関係あるんだ?」
「いやぁ、何かおとぎ話の勇者も遠い世界からやって来たとか何とか言われてたような。お前らも聞いたことないか?」
「そう言えばそうだなぁ・・・俺も昔話でそう聞いたぜ。たしか降臨した場所も」
「「イスターヴァ大聖堂宮殿!!」」
聖堂宮殿は教皇の住まう場所にして聖教会最大の聖地だ。もしかして勇者とやらも異世界からやって来たのではなくて聖教会が人為的に呼び出したのか?今も延々と続けてるなんてことも・・・。コボルトの言い分を重ね合わせると不気味な符合だなぁ。
「おい待て待て、勇者はバケモノじみた力を持っていたが人間だったろ?」
「まぁ待てよトーラス。セイジロウとやらの言うことが仮に本当のことだとしたら、異世界の人間が肉体を元の世界に置き去りにして魂だけこちらの世界に引っ張って来られたことになる。」
「そんで、その魂はコボルトに宿ったって?んな馬鹿な、妄想にも程があるぞスアレス。」
「何にせよトーラスの言う通りそれが本当の事である証拠は何も無い。あまりにも証拠が無さすぎて今の段階では憶測だらけだ。議論は後回しにして、まずはマキアスの話を全て聞いてみようではないか。」
「そうだな、リアン。ではマキアス、話を続けてくれ。」
「そう言えば、セイジロウが一日の戦闘を終えて帰る頃に気になる事を言っていたような・・・」
「ん?ちょっと待て。どういうことだ?コボルトがその都度どこかへ帰るってことはだ、お前ら自力で逃げ出せたんじゃ・・・」
たしかにマイクの言う通りだ。何で逃げなかったんだろう?
「逃げおおせるものなら俺たちだって逃げ出したさ。セイジロウにも言われたんだが、奴が身体を休めている時間内にこのダンジョンから抜け出せる自信があれば逃げてみろってな。だが10時間程度でこのダンジョンを踏破するのは不可能だ。たとえどこに隠れても瞬時に発見して殺害されるとなれば、逃げる選択肢なんて始めから無かった。」
元々そんな時間で25階層から地上にたどり着けるわけがない。ましてダンジョン全体の抵抗が激しい中であればなおさら不可能だろ。なるほど、知るほどに絶望的状況だね。
「そんなのハッタリじゃないのか?」
「ハッタリだとして、あの時の俺たちにそれを判別する術は無い。全員の命を賭け金にして博打を打つなんて馬鹿げているだろ?だったら救助を信じて時間を稼ぐ方がマシだ。」
「違ぇねぇ。ウチの大将は誰が何と言おうと必ず救難隊を送り込むだろうしなぁ。」
「結果的にその判断は正しかったじゃないか。そんでさっき言ってた気になる事って何なんだ?」
するとマキアスが腕を組んで渋い顔をしながら話を続ける。自分が話しているにも関わらず、話している内容のほとんどが理解できないのが苦痛だと言わんばかりだ。
「何度か進化がどうのこうの言っていた。何つってたっけ・・・そうだ、これが終われば俺は劇的に変わるとか。」
「進化?あいつはまだ強くなるってのか?」
「わからん・・・それが何を意味しているのか聞いても罵倒されるだけで終わった。」
「理不尽なやつだな。」
「あいつは何があっても俺たちを殺すの一点張りだったから。てか、そもそも聞いたことに答えてくれるようなやつじゃなかった。一方的に話したいことだけ話す、その中からツギハギしていくしかない。他には?」
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