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交渉
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「さて、最後に残ったマキアスだが・・・。」
物陰に伏せたグレンがつぶやくと後ろから接近したガウスが声をかける。
「グレン、レダムたちの撤退は終わった。」
「わかった。あとは俺がリーファへ合図を送るだけだ。ガウスが配置についたら作戦の第二段階を開始する。」
「おうよ。」
弟のレダムを安全な場所に送り出したガウスは小声ながらも力強く応じる。先ほどまでの憂鬱な表情はどこかに消え、いつものガウスそのものだった。
一方の私はといえば、グレンから少し離れた物陰に陣取ってグレンのゴーサインを待っていた。本来なら私の任務からしてもグレンの側で直接指揮下に入っているのが楽なのだが、不意の一撃で一網打尽にされないためにも離隔している。他のメンバーは他の目的のためにマキアスたちを囲むような布陣になっていた。
「雷に打たれたらさすがに死んじゃうよね?」
「ご安心くださいリーファさま。」
「え!大丈夫なの?」
「リーファさまのために命を捧げる覚悟のある者しかおりませんので。」
「死んじゃうんだね・・・、そういうことじゃないんだよバトラー。私は」
「リーファさま、グレンさまのおっしゃっていたことが本当ならば大丈夫です。我らとて無駄死にするつもりなど毛頭ございませぬ故。」
「わかった、ならいいんだ。」
この中で一番危険な任務につくのがほかならぬ蜂たちなのだ。私は心配だが、この作戦にはどうしてもこの子たちに頼まなければならない。あの雷にはハニカムウォールも通じないかもしれない。主として情けない限りだが、今はグレンの言うことを信じるほかない。
「作戦開始だ。」
「グレンの合図が来た。行くよバトラー!」
「かしこまりました。」
私は幻術でマキアスの分身を作り出す。しかしマキアスの動きは特殊だからどうにもそのまま再現はできていない。でもコボルトには効果てき面みたいだ、派手に驚いているぞ。
「うおぉっ!何だ?」
「くっ!!」
いきなり自分の分身が周囲に展開されて、マキアスも面喰らう。こればっかりは事前調整できないから察してくれ。
「テメェ忍者もどきっ!分身の術だと?」
何だこりゃ?だが、ありがてぇ。グレンのオジキが何か仕掛けたみてぇだ。俺ももう限界・・・、ここでズラからせてもらう。
「んなろーっ!ナメんな!」
激昂したコボルトが今までとは比較にならない出力で雷撃を放つ。私も思わず頭を抱えて物陰に身を隠してしまった。あいつ・・・あれで手加減していたのか?
「うひゃぁ!蜂たちは大丈夫なの、バトラー?」
「一匹たりと脱落しておりません!ご安心を。」
「何しやがった?くそ!何でこんな隠し玉を今の今まで使わなかった・・・馬鹿にしやがってあの野郎!」
私が物陰からマキアスの方を見やると余裕を失ったコボルトがわめき散らしていた。
「おぉ、混乱してる。まだグレンから合図が来ないし、分身は継続か?」
「いいぜ、テメェのしみったれた分身なんざまとめて消し飛ばしてやる。食らえっ!」
「きゃぁっ!」
「何だ・・・女?」
あまりの雷撃の威力に分身の一人になっているシンディーが悲鳴を上げる。シンディーはというとミスリル製の魔術剣士用の剣を持たされていた。何で剣士でもないシンディーがそんなことしているかというと、どうやらあのコボルトが発する雷撃をその剣が引きつけるらしい。私とリアン以外の他のメンバーは全員雷撃誘導要員として配置されている。
「ああ見えてシンディーも女の子なんだね。ふふふ、後であのいじめっ子をイジってやろーっと。」
ティナが不敵に微笑んだのはこの場の誰も知らない。
「誰だ?さてはゴミカスども以外にも誰かいるな!どこだ?」
「グレンは・・・まだ続行か。」
私がグレンの方を見るとグレンからは何の反応も無い。まだ分身は解除にならないようだ。あまり蜂たちを危険にさらしたくないんだが、これも駆け引きってヤツなんだろう。
「ヤマアラシが・・・何だ?さっきから特定の方向にしか飛んでねぇだと?」
全方位極大雷撃のヤマアラシが先ほどからあしらわれていることにセイジロウがイラだちを露にする。うろたえ始めた頃が交渉の端緒だ。
「そろそろ頃合いか・・・。」
「いい加減出て来いクソったれ!」
「分身は・・・このままか。確かに優位な状況を維持しないと交渉にならないよね。でも私の幻術ってどの位もつんだろう?」
トマソンも言ってたっけ?交渉するなら優位を維持しなければいけないって。相手にペースを握らせちゃ終わりだーだっけか?適当に聞き流してたけど、トマソンの物差しを当てて見るとどうやら的を射ているようだ。年長者の言うことはしっかり聞いておくべきなんだな。ただ・・・途中で効果が切れなきゃ良いけど。
私の心配をよそに、グレンがコボルトに近づいて話し始めた。
「どうだ?ここらで痛み分けにしねぇか?」
「何だと?」
「俺たちがダンジョン探索でお前の住処を荒したのは悪かった。残念な行き違いでこちらにも死者が出ている。落とし前ってことで、これで手打ちにしてもらえねぇかな?」
「あぁ?まだ死んでたはずのヤツらが残ってんだろ。そういやアイツらどこ行った?まさかあのゴミカスどもをパクってねぇだろうなぁ?」
まだレダムたちにこだわるのか・・・何故だ?ゴミカス扱いのアイツらはお前にかなわなかったんだろうに。
こちらの条件に納得してもらわねえ限りはどうにもならん。俺たちだってこれ以上の死者を出さないためにここまで来たんだ、こればかりは一歩たりと譲歩できねぇぞ。
「勘弁してくれ、もう6人も殺されたんだ。これ以上はこちらも許容できねぇ。アンタがこらえてくれるなら今後このダンジョンには手を出さねぇし、他のヤツらにも一切手を出させねぇよ。どうだろう?」
「俺の獲物を横取りしといてよこさねぇってんなら交渉決裂だ。誠意を見せろ三下!」
「どうしてもか?」
「黙れ!俺は力しか信じねぇ。俺が魔王になったらどの道お前らなんぞ皆殺しだ。俺がこのダンジョン程度で満足するなんて甘く見んなよ!」
強欲なヤツだ。お互い不干渉なら訪れる幸せな未来ってのもあるのになぁ・・・。
今まで聞いたことも無い言葉の通じる魔物だからといって、俺たちの理が通じるわけじゃぁないんだな。こうなった以上は仕方ない。こちらも覚悟を決めよう。
「いいだろう、後悔させてやる。」
「スカしてんじゃねぇ!そりゃこっちのセリフだ、ぶっ殺す!」
交渉が決裂した次の瞬間、グレンが叫んだ。
「リアン!」
「生まれついた業のままに欲望を解き放て 等しからざるものどもを等しきに匡すべし 汝の素材はここにあり 顕現せよ!『ベータ=プロクルステス』」
「うあぁぁぁっ!」
リアンの先制攻撃がコボルトに大打撃を与えた。
物陰に伏せたグレンがつぶやくと後ろから接近したガウスが声をかける。
「グレン、レダムたちの撤退は終わった。」
「わかった。あとは俺がリーファへ合図を送るだけだ。ガウスが配置についたら作戦の第二段階を開始する。」
「おうよ。」
弟のレダムを安全な場所に送り出したガウスは小声ながらも力強く応じる。先ほどまでの憂鬱な表情はどこかに消え、いつものガウスそのものだった。
一方の私はといえば、グレンから少し離れた物陰に陣取ってグレンのゴーサインを待っていた。本来なら私の任務からしてもグレンの側で直接指揮下に入っているのが楽なのだが、不意の一撃で一網打尽にされないためにも離隔している。他のメンバーは他の目的のためにマキアスたちを囲むような布陣になっていた。
「雷に打たれたらさすがに死んじゃうよね?」
「ご安心くださいリーファさま。」
「え!大丈夫なの?」
「リーファさまのために命を捧げる覚悟のある者しかおりませんので。」
「死んじゃうんだね・・・、そういうことじゃないんだよバトラー。私は」
「リーファさま、グレンさまのおっしゃっていたことが本当ならば大丈夫です。我らとて無駄死にするつもりなど毛頭ございませぬ故。」
「わかった、ならいいんだ。」
この中で一番危険な任務につくのがほかならぬ蜂たちなのだ。私は心配だが、この作戦にはどうしてもこの子たちに頼まなければならない。あの雷にはハニカムウォールも通じないかもしれない。主として情けない限りだが、今はグレンの言うことを信じるほかない。
「作戦開始だ。」
「グレンの合図が来た。行くよバトラー!」
「かしこまりました。」
私は幻術でマキアスの分身を作り出す。しかしマキアスの動きは特殊だからどうにもそのまま再現はできていない。でもコボルトには効果てき面みたいだ、派手に驚いているぞ。
「うおぉっ!何だ?」
「くっ!!」
いきなり自分の分身が周囲に展開されて、マキアスも面喰らう。こればっかりは事前調整できないから察してくれ。
「テメェ忍者もどきっ!分身の術だと?」
何だこりゃ?だが、ありがてぇ。グレンのオジキが何か仕掛けたみてぇだ。俺ももう限界・・・、ここでズラからせてもらう。
「んなろーっ!ナメんな!」
激昂したコボルトが今までとは比較にならない出力で雷撃を放つ。私も思わず頭を抱えて物陰に身を隠してしまった。あいつ・・・あれで手加減していたのか?
「うひゃぁ!蜂たちは大丈夫なの、バトラー?」
「一匹たりと脱落しておりません!ご安心を。」
「何しやがった?くそ!何でこんな隠し玉を今の今まで使わなかった・・・馬鹿にしやがってあの野郎!」
私が物陰からマキアスの方を見やると余裕を失ったコボルトがわめき散らしていた。
「おぉ、混乱してる。まだグレンから合図が来ないし、分身は継続か?」
「いいぜ、テメェのしみったれた分身なんざまとめて消し飛ばしてやる。食らえっ!」
「きゃぁっ!」
「何だ・・・女?」
あまりの雷撃の威力に分身の一人になっているシンディーが悲鳴を上げる。シンディーはというとミスリル製の魔術剣士用の剣を持たされていた。何で剣士でもないシンディーがそんなことしているかというと、どうやらあのコボルトが発する雷撃をその剣が引きつけるらしい。私とリアン以外の他のメンバーは全員雷撃誘導要員として配置されている。
「ああ見えてシンディーも女の子なんだね。ふふふ、後であのいじめっ子をイジってやろーっと。」
ティナが不敵に微笑んだのはこの場の誰も知らない。
「誰だ?さてはゴミカスども以外にも誰かいるな!どこだ?」
「グレンは・・・まだ続行か。」
私がグレンの方を見るとグレンからは何の反応も無い。まだ分身は解除にならないようだ。あまり蜂たちを危険にさらしたくないんだが、これも駆け引きってヤツなんだろう。
「ヤマアラシが・・・何だ?さっきから特定の方向にしか飛んでねぇだと?」
全方位極大雷撃のヤマアラシが先ほどからあしらわれていることにセイジロウがイラだちを露にする。うろたえ始めた頃が交渉の端緒だ。
「そろそろ頃合いか・・・。」
「いい加減出て来いクソったれ!」
「分身は・・・このままか。確かに優位な状況を維持しないと交渉にならないよね。でも私の幻術ってどの位もつんだろう?」
トマソンも言ってたっけ?交渉するなら優位を維持しなければいけないって。相手にペースを握らせちゃ終わりだーだっけか?適当に聞き流してたけど、トマソンの物差しを当てて見るとどうやら的を射ているようだ。年長者の言うことはしっかり聞いておくべきなんだな。ただ・・・途中で効果が切れなきゃ良いけど。
私の心配をよそに、グレンがコボルトに近づいて話し始めた。
「どうだ?ここらで痛み分けにしねぇか?」
「何だと?」
「俺たちがダンジョン探索でお前の住処を荒したのは悪かった。残念な行き違いでこちらにも死者が出ている。落とし前ってことで、これで手打ちにしてもらえねぇかな?」
「あぁ?まだ死んでたはずのヤツらが残ってんだろ。そういやアイツらどこ行った?まさかあのゴミカスどもをパクってねぇだろうなぁ?」
まだレダムたちにこだわるのか・・・何故だ?ゴミカス扱いのアイツらはお前にかなわなかったんだろうに。
こちらの条件に納得してもらわねえ限りはどうにもならん。俺たちだってこれ以上の死者を出さないためにここまで来たんだ、こればかりは一歩たりと譲歩できねぇぞ。
「勘弁してくれ、もう6人も殺されたんだ。これ以上はこちらも許容できねぇ。アンタがこらえてくれるなら今後このダンジョンには手を出さねぇし、他のヤツらにも一切手を出させねぇよ。どうだろう?」
「俺の獲物を横取りしといてよこさねぇってんなら交渉決裂だ。誠意を見せろ三下!」
「どうしてもか?」
「黙れ!俺は力しか信じねぇ。俺が魔王になったらどの道お前らなんぞ皆殺しだ。俺がこのダンジョン程度で満足するなんて甘く見んなよ!」
強欲なヤツだ。お互い不干渉なら訪れる幸せな未来ってのもあるのになぁ・・・。
今まで聞いたことも無い言葉の通じる魔物だからといって、俺たちの理が通じるわけじゃぁないんだな。こうなった以上は仕方ない。こちらも覚悟を決めよう。
「いいだろう、後悔させてやる。」
「スカしてんじゃねぇ!そりゃこっちのセリフだ、ぶっ殺す!」
交渉が決裂した次の瞬間、グレンが叫んだ。
「リアン!」
「生まれついた業のままに欲望を解き放て 等しからざるものどもを等しきに匡すべし 汝の素材はここにあり 顕現せよ!『ベータ=プロクルステス』」
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