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クイズ 見極めまSHOW!
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「リーファ=クルーンか・・・、初めて聞く名だ。」
あの用心深いモーゼルトがガウス=コルドバやマキアス=シドーをセバルに派遣していないのを鑑みてもボーネランドの言っていることは偽りではあるまい。
せっかくセバルの動向をあらかじめ流していたにも関わらず、海賊による撹乱作戦が失敗したのはどうやらユグルトの私兵が無能だったということだけではないらしいな。
「精霊の歌声リアン=シルバだけかと思いきや、思わぬ伏兵のようだ。調べてみる価値はある。」
ブラセンはそうつぶやくと雨の街に消えて行った。
***
「お待たせしましたなぁ、全権。」
「いや所長、こちらも無理を言ってすまなかった。で、報告にあった例の件だが。」
「えぇ、困ったことになりましたよ。市中で相次いで贋金が発見されたのですから。ここは国際貿易都市なので様々な地域の貨幣が集まりますが、贋金は我が帝国のものばかりです。」
「ふむ、支払いの際に厳格に確認するほか打つ手が無いというのもマズイ。安心して商売ができんとなると厄介な問題を抱え込んでしまうよ。」
支払われる金貨にニセモノが混ざってたんじゃ売りたくないよね。商品を盗まれるのと何も変わらないんだもの、これは私にもわかるよ。せっかく船で遠くから運んだのにこれじゃぁお互いつらい。
「時期的にはユグルトの介入が始まってからのようですが、確たる証拠も無いのです。」
「錬金術などと抜かす詐欺師どもをしらみつぶしに調べて行くしかないのか?あーわからん、これでは対策など無いに等しい。」
トマソンがリーファの隣で頭を抱えていると、部屋の扉がノックされた。
「失礼します。」
「おお、お呼び立てしてすみませんなぁ。どうぞこちらへ。」
「おや、こちらは?」
「私は銀行家のイザイア=マルタンと申します。はじめまして、ボーネランドさま。」
「ああ、よろしく頼む。」
銀行家かぁ。お金が集まるところってのは知ってるけど、それ以上のことは何もわからん。こいつはどういう人間なのかよく観察しておこう。
「全権、マルタン氏が最初に贋金を発見して報告してくれたのですよ。本日は参考意見をうかがえればとここにお呼びした次第でして。」
「ふむ。贋金は重さが同じで、試金石にこすりつけねばわからぬとうかがっている。貴殿はいかにして真贋を見分けたのかワシに教えていただけぬか?」
「はい、色とニオイです。」
「何と!」
「え?貨幣にニオイってあるの!」
「マルタン氏、それは本当なので?」
そろいもそろって驚いた。だってにわかに信じ難い話だもの、当然の反応だよね。おや、イザイアが何か取り出したぞ。
「まぁこちらをご覧ください。」
「ん?金貨が2枚?」
「いいえ、お嬢さん。ご覧のとおり金貨は1枚しかございませんよ。よーくご覧あれ。」
はぁ?いやいやいや、金貨じゃん!私の目の前には金貨しか無いんだが?
「所長、わかるか?」
「いいえ全権、私にはどちらも同じ金貨にしか見えませんなぁ。」
節穴三人衆になっちゃっているのか?私の目は節穴か?いやぁ、どんだけ見てもやっぱり違いが無いんですけど。ダマされている可能性もなくはない。
「ニオイは私にしかわからないようですが、色なら見分けられるのではありませんかな?」
「どちらだ?まったく同じ色にしか見えないよ。」
「リーファもか?ワシもどれ程見ようとさっぱり同じにしか見えん。」
「おや、気づきませんか。こちらが本物です。試金石にこすりつけて見ましょう。」
私には試金石にこすりつけてもどうなっていれば金なのかわからない・・・。しかし所長やトマソンの表情から察するにイザイアの言っていることはおかしくはないようだ。
「本当ですなぁ。氏のおっしゃる通り、こちらが金なのです。」
「しかしマルタン氏ほどの目利きはそういるものではなかろう。この方法はワシには無理だぞ。」
本当だよ、常人の能力を超えてるね。何で色とニオイでわかるんだ?本当は別のトリックがあるんじゃないのか?
「リーファさま、マルタン氏の言っている方法は本当ですよ。」
「え、バトラーには違いがわかるの?」
「はい、ハッキリと違いがわかります。」
じゃあバトラーにお手伝いしてもらおうかな。イザイアにもう一度お願いしてみよう。
「どうしたリーファ?何かブツブツ言っとるが、何かわかったのか?」
「マルタンさん、もう一度だけ私に鑑定を試させてくれないか?」
「おや、お嬢さんはもうお分かりになりましたかな?よろしい、それでは別のモノを用意して再度ためしてみましょう。」
「全権、本当にご息女に見分けがつくのでしょうか?」
「リーファは息子の許嫁だよ。この娘は何やら特別な力を持っておるのだ、見分けてみせるかもしれんぞ。」
「では今回はこの5枚の中に2枚の金貨があります。どれが金貨か当てていただけますかな。」
「おお、さっきより難度が上がった。二者択一だとまぐれ当たりはあるが、これだと本当に見分けていなければ当てようがないぞ。」
むむむ、やっぱり私には違いなんてわからない。答えは5枚とも金貨だ。
「リーファさま、右から数えて2番目と3番目が金貨にございます。」
「これとこれだ。」
「ほぉぉぉ・・・。」
どうだろう、迷い無く指し示してみたが。見るとイザイアは言葉を失って目を丸くしている。
「どうなのです、マルタン氏?」
「本当に当たっておるのか?」
「え、違うの?」
あまりにも沈黙が長いので、こちらまで不安になってしまう。そんなに引っ張らなくてもいいからサクッと教えてよ。
「申し訳ありません、私は今ものすごく感動しているのです。まさかこのようなお嬢さんにも真贋を見抜く目が備わっていようとは!私を詐欺師呼ばわりした者たちにこの光景を見せてやりたかった。」
「当たっておるのだな、すごいじゃないかリーファ!」
「どどど・・・どうやったのです?こんなのまったく同じにしか見えませんぞ。」
「リーファさま、偽モノは明らかにくすんだ色をしておりますよ。」
「マルタンさんの言っている方法が本当だったってことだよ。それ以外にしたことは無い。贋金は明らかにくすんだ色をしてるって。」
私の言葉にイザイアが手で胸を押さえて感極まっているようだ。私そんなに大したことを言ってないんだけど。
「すばらしい。すばらしいではありませんか!銀行家として長年つちかって来た眼力ですが、まさか今日この日この瞬間に生まれつきの才能に出会えるなんて!お名前をうかがってもよろしいですか、お嬢さん。」
「リーファ=クルーンだ。」
「リーファさんですか。良い名前だ。よろしければ私の息子を紹介したいのですが、お時間はございますか?」
「ま、待て待て。リーファはワシの息子の許嫁なのだ。それだけは勘弁してくれ。」
「先約がありましたか、実に残念でなりません。」
待て、許嫁ではない。ひょっとして気に入った娘を見たら息子の許嫁にしようとする人間って世の中には多いのか?私が世間知らずなだけなのか?まぁ考えてもわかんないし、どっちでもいいや。
「何にせよ見分け方が分かった以上、出所の捜索は私にまかせてもらおう。」
「そうだな、マルタン氏もお忙しいところをご足労いただいたのだ。これ以上の迷惑はかけられんというものだよ。」
「どうやらお役に立てたようで光栄です。せっかくのご縁ですので、資金のご用命がございましたら是非とも我が銀行をご利用ください。」
あの用心深いモーゼルトがガウス=コルドバやマキアス=シドーをセバルに派遣していないのを鑑みてもボーネランドの言っていることは偽りではあるまい。
せっかくセバルの動向をあらかじめ流していたにも関わらず、海賊による撹乱作戦が失敗したのはどうやらユグルトの私兵が無能だったということだけではないらしいな。
「精霊の歌声リアン=シルバだけかと思いきや、思わぬ伏兵のようだ。調べてみる価値はある。」
ブラセンはそうつぶやくと雨の街に消えて行った。
***
「お待たせしましたなぁ、全権。」
「いや所長、こちらも無理を言ってすまなかった。で、報告にあった例の件だが。」
「えぇ、困ったことになりましたよ。市中で相次いで贋金が発見されたのですから。ここは国際貿易都市なので様々な地域の貨幣が集まりますが、贋金は我が帝国のものばかりです。」
「ふむ、支払いの際に厳格に確認するほか打つ手が無いというのもマズイ。安心して商売ができんとなると厄介な問題を抱え込んでしまうよ。」
支払われる金貨にニセモノが混ざってたんじゃ売りたくないよね。商品を盗まれるのと何も変わらないんだもの、これは私にもわかるよ。せっかく船で遠くから運んだのにこれじゃぁお互いつらい。
「時期的にはユグルトの介入が始まってからのようですが、確たる証拠も無いのです。」
「錬金術などと抜かす詐欺師どもをしらみつぶしに調べて行くしかないのか?あーわからん、これでは対策など無いに等しい。」
トマソンがリーファの隣で頭を抱えていると、部屋の扉がノックされた。
「失礼します。」
「おお、お呼び立てしてすみませんなぁ。どうぞこちらへ。」
「おや、こちらは?」
「私は銀行家のイザイア=マルタンと申します。はじめまして、ボーネランドさま。」
「ああ、よろしく頼む。」
銀行家かぁ。お金が集まるところってのは知ってるけど、それ以上のことは何もわからん。こいつはどういう人間なのかよく観察しておこう。
「全権、マルタン氏が最初に贋金を発見して報告してくれたのですよ。本日は参考意見をうかがえればとここにお呼びした次第でして。」
「ふむ。贋金は重さが同じで、試金石にこすりつけねばわからぬとうかがっている。貴殿はいかにして真贋を見分けたのかワシに教えていただけぬか?」
「はい、色とニオイです。」
「何と!」
「え?貨幣にニオイってあるの!」
「マルタン氏、それは本当なので?」
そろいもそろって驚いた。だってにわかに信じ難い話だもの、当然の反応だよね。おや、イザイアが何か取り出したぞ。
「まぁこちらをご覧ください。」
「ん?金貨が2枚?」
「いいえ、お嬢さん。ご覧のとおり金貨は1枚しかございませんよ。よーくご覧あれ。」
はぁ?いやいやいや、金貨じゃん!私の目の前には金貨しか無いんだが?
「所長、わかるか?」
「いいえ全権、私にはどちらも同じ金貨にしか見えませんなぁ。」
節穴三人衆になっちゃっているのか?私の目は節穴か?いやぁ、どんだけ見てもやっぱり違いが無いんですけど。ダマされている可能性もなくはない。
「ニオイは私にしかわからないようですが、色なら見分けられるのではありませんかな?」
「どちらだ?まったく同じ色にしか見えないよ。」
「リーファもか?ワシもどれ程見ようとさっぱり同じにしか見えん。」
「おや、気づきませんか。こちらが本物です。試金石にこすりつけて見ましょう。」
私には試金石にこすりつけてもどうなっていれば金なのかわからない・・・。しかし所長やトマソンの表情から察するにイザイアの言っていることはおかしくはないようだ。
「本当ですなぁ。氏のおっしゃる通り、こちらが金なのです。」
「しかしマルタン氏ほどの目利きはそういるものではなかろう。この方法はワシには無理だぞ。」
本当だよ、常人の能力を超えてるね。何で色とニオイでわかるんだ?本当は別のトリックがあるんじゃないのか?
「リーファさま、マルタン氏の言っている方法は本当ですよ。」
「え、バトラーには違いがわかるの?」
「はい、ハッキリと違いがわかります。」
じゃあバトラーにお手伝いしてもらおうかな。イザイアにもう一度お願いしてみよう。
「どうしたリーファ?何かブツブツ言っとるが、何かわかったのか?」
「マルタンさん、もう一度だけ私に鑑定を試させてくれないか?」
「おや、お嬢さんはもうお分かりになりましたかな?よろしい、それでは別のモノを用意して再度ためしてみましょう。」
「全権、本当にご息女に見分けがつくのでしょうか?」
「リーファは息子の許嫁だよ。この娘は何やら特別な力を持っておるのだ、見分けてみせるかもしれんぞ。」
「では今回はこの5枚の中に2枚の金貨があります。どれが金貨か当てていただけますかな。」
「おお、さっきより難度が上がった。二者択一だとまぐれ当たりはあるが、これだと本当に見分けていなければ当てようがないぞ。」
むむむ、やっぱり私には違いなんてわからない。答えは5枚とも金貨だ。
「リーファさま、右から数えて2番目と3番目が金貨にございます。」
「これとこれだ。」
「ほぉぉぉ・・・。」
どうだろう、迷い無く指し示してみたが。見るとイザイアは言葉を失って目を丸くしている。
「どうなのです、マルタン氏?」
「本当に当たっておるのか?」
「え、違うの?」
あまりにも沈黙が長いので、こちらまで不安になってしまう。そんなに引っ張らなくてもいいからサクッと教えてよ。
「申し訳ありません、私は今ものすごく感動しているのです。まさかこのようなお嬢さんにも真贋を見抜く目が備わっていようとは!私を詐欺師呼ばわりした者たちにこの光景を見せてやりたかった。」
「当たっておるのだな、すごいじゃないかリーファ!」
「どどど・・・どうやったのです?こんなのまったく同じにしか見えませんぞ。」
「リーファさま、偽モノは明らかにくすんだ色をしておりますよ。」
「マルタンさんの言っている方法が本当だったってことだよ。それ以外にしたことは無い。贋金は明らかにくすんだ色をしてるって。」
私の言葉にイザイアが手で胸を押さえて感極まっているようだ。私そんなに大したことを言ってないんだけど。
「すばらしい。すばらしいではありませんか!銀行家として長年つちかって来た眼力ですが、まさか今日この日この瞬間に生まれつきの才能に出会えるなんて!お名前をうかがってもよろしいですか、お嬢さん。」
「リーファ=クルーンだ。」
「リーファさんですか。良い名前だ。よろしければ私の息子を紹介したいのですが、お時間はございますか?」
「ま、待て待て。リーファはワシの息子の許嫁なのだ。それだけは勘弁してくれ。」
「先約がありましたか、実に残念でなりません。」
待て、許嫁ではない。ひょっとして気に入った娘を見たら息子の許嫁にしようとする人間って世の中には多いのか?私が世間知らずなだけなのか?まぁ考えてもわかんないし、どっちでもいいや。
「何にせよ見分け方が分かった以上、出所の捜索は私にまかせてもらおう。」
「そうだな、マルタン氏もお忙しいところをご足労いただいたのだ。これ以上の迷惑はかけられんというものだよ。」
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