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雪原の覇者
戦火に焚べる
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うひょー、勇者が押されてるぞ。いくらあのウィッカーマンとかいうバケモンでもマサナリの火力なら何とかなりそうなもんだが・・・
あっ!そうか、撃ちたくても撃てないんだ。これだけ犠牲者が出て撃たないなんて変だと思った。ザマルの言う通りそう何発も撃てる魔術じゃなかったんだ。
「くっ、魔族同様に闇属性の魔術を使っているな。破廉恥なエルフめ!」
「魔術などただの手段だ。属性に貴賤を持ち込んだのはお前たちの都合にすぎない。到底論ずるに値しないな。」
トランセンデンタル・プロミネンスを放てない将成はウィッカーマンの燃え盛る巨大な拳をかわしながらイソノカミで応戦する。しかしその攻撃も炎が邪魔をして決定打を与えることができなかった。
「黙れ!・・・私がこれを引きつける、お前たちは何としてでもあの神敵を討て!」
「はっ!」
「甘くはないと言ったはずだが?」
「何っ?」
ウィッカーマンが地面に渾身の拳を叩きつけると周囲に爆炎が広がる。広範囲に巻き起こった炎の波紋によってかなりの兵士に甚大な被害が発生した。
「うがぁああぁ」
「助けてくれ」
「うわあぁっ!危ねー、ここまでとばっちりが・・・」
熱波とともに飛来した火の粉で勇騎の肌着に軽く火がついた。あわてて地面の雪に倒れこんで消火したのはいいとして、不覚にも大声を出してしまったことに勇騎の背筋が凍りつく。
「ん?あんなところにも隠れていたか」
「あ、もしかして俺・・・見つかっちまったか?あのドルイドがこっち見てるや~」
今まで息を潜めて隠れていた勇騎とドルイドの視線が絡み合う。明らかに存在がバレてしまったようだ。
くそ、じっくり見物してる場合なんかじゃなかった。だがマサナリに背を向けてこっちに来るなんて・・・、来るなー!
「逃さん。誰一人としてこの街から・・・何だ?」
「へっへっへ、人の足で追いつけるなんて思うなよ。ホバーでぶっちぎってやるぜぇ、あばよ!」
「何だあの速さは?だがここは城壁の内部だということを忘れてもらっては困る。」
突如として驚異的な速度で遠ざかる人影。自らの足では追いつけないと判断したドルイドはヤドリギの杖を地面へと差し向ける。
「さて、とっとと逃げ・・・どわっ!」
ホバーで距離が開くのを振り向いて確認した勇騎は何かにぶつかったのを感じた。急ぎ自らの状況を確認すると、雪の中から飛び出した植物に身体をからめ捕られているではないか。そのまま身体ごと持ち上げられたおかげでホバーの推進力も消え去ってしまった。
逃走手段を封じられた勇騎の下にドルイドの足音が近づく。
「お前は少し毛色が違う。さては西方審問騎士団の・・・」
植物に簀巻き状態にされた勇騎にトドメを刺そうと接近したドルイドだったが、想定外の出来事に理解が追いつかず首をかしげた。妙な魔術を使う曲者を捕らえて見れば、何の変哲もないゴブリンと来たのだ。
「はて?・・・これは服を着たゴブリンだ。」
ヤバい、植物にからめ捕られて身動きが取れない。しかも俺、ゴブリンってバレてるじゃん。こ、殺される!どうすりゃ良いんだ?
「ゴブリンを拘束?ご丁寧に魔力阻害術式の拘束具まで施されている・・・。」
「死ねードルイド!」
「ゴミめ」
ウィッカーマンの一方的な暴虐をすり抜けてここまでたどり着いた兵士が飛びかかった。だがドルイドが振り向きざまに放った大爆炎は後続の兵士もろとも飲み込んでしまった。
「ふわぁあああ」
ウィッカーマンだけでなく、術者のドルイドも相当厄介なことは明らかだ。辺り一面に皮膚を焼かれた嫌なニオイが充満する。
だが目の前のドルイドは顔色一つ変えずにひとりごちていた。
「この魔力阻害術式は生きているにも関わらず魔術を用いた。見てくれこそゴブリンだが、どうやらコレを生け捕りにする価値があったということなのだろう。ここで潰してしまうべきかアルベリヒの判断をあおぐべきか・・・」
潰す?ふざけんじゃねー、人を何だと・・・いやゴブリンだけども。でも違うんだ!俺はお前が思っているような悪い魔物じゃないんだって!
「いや、」
いや?・・・何だろう、思い直してくれたのか?
「アルベリヒに汚らわしいゴブリンなどを見せようものなら私が処罰されてしまう。コレも潰すとしよう。」
「待って!やめて!」
殺害にいささかの躊躇も見せないドルイドに震え上がった勇騎は即座に悲鳴を上げる。次の瞬間に焼き殺される可能性があるので、後先考えてる場合じゃなかった。
「何だ?気のせいか・・・ゴブリンが言葉を話したような」
「気のせいじゃないよ、俺が話しかけたんだ。潰すのは勘弁してくれよー」
「ほぅ・・・言葉を話すか?」
多少の戸惑いはあるようだが、それでも冷静にこちらを観察してるなぁ。これ選択肢を誤ったら一瞬で火だるまにされかねないんじゃ・・・
「あぁ、アイツらに捕まっただけなんだよ。だから見逃してくれないか?」
「なるほど。汚らわしいゴブリンではあるが、事情が事情だ。これならばアルベリヒが目にしても眉をひそめる程度で済ませてくれよう。」
ちっ、自分のことかい。とにかくこんな目にあってる俺を早いとこ解放してくれない?
「苦しいから解放してくれ」
「ダメだ。どういうわけか魔力阻害が効かないようだからな。危険物の管理は厳重にするものだよ。」
「くそ、どこに行ってもモノ扱いだ。俺にだって権利はあるんだぞ!」
「小賢しいことを聞くものだ。権利というものは力ある共同体にのみ帰属する。言葉を正しく扱えない動物はモノとして扱われるのが適切なのだ。」
「ふざけんじゃねーぐえぇぇ」
抗議の声を上げた勇騎をオバケ植物が締め上げる。ただでさえ息苦しい状況なのにこれ以上やられてはたまらない。
「私を煩わせることなど許さん。お前の処分についてはアルベリヒの沙汰を待て。」
「くうぅぅぅ」
「ちっ、それにしても煩わしい羽虫どもだ。消えろ」
「ぎゃあぁぁぁ」
ドルイドは勇騎を力ずくで沈黙させると聖教国兵士を次々に火だるまにしていく。
一通り済ませると、コンスタントにウィッカーマンの猛威をすり抜けて来る兵士たちがいることにドルイドが苛立ちを見せた。
「世界のどこにも居場所など無いお前たちを数世代に渡り受け入れてやった恩を忘れたか?恩に報いるのは今この時だ、根無し草ども。残りわずかの此岸、ウィッカーマンの力を最大限引き出せ。」
「根無し草?てめぇ、シドグルブやメドゥーヴィラの人たちのことじゃねえだろうな?ぐうぅぅ」
「誰がさえずって良いと言った?」
「テメエこそゴミくずだ。うえぇぇ、黙らねぇ・・・」
ドルイドを非難するたびに激しい締付けが待っている。今にも気絶しそうだが、死者を冒涜するような言葉を吐き捨てるドルイドが許せなかった。シドグルブやメドゥーヴィラの市民たちは自らの全てをなげうって最後まで戦い抜いたのだ。
「ふん、都市国家の市民権を得るには危急時において生命を差し出して世界樹を守る契約だ。よそ者にとやかく言われる筋合いなど無い。我らもそのために今まで養ってきたのだからなぁ。」
「くそぅ、たとえそうだったとしてもそんな言い方・・・あんまりじゃねえか!」
「我らはこの間義務を果たし続けた。そして根無し草どもにも義務を果たす日が訪れたまでのこと。」
「また言いやがったな!ちくしょー」
理屈はわからねえが、ドルイドの口ぶりでは死者の怨念をあのウィッカーマンに縛り付けて戦わせている。死後も人道に反する搾取をしておいてよくもそんなことを!
「事実を述べたまで。そこに勝手な感傷をのせているのはお前だ。それがいったい何だと言うのか。」
あっ!そうか、撃ちたくても撃てないんだ。これだけ犠牲者が出て撃たないなんて変だと思った。ザマルの言う通りそう何発も撃てる魔術じゃなかったんだ。
「くっ、魔族同様に闇属性の魔術を使っているな。破廉恥なエルフめ!」
「魔術などただの手段だ。属性に貴賤を持ち込んだのはお前たちの都合にすぎない。到底論ずるに値しないな。」
トランセンデンタル・プロミネンスを放てない将成はウィッカーマンの燃え盛る巨大な拳をかわしながらイソノカミで応戦する。しかしその攻撃も炎が邪魔をして決定打を与えることができなかった。
「黙れ!・・・私がこれを引きつける、お前たちは何としてでもあの神敵を討て!」
「はっ!」
「甘くはないと言ったはずだが?」
「何っ?」
ウィッカーマンが地面に渾身の拳を叩きつけると周囲に爆炎が広がる。広範囲に巻き起こった炎の波紋によってかなりの兵士に甚大な被害が発生した。
「うがぁああぁ」
「助けてくれ」
「うわあぁっ!危ねー、ここまでとばっちりが・・・」
熱波とともに飛来した火の粉で勇騎の肌着に軽く火がついた。あわてて地面の雪に倒れこんで消火したのはいいとして、不覚にも大声を出してしまったことに勇騎の背筋が凍りつく。
「ん?あんなところにも隠れていたか」
「あ、もしかして俺・・・見つかっちまったか?あのドルイドがこっち見てるや~」
今まで息を潜めて隠れていた勇騎とドルイドの視線が絡み合う。明らかに存在がバレてしまったようだ。
くそ、じっくり見物してる場合なんかじゃなかった。だがマサナリに背を向けてこっちに来るなんて・・・、来るなー!
「逃さん。誰一人としてこの街から・・・何だ?」
「へっへっへ、人の足で追いつけるなんて思うなよ。ホバーでぶっちぎってやるぜぇ、あばよ!」
「何だあの速さは?だがここは城壁の内部だということを忘れてもらっては困る。」
突如として驚異的な速度で遠ざかる人影。自らの足では追いつけないと判断したドルイドはヤドリギの杖を地面へと差し向ける。
「さて、とっとと逃げ・・・どわっ!」
ホバーで距離が開くのを振り向いて確認した勇騎は何かにぶつかったのを感じた。急ぎ自らの状況を確認すると、雪の中から飛び出した植物に身体をからめ捕られているではないか。そのまま身体ごと持ち上げられたおかげでホバーの推進力も消え去ってしまった。
逃走手段を封じられた勇騎の下にドルイドの足音が近づく。
「お前は少し毛色が違う。さては西方審問騎士団の・・・」
植物に簀巻き状態にされた勇騎にトドメを刺そうと接近したドルイドだったが、想定外の出来事に理解が追いつかず首をかしげた。妙な魔術を使う曲者を捕らえて見れば、何の変哲もないゴブリンと来たのだ。
「はて?・・・これは服を着たゴブリンだ。」
ヤバい、植物にからめ捕られて身動きが取れない。しかも俺、ゴブリンってバレてるじゃん。こ、殺される!どうすりゃ良いんだ?
「ゴブリンを拘束?ご丁寧に魔力阻害術式の拘束具まで施されている・・・。」
「死ねードルイド!」
「ゴミめ」
ウィッカーマンの一方的な暴虐をすり抜けてここまでたどり着いた兵士が飛びかかった。だがドルイドが振り向きざまに放った大爆炎は後続の兵士もろとも飲み込んでしまった。
「ふわぁあああ」
ウィッカーマンだけでなく、術者のドルイドも相当厄介なことは明らかだ。辺り一面に皮膚を焼かれた嫌なニオイが充満する。
だが目の前のドルイドは顔色一つ変えずにひとりごちていた。
「この魔力阻害術式は生きているにも関わらず魔術を用いた。見てくれこそゴブリンだが、どうやらコレを生け捕りにする価値があったということなのだろう。ここで潰してしまうべきかアルベリヒの判断をあおぐべきか・・・」
潰す?ふざけんじゃねー、人を何だと・・・いやゴブリンだけども。でも違うんだ!俺はお前が思っているような悪い魔物じゃないんだって!
「いや、」
いや?・・・何だろう、思い直してくれたのか?
「アルベリヒに汚らわしいゴブリンなどを見せようものなら私が処罰されてしまう。コレも潰すとしよう。」
「待って!やめて!」
殺害にいささかの躊躇も見せないドルイドに震え上がった勇騎は即座に悲鳴を上げる。次の瞬間に焼き殺される可能性があるので、後先考えてる場合じゃなかった。
「何だ?気のせいか・・・ゴブリンが言葉を話したような」
「気のせいじゃないよ、俺が話しかけたんだ。潰すのは勘弁してくれよー」
「ほぅ・・・言葉を話すか?」
多少の戸惑いはあるようだが、それでも冷静にこちらを観察してるなぁ。これ選択肢を誤ったら一瞬で火だるまにされかねないんじゃ・・・
「あぁ、アイツらに捕まっただけなんだよ。だから見逃してくれないか?」
「なるほど。汚らわしいゴブリンではあるが、事情が事情だ。これならばアルベリヒが目にしても眉をひそめる程度で済ませてくれよう。」
ちっ、自分のことかい。とにかくこんな目にあってる俺を早いとこ解放してくれない?
「苦しいから解放してくれ」
「ダメだ。どういうわけか魔力阻害が効かないようだからな。危険物の管理は厳重にするものだよ。」
「くそ、どこに行ってもモノ扱いだ。俺にだって権利はあるんだぞ!」
「小賢しいことを聞くものだ。権利というものは力ある共同体にのみ帰属する。言葉を正しく扱えない動物はモノとして扱われるのが適切なのだ。」
「ふざけんじゃねーぐえぇぇ」
抗議の声を上げた勇騎をオバケ植物が締め上げる。ただでさえ息苦しい状況なのにこれ以上やられてはたまらない。
「私を煩わせることなど許さん。お前の処分についてはアルベリヒの沙汰を待て。」
「くうぅぅぅ」
「ちっ、それにしても煩わしい羽虫どもだ。消えろ」
「ぎゃあぁぁぁ」
ドルイドは勇騎を力ずくで沈黙させると聖教国兵士を次々に火だるまにしていく。
一通り済ませると、コンスタントにウィッカーマンの猛威をすり抜けて来る兵士たちがいることにドルイドが苛立ちを見せた。
「世界のどこにも居場所など無いお前たちを数世代に渡り受け入れてやった恩を忘れたか?恩に報いるのは今この時だ、根無し草ども。残りわずかの此岸、ウィッカーマンの力を最大限引き出せ。」
「根無し草?てめぇ、シドグルブやメドゥーヴィラの人たちのことじゃねえだろうな?ぐうぅぅ」
「誰がさえずって良いと言った?」
「テメエこそゴミくずだ。うえぇぇ、黙らねぇ・・・」
ドルイドを非難するたびに激しい締付けが待っている。今にも気絶しそうだが、死者を冒涜するような言葉を吐き捨てるドルイドが許せなかった。シドグルブやメドゥーヴィラの市民たちは自らの全てをなげうって最後まで戦い抜いたのだ。
「ふん、都市国家の市民権を得るには危急時において生命を差し出して世界樹を守る契約だ。よそ者にとやかく言われる筋合いなど無い。我らもそのために今まで養ってきたのだからなぁ。」
「くそぅ、たとえそうだったとしてもそんな言い方・・・あんまりじゃねえか!」
「我らはこの間義務を果たし続けた。そして根無し草どもにも義務を果たす日が訪れたまでのこと。」
「また言いやがったな!ちくしょー」
理屈はわからねえが、ドルイドの口ぶりでは死者の怨念をあのウィッカーマンに縛り付けて戦わせている。死後も人道に反する搾取をしておいてよくもそんなことを!
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