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雪原の覇者
異世界の異邦人
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「トランセンデンタル・プロミネンス」
魔導障壁が全面展開された都市国家メドゥーヴィラの城壁の一部が一瞬で蒸発する。見たままを言葉にすると美橋将成の行使した魔術は一直線に城壁に直撃したのだが、一切爆発することなく城壁の一部がそっくり消えて無くなったのだ。
城壁に空いた大穴の縁はマグマのごとく赤銅色に輝いて熱を発している。おそらく城壁の内部では甚大な被害を目の当たりにした市民が大混乱に陥っていることだろう。
「こんなものか・・・」
「さすがはマサナリさまです。あちらの天幕にてお休みください。」
「では、そうさせてもらいましょう。」
崖の上から一部始終を見ていた勇騎が思わず絶句する。
「一瞬だ・・・何だあの巨大な熱線は?」
「あれが勇者さまの魔術、トランセンデンタル・プロミネンスです。」
「トラン・・・プロミネンス?長ったらしいだけあって威力は絶大だな?クソ、俺も何か必殺技みたく名前考えようかな。」
「あのぅ・・・」
「あ、聞こえた?わかってるよ、あの都市が大変なことになってるってこたぁ。」
たしかに不謹慎だ。だがあんなの見せつけられてビビらない方がどうかしてるぜ。何かくだらないことでも言って自分をごまかさなきゃブルって動けなくなっちまいそうなんだ。オークジェネラル戦だって今でもトラウマなんだから。
でもひとまず敵対しに来たわけじゃあない、まずは話し合いだ。
「ユーキさん、あの魔術を使った後は数日空けなければ再使用できません。」
「そうか、じゃあいきなり蒸発させられることないんだ。それ重要、じゃあ行ってくる。」
「ユーキ、ここから一気に崖を駆け下りる。舌を噛むなよ!」
「おぅよ、頼むぜハヤテ!」
ハヤテに騎乗した勇騎は目の前の崖に飛び込むとわずかな足がかりを引っ掛けるように降って行く。その後ろ姿を心配そうに見つめるソフィアがつぶやいた。
「大丈夫かしら。」
「ユーキさんを信じましょう。」
***
「ん、何だアレは?」
白銀の世界の片隅にパウダースノーが舞い上がっている。本陣の警護に当たっているカルザール聖教国の神兵がそれに気づいて目を凝らす。
「デカいな。ファーウルフか?ありゃあ上等な毛皮になるぞ。」
「いや、人が乗っている?・・・あれはテイマーだ!仕留めるぞ!」
こんなところでうろついているのは誰何するまでもないとばかりに前方に兵士が集まりだしている。まあ戦闘中
に接近して来る正体不明のヤツはそういう扱いになるわなぁ。だからってさぁ・・・
「気づかれた。ユーキ、矢が飛んでくるぞ!」
「任せろハヤテ。俺が蹴散らすから最短距離で突っ込め!」
「わかった!」
勇騎たちはさらなる猛スピードで居並ぶ兵士たちに突進する。雪に足を取られているはずにも関わらず、それをものともしない勢いだ。その直後、キレイな弧を描くような軌道で矢が一斉に放たれたのが見えた。
「バカどもが、メタメタに射抜かれて死ね。」
「何ぃっ!」
「矢が弾かれている?ヤツら突っ込んでくるぞ!」
矢のほとんどは上空で突風に流され、テイマーまで届いたわずかな矢も不自然に吹き飛んだ。目の前で生じた異変に対して敵陣から新たな動きが起こった。
<ピィーッ>
「おや、これは何の音ですか?」
「これは警笛ですなぁ。マサナリさま、あちらで接敵した模様です。長音ですので敵は10人未満でしょう。お気になさらず天幕でお休みください。」
「それではそうさせてもらいましょう。」
その程度の人数で何ができるとばかりに首脳陣は警笛を黙殺する。本陣を警備しているのは一個大隊だ、その反応であっても何の不思議もない。マサナリは促されるままに暖かい幕屋の内部に入った。
その一方、本陣の外縁を既に突破した正体不明のテイマーが数百人の兵士相手に大暴れしていた。
「クソ!ちょこまかと・・・ぐはぁっ!」
「もらったぁ・・・ぁぁぁああああああああ・・・んぶっ!」
暴風をまとった闖入者にふっ飛ばされた兵士が空中をグルンと回って雪の中に突き刺さる。相手はどうやら注意深く殺傷を回避しながらこちらの兵士を無力化するつもりのようだ。そんなことができる者がいるなど信じられないが、現実に見せられてしまっては受け入れるほかない。
「テイマーじゃない!ヤツは魔術師だ。それも相当な使い手だぞ!」
「どこにいるマサナリーっ!同郷の俺が会いに来てやったんだ、顔見せろよー!どこだー!」
「ドウキョウ・・・ん?・・・同郷、まさかな。」
天幕の内部で椅子に腰掛けてウトウトとしていた将成の耳に届いた言葉は聞き違いに思えた。しかし次の瞬間に穏やかならざる叫び声が聞こえ、意識がハッキリとする。
「止まれ下郎!くっ、警備兵は何をしておるのだ。来るな・・・ぐわぁ!」
天幕から飛び出した将成が見たものは雪の上で気絶している副官の男だった。とっさに辺りを見回すと大きな狼にまたがった小柄な人影がある。おそらくアイツがしでかしたことに違いない。
「侵入を許したのですか?これは・・・君がやったのかい?」
「あぁ、俺たちがやったんだ。お前がマサナリだな?」
「たち?・・・君のほかには何人いるんだい?」
将成はあらためて辺りを見渡すが、そこに他の曲者の姿は無い。既に警護の兵にやられたのか、まだ他に隠れているのか・・・。
「あぁ?何言ってる、見てのとおり俺とこの相棒だけさ。」
「フッ、その魔物が相棒?魔物を人数に含めるのは」
「んなこたぁ聞いてねぇんだよ。まぁいい、黒髪黒目にその顔立ち。聞くまでもない・・・お前、日本人だろ?」
意外な言葉を聞いた将成が目を丸くする。なるほど自分と同じような人間であれば警備兵が対処できなくとも不思議はなかろう。
「・・・そうか。同郷と言うのは嘘偽りではないようだね。日本なんて言葉を聞いたのはいつ以来だろう?」
「やはりな・・・俺は相馬勇騎ってんだ。」
「驚いたよ相馬ユウキ。だが・・・年上を相手にするならば言葉づかいに気を配るのが日本人というものじゃないのかい?」
「年上?ってお前・・・あぁ、そうか。チビ助だがよぉ、こう見えてマサナリよりも年上だ。敬語を使うのなんのはこの際無しにしようや?」
勇騎がウンザリしたような声で応答すると後ろから大きな声が聞こえた。さっきぶっ飛ばしてやったヤツらが復活してこちらに集合しつつあるようだ。
「マサナリさま!」
「手出し無用です!あなたがたでは怪我人が余計に増えるだけだ。」
「はっ!」
おぉ、マサナリのヤツ意外に話がわかるじゃあねぇか。また熱血大運動会すんのも正直骨が折れる。
「で、ユウキ。ここまでたどり着いたことに敬意を表して君の用件から聞こうじゃありませんか。存分に話してみるといい。」
「そらどうも。じゃあ単刀直入に聞くけど、日本に帰る方法とか知らねえか?聖教会が召喚したのなら送還方法とかもあったりするんじゃないか?」
「さあ、そんなこと考えたこともないなぁ。」
マサナリの答えは俺の想定とは異なるものだった。しかし腹芸なんてできる年齢でもあるまいし・・・え?本当なのか?ウソだろ?
「は?・・・いやいやいや、そんなはずあるか。ワケもわからず異世界に拉致されて、一番最初に考えるのは帰還方法ってのが普通だろ?」
「異世界ですか?」
「そこ引っかかるとこじゃあねーだろ。縁も無ければゆかりも無い、右も左も違和感だらけじゃん?お前だって感じたはずだ。」
「私にはあちらの方が歪んだまがい物のように思われますが?」
またもや俺が思いもしなかった答えが返って来る。この年代のヤツが何を考えているのかもはや理解できん。俺が年を食ったってことか?いや、違う!コイツは何かオカシイぞ?
「え?・・・ん?・・・ごめん、一瞬なに言ってるのかわかんなかった。というか今もサッパリわかんない。待ってくれな・・・。えーと・・・向こうにゃ家族だって友達だっているだろ?きっとお前のこと心配してるだろうし、お前も会いたいだろ?」
「幸せな家庭、円満な人間関係があった人にとっては世界が歪んでいても歪みそのものを認識できないのでしょう。」
「中坊っぽさが足りねーなぁ、ちっとも可愛くねー。いいか?ここは剣と魔術のファンタジー世界、俺らがいた世界じゃあ魔術なんて非科学的なもん無かっただろ?どういう理屈か知らんけど、そろそろ真の現実世界に戻らないとヤバいとか思わんかい?」
「向こうが真の世界なんて根拠がどこにあるんです?」
根拠?何言ってんだコイツ・・・。え!俺がオカシイのか?・・・そんなワケあるか!ふざけんなよ。
「はぁ?いや、だって・・・。根拠ってんならこの世界にはまだ存在しない知識や技術を俺は知ってる。実際に作ったモノだってある。お前だって日本にいた頃の記憶があるじゃないか。」
「それは根拠ですらありませんよ。ただの幻覚かもしれない。」
やべぇ、もはや禅問答じゃん。
「何言っちゃってるの?・・・ちょっと待ってね、冷静に話そう。そんなこと言ったら一体この世界だってどうやって根拠付けられるのさ?」
「神です。」
「神!?」
魔導障壁が全面展開された都市国家メドゥーヴィラの城壁の一部が一瞬で蒸発する。見たままを言葉にすると美橋将成の行使した魔術は一直線に城壁に直撃したのだが、一切爆発することなく城壁の一部がそっくり消えて無くなったのだ。
城壁に空いた大穴の縁はマグマのごとく赤銅色に輝いて熱を発している。おそらく城壁の内部では甚大な被害を目の当たりにした市民が大混乱に陥っていることだろう。
「こんなものか・・・」
「さすがはマサナリさまです。あちらの天幕にてお休みください。」
「では、そうさせてもらいましょう。」
崖の上から一部始終を見ていた勇騎が思わず絶句する。
「一瞬だ・・・何だあの巨大な熱線は?」
「あれが勇者さまの魔術、トランセンデンタル・プロミネンスです。」
「トラン・・・プロミネンス?長ったらしいだけあって威力は絶大だな?クソ、俺も何か必殺技みたく名前考えようかな。」
「あのぅ・・・」
「あ、聞こえた?わかってるよ、あの都市が大変なことになってるってこたぁ。」
たしかに不謹慎だ。だがあんなの見せつけられてビビらない方がどうかしてるぜ。何かくだらないことでも言って自分をごまかさなきゃブルって動けなくなっちまいそうなんだ。オークジェネラル戦だって今でもトラウマなんだから。
でもひとまず敵対しに来たわけじゃあない、まずは話し合いだ。
「ユーキさん、あの魔術を使った後は数日空けなければ再使用できません。」
「そうか、じゃあいきなり蒸発させられることないんだ。それ重要、じゃあ行ってくる。」
「ユーキ、ここから一気に崖を駆け下りる。舌を噛むなよ!」
「おぅよ、頼むぜハヤテ!」
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「大丈夫かしら。」
「ユーキさんを信じましょう。」
***
「ん、何だアレは?」
白銀の世界の片隅にパウダースノーが舞い上がっている。本陣の警護に当たっているカルザール聖教国の神兵がそれに気づいて目を凝らす。
「デカいな。ファーウルフか?ありゃあ上等な毛皮になるぞ。」
「いや、人が乗っている?・・・あれはテイマーだ!仕留めるぞ!」
こんなところでうろついているのは誰何するまでもないとばかりに前方に兵士が集まりだしている。まあ戦闘中
に接近して来る正体不明のヤツはそういう扱いになるわなぁ。だからってさぁ・・・
「気づかれた。ユーキ、矢が飛んでくるぞ!」
「任せろハヤテ。俺が蹴散らすから最短距離で突っ込め!」
「わかった!」
勇騎たちはさらなる猛スピードで居並ぶ兵士たちに突進する。雪に足を取られているはずにも関わらず、それをものともしない勢いだ。その直後、キレイな弧を描くような軌道で矢が一斉に放たれたのが見えた。
「バカどもが、メタメタに射抜かれて死ね。」
「何ぃっ!」
「矢が弾かれている?ヤツら突っ込んでくるぞ!」
矢のほとんどは上空で突風に流され、テイマーまで届いたわずかな矢も不自然に吹き飛んだ。目の前で生じた異変に対して敵陣から新たな動きが起こった。
<ピィーッ>
「おや、これは何の音ですか?」
「これは警笛ですなぁ。マサナリさま、あちらで接敵した模様です。長音ですので敵は10人未満でしょう。お気になさらず天幕でお休みください。」
「それではそうさせてもらいましょう。」
その程度の人数で何ができるとばかりに首脳陣は警笛を黙殺する。本陣を警備しているのは一個大隊だ、その反応であっても何の不思議もない。マサナリは促されるままに暖かい幕屋の内部に入った。
その一方、本陣の外縁を既に突破した正体不明のテイマーが数百人の兵士相手に大暴れしていた。
「クソ!ちょこまかと・・・ぐはぁっ!」
「もらったぁ・・・ぁぁぁああああああああ・・・んぶっ!」
暴風をまとった闖入者にふっ飛ばされた兵士が空中をグルンと回って雪の中に突き刺さる。相手はどうやら注意深く殺傷を回避しながらこちらの兵士を無力化するつもりのようだ。そんなことができる者がいるなど信じられないが、現実に見せられてしまっては受け入れるほかない。
「テイマーじゃない!ヤツは魔術師だ。それも相当な使い手だぞ!」
「どこにいるマサナリーっ!同郷の俺が会いに来てやったんだ、顔見せろよー!どこだー!」
「ドウキョウ・・・ん?・・・同郷、まさかな。」
天幕の内部で椅子に腰掛けてウトウトとしていた将成の耳に届いた言葉は聞き違いに思えた。しかし次の瞬間に穏やかならざる叫び声が聞こえ、意識がハッキリとする。
「止まれ下郎!くっ、警備兵は何をしておるのだ。来るな・・・ぐわぁ!」
天幕から飛び出した将成が見たものは雪の上で気絶している副官の男だった。とっさに辺りを見回すと大きな狼にまたがった小柄な人影がある。おそらくアイツがしでかしたことに違いない。
「侵入を許したのですか?これは・・・君がやったのかい?」
「あぁ、俺たちがやったんだ。お前がマサナリだな?」
「たち?・・・君のほかには何人いるんだい?」
将成はあらためて辺りを見渡すが、そこに他の曲者の姿は無い。既に警護の兵にやられたのか、まだ他に隠れているのか・・・。
「あぁ?何言ってる、見てのとおり俺とこの相棒だけさ。」
「フッ、その魔物が相棒?魔物を人数に含めるのは」
「んなこたぁ聞いてねぇんだよ。まぁいい、黒髪黒目にその顔立ち。聞くまでもない・・・お前、日本人だろ?」
意外な言葉を聞いた将成が目を丸くする。なるほど自分と同じような人間であれば警備兵が対処できなくとも不思議はなかろう。
「・・・そうか。同郷と言うのは嘘偽りではないようだね。日本なんて言葉を聞いたのはいつ以来だろう?」
「やはりな・・・俺は相馬勇騎ってんだ。」
「驚いたよ相馬ユウキ。だが・・・年上を相手にするならば言葉づかいに気を配るのが日本人というものじゃないのかい?」
「年上?ってお前・・・あぁ、そうか。チビ助だがよぉ、こう見えてマサナリよりも年上だ。敬語を使うのなんのはこの際無しにしようや?」
勇騎がウンザリしたような声で応答すると後ろから大きな声が聞こえた。さっきぶっ飛ばしてやったヤツらが復活してこちらに集合しつつあるようだ。
「マサナリさま!」
「手出し無用です!あなたがたでは怪我人が余計に増えるだけだ。」
「はっ!」
おぉ、マサナリのヤツ意外に話がわかるじゃあねぇか。また熱血大運動会すんのも正直骨が折れる。
「で、ユウキ。ここまでたどり着いたことに敬意を表して君の用件から聞こうじゃありませんか。存分に話してみるといい。」
「そらどうも。じゃあ単刀直入に聞くけど、日本に帰る方法とか知らねえか?聖教会が召喚したのなら送還方法とかもあったりするんじゃないか?」
「さあ、そんなこと考えたこともないなぁ。」
マサナリの答えは俺の想定とは異なるものだった。しかし腹芸なんてできる年齢でもあるまいし・・・え?本当なのか?ウソだろ?
「は?・・・いやいやいや、そんなはずあるか。ワケもわからず異世界に拉致されて、一番最初に考えるのは帰還方法ってのが普通だろ?」
「異世界ですか?」
「そこ引っかかるとこじゃあねーだろ。縁も無ければゆかりも無い、右も左も違和感だらけじゃん?お前だって感じたはずだ。」
「私にはあちらの方が歪んだまがい物のように思われますが?」
またもや俺が思いもしなかった答えが返って来る。この年代のヤツが何を考えているのかもはや理解できん。俺が年を食ったってことか?いや、違う!コイツは何かオカシイぞ?
「え?・・・ん?・・・ごめん、一瞬なに言ってるのかわかんなかった。というか今もサッパリわかんない。待ってくれな・・・。えーと・・・向こうにゃ家族だって友達だっているだろ?きっとお前のこと心配してるだろうし、お前も会いたいだろ?」
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根拠?何言ってんだコイツ・・・。え!俺がオカシイのか?・・・そんなワケあるか!ふざけんなよ。
「はぁ?いや、だって・・・。根拠ってんならこの世界にはまだ存在しない知識や技術を俺は知ってる。実際に作ったモノだってある。お前だって日本にいた頃の記憶があるじゃないか。」
「それは根拠ですらありませんよ。ただの幻覚かもしれない。」
やべぇ、もはや禅問答じゃん。
「何言っちゃってるの?・・・ちょっと待ってね、冷静に話そう。そんなこと言ったら一体この世界だってどうやって根拠付けられるのさ?」
「神です。」
「神!?」
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