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雪原の覇者
それ何者?
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「ユーキ、腹が減ったぞ。」
さすがに我が家だけあって警戒心のカケラもないハヤテは気軽にザマルの前に姿を現した。
「あの狼は・・・」
やはり室内で大きい狼が闊歩していれば、気にならない方がオカシイよなぁ・・・。ハヤテさん、自分のペースを崩さないっスね。人馴れしすぎじゃない?
「あぁ、アイツは俺の相棒のハヤテ。ここで一緒に暮らしてるんだ。」
「なるほど、ユーキさんはゴブリンライダーということなのですね。そういえばココはどこの都市国家です?まだ安全なようですが・・・」
「えぇとー・・・」
ちょっと答えづらいなぁ、どうしたもんかね?・・・ん、何だろう?ソフィアのヤツ、何か思いついたのか?
勇騎が答えにくそうに生返事を返している横で、ソフィアが何か目を丸くして手を叩いたのが見えた。
「そう言えば私もココがどこなのか知らないわ。ねぇ、そろそろ教えなさいよ。」
「おや?ソフィアさんのお家ではないので?」
ちっ!ソフィアめ、余計なことを。前に理由は話しただろうがよ。
正直なところ隠れ家の場所だけは詳しいことを話したくない・・・。もちろん話を聞く限りザマルは悪いヤツじゃないのはわかるんだが、この所在地を知られてしまうと後々解放するのが不安になっちまう。俺にとっちゃ、この世界でたった一つのセーフハウスだもんなぁ。
「う~ん・・・ここは俺の隠れ家なんだ。つまり相手が誰であろうと場所は明かせない。ただ、ここは北方諸国じゃねーのよ。」
「は?まさか・・・」
ザマルは自らが横たわっていたベッドから起き上がるとヨロヨロと窓辺に歩いて行く。
「おい、まだ激しい動きは・・・どうした?」
「雪が・・・無い?」
「まぁ一度落ち着こう?・・・な?」
おぉ、混乱しとる。そらそうなるわな。
ちょっと話題を変えねぇと。それこそつじつまの合う理屈を考え始めたら、答えを聞かずにはいられなくなっちまうからなぁ。
「そんなに私は寝込んでいたのだろうか・・・」
「あれから6時間くらいじゃないかしら?」
「6時間?ご・・・ご冗談を。そんな時間で私をこのような雪の無い温暖な地域に?」
ヤバい・・・せっかくザマルが勝手に納得してくれそうな流れだったのに。ソフィアのヤツ、見事に流れをぶった切りやがった。ソフィアがいたらややこしくなるから遠ざけよう。うん、それがいい。
「まぁ、そこはあまり深く考えずにだなぁ・・・」
ユーキが面倒くさそうにソフィアにシッシと手を振ってジェスチャーするが、お構いなしにソフィアがまたもブッこむ。
「転移で跳んだのよ。驚いた?」
「あ・・・えぇ?」
信じらんねー、向こう行けっつってんのに更にかき混ぜやがったぜ。見てみろ、ザマルの混乱に拍車がかかってるじゃんよ。こんにゃろめ!
「痛っ!何すんのよユーキ?」
「わざわざ言わなくていいことまでバカ丁寧に教えるこたぁないだろうがよ?」
「何よ?ユーキがここは北方諸国じゃないって教えたんじゃない。だったらどうやって遠い北方からここまで来たのか教えてあげなきゃザマルが気の毒でしょ?」
ソフィアが口を尖らせて勇騎に文句を言う。
「なるほど、わざわざ教えなくていいことを教えてたのは俺も一緒だったか。そらぁ自分のマヌケさを棚に上げといてソフィアを責められんなぁ。てへっ、メンゴメンゴ!」
さっきソフィアをヒジで軽く小突いてやったけど短気はいかんね。
「んも~」
「転移?・・・本当に転移なのですか?」
「あぁ、そうだ。だけど秘密な?」
「ユーキったらさっきはあんなに大慌てしてたくせに、意外にノリが軽いのね?」
「だって今さら隠したって無駄じゃん?そしてこれからは転移って言葉使うの禁止な。」
「はぁ?言わなきゃいけない場面だってあるかもしれないわ。」
「う~ん、そんな場面なんてあるのかねえ?そんなら代わりに・・・デイトリッパーとでも言うか?」
「何それ?」
「どれほど遠くへと出かけようとも宿泊や野営することなく帰って来られるんだ。つまりはどんな冒険の旅だって俺は日帰り旅行にしちまえる。そんな具合で何となくこの隠語が思い浮かんだ。」
しかしながら今になってしみじみと思う。ありがとうクロヴィウス、すごく活用してるよ!
「私もそれが良いと思います。転移が使えることが下手に広まれば面倒事も増えるでしょうから。」
「あっ、理解が早くて助かりま~す。ほんじゃ~ここだけの秘密にしといてよ、ザマル。」
「もちろんです。」
「あぁ・・・普段あまりにもユーキの転移で移動することに慣れすぎてすっかり忘れてたわ。これから言葉にする時はデイトリッパーね。」
「我のこと忘れてない?大事なことだからもう一度言うぞ、ユーキ。腹が減った。」
ハヤテさんはそんじょそこらの狼とは一味違う。何つっても待てができる意識高い系だから、ちょっとやそっとじゃ俺のことお昼ゴハンにしたりしないんだぜ?スゴかとやろ?
でもあんまり焦らすと本気でスネるからそろそろ準備してやらんといかんな。
「ハヤテからメシの催促が来てるから、取り敢えず何か食べようぜ?」
***
「うかない顔してるけど、どうしたんだ?もしかして口に合わなかったか?」
美味しかったんだけどなぁ、もてなすって難しいもんだね。
「いいえ、とんでもない!こんなに美味しい食事にありつけるのも久しぶりです。」
「当然よ、私が食事当番だもの。ユーキ、アンタ私の料理にケチつける気?」
「いや、いつもの如くめっちゃ美味かった。」
自信たっぷりなだけあってソフィアの作る料理は美味い。いま食べた料理はサッと作ったものだったが、手間ヒマと時間をかけた料理はもっと美味い。
よほどエレノアさんから料理の腕を仕込まれているようだ。俺のなんちゃって料理とは全く次元が異なる。これまたソフィアの焼くパンも美味いんだ。今回のパンは強欲の淵に保管しておいた焼きたてのストックを引っ張り出したけどね。
「じゃあもっと幸せそうな顔をしてもらいたいわ。」
今度はソフィアがザマルに不満をぶつける。だがザマルの口から語られた理由はムリも無いと思えるものだった。
「す、すみません。今も戦火の中にあるであろう北方諸国の民を思うと、私だけがこのような幸せをのんびりと享受していて良いのだろうかと思いまして・・・」
「う~ん、でもコレだってアンタらが言うところの神の思し召しとやらじゃあないの?俺はよく知らんけどね。」
「今もこうしている間に多くの悲しみが生じているのです、ユーキさんのおっしゃるとおり神が私に何かをさせようと生かしたのかもしれませんね。せめて勇者さまをお止めすることができれば・・・はっ!」
「どうしたんだ、ザマル?」
「ヴァルキリーマリアならば勇者さまを」
名前だけ聞くとメチャメチャ強そうだよなぁ。
「なぁ、さっきっからチョイチョイ聞くヴァルキリーマリアって誰なんだ?」
「えっ!?」
「どうしたソフィア?心当たりでもあんの?」
「いや、ってか何でアンタが知らないのよ?とぼけてたんじゃなかったの?」
「自慢じゃないがそんなヤツ知らん!逆に何で俺が知ってるって前提なのよ?」
「ユーキさんはスタンピードを鎮圧したバシレウス王国の英雄をご存知ありませんか?」
「えっ!マリーのことだったの?」
「ん?ということはユーキさんがヴァルキリーマリアを支援したゴブリンなのですね?」
「そ、そういうことなのか?多分・・・というか絶対そうだな。マリーがマリア?あぁ、そういうことか。でもヴァルキリーって何だ?・・・まぁ今はどうでもいいや。」
さすがに我が家だけあって警戒心のカケラもないハヤテは気軽にザマルの前に姿を現した。
「あの狼は・・・」
やはり室内で大きい狼が闊歩していれば、気にならない方がオカシイよなぁ・・・。ハヤテさん、自分のペースを崩さないっスね。人馴れしすぎじゃない?
「あぁ、アイツは俺の相棒のハヤテ。ここで一緒に暮らしてるんだ。」
「なるほど、ユーキさんはゴブリンライダーということなのですね。そういえばココはどこの都市国家です?まだ安全なようですが・・・」
「えぇとー・・・」
ちょっと答えづらいなぁ、どうしたもんかね?・・・ん、何だろう?ソフィアのヤツ、何か思いついたのか?
勇騎が答えにくそうに生返事を返している横で、ソフィアが何か目を丸くして手を叩いたのが見えた。
「そう言えば私もココがどこなのか知らないわ。ねぇ、そろそろ教えなさいよ。」
「おや?ソフィアさんのお家ではないので?」
ちっ!ソフィアめ、余計なことを。前に理由は話しただろうがよ。
正直なところ隠れ家の場所だけは詳しいことを話したくない・・・。もちろん話を聞く限りザマルは悪いヤツじゃないのはわかるんだが、この所在地を知られてしまうと後々解放するのが不安になっちまう。俺にとっちゃ、この世界でたった一つのセーフハウスだもんなぁ。
「う~ん・・・ここは俺の隠れ家なんだ。つまり相手が誰であろうと場所は明かせない。ただ、ここは北方諸国じゃねーのよ。」
「は?まさか・・・」
ザマルは自らが横たわっていたベッドから起き上がるとヨロヨロと窓辺に歩いて行く。
「おい、まだ激しい動きは・・・どうした?」
「雪が・・・無い?」
「まぁ一度落ち着こう?・・・な?」
おぉ、混乱しとる。そらそうなるわな。
ちょっと話題を変えねぇと。それこそつじつまの合う理屈を考え始めたら、答えを聞かずにはいられなくなっちまうからなぁ。
「そんなに私は寝込んでいたのだろうか・・・」
「あれから6時間くらいじゃないかしら?」
「6時間?ご・・・ご冗談を。そんな時間で私をこのような雪の無い温暖な地域に?」
ヤバい・・・せっかくザマルが勝手に納得してくれそうな流れだったのに。ソフィアのヤツ、見事に流れをぶった切りやがった。ソフィアがいたらややこしくなるから遠ざけよう。うん、それがいい。
「まぁ、そこはあまり深く考えずにだなぁ・・・」
ユーキが面倒くさそうにソフィアにシッシと手を振ってジェスチャーするが、お構いなしにソフィアがまたもブッこむ。
「転移で跳んだのよ。驚いた?」
「あ・・・えぇ?」
信じらんねー、向こう行けっつってんのに更にかき混ぜやがったぜ。見てみろ、ザマルの混乱に拍車がかかってるじゃんよ。こんにゃろめ!
「痛っ!何すんのよユーキ?」
「わざわざ言わなくていいことまでバカ丁寧に教えるこたぁないだろうがよ?」
「何よ?ユーキがここは北方諸国じゃないって教えたんじゃない。だったらどうやって遠い北方からここまで来たのか教えてあげなきゃザマルが気の毒でしょ?」
ソフィアが口を尖らせて勇騎に文句を言う。
「なるほど、わざわざ教えなくていいことを教えてたのは俺も一緒だったか。そらぁ自分のマヌケさを棚に上げといてソフィアを責められんなぁ。てへっ、メンゴメンゴ!」
さっきソフィアをヒジで軽く小突いてやったけど短気はいかんね。
「んも~」
「転移?・・・本当に転移なのですか?」
「あぁ、そうだ。だけど秘密な?」
「ユーキったらさっきはあんなに大慌てしてたくせに、意外にノリが軽いのね?」
「だって今さら隠したって無駄じゃん?そしてこれからは転移って言葉使うの禁止な。」
「はぁ?言わなきゃいけない場面だってあるかもしれないわ。」
「う~ん、そんな場面なんてあるのかねえ?そんなら代わりに・・・デイトリッパーとでも言うか?」
「何それ?」
「どれほど遠くへと出かけようとも宿泊や野営することなく帰って来られるんだ。つまりはどんな冒険の旅だって俺は日帰り旅行にしちまえる。そんな具合で何となくこの隠語が思い浮かんだ。」
しかしながら今になってしみじみと思う。ありがとうクロヴィウス、すごく活用してるよ!
「私もそれが良いと思います。転移が使えることが下手に広まれば面倒事も増えるでしょうから。」
「あっ、理解が早くて助かりま~す。ほんじゃ~ここだけの秘密にしといてよ、ザマル。」
「もちろんです。」
「あぁ・・・普段あまりにもユーキの転移で移動することに慣れすぎてすっかり忘れてたわ。これから言葉にする時はデイトリッパーね。」
「我のこと忘れてない?大事なことだからもう一度言うぞ、ユーキ。腹が減った。」
ハヤテさんはそんじょそこらの狼とは一味違う。何つっても待てができる意識高い系だから、ちょっとやそっとじゃ俺のことお昼ゴハンにしたりしないんだぜ?スゴかとやろ?
でもあんまり焦らすと本気でスネるからそろそろ準備してやらんといかんな。
「ハヤテからメシの催促が来てるから、取り敢えず何か食べようぜ?」
***
「うかない顔してるけど、どうしたんだ?もしかして口に合わなかったか?」
美味しかったんだけどなぁ、もてなすって難しいもんだね。
「いいえ、とんでもない!こんなに美味しい食事にありつけるのも久しぶりです。」
「当然よ、私が食事当番だもの。ユーキ、アンタ私の料理にケチつける気?」
「いや、いつもの如くめっちゃ美味かった。」
自信たっぷりなだけあってソフィアの作る料理は美味い。いま食べた料理はサッと作ったものだったが、手間ヒマと時間をかけた料理はもっと美味い。
よほどエレノアさんから料理の腕を仕込まれているようだ。俺のなんちゃって料理とは全く次元が異なる。これまたソフィアの焼くパンも美味いんだ。今回のパンは強欲の淵に保管しておいた焼きたてのストックを引っ張り出したけどね。
「じゃあもっと幸せそうな顔をしてもらいたいわ。」
今度はソフィアがザマルに不満をぶつける。だがザマルの口から語られた理由はムリも無いと思えるものだった。
「す、すみません。今も戦火の中にあるであろう北方諸国の民を思うと、私だけがこのような幸せをのんびりと享受していて良いのだろうかと思いまして・・・」
「う~ん、でもコレだってアンタらが言うところの神の思し召しとやらじゃあないの?俺はよく知らんけどね。」
「今もこうしている間に多くの悲しみが生じているのです、ユーキさんのおっしゃるとおり神が私に何かをさせようと生かしたのかもしれませんね。せめて勇者さまをお止めすることができれば・・・はっ!」
「どうしたんだ、ザマル?」
「ヴァルキリーマリアならば勇者さまを」
名前だけ聞くとメチャメチャ強そうだよなぁ。
「なぁ、さっきっからチョイチョイ聞くヴァルキリーマリアって誰なんだ?」
「えっ!?」
「どうしたソフィア?心当たりでもあんの?」
「いや、ってか何でアンタが知らないのよ?とぼけてたんじゃなかったの?」
「自慢じゃないがそんなヤツ知らん!逆に何で俺が知ってるって前提なのよ?」
「ユーキさんはスタンピードを鎮圧したバシレウス王国の英雄をご存知ありませんか?」
「えっ!マリーのことだったの?」
「ん?ということはユーキさんがヴァルキリーマリアを支援したゴブリンなのですね?」
「そ、そういうことなのか?多分・・・というか絶対そうだな。マリーがマリア?あぁ、そういうことか。でもヴァルキリーって何だ?・・・まぁ今はどうでもいいや。」
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