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伏魔殿で踊れ
動き出す思惑
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出頭を勧告する使者がヴェラン邸にやってきたのは、勇騎が王都から脱出して2日後のことだった。
「ヴェラン卿、よもや出頭のご意志は無いとおっしゃるまいな?」
「はい。私には陛下に対し二心無き故、その呼び出しに応じる道理がございませぬな。」
マリーはどこ吹く風とばかりに言い放つと、のっけからいいようにあしらわれ続けてイライラしていた使者もとうとう声を荒げた。
「何をおっしゃる!ならばなおのこと申し開きをするのが筋でございましょうや!」
「その申し開きとは誰に対してですかな。」
使者の言葉に対し、マリーが鋭い目線を返して応じる。その堂々とした態度を前に使者は思わず目を泳がせた。
「それはもちろん・・・。おほんっ。」
「どなたですかな?」
「そ・・・、そんなことが重要ですか?」
答えに窮した質問を繰り返されて使者は一瞬怯んだ。しかし少女からの追及に弱りきった心の内を見透かされまいと使者は逆に開き直って見せた。
「もちろん重要ですとも。国王陛下が被害を訴えておいでなのですかな?陛下は何とおっしゃっておられるのです、使者殿?」
「くっ、言わせておけば。」
開き直ってつい口にした言葉がさらに墓穴を掘る結果となり、使者は苦々しい顔をする。国王が何も言っていない以上、いかに枢密院の意向を受けているといえどもすぐにバレる嘘を言う訳にはいかない。進退窮まった使者に対し、相も変わらず落ち着き払った調子でマリーは言葉を続けた。
「貴殿の言葉ですぞ。よもやそんなことも答えられぬなどありますまいな?わらべのお使いではございませぬぞ使者殿。」
マリーからの追い討ちの言葉にとうとう使者は我慢の限界を越えた。もはや恥も外聞も無く、顔を真っ赤にして怒鳴り散らす。
「もう結構っ!下手に出ればつけ上がりよって成り上がり者の小娘がぁっ!この件委細報告いたす故、そっ首洗って待っておれっ!」
目の前の少女が少しでも怯えた様子を見せれば溜飲が下がろうというものだが、目の前の少女はいささかも動じることなくトドメの一言を言い放った。
「わらべのお使い殿がお帰りだ。お菓子でも包んで見送って差し上げろ。」
「この・・・。覚えておれっ!」
「はーっはっはっは!傑作じゃないかマリー!見たか?あいつの顔ったらないぜぇっ、うっひっひっひ!」
「ぷくくく・・・、ソーマ様笑いすぎですぅ。ふっ、ふふふ。」
室内で隠れて会話を聞いていた勇騎が腹を抱えて大笑いしながら姿を現す。ミーナは勇騎を諌めながらも既に笑いを堪えきれてなどいなかった。マリーも上機嫌に口を開く。
「あーすっきりしたぁ。売られた喧嘩は盛大に買ってやらんといかん。やはりこうでなくてはなぁ。」
「俺はこれから準備がある。ものは相談なんだが、今回の褒賞金を一部俺に預けて見るつもりはないか?」
「ん?その褒賞金はお前のものだと言いたいところではあるが、恥ずかしながら当家も先のスタンピードにおける壊滅で何かと入り用なのだ。金額にもよるが、何に使うつもりだ?」
「それは・・・。」
***
ヴェラン家への最後通牒を無様に蹴りつけられた事態に枢密院の円卓が騒然とする。使者の報告を聞いたアードラー侯爵はその怒りを隠そうともしなかった。
「最低限の礼儀もわきまえぬ小娘がっ!まぁ良い。小賢しい限りだがこれでこちらの大義名分も立つというものよ。」
「報告大義であった。下がってよい。」
「はっ!失礼いたします、議長殿。」
もちろんマリーが従容として出頭することなど誰も考えていなかった。ヴェラン抹殺は既定事項であり、このやりとりは単なる通過儀礼にすぎない。
「さて、それでは部隊の編成であるが先の内戦で敵は1万の兵を投入しておったな。対する我らは3万5千。」
「あれからずっと小貴族どもを絞り続けて来たのです。こ度は1万も兵を集めることなどできますまい。」
議長の進行に対してジダン侯爵が状況を分析する。それに続き、日頃から何かと理由をつけて小規模領主から金品を上納させる司令塔を果たしてきたモントレー侯爵は彼らの懐具合を鑑みて具体的な予測数値をはじき出して見せた。
「最大でも7千ではないですかな?」
先の内戦において満身創痍で本陣に迫るクロードの部隊を押しとどめたギルビー侯爵は今回は楽勝とばかりに言い放った。
「だとすれば前回と同じで良いのではないでしょうか?今回はあの小賢しいクロードもおりませぬ故、赤子の手を捻るがごとく勝負がつきましょう。」
「いや、これは我らの力を王国全土にとどまらず諸国に示す戦いと言えよう。勝てば良いのではない。勝ち方が重要なのだ。5万の兵を集めよ!一気に叩き潰す。」
「「はっ!」」
議長の意向に一同は承服した。当初圧倒的だったにも関わらず最後はかろうじて優勢を保ち、講和という形で幕を閉じた内戦である。ミスト侯爵は小貴族の窮乏から予想される優勢に保険を上乗せせねば気が済まなかった。
今も各地に残る不満分子を一掃するには金に糸目をつけている場合ではないのだ。アンリの手前、負債はここで清算して見せようぞ。
「そうなると前回の総大将はジダン卿であったか。しかし先代は討ち取られてしもうたのう。」
「議長!恥ずかしながら、こ度の失態を埋め合わせるチャンスを私めにいただくことはできませんでしょうか。」
「スニール卿、失敗を繰り返さば卿といえども雑巾掛けからやり直してもらうことになりますがよろしいか?」
「必ずや圧倒的勝利をお約束いたします。どうか何卒!」
今回こそ詰めは甘かったが、ミストもスニールの手腕には一目置いている。しばらく無言であったが、重々しく口を開いた。
「諸君らにも意見はあると思うが、一つ儂の顔を立てると思ってスニール卿に任せて見てはいかがか?」
「「異議なし!」」
「ありがたき幸せに存じます。」
「よろしい。それでは総大将殿、軍議を。」
「ヴェラン卿、よもや出頭のご意志は無いとおっしゃるまいな?」
「はい。私には陛下に対し二心無き故、その呼び出しに応じる道理がございませぬな。」
マリーはどこ吹く風とばかりに言い放つと、のっけからいいようにあしらわれ続けてイライラしていた使者もとうとう声を荒げた。
「何をおっしゃる!ならばなおのこと申し開きをするのが筋でございましょうや!」
「その申し開きとは誰に対してですかな。」
使者の言葉に対し、マリーが鋭い目線を返して応じる。その堂々とした態度を前に使者は思わず目を泳がせた。
「それはもちろん・・・。おほんっ。」
「どなたですかな?」
「そ・・・、そんなことが重要ですか?」
答えに窮した質問を繰り返されて使者は一瞬怯んだ。しかし少女からの追及に弱りきった心の内を見透かされまいと使者は逆に開き直って見せた。
「もちろん重要ですとも。国王陛下が被害を訴えておいでなのですかな?陛下は何とおっしゃっておられるのです、使者殿?」
「くっ、言わせておけば。」
開き直ってつい口にした言葉がさらに墓穴を掘る結果となり、使者は苦々しい顔をする。国王が何も言っていない以上、いかに枢密院の意向を受けているといえどもすぐにバレる嘘を言う訳にはいかない。進退窮まった使者に対し、相も変わらず落ち着き払った調子でマリーは言葉を続けた。
「貴殿の言葉ですぞ。よもやそんなことも答えられぬなどありますまいな?わらべのお使いではございませぬぞ使者殿。」
マリーからの追い討ちの言葉にとうとう使者は我慢の限界を越えた。もはや恥も外聞も無く、顔を真っ赤にして怒鳴り散らす。
「もう結構っ!下手に出ればつけ上がりよって成り上がり者の小娘がぁっ!この件委細報告いたす故、そっ首洗って待っておれっ!」
目の前の少女が少しでも怯えた様子を見せれば溜飲が下がろうというものだが、目の前の少女はいささかも動じることなくトドメの一言を言い放った。
「わらべのお使い殿がお帰りだ。お菓子でも包んで見送って差し上げろ。」
「この・・・。覚えておれっ!」
「はーっはっはっは!傑作じゃないかマリー!見たか?あいつの顔ったらないぜぇっ、うっひっひっひ!」
「ぷくくく・・・、ソーマ様笑いすぎですぅ。ふっ、ふふふ。」
室内で隠れて会話を聞いていた勇騎が腹を抱えて大笑いしながら姿を現す。ミーナは勇騎を諌めながらも既に笑いを堪えきれてなどいなかった。マリーも上機嫌に口を開く。
「あーすっきりしたぁ。売られた喧嘩は盛大に買ってやらんといかん。やはりこうでなくてはなぁ。」
「俺はこれから準備がある。ものは相談なんだが、今回の褒賞金を一部俺に預けて見るつもりはないか?」
「ん?その褒賞金はお前のものだと言いたいところではあるが、恥ずかしながら当家も先のスタンピードにおける壊滅で何かと入り用なのだ。金額にもよるが、何に使うつもりだ?」
「それは・・・。」
***
ヴェラン家への最後通牒を無様に蹴りつけられた事態に枢密院の円卓が騒然とする。使者の報告を聞いたアードラー侯爵はその怒りを隠そうともしなかった。
「最低限の礼儀もわきまえぬ小娘がっ!まぁ良い。小賢しい限りだがこれでこちらの大義名分も立つというものよ。」
「報告大義であった。下がってよい。」
「はっ!失礼いたします、議長殿。」
もちろんマリーが従容として出頭することなど誰も考えていなかった。ヴェラン抹殺は既定事項であり、このやりとりは単なる通過儀礼にすぎない。
「さて、それでは部隊の編成であるが先の内戦で敵は1万の兵を投入しておったな。対する我らは3万5千。」
「あれからずっと小貴族どもを絞り続けて来たのです。こ度は1万も兵を集めることなどできますまい。」
議長の進行に対してジダン侯爵が状況を分析する。それに続き、日頃から何かと理由をつけて小規模領主から金品を上納させる司令塔を果たしてきたモントレー侯爵は彼らの懐具合を鑑みて具体的な予測数値をはじき出して見せた。
「最大でも7千ではないですかな?」
先の内戦において満身創痍で本陣に迫るクロードの部隊を押しとどめたギルビー侯爵は今回は楽勝とばかりに言い放った。
「だとすれば前回と同じで良いのではないでしょうか?今回はあの小賢しいクロードもおりませぬ故、赤子の手を捻るがごとく勝負がつきましょう。」
「いや、これは我らの力を王国全土にとどまらず諸国に示す戦いと言えよう。勝てば良いのではない。勝ち方が重要なのだ。5万の兵を集めよ!一気に叩き潰す。」
「「はっ!」」
議長の意向に一同は承服した。当初圧倒的だったにも関わらず最後はかろうじて優勢を保ち、講和という形で幕を閉じた内戦である。ミスト侯爵は小貴族の窮乏から予想される優勢に保険を上乗せせねば気が済まなかった。
今も各地に残る不満分子を一掃するには金に糸目をつけている場合ではないのだ。アンリの手前、負債はここで清算して見せようぞ。
「そうなると前回の総大将はジダン卿であったか。しかし先代は討ち取られてしもうたのう。」
「議長!恥ずかしながら、こ度の失態を埋め合わせるチャンスを私めにいただくことはできませんでしょうか。」
「スニール卿、失敗を繰り返さば卿といえども雑巾掛けからやり直してもらうことになりますがよろしいか?」
「必ずや圧倒的勝利をお約束いたします。どうか何卒!」
今回こそ詰めは甘かったが、ミストもスニールの手腕には一目置いている。しばらく無言であったが、重々しく口を開いた。
「諸君らにも意見はあると思うが、一つ儂の顔を立てると思ってスニール卿に任せて見てはいかがか?」
「「異議なし!」」
「ありがたき幸せに存じます。」
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