11 / 139
本編
10:どうか、見守りを
しおりを挟む
それからぬいはアンナの家へと通うことになった。最初は水晶への供給に対し、ごはんの引換だけであったが、それだけでは賃金を得ることができない。
できたら住み込みでと頼んだが、部屋がないと断られた。幸いなことに、ぬいにはかろうじて家と呼べる場所はある。
うなだれながらもあきらめようとしたが、通いであれば雇うと承諾を得た。
その日からぬいの求めた穏やかな生活がはじまった。
アンナは店を経営していたらしく、そこの番をすることになった。最初こそは苦手な接客業に恐れを抱いていたが、やってみれば簡単であった。
つまりほぼお客が来ないのである。たまに来ては、高価なガラクタのようなものを買って去っていく。偶にまともな品もあるが、大半は変わった造形である。
ぬいにいはその価値が全く分からなかったが、その奇妙な品はどうやらアンナの手作りらしい。
それらを制作しながら家事も行い、店番もするというハードワークであったため、手が荒れていたようだ。
店番は暇なため、何をしていてもいいと言われぬいは最初はぼーっとしていた。
日の光を浴びながら「この世の楽園はここだった」とつぶやき幸せをかみしめる。うっすらとした過去であるが、労働にいい感情がないからだ。
しかし、そんなぬいを見るシモンの視線が痛く、暇つぶしに教典を開くことにした。
そこに書かれたものは、都合よく翻訳されたものではなかった。どうやら変換されるのは声だけのようである。
ぬいが嘆いていると、シモンがやってきて幼児用の文字版を貸してくれる。ついでにと、読み方も教えてくれた。基本さえわかれば、あとは勝手に声が翻訳してくれる。
二人は共に教典を使いながら、語学の勉強をはじめることにした。識字ができなければ、この先生きていくのに支障がでるだろうと、判断したからだ。
朝早くない店番、シモンとの勉強。それを終えた後にアンナの家事の手伝い。夕飯と片づけを終えれば宿舎に戻り、御業の鍛錬。
こればかりはあまり成長を感じることができなく、歯がゆい思いをした。
偶にミレナが教えてくれることもあるが、大半は想い人である勇者の話をして帰っていく。これが生活の基本となりつつあった。
このままこんな日々が続けばいい。ぬいはそう思いながら、ベッドに横たわる。
「いや、違うよ!」
勢いよく起き上がる。よく考えればぬいは大事なことを教皇から聞いていない。つまり帰れるか否かである。
その気持ちが湧いてこなかったせいか、すっかり失念していたのである。そもそも他の、同じような存在たちはどうなったのか、全く、何も聞いていないのだ。
ぬいは立ち上がり、教皇の居る礼拝堂へと向かった。
◇
日がとうに暮れた時間だからか、廊下に人はいない。居たとしても神官たちには腫物扱いされ、頑なに避けられる。まともに接してくれるのは、ヴァーツラフとミレナくらいだろう。
街の住民がそのような態度をとることはないが、特別仲良くなるようなこともない。
ぬいは不思議に思いながらも、自然と昼に居ることを避けるようになった。
灯かりが乏しい中、月の光を頼りに礼拝堂までたどり着く。
閉ざされた扉を開けると、ヴァーツラフは大水晶の前に両膝を付き、手を組んでいた。祈祷の最中なのだろう。
ぬいは邪魔しないようにそっと扉を閉じると、近くの長椅子に座る。
月の光に照らされ、ヴァーツラフは輝いていた。彼は派手な容姿ではない、しかしどことなく作り物めいているからか、一種の神秘さを感じる。ぬいはその真摯な姿に目を離せなかった。
「我らが神たちよ、見守っておられますか」
いつも口から発するものは、難しい言い回しか祈りの言葉のみである。
「ほんの僅かだけでも良いのです、どうか啓示を」
だが、これだけは違うように聞こえた。
相変わらず感情は籠っていないが、小さな子供の問いかけのようである。
「何百年時が経とうと構いません」
それは悲痛な叫びのようでもあった。この言葉から返事が返ってきていないことが明らかだからである。
何百年という年数が実際に経っても、望む返答は得られなかったのだろう。
ぬいは今更聞かなかったふりも、こっそり帰ることもできなかった。ただ、教皇という役割を負った、ヴァーツラフという存在から目を離すことができなかった。
しばし沈黙が場を支配する。無言の祈りに変わったのだろう。それが少しだけ続くと、ヴァーツラフは立ち上がる。機械のようにきれいに振り返ると、ぬいの元へとまっすぐ向かってきた。
「あ、えっと……こんばんは?その、答えは返ってきました?または何かお告げとか……」
ぬいは何と言っていいのか迷ったあげく、問いかけてしまう。軽率だったと少し後悔した。
「否。お告げはただ一度だけ、そなたのことのみである」
「え?」
予想外の回答にぬいは動揺した。
「なんで?意味が分からないんだけど……だって、わたしは特に力なんて。いや……そうじゃない」
ずらしそうになった話をなんとか軌道修正する。
「それってごく最近だけはってことでしょう?多分、勇者さんの時とかもっともっと、その前もあったはず」
混乱から敬語が外れているが、ヴァーツラフは気にも留めていない。
「ここ数百年でたった一度のみである」
きっぱりと言い放った。嘘偽りのない言葉である。そもそも彼が余計な誤魔化しをするはずがない。
「わたしは最近の来た人みたいにすごい御業も使えないよ」
どれだけ格差があるかは、ミレナを見ていればわかる。彼女でさえすごいのだから、彼はぬいと比べられる対象にすらならないだろう。
「目に見える力だけがすべてではない」
「わたし大して友達もいないよ?今も過去も」
情けないと自覚したのか、言葉のトーンが少し暗くなる。
「そなたは堕ちた神、堕神であり異邦者だ」
「前から思ってたけど、だしんってなに?どこまでを意味するの?多分周りから、良くない意味で使われてると思うんだけど……」
よく神官たちが、ぬいに対して使っているのを思い出す。
「ただの落ちた神と言う意味が主であるが、錯乱した状態も指す。落神と呼称を変えてもいいと思うが、あまり多く使われない。ゆえにそちらを選んだ」
「なるほど、堕神ってそういう意味か」
ヴァーツラフが言うのはそのままの意味であろう。しかし神官たちはおそらくよくない意味として、使っているに違いない。
「わたしは神でも何でもないよ?」
自嘲するようなその言い方から、強いむなしさを感じたのだろう。目を閉じて、思案し始める。
薄い過去の記憶。小さなぬいは周りからささやかれていた。
「あの子はたぐいまれな才能を持った、神童ね」
「まさに天賦の資質……いや、あの家の子だ。生まれ持った何かがあるんだろう」
「環境に恵まれ、多才……なんて羨ましい」
彼女は幼い頃の賞賛の声を思い出した。だがあまりうれしくないのか、顔をしかめる。現状の自分から、その先がどうなったか予測できるからである。
「そなたはこの者よりも、余程人間に近い」
顔をしかめそうになった時、ヴァーツラフが少しせかすように回答をする。気がそれたぬいはそっと記憶の蓋を閉じた。
「そして神に注視される者である」
ぬいはヴァーツラフのその言葉に含みを感じた。
「それって嫉妬?」
教皇の表情は全く変わっていない。先ほどの祈りと、呼びかけの光景を見たせいもあるだろう。
「この者にそのような感情は持ちえない」
そう言う通り、ヴァーツラフに変化はない。
「ごめんなさい、失言だっ……」
ここでぬいは気づいた。いつの間にか砕けた態度で接することが、当たり前になっていたことに。
「先ほどから失礼な行動と言動、大変申し訳ございません、教皇さま」
深々と頭を下げる。この国の礼儀作法として全くあっていないものである。だが、ヴァーツラフなら意味することが分かるだろうと。確信を持ったゆえの行動だ。
「謝る意味が不明である。言葉も急に変える必要はない」
「でも……」
いくら本人がそう言おうと、彼は教皇。この国の頂点と言ってもいい立場の存在である。
だが前に言った「ヴァーツラフだ」という発言。そしてあの祈りを見たからか、ぬいは変にかしこまるのをやめた。
「わかったよ、ヴァーツラフ」
そう答えると、彼はただ黙ってぬいの瞳を見据える。そこに感情は見えないが、どことなく満足そうに見えた。
できたら住み込みでと頼んだが、部屋がないと断られた。幸いなことに、ぬいにはかろうじて家と呼べる場所はある。
うなだれながらもあきらめようとしたが、通いであれば雇うと承諾を得た。
その日からぬいの求めた穏やかな生活がはじまった。
アンナは店を経営していたらしく、そこの番をすることになった。最初こそは苦手な接客業に恐れを抱いていたが、やってみれば簡単であった。
つまりほぼお客が来ないのである。たまに来ては、高価なガラクタのようなものを買って去っていく。偶にまともな品もあるが、大半は変わった造形である。
ぬいにいはその価値が全く分からなかったが、その奇妙な品はどうやらアンナの手作りらしい。
それらを制作しながら家事も行い、店番もするというハードワークであったため、手が荒れていたようだ。
店番は暇なため、何をしていてもいいと言われぬいは最初はぼーっとしていた。
日の光を浴びながら「この世の楽園はここだった」とつぶやき幸せをかみしめる。うっすらとした過去であるが、労働にいい感情がないからだ。
しかし、そんなぬいを見るシモンの視線が痛く、暇つぶしに教典を開くことにした。
そこに書かれたものは、都合よく翻訳されたものではなかった。どうやら変換されるのは声だけのようである。
ぬいが嘆いていると、シモンがやってきて幼児用の文字版を貸してくれる。ついでにと、読み方も教えてくれた。基本さえわかれば、あとは勝手に声が翻訳してくれる。
二人は共に教典を使いながら、語学の勉強をはじめることにした。識字ができなければ、この先生きていくのに支障がでるだろうと、判断したからだ。
朝早くない店番、シモンとの勉強。それを終えた後にアンナの家事の手伝い。夕飯と片づけを終えれば宿舎に戻り、御業の鍛錬。
こればかりはあまり成長を感じることができなく、歯がゆい思いをした。
偶にミレナが教えてくれることもあるが、大半は想い人である勇者の話をして帰っていく。これが生活の基本となりつつあった。
このままこんな日々が続けばいい。ぬいはそう思いながら、ベッドに横たわる。
「いや、違うよ!」
勢いよく起き上がる。よく考えればぬいは大事なことを教皇から聞いていない。つまり帰れるか否かである。
その気持ちが湧いてこなかったせいか、すっかり失念していたのである。そもそも他の、同じような存在たちはどうなったのか、全く、何も聞いていないのだ。
ぬいは立ち上がり、教皇の居る礼拝堂へと向かった。
◇
日がとうに暮れた時間だからか、廊下に人はいない。居たとしても神官たちには腫物扱いされ、頑なに避けられる。まともに接してくれるのは、ヴァーツラフとミレナくらいだろう。
街の住民がそのような態度をとることはないが、特別仲良くなるようなこともない。
ぬいは不思議に思いながらも、自然と昼に居ることを避けるようになった。
灯かりが乏しい中、月の光を頼りに礼拝堂までたどり着く。
閉ざされた扉を開けると、ヴァーツラフは大水晶の前に両膝を付き、手を組んでいた。祈祷の最中なのだろう。
ぬいは邪魔しないようにそっと扉を閉じると、近くの長椅子に座る。
月の光に照らされ、ヴァーツラフは輝いていた。彼は派手な容姿ではない、しかしどことなく作り物めいているからか、一種の神秘さを感じる。ぬいはその真摯な姿に目を離せなかった。
「我らが神たちよ、見守っておられますか」
いつも口から発するものは、難しい言い回しか祈りの言葉のみである。
「ほんの僅かだけでも良いのです、どうか啓示を」
だが、これだけは違うように聞こえた。
相変わらず感情は籠っていないが、小さな子供の問いかけのようである。
「何百年時が経とうと構いません」
それは悲痛な叫びのようでもあった。この言葉から返事が返ってきていないことが明らかだからである。
何百年という年数が実際に経っても、望む返答は得られなかったのだろう。
ぬいは今更聞かなかったふりも、こっそり帰ることもできなかった。ただ、教皇という役割を負った、ヴァーツラフという存在から目を離すことができなかった。
しばし沈黙が場を支配する。無言の祈りに変わったのだろう。それが少しだけ続くと、ヴァーツラフは立ち上がる。機械のようにきれいに振り返ると、ぬいの元へとまっすぐ向かってきた。
「あ、えっと……こんばんは?その、答えは返ってきました?または何かお告げとか……」
ぬいは何と言っていいのか迷ったあげく、問いかけてしまう。軽率だったと少し後悔した。
「否。お告げはただ一度だけ、そなたのことのみである」
「え?」
予想外の回答にぬいは動揺した。
「なんで?意味が分からないんだけど……だって、わたしは特に力なんて。いや……そうじゃない」
ずらしそうになった話をなんとか軌道修正する。
「それってごく最近だけはってことでしょう?多分、勇者さんの時とかもっともっと、その前もあったはず」
混乱から敬語が外れているが、ヴァーツラフは気にも留めていない。
「ここ数百年でたった一度のみである」
きっぱりと言い放った。嘘偽りのない言葉である。そもそも彼が余計な誤魔化しをするはずがない。
「わたしは最近の来た人みたいにすごい御業も使えないよ」
どれだけ格差があるかは、ミレナを見ていればわかる。彼女でさえすごいのだから、彼はぬいと比べられる対象にすらならないだろう。
「目に見える力だけがすべてではない」
「わたし大して友達もいないよ?今も過去も」
情けないと自覚したのか、言葉のトーンが少し暗くなる。
「そなたは堕ちた神、堕神であり異邦者だ」
「前から思ってたけど、だしんってなに?どこまでを意味するの?多分周りから、良くない意味で使われてると思うんだけど……」
よく神官たちが、ぬいに対して使っているのを思い出す。
「ただの落ちた神と言う意味が主であるが、錯乱した状態も指す。落神と呼称を変えてもいいと思うが、あまり多く使われない。ゆえにそちらを選んだ」
「なるほど、堕神ってそういう意味か」
ヴァーツラフが言うのはそのままの意味であろう。しかし神官たちはおそらくよくない意味として、使っているに違いない。
「わたしは神でも何でもないよ?」
自嘲するようなその言い方から、強いむなしさを感じたのだろう。目を閉じて、思案し始める。
薄い過去の記憶。小さなぬいは周りからささやかれていた。
「あの子はたぐいまれな才能を持った、神童ね」
「まさに天賦の資質……いや、あの家の子だ。生まれ持った何かがあるんだろう」
「環境に恵まれ、多才……なんて羨ましい」
彼女は幼い頃の賞賛の声を思い出した。だがあまりうれしくないのか、顔をしかめる。現状の自分から、その先がどうなったか予測できるからである。
「そなたはこの者よりも、余程人間に近い」
顔をしかめそうになった時、ヴァーツラフが少しせかすように回答をする。気がそれたぬいはそっと記憶の蓋を閉じた。
「そして神に注視される者である」
ぬいはヴァーツラフのその言葉に含みを感じた。
「それって嫉妬?」
教皇の表情は全く変わっていない。先ほどの祈りと、呼びかけの光景を見たせいもあるだろう。
「この者にそのような感情は持ちえない」
そう言う通り、ヴァーツラフに変化はない。
「ごめんなさい、失言だっ……」
ここでぬいは気づいた。いつの間にか砕けた態度で接することが、当たり前になっていたことに。
「先ほどから失礼な行動と言動、大変申し訳ございません、教皇さま」
深々と頭を下げる。この国の礼儀作法として全くあっていないものである。だが、ヴァーツラフなら意味することが分かるだろうと。確信を持ったゆえの行動だ。
「謝る意味が不明である。言葉も急に変える必要はない」
「でも……」
いくら本人がそう言おうと、彼は教皇。この国の頂点と言ってもいい立場の存在である。
だが前に言った「ヴァーツラフだ」という発言。そしてあの祈りを見たからか、ぬいは変にかしこまるのをやめた。
「わかったよ、ヴァーツラフ」
そう答えると、彼はただ黙ってぬいの瞳を見据える。そこに感情は見えないが、どことなく満足そうに見えた。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

順番を待たなくなった側室と、順番を待つようになった皇帝のお話 〜陛下!どうか私のことは思い出さないで〜
白猫
恋愛
主人公のレーナマリアは、西の小国エルトネイル王国の第1王女。エルトネイル王国の国王であるレーナマリアの父は、アヴァンジェル帝国との争いを避けるため、皇帝ルクスフィードの元へ娘を側室として差し出すことにした。「側室なら食べるに困るわけでもないし、痛ぶられるわけでもないわ!」と特別な悲観もせず帝国へ渡ったレーナマリアだが、到着してすぐに己の甘さに気付かされることになる。皇帝ルクスフィードには、既に49人もの側室がいたのだ。自分が50番目の側室であると知ったレーナマリアは呆然としたが、「自分で変えられる状況でもないのだから、悩んでも仕方ないわ!」と今度は割り切る。明るい性格で毎日を楽しくぐうたらに過ごしていくが、ある日…側室たちが期待する皇帝との「閨の儀」の話を聞いてしまう。レーナマリアは、すっかり忘れていた皇帝の存在と、その皇帝と男女として交わることへの想像以上の拒絶感に苛まれ…そんな「望んでもいない順番待ちの列」に加わる気はない!と宣言すると、すぐに自分の人生のために生きる道を模索し始める。そして月日が流れ…いつの日か、逆に皇帝が彼女の列に並ぶことになってしまったのだ。立場逆転の恋愛劇、はたして二人の心は結ばれるのか?
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。

待ち合わせの時間になっても婚約者は迎えに来ませんでした。平民女性と駆け落ちしたですって!?
田太 優
恋愛
待ち合わせの時間になっても婚約者は迎えに来なかった。
そして知らされた衝撃の事実。
婚約者は駆け落ちしたのだ。
最初から意中の相手がいたから私は大切にされなかったのだろう。
その理由が判明して納得できた。
駆け落ちされたのだから婚約破棄して慰謝料を請求しないと。

【完結】元妃は多くを望まない
つくも茄子
恋愛
シャーロット・カールストン侯爵令嬢は、元上級妃。
このたび、めでたく(?)国王陛下の信頼厚い側近に下賜された。
花嫁は下賜された翌日に一人の侍女を伴って郵便局に赴いたのだ。理由はお世話になった人達にある書類を郵送するために。
その足で実家に出戻ったシャーロット。
実はこの下賜、王命でのものだった。
それもシャーロットを公の場で断罪したうえでの下賜。
断罪理由は「寵妃の悪質な嫌がらせ」だった。
シャーロットには全く覚えのないモノ。当然、これは冤罪。
私は、あなたたちに「誠意」を求めます。
誠意ある対応。
彼女が求めるのは微々たるもの。
果たしてその結果は如何に!?

【完結済】ラーレの初恋
こゆき
恋愛
元気なアラサーだった私は、大好きな中世ヨーロッパ風乙女ゲームの世界に転生していた!
死因のせいで顔に大きな火傷跡のような痣があるけど、推しが愛してくれるから問題なし!
けれど、待ちに待った誕生日のその日、なんだかみんなの様子がおかしくて──?
転生した少女、ラーレの初恋をめぐるストーリー。
他サイトにも掲載しております。

【完結】妹に全部奪われたので、公爵令息は私がもらってもいいですよね。
曽根原ツタ
恋愛
ルサレテには完璧な妹ペトロニラがいた。彼女は勉強ができて刺繍も上手。美しくて、優しい、皆からの人気者だった。
ある日、ルサレテが公爵令息と話しただけで彼女の嫉妬を買い、階段から突き落とされる。咄嗟にペトロニラの腕を掴んだため、ふたり一緒に転落した。
その後ペトロニラは、階段から突き落とそうとしたのはルサレテだと嘘をつき、婚約者と家族を奪い、意地悪な姉に仕立てた。
ルサレテは、妹に全てを奪われたが、妹が慕う公爵令息を味方にすることを決意して……?

愛してくれない婚約者なら要りません
ネコ
恋愛
伯爵令嬢リリアナは、幼い頃から周囲の期待に応える「完璧なお嬢様」を演じていた。ところが名目上の婚約者である王太子は、聖女と呼ばれる平民の少女に夢中でリリアナを顧みない。そんな彼に尽くす日々に限界を感じたリリアナは、ある日突然「婚約を破棄しましょう」と言い放つ。甘く見ていた王太子と聖女は彼女の本当の力に気づくのが遅すぎた。

今世ではあなたと結婚なんてお断りです!
水川サキ
恋愛
私は夫に殺された。
正確には、夫とその愛人である私の親友に。
夫である王太子殿下に剣で身体を貫かれ、死んだと思ったら1年前に戻っていた。
もう二度とあんな目に遭いたくない。
今度はあなたと結婚なんて、絶対にしませんから。
あなたの人生なんて知ったことではないけれど、
破滅するまで見守ってさしあげますわ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる