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ミズノ錬金術店
しおりを挟む次の日からお店を開くための準備を始めた。
オランに接客の仕方と売り物の値段を覚えてもらい、ウィルとウェートにはお店に置くポーションや魔導具などの商品を作ってもらう。
一通り商品を作り終えたら、お店の中に陳列していく。それを繰り返して一週間、ようやく開店準備が整った。
明日から開店になるので、商業ギルドや冒険者ギルドに宣伝チラシを配りに行くことにした。
まずは冒険者ギルドに行く。ギルドに入ると、受付嬢にチラシを置いてもらえないか提案する。
「すいません、このチラシギルドに置いてもらえませんか?」
「はい、大丈夫ですよ。壁に貼っておきますね」
「ありがとうございます」
冒険者ギルドにチラシを置いてもらえたので、次は商業ギルドへ向かった。
受付で不動産担当のハルトンを呼んでもらう。
「お久しぶりです、タイチさん。今日はどうなさいましたか?」
「お久しぶりです、ハルトンさん。明日からミズノ錬金術店という錬金術のお店を始めるのでその宣伝に来ました」
「そーなんですね!おめでとうございます。商業ギルドでも宣伝させていただきますね」
「ありがとうございます、お願いします」
商業ギルドを出て家に帰って、1日が終わった。
次の日。
今日はお店をオープンする日なので、みんな少し緊張していた。
開店準備を終わらせると、オープン時間になった。
「今日はオープン初日ですが、そんなに気負わずに頑張りましょう!では、開店します」
俺は外の看板を閉店から開店に変更して、店の中に戻った。
開店して一時間、まだお客さんは一人も来ていない。不安そうな顔でオランが話しかけてこようとしたその時、お店のドアが開く音がした。
「いらっしゃいませ」
やってきたのは初めての護衛依頼の時に同じ依頼を受けていた竜の涙のメンバーだ。
「久しぶり!」
「竜の涙の皆さん!お久しぶりです。来ていただいたんですね」
「タイチがお店始めたって聞いたからな!護衛依頼の時に使わせてもらったポーションの効き目凄かったからここに来れば買えるかと思ってな」
「ありがとうございます!でもこのお店は俺の弟子達が作った物がメインで置いてあるので俺の作った物はそんなに売ってないんですよ。それでもいいもの揃っていますよ」
「そうなのか、残念だ。でも買わせてもらうよ」
「ありがとうございます、ゆっくりしていってください」
竜の涙のメンバーが帰った後も、少しずつお客さんが来てくれたので、今日一日は満足する結果になった。
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