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異世界生活最初の食事
しおりを挟む窓から気持ちのいい朝日が差し込んでおり、朝日の明るさで目が覚めた。
ロンド村に着いて2日目の朝だ。今日はキトから解体の仕方を教えてもらう約束をしている。
二階から景色を眺めると、既に活動を開始している人がチラホラいる。
キトが来る前に準備を終わらせようと、部屋を出て受付台にいる女将のワンダに声をかける。
「おはようございますワンダさん、顔を洗いたいので水を貰いたいのですが‥‥」
「おはようタイチさん、一桶で100sだよ」
俺は銅貨一枚をワンダに渡し、桶を受け取り外に出た。
貰った水で顔を洗いスッキリしたところで、宿の中にある食堂の席に座る。
「ご注文は何にしますか?」
「500sくらいで食べられるオススメをお願いします」
席に座ったところで、注文を聞かれたが何が美味しいのか分からないのでとりあえずオススメをお願いする。
待っていると、ほどなくして料理を持ってきてくれた。
「お待たせしました、パンと野菜のスープです。お会計が300sになります」
「ありがとうございます」
お礼を言って銅貨三枚を渡し、料理を見る。
今日の朝食は丸いパンが二つと、数種類のキノコやニンジン、タマネギ、ジャガイモなど沢山の野菜が入ったスープだ。
俺は早速スプーンを手に取り、一口食べる。
「美味い」
野菜とキノコの旨味がスープに溶け出していて、とても美味しいスープだ。
次はパンを食べるが、少し硬かった。
「パンはスープに浸して柔らかくして食べるんだよ」
しばらくパンを食べるのに苦戦していると、女将さんが教えてくれた。
スープに浸して食べたパンは柔らかくなり、スープの旨味がパンに染み込んでいてとても美味しく、食べやすくなった。
黙々と食べ進め、あっという間に食べ終わってしまった。
昨日一日何も食べずにいたせいか、量が足りなかったので、銅貨三枚を払いパンと野菜スープのおかわりをお願いする。
ほどなくして、パンとスープのおかわりが運ばれてきた。
おかわりのパンとスープも黙々と食べ続け、すぐに食べ終わった。
「ご馳走様でした」
異世界での初めての食事はとても美味しく、満足のいくものだった。
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