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死刑執行人
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俺の仕事は死刑執行人。
響きはかっこいいが人によってはかなりきつい仕事だ。
なんせ犯罪では無いものの人を殺さないといけないわけだからな、世間からしたら正しいことをしているかもしれないが、人間として正しいことをしているかと聞かれると素直に頷くことは出来ない。
だが誰かがやらねばならないのだ、人殺しをした人物を生かしておくわけないはいかない、今日も今日とて俺は人を殺していく。
処刑の方法としては、まず犯罪者を台の上に寝かせる、そこを俺がでかい斧で首をぶった斬る、分かりやすく至ってシンプルだ。
初期の頃はギロチンが使われていたが、犯罪者も人は人であり、人以外で処刑するのはモラルに反するという意見が出たために、人の手で首をはねることになった。
処刑人としては処刑する方の身にもなってくれと思うが、世間の声というものは強い、そんな意見が通ることはなかった。
俺も最初は辛かった、首をはねた時の感触がいつまでも残り続け、夢の中でいままで首をはねてきた人達の苦しみの声にうなされた。
だが、恐ろしいことに人は慣れるものだ、しばらくするとなんの感情も抱かずに人を殺せるようになっていった。
「あー、今日の晩飯どうしよっかな~」
ダンっ!
首をはねる。
「そういえばシャンプー切れてたよな~」
ダンっ!
首をはねる。
人を殺すことが当たり前の日々が日常になり、人が死ぬことに何も思わなくなる。
「ねぇ、隣の山田さん今日亡くなったって、あんた子供の頃よく遊んでもらっとったのにねぇ」
母が涙ながらに言うが、俺は何も感じない、へぇ、死んだんだ、まぁ当たり前のことだよな。
そのくらいにしか思わない。
「おい、今日は大量に処刑してもらう、覚悟はいいか?」
「あぁ、はい、全然OKですよ」
「そ、そうか...」
ダンっダンっダンっダンっ
今日は十五人も殺した。
「ふぅ~、終わった終わった、シャワー浴びてさっさと帰ろっと」
今日の仕事に達成感を感じ、上機嫌でうちに帰る。
ガチャ
「ただいま~」
あれ?電気ついてないな?母さん出かけてるのかな?
家の中を手探りで歩く。
ガンッ
何かが足にぶつかり歩行を阻害する。
「ん?母さん...?どうしたのこんな所で?」
「........」
返事がない。
「あぁ、もしかして」
首に手を当て脈を測る。
「やっぱり、死んでるはこれ」
母さんも歳だ、死んでもおかしくない年齢だろう。
すぐに寝たいところだが、警察に電話し事情を説明する。
すぐに駆けつけ死体を処理してくれるそうだ。
「うーん、待ってる間暇だな、そうだ、少しでも警察の負担を減らしてあげよう」
ガチャ
「警察です、お母さんのご遺体はどこに...」
ダンっダンっダンっダンっ
「あっ、ここですここです、運びやすいように、バラバラにしておきました」
響きはかっこいいが人によってはかなりきつい仕事だ。
なんせ犯罪では無いものの人を殺さないといけないわけだからな、世間からしたら正しいことをしているかもしれないが、人間として正しいことをしているかと聞かれると素直に頷くことは出来ない。
だが誰かがやらねばならないのだ、人殺しをした人物を生かしておくわけないはいかない、今日も今日とて俺は人を殺していく。
処刑の方法としては、まず犯罪者を台の上に寝かせる、そこを俺がでかい斧で首をぶった斬る、分かりやすく至ってシンプルだ。
初期の頃はギロチンが使われていたが、犯罪者も人は人であり、人以外で処刑するのはモラルに反するという意見が出たために、人の手で首をはねることになった。
処刑人としては処刑する方の身にもなってくれと思うが、世間の声というものは強い、そんな意見が通ることはなかった。
俺も最初は辛かった、首をはねた時の感触がいつまでも残り続け、夢の中でいままで首をはねてきた人達の苦しみの声にうなされた。
だが、恐ろしいことに人は慣れるものだ、しばらくするとなんの感情も抱かずに人を殺せるようになっていった。
「あー、今日の晩飯どうしよっかな~」
ダンっ!
首をはねる。
「そういえばシャンプー切れてたよな~」
ダンっ!
首をはねる。
人を殺すことが当たり前の日々が日常になり、人が死ぬことに何も思わなくなる。
「ねぇ、隣の山田さん今日亡くなったって、あんた子供の頃よく遊んでもらっとったのにねぇ」
母が涙ながらに言うが、俺は何も感じない、へぇ、死んだんだ、まぁ当たり前のことだよな。
そのくらいにしか思わない。
「おい、今日は大量に処刑してもらう、覚悟はいいか?」
「あぁ、はい、全然OKですよ」
「そ、そうか...」
ダンっダンっダンっダンっ
今日は十五人も殺した。
「ふぅ~、終わった終わった、シャワー浴びてさっさと帰ろっと」
今日の仕事に達成感を感じ、上機嫌でうちに帰る。
ガチャ
「ただいま~」
あれ?電気ついてないな?母さん出かけてるのかな?
家の中を手探りで歩く。
ガンッ
何かが足にぶつかり歩行を阻害する。
「ん?母さん...?どうしたのこんな所で?」
「........」
返事がない。
「あぁ、もしかして」
首に手を当て脈を測る。
「やっぱり、死んでるはこれ」
母さんも歳だ、死んでもおかしくない年齢だろう。
すぐに寝たいところだが、警察に電話し事情を説明する。
すぐに駆けつけ死体を処理してくれるそうだ。
「うーん、待ってる間暇だな、そうだ、少しでも警察の負担を減らしてあげよう」
ガチャ
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ダンっダンっダンっダンっ
「あっ、ここですここです、運びやすいように、バラバラにしておきました」
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