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女神の木
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「はぁ、はぁ、いつになったらこのジャングルを抜けれるんだ...」
俺は今、ジャングルで遭難している。
ジャングルの奥に地図には載っていない場所があるという情報が入り、俺たちテレビの取材チームはそこに向かったのだが、途中で野生のオオカミに襲われ、チームはバラバラになってしまった。
「おーーい!!俺はここだぁぁぁぁぁ!!!!」
「......」
大声で叫んでみるが返事がない、聞こえるのは鳥と虫の鳴き声だけだ。
「くそ!早くここを抜けないと夜になるぞ...」
こんな大自然の中夜になられたらそれこそ生き残れない、きっと姿も見えないうちに猛獣に殺されるだろう。
「とにかく歩き続けよう」
こういう場所では方向感覚が容易に狂う、同じ場所をグルグルと回り続けないように気をつけて進む。
どれほど歩いただろうか、草が生い茂るジャングルを切り開きながら歩いていると、突然開けた場所に出た。
「な、んだ...ここは?」
地面は肌色でブヨブヨとしている、空もうすらピンクで生々しい。
そんな中、何よりも俺の目を奪ったのは木だった。
いや、木というのは間違いかもしれない。
それはいくつもの人間の体のパーツでできていた。
腕や胴体や頭がギュウギュウになって、木の形を模している。
そんなグロテスクな木が辺りにポツポツと生えていた。
木に近づいてみる、触感はそのまま人間のものだ、おそらくまだ若いであろうピチピチの肌もあれば80は過ぎているであろうヨボヨボの肌もある。
表面に顔がいくつか出ており、会話は成り立たないが呼吸はしていた。
ナイフで少し切ってみると、木全体が少し揺れ、血が流れてきた。
この木はどうやら生きているらしい。
俺はこの狂った地帯の奥の方へと進んで行った。
奥に行けば行くほど空の色はピンクになる、まるで女の乳頭のようだ。
1時間ほど歩くと丘を発見した、丘の周りには木は生えておらず、唯一生えている木は丘の頂上の木のみである。
丘をのぼり木を確かめてみて驚いた。
「女だ、この木は女のパーツだけで出来ている...」
この地域一帯を見渡せるこの丘の頂上に、若い女のパーツのみで構成された女神の木が生えていた。
表面は乳房とそれを恥ずかしげに隠す手で覆われており、木の根元には膣があった。
神秘的だった、俺は一瞬でその木の魅力に支配されてしまった。
「なんて美しいんだ...、これが世界の心理なんだ...」
俺は服を全て脱ぎ、木に抱擁する。
木はヌルヌルと蠢き、表面の顔たちは頬を赤らめる。
俺は精一杯の誠意で優しく愛撫をし、膣にペニスを挿入した。
木の表面の顔達は恍惚の表情を浮かべ、大きく揺らぐ、お互いに愛し合うこの時間がとても幸せだった。
しばらく腰を打ちつけ、俺は絶頂を迎えた。
女神に出す射精は、今までの人生の快楽の中で味わったことの無い特別な快楽であった。
ボコッボコボコッ
余韻に浸っていると、辺りで木が生えはじめた。
その生えたての木を見てみると、どことなく女神と俺の顔に似ている気がした。
「そうか、この木は俺の子供なのだ、女神と俺の大切な子供なのだ」
俺は女神の元に戻り、その温もりのある大きな幹に寄りかかって寝た。
女神の寝息が、優しく俺を包み込む。
「あぁ、ここが、こここそが俺の居場所なのだ 」
元々住んでいた場所の事など、俺はもう忘れていた...。
俺は今、ジャングルで遭難している。
ジャングルの奥に地図には載っていない場所があるという情報が入り、俺たちテレビの取材チームはそこに向かったのだが、途中で野生のオオカミに襲われ、チームはバラバラになってしまった。
「おーーい!!俺はここだぁぁぁぁぁ!!!!」
「......」
大声で叫んでみるが返事がない、聞こえるのは鳥と虫の鳴き声だけだ。
「くそ!早くここを抜けないと夜になるぞ...」
こんな大自然の中夜になられたらそれこそ生き残れない、きっと姿も見えないうちに猛獣に殺されるだろう。
「とにかく歩き続けよう」
こういう場所では方向感覚が容易に狂う、同じ場所をグルグルと回り続けないように気をつけて進む。
どれほど歩いただろうか、草が生い茂るジャングルを切り開きながら歩いていると、突然開けた場所に出た。
「な、んだ...ここは?」
地面は肌色でブヨブヨとしている、空もうすらピンクで生々しい。
そんな中、何よりも俺の目を奪ったのは木だった。
いや、木というのは間違いかもしれない。
それはいくつもの人間の体のパーツでできていた。
腕や胴体や頭がギュウギュウになって、木の形を模している。
そんなグロテスクな木が辺りにポツポツと生えていた。
木に近づいてみる、触感はそのまま人間のものだ、おそらくまだ若いであろうピチピチの肌もあれば80は過ぎているであろうヨボヨボの肌もある。
表面に顔がいくつか出ており、会話は成り立たないが呼吸はしていた。
ナイフで少し切ってみると、木全体が少し揺れ、血が流れてきた。
この木はどうやら生きているらしい。
俺はこの狂った地帯の奥の方へと進んで行った。
奥に行けば行くほど空の色はピンクになる、まるで女の乳頭のようだ。
1時間ほど歩くと丘を発見した、丘の周りには木は生えておらず、唯一生えている木は丘の頂上の木のみである。
丘をのぼり木を確かめてみて驚いた。
「女だ、この木は女のパーツだけで出来ている...」
この地域一帯を見渡せるこの丘の頂上に、若い女のパーツのみで構成された女神の木が生えていた。
表面は乳房とそれを恥ずかしげに隠す手で覆われており、木の根元には膣があった。
神秘的だった、俺は一瞬でその木の魅力に支配されてしまった。
「なんて美しいんだ...、これが世界の心理なんだ...」
俺は服を全て脱ぎ、木に抱擁する。
木はヌルヌルと蠢き、表面の顔たちは頬を赤らめる。
俺は精一杯の誠意で優しく愛撫をし、膣にペニスを挿入した。
木の表面の顔達は恍惚の表情を浮かべ、大きく揺らぐ、お互いに愛し合うこの時間がとても幸せだった。
しばらく腰を打ちつけ、俺は絶頂を迎えた。
女神に出す射精は、今までの人生の快楽の中で味わったことの無い特別な快楽であった。
ボコッボコボコッ
余韻に浸っていると、辺りで木が生えはじめた。
その生えたての木を見てみると、どことなく女神と俺の顔に似ている気がした。
「そうか、この木は俺の子供なのだ、女神と俺の大切な子供なのだ」
俺は女神の元に戻り、その温もりのある大きな幹に寄りかかって寝た。
女神の寝息が、優しく俺を包み込む。
「あぁ、ここが、こここそが俺の居場所なのだ 」
元々住んでいた場所の事など、俺はもう忘れていた...。
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