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絵画
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妻がとある絵画を買ってきた。
「綺麗な絵画でしょ、私一目惚れしちゃった。どこに飾るのがいいかな?」
妻はそう言った。あぁ、確かにそうだ、私自身もこの絵画に一目惚れしてしまった。
妻の事など、どうでも良くなってしまうほどに。
その美しい絵画をマリアと名付け、私の部屋に飾ることにした。うるさいメスブタはトイレに飾ろう等とバカみたいな事良い、ルンルンっとトイレにマリアを連れていこうとした。トイレ等という汚らしい場所にマリアを置くなんて、何を考えているのだこのメスブタは、頭がおかしいのではないか。
マリアを汚らしいメスブタから救出し、私の部屋に飾った時、マリアの微笑んだ顔はより一層美しさが増した気がした。やはり、マリアも私の部屋に飾られることを望んでいるのだ。
それからというもの、私は一日中マリアを見て過ごした。食事も睡眠もろくにとらずに、ただマリアだけをみて過ごした。
とても...とても充実していた。マリアもきっと私と同じ気持ちだろう。マリアと私は通じあっている。
そんな私を見て、あのメスブタはギャーギャーと小言をいってくる。
「ねぇ、ご飯は食べなくていいの?」
「もうこんな時間よ、寝なくていいの?」
「絵じゃなくて私を見てよ!最近は一緒に寝てくれないじゃない!!一体どうしてしまったの!?」
あぁ、うるさいうるさいうるさいうるさい。
私とマリアとの時間を邪魔するな、こいつは悪魔だ、私とマリアとの時間を邪魔する悪魔なのだ。マリアが私に囁きかける。
「私怖いわ、悪い悪魔はやっつけてしまいましょうよ」
あぁ、マリアが怖がっている、安心するんだマリア、この悪魔は私が倒してあげるからね。
おかしくなったしまった旦那を正気戻そうと、必死に語りかけたが無駄だった。私はナイフで腹を刺されてしまったのだ。もうすぐ死ぬのだろう。あぁ、どうしてこうな事になったのだろう、あの優しかった旦那はどこいったのだろう?消えかける意識の中、視界の端の絵画の女が、いつよりも微笑んでいる気がした...。
「綺麗な絵画でしょ、私一目惚れしちゃった。どこに飾るのがいいかな?」
妻はそう言った。あぁ、確かにそうだ、私自身もこの絵画に一目惚れしてしまった。
妻の事など、どうでも良くなってしまうほどに。
その美しい絵画をマリアと名付け、私の部屋に飾ることにした。うるさいメスブタはトイレに飾ろう等とバカみたいな事良い、ルンルンっとトイレにマリアを連れていこうとした。トイレ等という汚らしい場所にマリアを置くなんて、何を考えているのだこのメスブタは、頭がおかしいのではないか。
マリアを汚らしいメスブタから救出し、私の部屋に飾った時、マリアの微笑んだ顔はより一層美しさが増した気がした。やはり、マリアも私の部屋に飾られることを望んでいるのだ。
それからというもの、私は一日中マリアを見て過ごした。食事も睡眠もろくにとらずに、ただマリアだけをみて過ごした。
とても...とても充実していた。マリアもきっと私と同じ気持ちだろう。マリアと私は通じあっている。
そんな私を見て、あのメスブタはギャーギャーと小言をいってくる。
「ねぇ、ご飯は食べなくていいの?」
「もうこんな時間よ、寝なくていいの?」
「絵じゃなくて私を見てよ!最近は一緒に寝てくれないじゃない!!一体どうしてしまったの!?」
あぁ、うるさいうるさいうるさいうるさい。
私とマリアとの時間を邪魔するな、こいつは悪魔だ、私とマリアとの時間を邪魔する悪魔なのだ。マリアが私に囁きかける。
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あぁ、マリアが怖がっている、安心するんだマリア、この悪魔は私が倒してあげるからね。
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