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権力も威厳も力もない魔王
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「ふははははは、愚民共の監獄へ向かう隊列、生ける屍は思考すら捨ててしまったのか」
平日昼間、暗い部屋の窓から見える当たり前の景色。
酒の空き缶だけが散乱し、ハエが辺りを飛んでいる。
「この空間こそワガハイに相応しい、現世に溶け込む等もはや愚者のする事」
悪魔の秘書がいる訳でもないし、さてと立ち上がり勇者を返り討ちにすることない。
本日の予定は皿を洗うこと、そして親の帰りを待ち飯を食うこと。
世界への恨みだけは人一倍。
自らに魔王を憑依させ世を呪うことで自分を保っている。
ハエ達を下僕と呼ぶ姿を見て愚者どう思うのであろう。
掃除しろだのなんだとほざき散らかすのだろう。
実は部下には優しいのが好感が持てる魔王というものだ、ハエだって生きているのだ、分かるかい?愚者共。
魔王城の周りを歩く愚者共に聞こえない声でとっておきの呪詛を唱えていると宵闇が訪れた。
「さて、ワガハイが降臨する時間だ」
深夜徘徊に出かけようとした時。
「あんた、また今日もずっと部屋にこもってたのね...ほら、掃除すらから部屋から出てちょうだい」
ワガハイが魔王だといまだに気づかないママが部屋に入ってきた
「ちょっ、やめろって!!」
ガサガサとゴミ袋に下僕の住処を放り込んでいく
「あああああ!!やめて!!やめて!!下僕...、ハエさん達が可哀想だろ!!」
「可哀想なのは誰よ!!あんたみたいな働きもせずに部屋にこもって一日中ブツブツブツブツ言うだけの息子を持って...ほら!いつもみたいに辺りをうろついてきな!!」
背中を押され現世に降り立つ。
「うぅ、寒い」
魔王とは、世界に属さないものだ。
魔王とは、理解されないものだ。
魔王とは、非難されるものだ。
魔王とは...魔法とは...
魔王とは...?
平日昼間、暗い部屋の窓から見える当たり前の景色。
酒の空き缶だけが散乱し、ハエが辺りを飛んでいる。
「この空間こそワガハイに相応しい、現世に溶け込む等もはや愚者のする事」
悪魔の秘書がいる訳でもないし、さてと立ち上がり勇者を返り討ちにすることない。
本日の予定は皿を洗うこと、そして親の帰りを待ち飯を食うこと。
世界への恨みだけは人一倍。
自らに魔王を憑依させ世を呪うことで自分を保っている。
ハエ達を下僕と呼ぶ姿を見て愚者どう思うのであろう。
掃除しろだのなんだとほざき散らかすのだろう。
実は部下には優しいのが好感が持てる魔王というものだ、ハエだって生きているのだ、分かるかい?愚者共。
魔王城の周りを歩く愚者共に聞こえない声でとっておきの呪詛を唱えていると宵闇が訪れた。
「さて、ワガハイが降臨する時間だ」
深夜徘徊に出かけようとした時。
「あんた、また今日もずっと部屋にこもってたのね...ほら、掃除すらから部屋から出てちょうだい」
ワガハイが魔王だといまだに気づかないママが部屋に入ってきた
「ちょっ、やめろって!!」
ガサガサとゴミ袋に下僕の住処を放り込んでいく
「あああああ!!やめて!!やめて!!下僕...、ハエさん達が可哀想だろ!!」
「可哀想なのは誰よ!!あんたみたいな働きもせずに部屋にこもって一日中ブツブツブツブツ言うだけの息子を持って...ほら!いつもみたいに辺りをうろついてきな!!」
背中を押され現世に降り立つ。
「うぅ、寒い」
魔王とは、世界に属さないものだ。
魔王とは、理解されないものだ。
魔王とは、非難されるものだ。
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魔王とは...?
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