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2章 リリスと闇の侯爵家
77 フルール参上
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「やっほー、メルヒお兄ちゃん!
リリス!」
勢いよくステラ、リリスにとってはフルールが部屋に飛び込んできた。
ぱっちりとした緑色の瞳に長い睫毛、ふわふわの金髪が揺れる。
やっぱり、どう見ても可愛らしい女の子にしか見えない。
まっすぐにリリスの方へ向かってきて両手を広げて近づいてくる。
抱きしめられるのかなと思い勢いに備えて目をぎゅっと閉じた。
しかし、いつまで経っても衝撃は来なかった。
ぽふっという音が耳に入る。
目を開くとメルヒがリリスの目の前に立っていた。
メルヒの体にフルールの頭がぶつかったみたいだ。
「やん、痛い!
リリスにくっつこうと思ったのに…。
邪魔するなんて、ひどいじゃない」
「年頃の女の子にやる行為じゃないよ?
分かってるだろう、ステラ。
また、こんな格好してるし…」
「なによ!いいじゃない!
お仕事じゃない時は好きな服くらい着るわ!」
たしなめるメルヒに頬を膨らませるフルール。
メルヒはフルールの頭を手で押さえつけている。
その様子はどう見ても、兄弟には見えない。
兄が妹のわがままを体を張って止めている感じがする。
「フルール、会えて嬉しいわ」
リリスはメルヒの背中から顔を出す。
ひとまずフルールに会えて嬉しかったので挨拶をした。
「私もよ、リリス!」
「にゃー」
今まで見えてなかったがフルールの足元にココもいた。
「ココも会えて嬉しいわ」
ゴロゴロと喉を鳴らしてドラゴンの翼がパタパタ揺れる様子が可愛らしい。
フルールもココもリリスにとって癒しの存在だ。
「あれ、リリスが持ってるその本。
もしかして作ったの?
えい!隙あり!」
「…あっ!逃がしたか。
あんまり近づくなよ」
フルールはメルヒの腕を掻い潜りこちらに近づいてくる。
メルヒはやれやれと呆れた顔をしている。
「ええ、そうよ。
メルヒに手伝ってもらいながら作ったの。
はじめての本作りであり魔術書よ。
見て、フルール。
表紙かわいくできたの」
リリスはフルールにも見てもらおうと本を渡した。
フルールは受け取りながら、パラパラめくって話を続ける。
「リリスらしい本ね。
表紙の薔薇模様かわいいと思うわ。
普通の本を作るのかと思ったけど、リリスはもう魔術書を作ったのね。
なにか理由があるのかしら?」
緑色の瞳がリリスの視線にどうして?と問いかけてくる。
メルヒの顔を伺うと頷いた。
話していいという事ね。
「えっと、庭先で私が逃がした魔族の狼さんに遭遇しまして…。
狼避けとして魔術書を作ることになったの。
とても勉強になったわ」
「はぁー!?」
その理由を聞いてフルールはメルヒの方へ向いた。
ふわふわの金髪が勢いよく揺れる。
「メルヒ、あなたまたなの?
なんで、ちゃんとリリスのこと見ててくれないのよ!
私がいない時になんてことなの!」
「僕だってそんなとこに狼がまだいるなんて思ってなかったよ!
普通、逃げた獣は遠くにいくでしょう?
危険がある所になんてわざわざ来ないよね?」
「あれは獣であり、魔族なのよ。
しっかりしてちょうだい!
リリス、具合は大丈夫なの?
何かされた?」
心配そうにフルールがこちらを見る。
「見ての通り無事よ。
メルヒと一緒に本を作れるくらいだもの。
何されたかはあんまり言えないけれど…」
気まずくなってリリスは視線を逸らす。
グレイにされたことを思い出すと恥ずかしいことばかりだ。
抱き締められたし、口付けされたし、お姫様抱っこされた。
「言えないんだ…」
フルールがショックを受けた顔になる。
そんな表情しないでほしい。
「えっと…。
しいて言うなら、魔力を吸い取られて倒れたの…。
メルヒとカラス達が看病してくれたから、今はもう大丈夫よ」
フルールを安心させるように笑顔を浮かべる。
ふと、フルールの後ろにいるメルヒと目が合った。
なんだかメルヒの顔が赤い気がする。
「主様、どきどきしてるの?」
メルヒの傍にカラス達が寄っていく。
「リリスを、ふがっ」
「…」
なぜがメルヒが何か言おうとしたサファイアの口を塞いだ。
エメラルドはこうなっても仕方なかったという顔をしている。
「静かにしてねぇ。
大事な話をしてるから!
ほら、こっちにいてねぇ」
カラス達は部屋の隅に連れていかれた。
一体何を言おうとしたのかしら。
気になるが、視線をフルールに戻した。
「…狼の魔族は、花嫁の刻印があるから戻ってきたということかしらね」
考え込むようにしながらフルールはリリスを見つめた。
「ステラの方は、その刻印を消せる手段見つけられたかい?
そのために出かけたんだよねぇ」
カラス達を部屋の隅に追いやっていた、メルヒが戻ってきた。
二人のやり取り見つめリリスは縮こまってしまう。
迷惑かけてばかりで申し訳なくなる。
リリスは、そっと胸に手をあてた。
そこは、狼の魔族グレイにつけられた花嫁の刻印がある場所だ。
普段は何の違和感もない。
森の中でグレイに見つめられた瞬間はあんなにも熱を持っていたのに、幻のように消え失せている。
「それなんだけど…。
いろんな書物を調べてみたんだけど、どこにも載ってなくて。
これはもう、ノエルに見せて相談しようと思うの」
「ぶっ…あれだけ、自信満々に『私が花嫁の刻印消してあ・げ・る』って言ってたのにねぇ。
結局、頼るところはノエルかい?」
可笑しそうに吹き出してメルヒは笑いだす。
こうやって心底面白いというように笑ってる姿を見ないので珍しい。
こういうことで笑わない方がいいと思うけど。
このままだと、フルールを怒らせてしまうと思う。
「主様、笑ったわ」
「さすがステラ!」
「…すごい」
カラス達が部屋の隅でこそこそ話をしてる。
「むーっ、ひどいわ。
大事なリリスのためなのに!!!
メルヒだって花嫁の刻印を解けなかったじゃない。
そもそも、保護してもらってるはずのリリスが魔族に襲われすぎなんですけど!
どういうことよ?
これはメルヒが怠けてるせいよね?」
案の定フルールは機嫌が悪くなってしまった。
可愛い顔なのに眉間に皺ができてしまう。
ぽこぽことメルヒにパンチをしはじめた。
そして、メルヒはそれをひょいひょい避けている。
「…あー、ごめん。
笑いすぎたよ、面白くてついねぇ。
馬鹿にしたわけではないんだよ。
そんなに怒らないの。
確かに、ノエルなら分かるだろうねぇ。
どこかの誰かさんの放浪癖のせいで、仕事で忙殺されてなければ力を貸してくれるんじゃない?」
「むーっ!!!
女の子一人、自分の屋敷にいるのに守れない癖にひどいわ」
フルールはまた不満の声をあげた。
ふるふると体を震わせている。
「まぁまぁ、落ち着いて。
悪かったから…ねぇ?
僕としてもノエルに聞くのが一番いいかなと思うよ。
リリスのことは、次はちゃんと守るから大丈夫。
そのために魔術書を作ったんだからねぇ」
落ち着かせるようにメルヒはフルールの肩に手を置いた。
「…そうするつもりよ!
ここで少し遊んだら、リリスをノエルのところに連れていくわ。
本当、頼りにならないお兄ちゃんだこと。
次はないんだからね」
ぷんすか怒りながらフルールはリリスの背中にまわった。
フルールのあたたかな熱が背中に感じられる。
優しく抱き締められた。
花の香りがする。
大好きで落ち着く香り。
「フルール?」
リリス!」
勢いよくステラ、リリスにとってはフルールが部屋に飛び込んできた。
ぱっちりとした緑色の瞳に長い睫毛、ふわふわの金髪が揺れる。
やっぱり、どう見ても可愛らしい女の子にしか見えない。
まっすぐにリリスの方へ向かってきて両手を広げて近づいてくる。
抱きしめられるのかなと思い勢いに備えて目をぎゅっと閉じた。
しかし、いつまで経っても衝撃は来なかった。
ぽふっという音が耳に入る。
目を開くとメルヒがリリスの目の前に立っていた。
メルヒの体にフルールの頭がぶつかったみたいだ。
「やん、痛い!
リリスにくっつこうと思ったのに…。
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「年頃の女の子にやる行為じゃないよ?
分かってるだろう、ステラ。
また、こんな格好してるし…」
「なによ!いいじゃない!
お仕事じゃない時は好きな服くらい着るわ!」
たしなめるメルヒに頬を膨らませるフルール。
メルヒはフルールの頭を手で押さえつけている。
その様子はどう見ても、兄弟には見えない。
兄が妹のわがままを体を張って止めている感じがする。
「フルール、会えて嬉しいわ」
リリスはメルヒの背中から顔を出す。
ひとまずフルールに会えて嬉しかったので挨拶をした。
「私もよ、リリス!」
「にゃー」
今まで見えてなかったがフルールの足元にココもいた。
「ココも会えて嬉しいわ」
ゴロゴロと喉を鳴らしてドラゴンの翼がパタパタ揺れる様子が可愛らしい。
フルールもココもリリスにとって癒しの存在だ。
「あれ、リリスが持ってるその本。
もしかして作ったの?
えい!隙あり!」
「…あっ!逃がしたか。
あんまり近づくなよ」
フルールはメルヒの腕を掻い潜りこちらに近づいてくる。
メルヒはやれやれと呆れた顔をしている。
「ええ、そうよ。
メルヒに手伝ってもらいながら作ったの。
はじめての本作りであり魔術書よ。
見て、フルール。
表紙かわいくできたの」
リリスはフルールにも見てもらおうと本を渡した。
フルールは受け取りながら、パラパラめくって話を続ける。
「リリスらしい本ね。
表紙の薔薇模様かわいいと思うわ。
普通の本を作るのかと思ったけど、リリスはもう魔術書を作ったのね。
なにか理由があるのかしら?」
緑色の瞳がリリスの視線にどうして?と問いかけてくる。
メルヒの顔を伺うと頷いた。
話していいという事ね。
「えっと、庭先で私が逃がした魔族の狼さんに遭遇しまして…。
狼避けとして魔術書を作ることになったの。
とても勉強になったわ」
「はぁー!?」
その理由を聞いてフルールはメルヒの方へ向いた。
ふわふわの金髪が勢いよく揺れる。
「メルヒ、あなたまたなの?
なんで、ちゃんとリリスのこと見ててくれないのよ!
私がいない時になんてことなの!」
「僕だってそんなとこに狼がまだいるなんて思ってなかったよ!
普通、逃げた獣は遠くにいくでしょう?
危険がある所になんてわざわざ来ないよね?」
「あれは獣であり、魔族なのよ。
しっかりしてちょうだい!
リリス、具合は大丈夫なの?
何かされた?」
心配そうにフルールがこちらを見る。
「見ての通り無事よ。
メルヒと一緒に本を作れるくらいだもの。
何されたかはあんまり言えないけれど…」
気まずくなってリリスは視線を逸らす。
グレイにされたことを思い出すと恥ずかしいことばかりだ。
抱き締められたし、口付けされたし、お姫様抱っこされた。
「言えないんだ…」
フルールがショックを受けた顔になる。
そんな表情しないでほしい。
「えっと…。
しいて言うなら、魔力を吸い取られて倒れたの…。
メルヒとカラス達が看病してくれたから、今はもう大丈夫よ」
フルールを安心させるように笑顔を浮かべる。
ふと、フルールの後ろにいるメルヒと目が合った。
なんだかメルヒの顔が赤い気がする。
「主様、どきどきしてるの?」
メルヒの傍にカラス達が寄っていく。
「リリスを、ふがっ」
「…」
なぜがメルヒが何か言おうとしたサファイアの口を塞いだ。
エメラルドはこうなっても仕方なかったという顔をしている。
「静かにしてねぇ。
大事な話をしてるから!
ほら、こっちにいてねぇ」
カラス達は部屋の隅に連れていかれた。
一体何を言おうとしたのかしら。
気になるが、視線をフルールに戻した。
「…狼の魔族は、花嫁の刻印があるから戻ってきたということかしらね」
考え込むようにしながらフルールはリリスを見つめた。
「ステラの方は、その刻印を消せる手段見つけられたかい?
そのために出かけたんだよねぇ」
カラス達を部屋の隅に追いやっていた、メルヒが戻ってきた。
二人のやり取り見つめリリスは縮こまってしまう。
迷惑かけてばかりで申し訳なくなる。
リリスは、そっと胸に手をあてた。
そこは、狼の魔族グレイにつけられた花嫁の刻印がある場所だ。
普段は何の違和感もない。
森の中でグレイに見つめられた瞬間はあんなにも熱を持っていたのに、幻のように消え失せている。
「それなんだけど…。
いろんな書物を調べてみたんだけど、どこにも載ってなくて。
これはもう、ノエルに見せて相談しようと思うの」
「ぶっ…あれだけ、自信満々に『私が花嫁の刻印消してあ・げ・る』って言ってたのにねぇ。
結局、頼るところはノエルかい?」
可笑しそうに吹き出してメルヒは笑いだす。
こうやって心底面白いというように笑ってる姿を見ないので珍しい。
こういうことで笑わない方がいいと思うけど。
このままだと、フルールを怒らせてしまうと思う。
「主様、笑ったわ」
「さすがステラ!」
「…すごい」
カラス達が部屋の隅でこそこそ話をしてる。
「むーっ、ひどいわ。
大事なリリスのためなのに!!!
メルヒだって花嫁の刻印を解けなかったじゃない。
そもそも、保護してもらってるはずのリリスが魔族に襲われすぎなんですけど!
どういうことよ?
これはメルヒが怠けてるせいよね?」
案の定フルールは機嫌が悪くなってしまった。
可愛い顔なのに眉間に皺ができてしまう。
ぽこぽことメルヒにパンチをしはじめた。
そして、メルヒはそれをひょいひょい避けている。
「…あー、ごめん。
笑いすぎたよ、面白くてついねぇ。
馬鹿にしたわけではないんだよ。
そんなに怒らないの。
確かに、ノエルなら分かるだろうねぇ。
どこかの誰かさんの放浪癖のせいで、仕事で忙殺されてなければ力を貸してくれるんじゃない?」
「むーっ!!!
女の子一人、自分の屋敷にいるのに守れない癖にひどいわ」
フルールはまた不満の声をあげた。
ふるふると体を震わせている。
「まぁまぁ、落ち着いて。
悪かったから…ねぇ?
僕としてもノエルに聞くのが一番いいかなと思うよ。
リリスのことは、次はちゃんと守るから大丈夫。
そのために魔術書を作ったんだからねぇ」
落ち着かせるようにメルヒはフルールの肩に手を置いた。
「…そうするつもりよ!
ここで少し遊んだら、リリスをノエルのところに連れていくわ。
本当、頼りにならないお兄ちゃんだこと。
次はないんだからね」
ぷんすか怒りながらフルールはリリスの背中にまわった。
フルールのあたたかな熱が背中に感じられる。
優しく抱き締められた。
花の香りがする。
大好きで落ち着く香り。
「フルール?」
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