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1章 リリスのグリモワールの修復師
29 街へ
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玄関に降りるとメルヒが待っていた。
ルビーとサファイアも一緒にいる。
「準備できたかな?」
「はい」
「では、行こうか」
メルヒと一緒に外へ出る。
「あれ?
みんなは一緒じゃないのですか?」
私は三つ子達も一緒に行くのかと思っていたが、どうやら違うようで手を振って送り出してくれている。
「あの子達はお留守番だよ。
依頼人とかフルールって子が来るかもしれないでしょう」
「そうでした。
誰かいないと困ります」
メルヒの横に並び納得する。
思えば外が歩きやすい。
私が来た時はすごい雪だったはずなのに。
辺りを見ると茶色い地面が広がっている。
「雪…ないですね」
「あぁ、そうだね。
リリスが来た時に使った魔法のせいだよ。
昨日工房で見た黄金の蝶が辺りの雪を溶かしてしまったんだ。
歩きやすくて助かるね。
雪かきしなくて良くなったよ」
メルヒに微笑みかけられる。
「はい、歩きやすくて助かりますね。
街までは歩いて行くのですか?」
ここから街は近いのだろうか?
地理がよく分からない。
「そうだね、歩くは歩くけどゲートを使うんだ。
もう少し行ったところに門があるからねぇ」
メルヒの言う通りレンガで作られた生垣の所に門が見えた。
「ゲート?」
「この家は隠された場所にあるから、普通の人はなかなか入れないようになってるんだ。
この家に明確な目的がある人しか入れない。
ゲートは入れる人を選別する役割もあるけど…」
メルヒと一緒に門の前まで来た。
難しい刻印と陣が組み合わさって模様となっている。
黒い金属でできた門だ。
メルヒはノブを触りながら行き先を言う。
「ルーナ王国の道具街フォルセへ」
そのまま門を開けた。
「こうやって、ここから道を繋げることもできるんだ」
門を出るとそこは、賑やかな街だった。
後ろを向くと入ってきた門はない。
誰も住んでなさそうな空き家のドアだった。
「これは、一体…」
何が起きたのかついていけない。
帰りはどうすればいいのだろう。
「帰りってどうすれば?」
不安になってメルヒに尋ねる。
「一緒に行動するから大丈夫だよ」
大丈夫…なんだろうか。
念の為知りたいのだけれど…
「不安になるので教えてください」
「そうかい?今教えるのは難しいことなんだよねぇ。
帰りに絶対教えてあげるから我慢してて」
メルヒは困った顔をして、私の背中を押す。
「行こう」
「分かりました…」
諦めて私はフードを深く被る。
メルヒはそれを見て残念そうな顔をした。
「隠さなくても大丈夫なのにねぇ。
ここは人より違う種族の方が多いよ」
メルヒのが言うようにすれ違う人々は様々だった。
耳が長く美しいエルフに背が低く無骨なドワーフ、猫耳や犬耳などがついている亜人と呼ばれる種族も歩いていた。
初めて見る種族に心が高鳴る。
行き交う馬車には二足で歩く鳥や蜥蜴が使われていた。
グレイは魔族と言っていたけど、亜人の人と何が違うのかしら?
ふわふわとした耳としっぽは同じだ。
「メルヒ…ここには獣の耳を持つ種族の人々がいるようですが、狼の魔族と何が違うのでしょうか?
私には姿は同じに見えます」
「同じに見えるのかい?
そうだねぇ、確かに見た目は一緒に思えるかもしれないが、彼らの纏う魔力と魔族が纏う魔力は別物だよ」
私はそれを聞き近くにいた兎耳の人をフードの下から眺める。
禍々しいものは何もない。
「魔族が纏う魔力は禍々しく攻撃的だよ。
いるだけで周りに害をなすものだ。
上手に隠す者も居るようだけどねぇ」
「あの狼は何故、封印の書に?」
「罪を犯したのだろう。
詳しいことは知らないが、かつてこの国であの魔族は災害をもたらしたのだと思うよ。
そうでもなければ、あの強固な封印の書に封印されることはない」
魔族ってどのような種族があるのでしょう。
今まで怖い怖いと避けるばかりで、私はあまり知らない。
お兄さまは私に魔族に対する恐怖しか教えてくれなかった。
「魔族の特徴といえば、あの狼はワーウルフといって有名な種族だよ。
獰猛な黒い狼だ。
人の姿で相手を魅了し、巣に持ち帰り喰らう。
魔族はたいてい、こういう存在だよ。
この国で害をなさない方が珍しい。
言葉が通じるくらいでろくなもんじゃないよねぇ。
亜人の方々と一緒に考えてはダメだよ」
「はい、分かりました」
メルヒの話を聞きながら、街並みを歩く。
石造りの街は整備されていて暖色のレンガが美しい。
道には街路樹が植わっている、冬なので葉はないが、星の飾りがたくさん付けられている。
店の方を見れば、様々な物が売られていた。
「このリンゴくださいな」
「オマケつけとくぜ」
やりとりを見ているのも面白い。
美味しそうな匂いも漂ってくる。
「この肉おいしいよぉ」
「よかったなぁ」
子供がソーセージが刺さった棒を歩きながらかじっている。
なにあれ美味しそう。
ここはとても誘惑が多い。
お腹がすいてきてしまった。
こっちにはフルーツでできたカラフルな彩りのジュースが売られている。
お店で買い食いなんてしたことがないので憧れる。
「リリス、何か食べたいものでもある?
喉とか乾かない?」
私の様子を見てかメルヒが気を利かせてくれる。
「お金持ってないので…」
ちらりとジュース屋さんの方を見る。
「気にしなくて、大丈夫だよ。
遠慮しないで」
フードの中を覗き込まれる。
なんだか恥ずかしい。
「見たところリリスはあのジュースが飲みたそうだねぇ」
メルヒは私の手を引きジュース屋さんの前にやってきた。
「いらっしゃいませ!」
店員さんが明るく挨拶をする。
「どれがいいの?」
「よいのでしょうか。
私、これが飲みたいです…」
行為に甘えることにした私はベリーがたくさん入っているジュースを選ぶ。
「このベリージュースください」
メルヒが店員のお姉さんに注文をした。
「かしこまりました!
デートですよね。
顔がよく見えませんが、彼女さんですね。
二人用ストローさしときます。」
にこやかにお姉さんはジュースを差し出す。
ジュースにはハート型にストローが二本絡まったものが刺さっていた。
「どうも…」
メルヒがなんだか複雑な表情でそれを受け取って、こちらに渡す。
「あ、ありがとうございます」
「あの椅子に座ろうか」
そう言ってメルヒは近くにあるベンチに座る。
私は持っていたジュースを飲んだ。
「おいしい…」
生まれて初めての買い食いに喜びがあふれる。
ハート形に飲み物が通るのも面白い。
そう言えば店員さんはデートとか言っていた。
今日は私の道具を買いに来ただけなのだけど。
デートってなんだろう。
そういう単語を私は知らなかった。
メルヒはさっきからそわそわ落ち着かなさそうだったので、私は景色を眺めることにした。
歩く人は皆楽しそうにしている。
買い物する人、食事を楽しむ人、遊んでいる子供たち。
薔薇姫の塔の外では、人々はこうして過ごしていたのか。
私もこうやって普通の暮らしがしてみたい。
ルビーとサファイアも一緒にいる。
「準備できたかな?」
「はい」
「では、行こうか」
メルヒと一緒に外へ出る。
「あれ?
みんなは一緒じゃないのですか?」
私は三つ子達も一緒に行くのかと思っていたが、どうやら違うようで手を振って送り出してくれている。
「あの子達はお留守番だよ。
依頼人とかフルールって子が来るかもしれないでしょう」
「そうでした。
誰かいないと困ります」
メルヒの横に並び納得する。
思えば外が歩きやすい。
私が来た時はすごい雪だったはずなのに。
辺りを見ると茶色い地面が広がっている。
「雪…ないですね」
「あぁ、そうだね。
リリスが来た時に使った魔法のせいだよ。
昨日工房で見た黄金の蝶が辺りの雪を溶かしてしまったんだ。
歩きやすくて助かるね。
雪かきしなくて良くなったよ」
メルヒに微笑みかけられる。
「はい、歩きやすくて助かりますね。
街までは歩いて行くのですか?」
ここから街は近いのだろうか?
地理がよく分からない。
「そうだね、歩くは歩くけどゲートを使うんだ。
もう少し行ったところに門があるからねぇ」
メルヒの言う通りレンガで作られた生垣の所に門が見えた。
「ゲート?」
「この家は隠された場所にあるから、普通の人はなかなか入れないようになってるんだ。
この家に明確な目的がある人しか入れない。
ゲートは入れる人を選別する役割もあるけど…」
メルヒと一緒に門の前まで来た。
難しい刻印と陣が組み合わさって模様となっている。
黒い金属でできた門だ。
メルヒはノブを触りながら行き先を言う。
「ルーナ王国の道具街フォルセへ」
そのまま門を開けた。
「こうやって、ここから道を繋げることもできるんだ」
門を出るとそこは、賑やかな街だった。
後ろを向くと入ってきた門はない。
誰も住んでなさそうな空き家のドアだった。
「これは、一体…」
何が起きたのかついていけない。
帰りはどうすればいいのだろう。
「帰りってどうすれば?」
不安になってメルヒに尋ねる。
「一緒に行動するから大丈夫だよ」
大丈夫…なんだろうか。
念の為知りたいのだけれど…
「不安になるので教えてください」
「そうかい?今教えるのは難しいことなんだよねぇ。
帰りに絶対教えてあげるから我慢してて」
メルヒは困った顔をして、私の背中を押す。
「行こう」
「分かりました…」
諦めて私はフードを深く被る。
メルヒはそれを見て残念そうな顔をした。
「隠さなくても大丈夫なのにねぇ。
ここは人より違う種族の方が多いよ」
メルヒのが言うようにすれ違う人々は様々だった。
耳が長く美しいエルフに背が低く無骨なドワーフ、猫耳や犬耳などがついている亜人と呼ばれる種族も歩いていた。
初めて見る種族に心が高鳴る。
行き交う馬車には二足で歩く鳥や蜥蜴が使われていた。
グレイは魔族と言っていたけど、亜人の人と何が違うのかしら?
ふわふわとした耳としっぽは同じだ。
「メルヒ…ここには獣の耳を持つ種族の人々がいるようですが、狼の魔族と何が違うのでしょうか?
私には姿は同じに見えます」
「同じに見えるのかい?
そうだねぇ、確かに見た目は一緒に思えるかもしれないが、彼らの纏う魔力と魔族が纏う魔力は別物だよ」
私はそれを聞き近くにいた兎耳の人をフードの下から眺める。
禍々しいものは何もない。
「魔族が纏う魔力は禍々しく攻撃的だよ。
いるだけで周りに害をなすものだ。
上手に隠す者も居るようだけどねぇ」
「あの狼は何故、封印の書に?」
「罪を犯したのだろう。
詳しいことは知らないが、かつてこの国であの魔族は災害をもたらしたのだと思うよ。
そうでもなければ、あの強固な封印の書に封印されることはない」
魔族ってどのような種族があるのでしょう。
今まで怖い怖いと避けるばかりで、私はあまり知らない。
お兄さまは私に魔族に対する恐怖しか教えてくれなかった。
「魔族の特徴といえば、あの狼はワーウルフといって有名な種族だよ。
獰猛な黒い狼だ。
人の姿で相手を魅了し、巣に持ち帰り喰らう。
魔族はたいてい、こういう存在だよ。
この国で害をなさない方が珍しい。
言葉が通じるくらいでろくなもんじゃないよねぇ。
亜人の方々と一緒に考えてはダメだよ」
「はい、分かりました」
メルヒの話を聞きながら、街並みを歩く。
石造りの街は整備されていて暖色のレンガが美しい。
道には街路樹が植わっている、冬なので葉はないが、星の飾りがたくさん付けられている。
店の方を見れば、様々な物が売られていた。
「このリンゴくださいな」
「オマケつけとくぜ」
やりとりを見ているのも面白い。
美味しそうな匂いも漂ってくる。
「この肉おいしいよぉ」
「よかったなぁ」
子供がソーセージが刺さった棒を歩きながらかじっている。
なにあれ美味しそう。
ここはとても誘惑が多い。
お腹がすいてきてしまった。
こっちにはフルーツでできたカラフルな彩りのジュースが売られている。
お店で買い食いなんてしたことがないので憧れる。
「リリス、何か食べたいものでもある?
喉とか乾かない?」
私の様子を見てかメルヒが気を利かせてくれる。
「お金持ってないので…」
ちらりとジュース屋さんの方を見る。
「気にしなくて、大丈夫だよ。
遠慮しないで」
フードの中を覗き込まれる。
なんだか恥ずかしい。
「見たところリリスはあのジュースが飲みたそうだねぇ」
メルヒは私の手を引きジュース屋さんの前にやってきた。
「いらっしゃいませ!」
店員さんが明るく挨拶をする。
「どれがいいの?」
「よいのでしょうか。
私、これが飲みたいです…」
行為に甘えることにした私はベリーがたくさん入っているジュースを選ぶ。
「このベリージュースください」
メルヒが店員のお姉さんに注文をした。
「かしこまりました!
デートですよね。
顔がよく見えませんが、彼女さんですね。
二人用ストローさしときます。」
にこやかにお姉さんはジュースを差し出す。
ジュースにはハート型にストローが二本絡まったものが刺さっていた。
「どうも…」
メルヒがなんだか複雑な表情でそれを受け取って、こちらに渡す。
「あ、ありがとうございます」
「あの椅子に座ろうか」
そう言ってメルヒは近くにあるベンチに座る。
私は持っていたジュースを飲んだ。
「おいしい…」
生まれて初めての買い食いに喜びがあふれる。
ハート形に飲み物が通るのも面白い。
そう言えば店員さんはデートとか言っていた。
今日は私の道具を買いに来ただけなのだけど。
デートってなんだろう。
そういう単語を私は知らなかった。
メルヒはさっきからそわそわ落ち着かなさそうだったので、私は景色を眺めることにした。
歩く人は皆楽しそうにしている。
買い物する人、食事を楽しむ人、遊んでいる子供たち。
薔薇姫の塔の外では、人々はこうして過ごしていたのか。
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