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第5章
レーナさんのお話
しおりを挟む「さぁ、どうぞこちらに。」
「あ、はい。ありがとうございます。」
「ありがとうございます。」
レーナさんに案内されたのは応接室みたいな場所。...実際、応接室なのだろう。
「ルーナ、お茶を。」
「はーい。」
............コトッ、コトッ
「ありがとうございます。ルーナさん。」
「...ありがとうございます。」
「いえいえ。」
お茶を飲んでほっと一息つく。
「...では早速ですが、この里に何の用でございますか?」
「...最初はエルフさんを1目見てみたいと思い、このエルリンの森にやって来たのです。で、そこにいるルーナさんと森で出逢って、この森の惨状を聞いてここに来た訳です。」
「............なるほどね。この里に来たのは我らエルフを助けるため...という訳ですね?」
「...そうですね。」
「.........そう。でも、貴方達にあれが倒せるのかしら。」
「.........あれとは...?」
「多分ルーナから聞いていると思うけど、最近この森の中央に強い魔物が居着いてしまったの。で、ここからはさっき里のエルフ達からその魔物の詳細を聞いたんだけど、種族がコングなのに、体のサイズが異常だったそうよ。普通だと2m程だけど、そのコングは10m近くはあるんじゃないかとのこと。見た目は凶暴さが目立つようで、近くの普通のコングを見境無く倒したとか。」
「「............」」
なんか...ゴブリンキングみたいな感じがするな.........。
これはますます行かなければいけない気がする。
「大丈夫です。倒せますよ。」
「はぁ...!?貴方達まだ子供でしょ!?」
「お母さん。大丈夫だと思う...。さっき、アリスちゃん達と会う前に戦いを見たけど強かった...。多分お母さんより強いんじゃないかな...?」
「そ、そんなに?......信じられないわ...。」
「勝負...します?...時間はそんなに無いけれど。」
「.........。...そうね。分かったわ!勝負よ!!」
「そうと決まったら早速。...で、何処で戦いますか?」
「この近くに訓練所があるの。そこで戦いょ!」
「分かりました。」
この家から出て、左手側に3軒程進んだ所に訓練所はあった。
訓練所は結構広く、利用しているエルフさんがちらほらといた。そのエルフさん達は1度、こちらをチラ見して、この里の里長であるレーナさんを視認すると直ぐにレーナさんに対し、礼をした。
「さて!ここなら思う存分に実力発揮出来るでしょう!!さぁ!勝負ですよ!」
「そうですね。...マリア。最初にいっていいよ。」
「はい。分かりました。」
今回は私達の実力を見るだけなのでこの訓練所にある木剣で戦う。
マリアとレーナさん、両方共に片手剣だ。
この戦いは剣と魔法の両方を使ってもいいというルール。ただし、魔法に関しては殺傷能力の高い魔法は使ってはダメなので、魔法の威力によるゴリ押しは通用しない。
──ヒュゥゥゥゥ.........
...2人の間に風が吹く。
.........今度は私、やってないよ!?屋外だからね!!仕方ないね!!
そうして、次の瞬間には木と木のぶつかり合う音が辺りに響いたのだった。
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