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第5章
冒険者としての私達⑤
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私は今、【時ヲ司ル者】の改良をしている。
【時ヲ司ル者】の改良は全くと言っていい程進んでいない。
...どうしたらいいんだろ...何か無いかなぁ...
と、1人、焚き火の前に座りながらあーでもないこーでもないと悩み続ける。
【時ヲ司ル者】の改良点は細かく分けると3つある。
1つ目が魔力消費量。
2つ目が使った後に来る物凄い倦怠感。
3つ目が持続時間。
2つ目のやつは1つ目のやつがダイレクトに関係しているため、1つ目が解決すれば自然と2つ目も解決するので、実質2つ。
でも、倦怠感が酷い為に、この技を使った敵が倒れなかった場合、一気に不利になるのだ。だから、これも大事な事なのである。
1つ目の魔力消費量は前にも言ったけど10秒ごとに約5万。莫大な量だからまずはこれを減らすべきだろう。
2つ目は、単に大量の魔力を消費するとそれに伴って倦怠感も来るということだけ。
3つ目の持続時間は1つ目の10秒で魔力を約5万消費するところから。10秒で魔力が消費されるという事は、10秒で魔法が切れるという事。だから、この時間を伸ばせば良いのでは?という考えに至った結果、3つ目にこれがあるのだ。時間を伸ばすのはどうすればいいのか疑問に思うだろう。これは魔法を使う際に使われる魔力の効率を上げれば解決する。...まぁ、それが難しいから行き詰まってるんだけどね......。
この3つの点を踏まえた上で改良をしていく。
うーん...どうしたものか...と方針を考えていると
「...おう、嬢ちゃん。もう1人の子...マリアだったか?その子はどうしたんだ?」
不意に聞こえてきた方に顔を向けると底にはガンズがいた。
「...今は探索中です。」
「はっ!?こんな時間にか!?」
「えぇ。」
「えぇ。じゃねぇよ!こんな時間に夜1人で出歩くなんて自殺行為と何ら変わりねぇぞ!?」
「大丈夫ですよ、マリアはそんじょそこらのドラゴンにだって負けはしませんよ。」
「...いや、嬢ちゃん達が強いのは分かってるけどよぉ...ほんとに大丈夫かぁ...?」
「大丈夫です。」
「そ、そうか、そこまで言うんだったらもう何も言わねぇよ...」
「で、ガンズさんはどうしたんですか?」
「んぁ?あぁ、俺はちょっと寝れなくてな...」
「なんかあったんですか?」
「いや、特に理由はない。」
「そうですか。」
「「.........」」
...凄く気まずいです。
あっ、そうだ
「...ガンズさん。」
「...なんだ?」
「お腹...減ってませんか?」
「へ?あぁ、お腹か、ちょっと減ってるかな」
「ではこれをお食べ下さい。」
「お、おう。ありがとな」
「いえいえ。」
なんか引き攣った笑みを浮かべてるけど、私特に何にもしてないよね?ただ、マリアが作った美味しそうなパンあげただけだよね?
「(会話出来ないからってこれは強引過ぎんだろ...確かに俺も悪かったけれども...おっ!このパンめっちゃうめぇじゃねぇか!!)」
「お、お嬢ちゃん!このパン何処で買った!?」
「え?い、いや、このパンはマリアが作ったものだから売ってないですよ。」
「...そうか。ってかあの嬢ちゃんパンも作れんのかよ!!...はぁ~すげぇなぁ...」
と感心するガンズ。
「やっぱり沢山食べても美味しくなきゃ意味無いんやなぁ...」
「!?」
「ん?どうした嬢ちゃん。」
「い、いえ、なんでもないです...」
「そうか。」
つまり、量より質ってことだよね?
これだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
【時ヲ司ル者】の改良は全くと言っていい程進んでいない。
...どうしたらいいんだろ...何か無いかなぁ...
と、1人、焚き火の前に座りながらあーでもないこーでもないと悩み続ける。
【時ヲ司ル者】の改良点は細かく分けると3つある。
1つ目が魔力消費量。
2つ目が使った後に来る物凄い倦怠感。
3つ目が持続時間。
2つ目のやつは1つ目のやつがダイレクトに関係しているため、1つ目が解決すれば自然と2つ目も解決するので、実質2つ。
でも、倦怠感が酷い為に、この技を使った敵が倒れなかった場合、一気に不利になるのだ。だから、これも大事な事なのである。
1つ目の魔力消費量は前にも言ったけど10秒ごとに約5万。莫大な量だからまずはこれを減らすべきだろう。
2つ目は、単に大量の魔力を消費するとそれに伴って倦怠感も来るということだけ。
3つ目の持続時間は1つ目の10秒で魔力を約5万消費するところから。10秒で魔力が消費されるという事は、10秒で魔法が切れるという事。だから、この時間を伸ばせば良いのでは?という考えに至った結果、3つ目にこれがあるのだ。時間を伸ばすのはどうすればいいのか疑問に思うだろう。これは魔法を使う際に使われる魔力の効率を上げれば解決する。...まぁ、それが難しいから行き詰まってるんだけどね......。
この3つの点を踏まえた上で改良をしていく。
うーん...どうしたものか...と方針を考えていると
「...おう、嬢ちゃん。もう1人の子...マリアだったか?その子はどうしたんだ?」
不意に聞こえてきた方に顔を向けると底にはガンズがいた。
「...今は探索中です。」
「はっ!?こんな時間にか!?」
「えぇ。」
「えぇ。じゃねぇよ!こんな時間に夜1人で出歩くなんて自殺行為と何ら変わりねぇぞ!?」
「大丈夫ですよ、マリアはそんじょそこらのドラゴンにだって負けはしませんよ。」
「...いや、嬢ちゃん達が強いのは分かってるけどよぉ...ほんとに大丈夫かぁ...?」
「大丈夫です。」
「そ、そうか、そこまで言うんだったらもう何も言わねぇよ...」
「で、ガンズさんはどうしたんですか?」
「んぁ?あぁ、俺はちょっと寝れなくてな...」
「なんかあったんですか?」
「いや、特に理由はない。」
「そうですか。」
「「.........」」
...凄く気まずいです。
あっ、そうだ
「...ガンズさん。」
「...なんだ?」
「お腹...減ってませんか?」
「へ?あぁ、お腹か、ちょっと減ってるかな」
「ではこれをお食べ下さい。」
「お、おう。ありがとな」
「いえいえ。」
なんか引き攣った笑みを浮かべてるけど、私特に何にもしてないよね?ただ、マリアが作った美味しそうなパンあげただけだよね?
「(会話出来ないからってこれは強引過ぎんだろ...確かに俺も悪かったけれども...おっ!このパンめっちゃうめぇじゃねぇか!!)」
「お、お嬢ちゃん!このパン何処で買った!?」
「え?い、いや、このパンはマリアが作ったものだから売ってないですよ。」
「...そうか。ってかあの嬢ちゃんパンも作れんのかよ!!...はぁ~すげぇなぁ...」
と感心するガンズ。
「やっぱり沢山食べても美味しくなきゃ意味無いんやなぁ...」
「!?」
「ん?どうした嬢ちゃん。」
「い、いえ、なんでもないです...」
「そうか。」
つまり、量より質ってことだよね?
これだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
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