裏社会の令嬢

第４章

【漆黒の狐団】の訓練ですわ！⑨

今回、私は普段使っている刀は使わずに、新たに創った武器でマリアと戦う。


──魔銃


自身の魔力を消費して射出する銃。魔力を込める量によって威力も変わってくるのだ。
銃身は全体的に黒く、竜の模様が走っている。
当然、黒龍の素材を使っている。
名前は、黒の魔法銃:Grim Reaper

...ふっ、我ながらいい名前だ...


ん？何か言った...？




...はい。この銃と自分の魔法で挑むつもりです。

ちなみに、この銃の攻撃は一応魔法攻撃扱いになってる。


・黒の魔法銃:Grim Reaper

アリスが創った黒龍の素材をふんだんに使った魔法銃。
この銃で魔法を撃つ事ができるが、この銃の属性が闇なので闇、闇黒魔法しか使えない。そして、威力は込める魔力量によって変化する。

武器固有スキル:異変ヲ与エル者GIVE・THE・CATASTROPHE

耐久:142680

物理攻撃:0
魔法攻撃:365580


※異変ヲ与エル者GIVE・THE・CATASTROPHE・・・当たった相手に大ダメージを与えつつランダムで状態異常を付与する。


※状態異常・・・自身の体に悪影響を及ぼしている状態。状態異常には毒、猛毒、麻痺、強麻痺、眠り、昏睡、石化、盲目などがある。




よし！いざ！勝負！！


マリアは私と目を合わせると微笑んでくれた。...可愛い。

だが、それとこれとは別である。真剣勝負なのだから本気で挑まないとマリアに限らず、相手に失礼に値するのだ。


一瞬の沈黙の後、手始めに私が魔銃で闇黒魔法を撃つ。...が当然躱される。


マリアは右に避けた後、自分の分身を10体ほど出した。...多くない...？汗


まぁ、幸いな事に、この銃は結構な速度で撃てるから心配はないだろう。


私は新たに、銃で魔法を撃った。それは10体の内の4体位のマリアの分身の前に着弾すると魔法陣が展開され、中から私が出てきた。
──そう、召喚魔法だ。


今回は、無属性魔法を使って実体化させている。...つまり、真っ黒な私の誕生だ。


この銃は闇、闇黒魔法しか撃てないはずだったのだが、何故か実験しているとたまたま無属性魔法も使える事に気付いたのだ。



召喚した私は本物の私よりも当然弱く、召喚獣扱いなので知能は動物と何ら変わりない。だが、それでもマリアの分身と対等かそれ以上に戦えるでしょう。ちゃんと私の言う事を聞いてくれるしね。



いきなり現れた私に驚いた分身のマリアはすぐさま斬りかかったが、私は最小限の動きで横に躱し、その手に持つ魔銃でマリアの分身を撃ち抜いた。
それは他の3体も同じでマリアの分身は残り6体となった。