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11月

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11月
11月は2学期では初めて何もない月。
部活動でも【この後特に何かあるか?】と聞かれれば、【何もない。】と答えるしかないような月だった。
だが、僕にとってはハプニングだらけの月でもあった。
まず月に突入した、11月初め。僕の弟が異例のインフルエンザ。【普通はなるわけないだろ。】
という月になったお陰で、インフルエンザの検査が遅れた。
なので家族に移ってないのか?などの心配はたくさんあったが、誰1人として移らなかった。
そして、11月半ば。何があったかというと、弟がインフルエンザにかかる。といった事の後。インフルエンザによって、体力や免疫力が落ちていたのか、またしても胃腸炎にかかる...
【どんな11月だよ】と内心思いながら過ごしていたある日...
雪が事故を起こした。という報告が、僕のところに届いた。僕と雪が付き合っていることは、雪の両親も承知のようで、彼女が事故をしたのだから...ということで、知らせてくれたようだった。
僕は【嘘だろ!?】といった気持ちで押しつぶされそうになりながら病院に駆けつけた。
病院に着いた時にはもう雪の両親は付いていたようで、事故の経緯を教えてもらった。
事故の経緯はこう、
まず部活動がその日はあったらしく、いつも通り朝、学校へ行ったそう。
部活動はしっかりとしていて、帰ってくる最中に踏切がある。これは僕も知っていた。そこで、渡っている最中に踏切が降りてきたそう。
パニックになりながらも、端まで行ったがそのまま来た電車に跳ねられたそう...なので肩や足は骨折していて、頭も打っていたので意識はない。
だが、幸いなことに端まで行っていたので全身を打つことはなく、1番最悪な即死は免れたそうで、意識回復もあり得るとのこと。僕はホッと内心思っていた。
両親と1時間ほど話をして、僕は家に帰った。
帰ると母がいて、
「大丈夫だった?」
と心配そうに聞かれたので
「大丈夫だった。」
とだけ答えておいた。実際のところは意識がないので、大丈夫ではないのだがあまり心配させても困るので大丈夫と言っておいた。
それから僕は少し疲れてが出ていたようで、周りの友達からも、【大丈夫か?】と時々聞かれることもあった。もちろん大丈夫ではないのだが、【大丈夫】と答えることの方が多かった。
こんな所で弱音を吐いていても何も変わらないと思ったから。
と言った感じ、11月はとても忙しかった月だった。
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