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海の世界で呪い解き
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ただ落ちる感覚が脳に伝わる。
先程よりも長い時間落ちている気がする。
気のせいだろうか。
そんな事を考えていると視界がひらける。
「森だ。」とつぶやきながら着地する。
「テンリ。気をつけて!もう敵はそこにいる!」
と、アマテが叫ぶも。
「ゴッ!」
と、鈍い音を立てて、後方から飛んできた岩が俺の頭に直撃する。
俺が振り向くと、そこには数人の人間が。
彼らはカタパルトで次々俺に岩を投げる。
「くっ」
俺は岩を避けるが、先程のダメージのせいでうまく足が回らない。
直後。視界に靄がかかり、俺は体制を崩した。
その瞬間に再び岩が飛んでくる。
俺はとっさに目を閉じて全身に力を込める。
が、衝撃は伝わってこない。
俺は恐る恐る目を開ける。
「アマテ……」
アマテが光の盾で岩をすべて弾き返していた。
「今治癒をかけるよ。」
「ありがと。ごめん油断して。」
「死んでなければいいよ、治癒はできるし。」
そう言ってアマテは俺の頭に光る手をかざす。
かざされた場所に重さのないきれいな水をかけられている感覚に陥る。
血は止まり、汚れも落ちた。
「数が多い。一旦あの洞窟に避難しよう。」
アマテが言い俺は従う。
洞窟に避難すると、アマテが魔法をかけ、体を保護色にして身を隠す。
「ここはさっきの階層から二つ下っている。」
「え?」
「数人だけが存在していたはずの空間がないんだよ。」
「まじか。じゃあ俺たちが落ちてきた穴とは別にひとつ上の階層に行く道があったのかな。」
「考えづらいね。私の千里眼に写り込まなかった。」
「となると。」
「そうだね」
「一つ上の階に行くための通路はこの階層の何処かにある。」
「ただ奴隷を戦わせるだけだったらそんな仕組みにしない。」
「つまり、この上の階はなにか重要な場所ってことか。」
「というよりもそこがこの下に行く入口になっているはずだよ。」
そうと決まれば話は早い。
この階層をアマテの千里眼で見て、上の階層への入口を探す。
アマテも同じことを思ったようで、千里眼を使用している。
「見つけた。この階層は四角い。今いる場所はすみっコ。反対側の隅っこに入口がある。」
「じゃあそこまで行こう。この階層にはどのくらい敵がいるんだ?」
「んーとね。六万くらい」
「へ?」
これは。死んだか?俺。
先程よりも長い時間落ちている気がする。
気のせいだろうか。
そんな事を考えていると視界がひらける。
「森だ。」とつぶやきながら着地する。
「テンリ。気をつけて!もう敵はそこにいる!」
と、アマテが叫ぶも。
「ゴッ!」
と、鈍い音を立てて、後方から飛んできた岩が俺の頭に直撃する。
俺が振り向くと、そこには数人の人間が。
彼らはカタパルトで次々俺に岩を投げる。
「くっ」
俺は岩を避けるが、先程のダメージのせいでうまく足が回らない。
直後。視界に靄がかかり、俺は体制を崩した。
その瞬間に再び岩が飛んでくる。
俺はとっさに目を閉じて全身に力を込める。
が、衝撃は伝わってこない。
俺は恐る恐る目を開ける。
「アマテ……」
アマテが光の盾で岩をすべて弾き返していた。
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「ありがと。ごめん油断して。」
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そう言ってアマテは俺の頭に光る手をかざす。
かざされた場所に重さのないきれいな水をかけられている感覚に陥る。
血は止まり、汚れも落ちた。
「数が多い。一旦あの洞窟に避難しよう。」
アマテが言い俺は従う。
洞窟に避難すると、アマテが魔法をかけ、体を保護色にして身を隠す。
「ここはさっきの階層から二つ下っている。」
「え?」
「数人だけが存在していたはずの空間がないんだよ。」
「まじか。じゃあ俺たちが落ちてきた穴とは別にひとつ上の階層に行く道があったのかな。」
「考えづらいね。私の千里眼に写り込まなかった。」
「となると。」
「そうだね」
「一つ上の階に行くための通路はこの階層の何処かにある。」
「ただ奴隷を戦わせるだけだったらそんな仕組みにしない。」
「つまり、この上の階はなにか重要な場所ってことか。」
「というよりもそこがこの下に行く入口になっているはずだよ。」
そうと決まれば話は早い。
この階層をアマテの千里眼で見て、上の階層への入口を探す。
アマテも同じことを思ったようで、千里眼を使用している。
「見つけた。この階層は四角い。今いる場所はすみっコ。反対側の隅っこに入口がある。」
「じゃあそこまで行こう。この階層にはどのくらい敵がいるんだ?」
「んーとね。六万くらい」
「へ?」
これは。死んだか?俺。
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