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銀雷は罪過に狂う
43話 シンの正義
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正義。
考えたことも無かった。俺はこの世界で好き勝手に生きているだけであって、自分の言動に正しいかどうかなんて求めてはいない。
だが、他の人から見て俺は正義と言えるだろうか?
両親を殺し、盗みを働き、何より人殺しを心から楽しんでいる。
これがもし物語の中だったとしたら、間違いなく俺は悪役だ。きっと幸や茅野にサックリ倒されて、物語を彩る材料として扱われることだろう。
しかし、ここに居る俺は間違いなく現実で、目の先には今もどこか思い詰めた表情でこちらを見つめるリリーがいる。
だから俺は、彼女にこう答えた。
「たとえ俺がお前から見て悪だとしても、俺自身がそう決めない限り、俺は正義でも悪でもないよ」
だからもし俺が正義と決めれば、それは正義になるのだと、最後に付け足す。
とんだ暴論だろう。だが、正義や悪なんて決めるだけ無駄だ。
それでも答えが欲しいのならば、それは自分自身で決めればいい。
……実際は自分でも悪いことだとは分かっているが、欲求を満たすことを優先しているだけでもあるんだがな。
唖然とするリリーの手を血塗れになった手で無理やり掴み、その場を離れる。
別に食料に困っている訳でもないし、クウに食べさせる必要は無いだろう。なんかコイツら汚そうだし。
「わた……正……を……」
何かをブツブツ呟きながら、引かれるままに歩くリリーの目は、目覚めた時よりも更に昏い光を宿している。
彼女の様子を見る限り、さっきの問いはリリーという人間にとって何か重要な意味を持つのだろう。
絶望も憎悪も、あらゆる負の感情を凝縮して押し込めたような目。
クウと殆ど変わらない年齢の子供が、こんな目をするようになった理由は何なのか。
知りたい。分からないのが気持ち悪い。
だが、生半可なもので彼女の心が知れるだろうか。死ぬギリギリまで追い詰めれば――
……いや、殺すのはやめよう。
ここで殺すのは勿体ないと、俺の勘が告げている。このまま見ておけば絶対にいいものが見られると。
それに、まだ純粋な子供……の筈だ。だからそれ程我慢もできない訳では無い。
「まあ後押しするくらいは大丈夫だろう」
そう言って俺は立ち止まる。
「あっ……」
目の前に転がっているのは、残しておいた盗賊三人。一人は残念ながら出血で死んでしまったようだが、まだ二人は息をしていた。
リリーも気付いて立ち止まり、これから起こることを察したのか顔を下に伏せる。
伏せた瞬間に口元が歪んでいたが、それは果たしてどういう意味を含んでいたのだろうか。
「ほい」
俺は再び取り出したペインダガーを彼女の前に出す。
「…………あ……え?」
一転して困惑した表情に変わったリリー。
突然のことに戸惑っているようなので、俺はリリーの胸にダガーを持った手を軽く押し付ける。
「リリーがやっていいよ」
「あの……」
「こいつらはお前を痛めつけて奴隷として売ろうとしたんだぞ。憎いだろう? 譲ってやるよ」
俺のさっきの行いは見ていた筈だ。
さて、どうする?
「…………」
リリーは俯き、沈黙する。
辺りに静寂が流れ、このまま黙ったままなんじゃないかと俺が心配し始めた時、リリーがポツリと呟いた。
「…………でき、……い、です」
「ん?」
今度はハッキリと。
「できないですっ! それは、正義じゃな――」
「じゃあいいよ」
言い終わる前に、俺は一人の盗賊の肩にペインダガーを無造作に突き立てた。
「ぎいぃいいいいいいいいい!!!!」
「あっ」
リリーが声を上げるがお構い無しだ。
別に今できるとは思っていなかったんだから。
「お、堪えるねぇ。……じゃあこっちはどうかな?」
身体中を死なないように注意しながら満遍なく刺していく。
再び絶叫が洞窟内を支配する中、俺は期待に胸を膨らませた。
楽しみだ。
たとえ今は断られたとしても、少なくとも彼女は迷っていた。
正義を重要視する彼女が、こんないかにも悪だと言える行いに、だ。
彼女はとっくにすぐそこまで追い詰められている。限界は近いだろう。
「……ん?」
我に返ると、既に盗賊達は全員息絶えていた。どうやら考え事をしながらだったせいか、加減を見誤ったようだ。
俺は一度大きく伸びをすると、待っている二人と合流しようと再び洞窟の外に向かって歩き出す。
後ろをチラリと確認するが、今度はしっかりとリリーも付いてきているようだ。
それから暫くして、突然リリーが声を上げる。
「悪人には!」
その声に反応した俺が後ろに振り向くと、濁った目の中に強い意志を宿したリリーが俺をまっすぐに見つめて言った。
「あ、悪人には! 必ず天罰が下るです!」
彼女を抑える防波堤は、決壊寸前で留まっている。
俺はその言葉を鼻で笑う。
「そうか。じゃあ俺には関係無いな」
本当に、楽しみだ。
洞窟から出た俺は、太陽の眩しさに目を顰める。反射で光を手で塞ごうとするが、血塗れになっていることに気付き途中で止めた。
太陽の高さから見るに、今は昼時だろうか。
意外と時間は経っていたらしい。
ふとそこで、ぐう、と可愛らしい音が背後から聞こえる。
「そろそろ昼食を摂るか」
俺も運動してお腹が空いたところだ。きっとクウもそわそわしている頃だろう。
「すぐにご用意します。……マスター、これを」
「真白か、ありがとな」
「ごはんだー!」
光に気を取られていたが、すぐ近くに二人共居たようだ。後ろでリリーがビクッと反応したのを気配で感じた。
真白から濡らしたタオルを受け取り、顔や手に付いていた血を拭う。着ていたナイトコートを血塗れで少し臭うが、もう慣れたのでこのくらいなら多少我慢できる。食事を作り終えたら真白に洗ってもらおう。
「……あ、の……」
「ごしゅじんさまー」
「クウ、どうしたんだ?」
楽しそうにステップを踏んで全身で喜びを表していたクウが、それを中断して俺の腰に抱き着いてくる。
そして、首を横に傾げながら純粋無垢な目で聞いてきた。
「あれも……ごはんー?」
クウが指を指した方を見る。
銀色に輝く毛の生えた、狼の耳と尻尾を持つ幼い少女。色白の肌は柔らかそうで、痩せこけて食べる部分は少なそうだが味は――
「って、違う違う。クウ、これはご飯じゃないからね」
「はーい」
少し残念そうな顔をしたクウは、俺から離れて真白の元へと走っていった。また作っているところでも眺めるのだろう。
「……?」
残されたリリーは恐怖というよりは困惑した表情だ。
まあ自分よりも幼い子供にあんなことを言われても意味が分からないだろうな。
クウの正体を明かすことはできないので、俺は曖昧に笑って誤魔化した。
「リリー、飯を食うぞ。話はそれからだ。……それから、食べる前にステータスを見させてもらうぞ?」
「あの……シン、さん」
「ん?」
リリーは困惑した表情を一層強め――
「……ステータスって、何なのです?」
衝撃の言葉を言い放った。
考えたことも無かった。俺はこの世界で好き勝手に生きているだけであって、自分の言動に正しいかどうかなんて求めてはいない。
だが、他の人から見て俺は正義と言えるだろうか?
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これがもし物語の中だったとしたら、間違いなく俺は悪役だ。きっと幸や茅野にサックリ倒されて、物語を彩る材料として扱われることだろう。
しかし、ここに居る俺は間違いなく現実で、目の先には今もどこか思い詰めた表情でこちらを見つめるリリーがいる。
だから俺は、彼女にこう答えた。
「たとえ俺がお前から見て悪だとしても、俺自身がそう決めない限り、俺は正義でも悪でもないよ」
だからもし俺が正義と決めれば、それは正義になるのだと、最後に付け足す。
とんだ暴論だろう。だが、正義や悪なんて決めるだけ無駄だ。
それでも答えが欲しいのならば、それは自分自身で決めればいい。
……実際は自分でも悪いことだとは分かっているが、欲求を満たすことを優先しているだけでもあるんだがな。
唖然とするリリーの手を血塗れになった手で無理やり掴み、その場を離れる。
別に食料に困っている訳でもないし、クウに食べさせる必要は無いだろう。なんかコイツら汚そうだし。
「わた……正……を……」
何かをブツブツ呟きながら、引かれるままに歩くリリーの目は、目覚めた時よりも更に昏い光を宿している。
彼女の様子を見る限り、さっきの問いはリリーという人間にとって何か重要な意味を持つのだろう。
絶望も憎悪も、あらゆる負の感情を凝縮して押し込めたような目。
クウと殆ど変わらない年齢の子供が、こんな目をするようになった理由は何なのか。
知りたい。分からないのが気持ち悪い。
だが、生半可なもので彼女の心が知れるだろうか。死ぬギリギリまで追い詰めれば――
……いや、殺すのはやめよう。
ここで殺すのは勿体ないと、俺の勘が告げている。このまま見ておけば絶対にいいものが見られると。
それに、まだ純粋な子供……の筈だ。だからそれ程我慢もできない訳では無い。
「まあ後押しするくらいは大丈夫だろう」
そう言って俺は立ち止まる。
「あっ……」
目の前に転がっているのは、残しておいた盗賊三人。一人は残念ながら出血で死んでしまったようだが、まだ二人は息をしていた。
リリーも気付いて立ち止まり、これから起こることを察したのか顔を下に伏せる。
伏せた瞬間に口元が歪んでいたが、それは果たしてどういう意味を含んでいたのだろうか。
「ほい」
俺は再び取り出したペインダガーを彼女の前に出す。
「…………あ……え?」
一転して困惑した表情に変わったリリー。
突然のことに戸惑っているようなので、俺はリリーの胸にダガーを持った手を軽く押し付ける。
「リリーがやっていいよ」
「あの……」
「こいつらはお前を痛めつけて奴隷として売ろうとしたんだぞ。憎いだろう? 譲ってやるよ」
俺のさっきの行いは見ていた筈だ。
さて、どうする?
「…………」
リリーは俯き、沈黙する。
辺りに静寂が流れ、このまま黙ったままなんじゃないかと俺が心配し始めた時、リリーがポツリと呟いた。
「…………でき、……い、です」
「ん?」
今度はハッキリと。
「できないですっ! それは、正義じゃな――」
「じゃあいいよ」
言い終わる前に、俺は一人の盗賊の肩にペインダガーを無造作に突き立てた。
「ぎいぃいいいいいいいいい!!!!」
「あっ」
リリーが声を上げるがお構い無しだ。
別に今できるとは思っていなかったんだから。
「お、堪えるねぇ。……じゃあこっちはどうかな?」
身体中を死なないように注意しながら満遍なく刺していく。
再び絶叫が洞窟内を支配する中、俺は期待に胸を膨らませた。
楽しみだ。
たとえ今は断られたとしても、少なくとも彼女は迷っていた。
正義を重要視する彼女が、こんないかにも悪だと言える行いに、だ。
彼女はとっくにすぐそこまで追い詰められている。限界は近いだろう。
「……ん?」
我に返ると、既に盗賊達は全員息絶えていた。どうやら考え事をしながらだったせいか、加減を見誤ったようだ。
俺は一度大きく伸びをすると、待っている二人と合流しようと再び洞窟の外に向かって歩き出す。
後ろをチラリと確認するが、今度はしっかりとリリーも付いてきているようだ。
それから暫くして、突然リリーが声を上げる。
「悪人には!」
その声に反応した俺が後ろに振り向くと、濁った目の中に強い意志を宿したリリーが俺をまっすぐに見つめて言った。
「あ、悪人には! 必ず天罰が下るです!」
彼女を抑える防波堤は、決壊寸前で留まっている。
俺はその言葉を鼻で笑う。
「そうか。じゃあ俺には関係無いな」
本当に、楽しみだ。
洞窟から出た俺は、太陽の眩しさに目を顰める。反射で光を手で塞ごうとするが、血塗れになっていることに気付き途中で止めた。
太陽の高さから見るに、今は昼時だろうか。
意外と時間は経っていたらしい。
ふとそこで、ぐう、と可愛らしい音が背後から聞こえる。
「そろそろ昼食を摂るか」
俺も運動してお腹が空いたところだ。きっとクウもそわそわしている頃だろう。
「すぐにご用意します。……マスター、これを」
「真白か、ありがとな」
「ごはんだー!」
光に気を取られていたが、すぐ近くに二人共居たようだ。後ろでリリーがビクッと反応したのを気配で感じた。
真白から濡らしたタオルを受け取り、顔や手に付いていた血を拭う。着ていたナイトコートを血塗れで少し臭うが、もう慣れたのでこのくらいなら多少我慢できる。食事を作り終えたら真白に洗ってもらおう。
「……あ、の……」
「ごしゅじんさまー」
「クウ、どうしたんだ?」
楽しそうにステップを踏んで全身で喜びを表していたクウが、それを中断して俺の腰に抱き着いてくる。
そして、首を横に傾げながら純粋無垢な目で聞いてきた。
「あれも……ごはんー?」
クウが指を指した方を見る。
銀色に輝く毛の生えた、狼の耳と尻尾を持つ幼い少女。色白の肌は柔らかそうで、痩せこけて食べる部分は少なそうだが味は――
「って、違う違う。クウ、これはご飯じゃないからね」
「はーい」
少し残念そうな顔をしたクウは、俺から離れて真白の元へと走っていった。また作っているところでも眺めるのだろう。
「……?」
残されたリリーは恐怖というよりは困惑した表情だ。
まあ自分よりも幼い子供にあんなことを言われても意味が分からないだろうな。
クウの正体を明かすことはできないので、俺は曖昧に笑って誤魔化した。
「リリー、飯を食うぞ。話はそれからだ。……それから、食べる前にステータスを見させてもらうぞ?」
「あの……シン、さん」
「ん?」
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